橋下大阪市長が戦中の従軍慰安婦について、当時の社会情勢に照らせばやむを得なかった、といった意味の発言をして、国内外から集中砲火を浴びて火だるまになっていますね。
軍隊と性の問題は洋の東西を問わず、また、時代を問わない古くて新しい問題です。
屈強な若い兵士が死を賭して戦う戦場においては、しばしば強姦事件が発生し、これをコントロールするために国家は密かに慰安所などを設けてきました。
一説には、死の危険を感じると、本能的に子孫を残そうとして性欲が高まるのだとか。
橋下大阪市長の発言は、素朴な思いを素直に述べてしまったということで、内容に間違いはありません。
ただし、世の中には、思っていても言ってはならないこと、言わないほうが良いことがあります。
まして、飲み屋でおっさんがしゃべっているのと違って、国内外から注目を集める政治家は、おのれの発言がどういう影響を及ぼすかを考えて、発言は慎重にしなければなりません。
そういう意味で、このたびの橋下大阪市長の発言は、迂闊というより幼稚だったと思います。
頑固に言い訳するより、発言を撤回して謝罪した方が良いでしょう。
何も心から反省する必要はありません。
形だけ、反省しているふりをすれば良いのです。
人の内心なんて誰にもわかりませんから。
数年前、「キャタピラー」という映画がありました。
戦時中、中国大陸で戦っていた兵士が両手両足を失い、言葉をも失いながら、異常に強い性欲を隠そうともせず、毎夜、寺島しのぶ演じる妻を求めるのです。
食欲と性欲だけで生きているような、獣性の塊のような男になっていました。
男の性欲というもの、なかなか厄介なもので、在日米軍の兵士による強姦事件は後を絶ちません。
単に女性と性交したいというだけでなく、女性を傷めつけたいとか、逆にいじめられたいとか、小学校に上がる前の幼女にしか欲情しないとか、殺人にまで至る加虐でなければ絶頂に達しないとか、同性にしか性欲を感じないとか、性欲の対象はじつに様々で、人間というもの、性欲が崩壊しているかのごとくです。
酒鬼薔薇聖斗は、殺害した小学生の男の子の生首を見ながらオナニーに耽ったと言うから怖ろしいと言おうか、悪趣味と言おうか。
私は日々ホラー映画に親しみながら、虫がでたら飛んで逃げ、殺害することもできません。
また、魚の死体に触れるのが気持ち悪いため、魚を調理することもできません。
頭でっかちの軟弱者で、よく同居人にからかわれます。
彼女、魚の死体から内臓を取り出して調理し、平気な顔をして「おいしい」なんて言うのですよねぇ。
頼もしいかぎりです。
犯罪行為を犯さなければ性欲が満たされないというのは、じつに哀れというべきで、そういう性癖に生まれなくて本当に良かったと思います。
キャタピラー [DVD] | |
寺島しのぶ,大西信満,吉澤健,粕谷佳五,増田恵美 | |
ジェネオン・ユニバーサル |