ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

学習

2011年08月04日 | 社会・政治

 来年度から子ども手当を廃止し、児童手当を復活させることで与野党が合意したそうですね。

 民主党、選挙の時の目玉政策、次々と諦めていってます。

 普天間基地の移設では鳩山前総理が国外最低でも県外という無理めな主張を引っ込めて、結局は自民党政府と米国が合意し、沖縄県が受け入れた辺野古に戻りました。
 ただし、沖縄県がせっかく一度は受け入れたものを、民主党政権への不信からか、白紙に戻せと頑張っており、自民党政権下よりも事態は難しくなったままです。

 高速道路無料化と言う話も、最近聞きませんし、八つ場ダムの工事がどうなったのかさっぱりわかりません。

 事業仕分けによってあぶりだすといった霞が関埋蔵金なるものも、幻であったことが知れました。

 脱官僚と言って広げた国家戦略局という大風呂敷も立ち消えに。
 そんな二重行政こそが無駄だということを学習したのでしょう。

 日米関係偏重から日中関係重視へと舵を切ろうとした外交も、日本と軍事同盟を結ぶ米国と、米国の仮想敵国である中国を同列に論ずる愚かさに気付いたのか、近頃では日米同盟の深化を叫ぶ声が多いようです。

 政権をとっておよそ2年、結局民主党が学んだことは、マニフェストの実行は現実的に不可能で、限りなく自民党政権下の政策に近寄らざるを得ない、ということでしょう。

 しかしそれは、2年前の衆議院選挙の時に分かっていたこと。
 高度に成熟した大衆民主主義社会の日本に、政策オプションはそう多くはなく、政権をとれば大体似たような政策を打つ以外政権運営などできません。

 今菅政権が新たに目玉政策にしようとしているのが、脱原発。
 各電力会社に再生可能エネルギーを買い取る義務を負わせようとしています。
 しかしこれには裏があり、電力会社には、コスト高になった分を電気料金に上乗せしてよい、ということになるようです。
 電気料金の値上がりという形で消費者、特に大規模工場などを持つモノ作りの現場にしわ寄せがいき、日本企業は続々とコストの安い海外に拠点を移そうとしています。
 東京電力が払う損害賠償も、国庫金を注入するということで、これも増税の理由になるでしょう。

 目玉政策を思いつきで並べ立て、国民の歓心を買おうとする手法は、もはや破綻していることを学習しなければなりません。
 今民主党に求められるのは、正確な情報の開示と、率直な説明でしょう。

 過去の失政は仕方ないとして、それだけの経験をして政権運営を学習したのでしょうから、今後は新生民主党として努力してもらいたいものです。

 私はあえて菅総理の早期退陣を求めません。
 民主党政権は、自分たちが選んだ代表のもとで、誠実に職務に精励すべきでしょう。

 そしてまた、雰囲気重視で投票行動を決めることが、どれほど怖ろしいか、日本国民はよく学習しなければなりません。

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