ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

美人画

2012年08月28日 | 美術

 先ほどNHK-BSで上村松園の特集を放送していました。
 上村松園といえば、わが国で最も有名な女流画家の1人でしょうね。
 そして日本画で女性を描き続けた人として有名です。
 私も数年前、東京国立近代美術館に上村松園展を観に行きましたが、あんまり混んでていやになりました。
 私が彼女の美人画に感じるのは、精緻で美しいけれど、どこか情動が感じられない、ということです。
 おとぎの国の美人とでも申しましょうか。

 下は上村松園「蛍」です。


 私が男だからなのか、きれい過ぎてつまらないような感じがします。

 どちらかというと、同時代に美人画家として活躍した鏑木清方のほうが人間の情を感じます。



 鏑木清方「遊女」です。
 画題のせいもありますが、妖艶な感じで、見惚れますねぇ。

 さらに進んで、ほぼポルノ扱いされていた責め絵の伊藤晴雨となると、ほとんど欲望の塊のような絵です。



 上村松園鏑木清方と違って芸術家扱いされないまま、かなりえげつない責め絵を残し、SM趣味の方々から神のように崇められました。

 人それぞれに趣味はあるでしょうが、私は最も強く人間精神の躍動を感じさせる伊藤晴雨の責め絵に、心惹かれます。

 団鬼六が伊藤晴雨題材にした面白い作品を書いています。
 ご一読をお勧めします。

異形の宴―責め絵師・伊藤晴雨奇伝 (幻冬舎アウトロー文庫)
団 鬼六
幻冬舎



外道の群れ―責め絵師・伊藤晴雨伝 (幻冬舎アウトロー文庫)
団 鬼六
幻冬舎

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奥日光

2012年08月28日 | 散歩・旅行

 昨夜、奥日光から帰ってきました。
 気温は東京近郊でいうと10月初旬くらいの感じでしょうか。
 日中は爽やかで、朝晩は寒いくらいでした。

 新幹線で高崎まで行き、在来線で沼田へ出ました。
 沼田駅前でレンタカーを借り、奥日光を目指しました。
 普通は日光駅に出るのでしょうが、いろは坂が私にとってストレスなため、やむを得ずとった行き方です。
 この作戦、見事にあたり、運転時間は長くなりましたが、きついカーブはほんのわずかで、峠道もそれほど苦になりませんでした。
 いろは坂と違って途中多くの道の駅などがあり、休憩もできましたし。

 まずたどり着いたのは、中禅寺湖よりも少し沼田寄りの湯の湖
 車から降りた瞬間、ずいぶん涼しいと感じました。
 沼田駅前は千葉市以上に蒸し暑かったので、ずいぶんと標高が高いのだと実感させられました。
 ここは日光湯元温泉の中心で、たくさんの温泉宿があり、硫黄の匂いが鼻につきますが、中禅寺湖畔ほど人けがなく、静かで良い湖畔でしたね。
 ここでゆばそばを食いました。
 京都のゆばと比べて巨大で野趣あふれる田舎そばでした。


 
 一周3キロの遊歩道が整備されており、一時間ほどかけて湯の湖を一周しました。
 その後湯滝へ。
 日本の滝にしてはずいぶんと幅の広い滝でした。



 その後中禅寺湖畔のホテルへと向かい、チェックイン。
 中禅寺湖畔で最も古いリゾート・ホテルだそうで、古いながらも手入れが行き届き、清潔で感じの良いホテルでした。
 西洋式のホテルですが、そこは奥日光
 硫黄泉の大浴場があり、まずは移動の疲れを癒しました。
 大浴場は中禅寺湖に面しており、素晴らしいロケーションです。
 泊まった部屋も湖側で、ただのツイン・ルームですが、応接セットが置かれ、かなりゆったりとした部屋でした。
 普段ホテルというと狭いビジネスホテルにばかり泊まっているので、ホテルとはこうあるべきだと感じましたね。

 東京からの距離を考えると、中禅寺湖畔が一番涼しいんじゃないでしょうか。
 軽井沢や那須高原はちょっと涼しいくらいで、肌寒いということはありませんものね。


 夜はホテルのレストランでフレンチのフルコース。
 本格フレンチはあまりにヘヴィで苦手なのですが、お年寄りの客が多いせいか、日本人向けにだいぶあっさりして量も少なめで、ほっとしました。
 それでも完食はできませんでしたが。
 シャブリを1本あけてしまいました。



 翌日は戦場ヶ原の散策です。
 一日かかるコースや半日コースもありましたが、私は軟弱に二時間半のコース。
 最初のうちこそ雄大な自然や花に感動しましたが、町歩きを好む私は単調な景色に飽きてしまい、最後の30分くらいは緑の地獄でした。
 町歩きなら疲れたら喫茶店で休めばよいし、どこからでも地下鉄やバスに乗ることができますが、戦場ヶ原では目的地まで歩かなければ帰ることができません。
 ペットボトルのお茶を飲んでベンチで休憩しながらの散策で、しかも上り坂はほとんどありませんでしたが、結構疲労しました。

 やっと土産物屋と食堂がある駐車場にたどり着いたときは、なんだか気持ち悪くなってしまいました。
 こんな調子ですから、登山やキャンプなど、私には狂気の沙汰としか思えません。
 自ら過酷に飛び込んでいくマゾヒストでしょうねぇ。

 しばし休憩して、中禅寺湖に戻り、二荒山神社にお参りしました。

 

 ここは男体山をご神体とする神社で、男体山の登山の入り口でもあります。
 登頂まで往復6時間だそうで、過去、一日に4往復もしたつわものというか変態がいたそうです。
 何の×ゲームでしょうね。

 その後中禅寺湖畔の喫茶店で珈琲を飲み、少し散策してホテルに戻りました。



 3日目、早くも帰る日を迎え、名残惜しくて早朝6時に中禅寺湖畔に散策に出ましたが、涼しいというより寒くて、長袖シャツを着ていたのですが、10分と歩けませんでした。

 チェックアウトして中善寺に立ち寄りました。
 立木観音というのが有名だそうで、観音堂にそれは立っていました。
 なんだか不細工な観音様だなと思ったら、1,200年前、生木を直接彫ったものだそうで、今も根を張っているそうです。
 さすがに成長は止まっているが、枯れてはいないとかで、彫られた大木にしてみればたまったものではありませんねぇ。

 その後沼田駅前のレンタカー屋を目指して走り出し、途中、菅沼というキャンプ場を冷やかしました。



 静かで良いところでしたが、ちょっと寂しい感じでしたねぇ。

 もう沼田市内に入ったところで、吹割の滝というのを観光しました。



 珍しく両側から水が落ちていました。
 そして当然のことながら、猛烈に暑い。
 中禅寺湖畔から下界に下りてきたんだなぁと思い知らされました。

 その後沼田駅から帰宅の途につきました。
 せめて一週間くらい、中禅寺湖畔で避暑を楽しめる身分になりたいものです。

 3日間で50,464歩も歩きました。
 今朝量ったら、体脂肪が19%から17%に落ちていましたが、体重は変わらず、58.7キロでした。

 とりあえず明日まで夏休み。
 この猛暑では外出は控えねばなりませんねぇ。

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