暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

傭兵

2011-12-30 | 暗い
空高くそびえる巨塔があるというのなら
私たちはただそこに突撃していくだけ
この地に足をつけている限り
血で塗れた水を飲まなければならないのなら
私たちはただそこを離れ飛び立つだけ
それが何かの罪に問われるというのなら
私たちはただ、死んでいく
紙切れ一枚の存在証明
それさえも求めてはいない

ただ突撃し散っていきたい
ただ飛び去って散っていきたい
ただぼろきれのように散っていきたい
それに何の不自由があろうか
もはや私たちは
とれることのない血を手に滴らせ
生きるためにその血を飲まねばならない

どのような命令でも聞いてみせる
突撃か
飛行か
死刑か
どちらにしろ死んでしまうなら
どのような命令でも聞いてみせる
殺しか
殺しか
殺すのか
その罪はいずれ支払うことになるだろう
どのような命令でも聞いてみせる
私たちはただの紙切れ一枚
歯車のなかのひとかけらの歯
だが血を飲み続けるのはたくさんだ
血に塗れたまま生き続けるのはたくさんだ
どのような命令でも聞いてみせる
だから
空を飛び
突撃し
ぼろきれのように

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