今日も朝と昼過ぎ、大きな余震がありました。
変な話ですが、地震に慣れてきて、少々揺れても、ああまたかぁと思うだけです。
これはきっと危険なことなのでしょうね。
原発にも似たようなことが言えるのではないでしょうか。
最近、福島原発から20キロ程度のアパートが大人気で、空きがない状態だそうです。
長い避難生活に嫌気がさして、地元に戻ってこようとする動きだそうです。
慣れとはちょっと違いますが、恐怖心の欠如は慣れが大きいでしょう。
奇妙な現象ですが、癌を告知された人と似ているような気がします。
最初は強烈なショックを受け、そんなはずはない、と拒絶し、やがてなんで自分だけが、と落ち込む。
その時期を過ぎてようやく罹患したものは仕方がない、と闘病に意欲を示すというのです。
被災地の人々は、災害が起きたものは仕方がない、という状態にまでモチベーションをあげているのでしょうか。
それとも、原発近くにアパートを借りるというのは、やけっぱちみたいなものなのでしょうか。
人があまりに過酷な運命を引き受けるとき、その人は神々しい輝きを放ちます。
自己犠牲が美徳とされるのは、その輝きゆえでしょう。
しかし今私たち東日本の人間が地震に慣れてしまったという状況は、いわば精神の怠惰。
およそ美徳とはかけ離れたものです。
私たちは今後も訪れるであろう余震に恐怖を覚え、備えを怠らず、精神の怠惰を克服したいものです。
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