濡れそぼった
血の臭い
冷えた肌に
ぬるい感触
指先はしびれ
視界は昏い
かつて投げやった
わたしをつくった細胞たち
穴の空いた痕跡からは
まぼろしの血潮がわきでてくる
なつかしさに目をほそめ
引き攣れたままの皮膚をなぞる
甘美なまぼろしに舌なめずりをして
フラッシュバックにたっぷり浸る
開いたままの
脂肪層
拭いても拭いても
血に汚れ
濡れそぼった臭いに
目を覚ます
本質は何一つ変わりなく
皮膚は相も変わらず冷えたまま
なぞればなぞるだけ死に近づく
死んでいくことなどできないくせに
幼いわたしが頬杖をついて
白く浮いたケロイドを見やる
まだ生きているのかという問いに
目を細めるのはいまのわたし
濡れそぼった血の臭い
熱い飛沫はすぐにぬるみ
1層2層と分離して、
それがいまのわたしたちのようだ
お望みどおりに生きている
恥を晒して、
浅ましくも
こびりついた茶色の錆
まだ生きているようだ、
分離と廃棄を繰り返しながら
血の臭い
冷えた肌に
ぬるい感触
指先はしびれ
視界は昏い
かつて投げやった
わたしをつくった細胞たち
穴の空いた痕跡からは
まぼろしの血潮がわきでてくる
なつかしさに目をほそめ
引き攣れたままの皮膚をなぞる
甘美なまぼろしに舌なめずりをして
フラッシュバックにたっぷり浸る
開いたままの
脂肪層
拭いても拭いても
血に汚れ
濡れそぼった臭いに
目を覚ます
本質は何一つ変わりなく
皮膚は相も変わらず冷えたまま
なぞればなぞるだけ死に近づく
死んでいくことなどできないくせに
幼いわたしが頬杖をついて
白く浮いたケロイドを見やる
まだ生きているのかという問いに
目を細めるのはいまのわたし
濡れそぼった血の臭い
熱い飛沫はすぐにぬるみ
1層2層と分離して、
それがいまのわたしたちのようだ
お望みどおりに生きている
恥を晒して、
浅ましくも
こびりついた茶色の錆
まだ生きているようだ、
分離と廃棄を繰り返しながら
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