ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ルンバ、不合格!

2019-02-09 09:27:43 | 暮らし

 ルンバったって、ダンスじゃない。お掃除ロボットのルンバだぜ。

 何故か、突然、息子からルンバが送られてきた。ええーっ、なんだ、部屋、埃だらけだって知ってんのか?独り暮らしで、部屋の掃除も大変だろうって子ども心か?

 まぁな、たしかに、掃除や片付けてのは好きじゃない。常に身の回りはきれいにしておく、って潔癖症とは対極の感覚の持ち主だ。埃だらけだって死ぬわけじゃなし、と、までは考えないし、きれいに清掃の行き届いた部屋は嫌いじゃない。が、そのために毎日時間を割くっていうのは合理性に欠けるって考え方だ。どうしても我慢ならなくなったり、無性に気分転換したくなったら掃除機を手に取る、そんな立ち位置で十分。なんせ、一人暮らしだ。他人を家に上げることも大嫌いだ。まったく問題はない。

 そんな暮らしぶりを変えろと言うのか?いや、そんな無精者でも、お掃除はロボットがしてくれるから任せちゃえば、ってことなのか?意図はまったくの不明、無断送付に至る伏線にも心当たりはない。新しいものが嫌いな神さんは、試す必要さえなし、すぐに返送!と、ルンバへの嫌悪感を露わにしているが、まあまあ、そう頑なにラッダイドのハンマー振り上げることないでしょ、いずれはAIにお世話になる時代なんだから、せめて試用期間くらい与えてやってもいいんじゃないの。

 取り出したルンバ、結構や大きい。なかなか強力な印象だ。説明書を頼りに、運転開始。おおっ、動くわ!掃除してるわ!って当たり前だって。あっちにぶつかっては方向を変え、こっちに来たと思えばなぜかしら方向転換、気ままに動き回っている。進行方向左手下には回転する刷毛がついていて、これが昆虫の触覚のようにくるくると回りながら、周囲の埃をかき集めている。下部では2本のローラーが回って吸引する。普通の掃除機だと、どうしても吸引が届かない、隅とか、キャビネットの下とかの掃除は得意そうだ。

 が、なんせ、ものたくさんのこの狭い部屋、すぐに行き当たって逆戻り、同じところを何度も行きつ戻りつするばかりで、なかなか思うように部屋全体を回ってくれない。床に広がった電気コードのうねりなんかにはも纏わりつかれて、七転八倒、要介助!自動車教習所の試験官さながら、採点用紙を持って、いや、そこまではしないが、ルンバの動きと吸引性能をチェックした。

 結果は、不合格!時間、かかり過ぎ!どんだけかかってんのよ。それに、どの床面も手抜きせずに回れたかどうか、怪しいもんだぜ。同じ個所ばかり何度も掃除してるじゃないか。そこ、さっき通ったろ!って声を掛けても知らんぷりだ。こっちやれよ!って頑固さに苛立ったら、機体を持ち上げて目的地に移動させてやらにゃいかん。僕、やってます、一所懸命掃除してます!って、それほんと一所だから!だいたい、常について回らにゃならん、ってロボットの意味ねえだろ。いくら勝手に動いてるったって、普段掃除機でかかる時間の数倍もかかって、しかも、不完全、これじゃ欠陥商品って言われたって仕方ねえだろ。

 どうして床面や周囲の家具、壁の形状認識能力付けてないんだろ?あっ、ここはさっき通ったぞ、とか、この家具の形はこうだから、その周囲をぐるりと、とか、全体見通して、埃の残っている所を見つけてそちらに走る、とか、床に這うコードは持ち上げて潜り抜けるとか、できるだろ、今時のAI技術なら、その程度おちゃのこさいさい、じゃねえのかよ。

 と、言うことで、だだっ広い、家具とかのない空間なら役に立つかもしれない。が、椅子やら机やら動かしながら隅々掃除しなきゃならん部屋にゃ、まだまだ開発途上の不完全試作品ってことだぜ。時間もかかり過ぎる、ってことは電気も無駄使用。起動中の騒音もバカにならない。技術的には、そんな難しいもんじゃないだろ、こっちが足腰不自由になる頃までにゃ、完成品仕上げて欲しいもんだな。できれば、人間よりAIに介護してもらいたいって思ってるんだからさ。

コメント
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