ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

町で見つけたオモシロごはん38…横浜・山下町 『プラネット』の、ホテルのカフェのステーキ丼

2006年05月01日 | ◆町で見つけたオモシロごはん
 今日もまた娘と二人お散歩で、横浜駅東口横浜そごうのそばから、海上を走る連絡船「シーバス」に乗って15分ほど。みなとみらい21や赤レンガ倉庫を眺めながら、ちょっとした船旅を楽しんで山下公園へと到着した。ポカポカ陽気の下、園内を散歩した後は、例によって自分は遅めの昼食、娘はおやつの時間だ。船員相手のダイニングバーが点在する山下町や、中華街も近いけれど、公園通りに面したホテルのカフェやレストランでたまにはおしゃれに楽しんでみたい。となると目指すは、横浜屈指の老舗で格式を誇るホテルニューグランド。本格的フレンチのル・ノルマンディに、イタリアンのイル・ジャルディーノもいいかも。でも昼飯とおやつにそんな予算はとてもなく、1階のザ・カフェで手軽にいくことにしよう、と重厚な石造りのホテル本館入口をくぐり、店の入口へ向かったところ、あいにく満席とのこと。

 せっかくの機会なのに残念だが仕方なく、隣接するスターホテル横浜へ足を運んでみた。公園通りのイチョウ並木に面したオープンテラス、ガラス窓を大きくとった明るい印象のカフェが常々気になっていたので、この『プラネット』で遅いランチを頂こうとのぞいてみると、こちらはありがたいことにガラガラ。山下公園を眺められる窓際の席にふたりで座り、メニューを開くとパスタやカレーといった軽食、ランチのミニコースほか、丼ものが豊富に揃っているのが面白い。「人気の丼メニュー」と称し、アーモンドスライスとワイン付けレーズンがのったドライカレー丼、ワサビマヨネーズが効いた地鶏の照り焼き丼、大葉と醤油にバルサミコ酢を利かせた海鮮丼など、カフェ独自の工夫がひとひねり加わっていて楽しい。

 娘にはおやつのミニパフェ、自分はカフェの丼物もいいな、と、贅沢にもビーフステーキ丼に決定。肉はロースとフィレが選べるのが本格的で、値段の手軽なロースのほうを頼んだ。しばらくして運ばれてきた丼には、牛肉が惜しげもなくたっぷりのっていて見るからにボリュームありそうだ。さっそく、肉をひと切れ。ほんのり赤身があり、焼き加減はミディアムぐらいか。薄めなのに肉汁がたっぷりで、ステーキというよりはロースとビーフのようである。ご飯をかきこむとこれがうまい。熱々のご飯に和風バター醤油のソースがたっぷりと染みており、立ち上る香りとこってりとした味が何とも食欲をそそる。まさにホテルのカフェならではの、上品かつ贅沢な丼だ。

 バターと醤油は牛肉との相性もよく、ご飯と肉を休みなくかき込んでまたたく間に丼はからっぽになった。娘はバニラとチョコにポッキーつきのパフェを平らげ、ご満悦の様子。以前紹介した、横浜駅西口のスパゲティー店「赤とんぼ」に行った時以来、娘はパパとふたりでお散歩するとおやつにアイスが食べられると思っているらしい。誘うと喜んでついてきてくれるのは、まあ今のうちだけでうれしい限りだが、何だか食べ物で釣っているような気も… 。(2006年4月24日食記)