釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置されたことを受けて、わが国政府は、
①駐韓日本大使と釜山の総領事の一時帰国、
②在釜山総領事館職員による釜山市関連行事への参加見合わせ、
③日韓通貨交換(スワップ)の取り決めの協議の中断、
④日韓ハイレベル経済協議の延期、
の措置を取ることを決め、韓国政府に通告しました。
これはなかなか強い措置です。
韓国国民の反発は必至でしょう。
しかし、日韓両政府は、米国の仲立ちのもと、慰安婦問題は不可逆的に解決した、と共同で声明を出したところです。
しかしかの国は、大使館前の慰安婦像を撤去しないばかりか、新たに総領事館前にも慰安婦像を設置してしまいました。
韓国政府は、地方にお任せの立場で、日韓合意を誠実に履行する素振りすら見せません。
さすがに寛容なわが国政府も、堪忍袋の緒が切れたのでしょうね。
日本国民としては、今回の日本政府の措置を支持するほかありません。
正直、嫌な話です。
慰安婦の話は、強制連行などの、いわゆる吉田証言なるものが1980年代に発表され、にわかに国際問題になったもので、後の検証で吉田証言は虚偽であったことが判明しています。
吉田本人も、「本に真実を書いても何の利益もない」などと主張し、創作した事を認めています。
そもそも戦後40年も経って、突如として国際問題になるのも奇妙ですが、吉田なる人物の嘘の話が独り歩きしたのも不思議です。
その後何人もの老婆が現れ、吉田証言を裏付けるような主張をして、まるで吉田証言が真実であるかのごとくに扱われるようになりました。
本来であれば、わが国政府はこの時点で事実を徹底的に究明すべきでした。
しかし、日本国政府は不思議な行動に出ます。
つまり、当時の宮沢首相による謝罪から、河野談話にいたる、いわゆる土下座外交です。
当時の政府高官は、後に、謝罪すれば韓国世論は収まり、事態は収束するだろうと思ったと、不誠実極まりないことを回想していました。
虚偽の事実をもとに謝罪するとは、いかにも不思議だし、外交上許されざる失策です。
謝罪してしまえば、国際社会はをそれを真実だと思うでしょう。
さんざん日本軍の悪口を書き立てた朝日新聞も、1997年にいたって、ようやく、「吉田証言の真偽は確認できない」との記事を掲載しました。
控えめな書きぶりながら、吉田証言が真実とは認められない、ということですから、朝日新聞はもっと大々的に誤報であったことを強調すべきだったと思います。
吉田なる嘘つきの話が元で、今日にいたるもこの問題は尾を引き、日韓が合意した後までも今回のような事案を惹起せしめています。
嘘なのか真なのかの検証を怠り、謝りゃいいんだろ、みたいな、逆切れ気味に嘘の謝罪をした日本国政府の責任は極めて重大で、日本国民としては真にお恥ずかしいかぎりです。
もちろん、太平洋戦争下において、公娼としての慰安婦が存在したことは紛れもない事実です。
そこには朝鮮人の女性も、台湾の女性も、日本女性も、大勢が働いていたことでしょう。
金目当てか、女衒に騙されたのかは不明ですが、少なくとも官憲が無理やり強制連行したという証拠は、今に至るも出てきません。
これは重い事実です。
もし、慰安所を設置したこと自体が罪であるというなら、世界に罪のない国など存在しないことになるでしょう。
現在、わが国には公娼というのは存在しませんが、売春宿でしかないソープランドというものが堂々と営業しています。
これを特殊浴場などと呼んで誤魔化しているのは、ちゃんちゃらおかしいというものです。
売春婦は人類最古の職業と言われるほど、古今東西、どこにでも存在し続けていますし、今後も人間が人間であるかぎり存在し続けるでしょう。
これが冷厳な事実です。
それを無くそうというのは立派な考えだとは思いますが、それは不可能なことです。
それはさておき、国と国とが、これで手打ちとばかりに合意したわけですから、今後はこの問題を蒸し返す側に一方的に非があると思います。
この際、大使の一時帰国などと言わず、召還と言ってしまえば良いのです。
もはや、わが国は毅然たる態度をとり続けるしか、選択肢はありますまい。
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