ひとりめのぼくはわたし
おきていくらかでうまれ
ねてすこししてしんだ
ふたりめのぼくはきみ
いつのまにかいきていて
しらないあいだにしぬ
さんにんめのぼくはぼく
はじめからそこにいた
おわりはまだわからない
よにんめのぼくはそれ
うまれもしなければ
しぬこともない
ごにんめのぼくはない
うまれるのかもわからないけど
しぬかどうかもわからない
ろくにんめのぼくはおれ
わざわざうまれてきたけれど
しんだってだれもかまわない
ななにんめのぼくはいきもの
ずっといきつづけて
いつもいつもしんでゆく
はちにんめのぼくはかれ
いきているらしいといわれても
しんでいるかもしれないもの
きゅうにんめのぼくはかれら
うまれてたくさんのひとにいわわれた
だけどしぬときはひとりぼっち
じゅうにんめのぼくはいない
うまれたくなければうまれなければいい
なにしろしぬのはとてもこわい
じゅういちにんめのぼくもいない
うまれたくないからうまれない
しんでもいきてもとてもこわい
じゅうににんめのぼくもいない
じゅうさんにんめ
じゅうよにんめ
だけどたくさんのぼくはいる
じゅうごにんめ
じゅうろくにんめ
いくつもいくつもうまれている
じゅうななにんめ
じゅうはちにんめ
そうしてまたまたしんでいく
じゅうきゅうにんめ
にじゅうにんめ
いたいいたい
ぼくがいたいぼくらがいたいわたしもいたいみんながいたい
うまれたのはうまれたかったから
そうしてしにたかったから
ぼくはきゅうにんのぼくたちでなりたつ
だけれどぼくはもっといる
かぞえることができないくらいに
そのどれもがうまれてしんで
だけれどきゅうにんはいなくならない
ぼくはしぬからうまれてきた
だけれどきゅうにんはいなくならない
おきていくらかでうまれ
ねてすこししてしんだ
ふたりめのぼくはきみ
いつのまにかいきていて
しらないあいだにしぬ
さんにんめのぼくはぼく
はじめからそこにいた
おわりはまだわからない
よにんめのぼくはそれ
うまれもしなければ
しぬこともない
ごにんめのぼくはない
うまれるのかもわからないけど
しぬかどうかもわからない
ろくにんめのぼくはおれ
わざわざうまれてきたけれど
しんだってだれもかまわない
ななにんめのぼくはいきもの
ずっといきつづけて
いつもいつもしんでゆく
はちにんめのぼくはかれ
いきているらしいといわれても
しんでいるかもしれないもの
きゅうにんめのぼくはかれら
うまれてたくさんのひとにいわわれた
だけどしぬときはひとりぼっち
じゅうにんめのぼくはいない
うまれたくなければうまれなければいい
なにしろしぬのはとてもこわい
じゅういちにんめのぼくもいない
うまれたくないからうまれない
しんでもいきてもとてもこわい
じゅうににんめのぼくもいない
じゅうさんにんめ
じゅうよにんめ
だけどたくさんのぼくはいる
じゅうごにんめ
じゅうろくにんめ
いくつもいくつもうまれている
じゅうななにんめ
じゅうはちにんめ
そうしてまたまたしんでいく
じゅうきゅうにんめ
にじゅうにんめ
いたいいたい
ぼくがいたいぼくらがいたいわたしもいたいみんながいたい
うまれたのはうまれたかったから
そうしてしにたかったから
ぼくはきゅうにんのぼくたちでなりたつ
だけれどぼくはもっといる
かぞえることができないくらいに
そのどれもがうまれてしんで
だけれどきゅうにんはいなくならない
ぼくはしぬからうまれてきた
だけれどきゅうにんはいなくならない
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