blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

これが一発勝負

2010-02-14 19:56:40 | 日記
今日は注目の女子モーグルを観戦した。
永遠の中級スキーヤーである私には、コブコブの斜面を直線的に降りてくること自体が無理である。
ましてスキーをはいて空中で回るなどというのはとても人間技とは思えない。
その前提の上で書いていることをまずお断りしておく。

優勝したカーニー選手(アメリカ)はもちろん見事だが、銅メダルを取ったバーク選手(アメリカ)が今日の試合の主役だったかもしれない。
ある意味で波乱、そして優勝者の得点が26点台というハイレベルを演出したのは間違いなくバーク選手であったと思う。

バーク選手が、おそらくは本人の120%の滑りで25点台を叩き出したので、その後に滑った選手にはプレッシャーがかかっただろう。
その後の予選上位5選手のうち、2人もが転倒してしまったことがそれを物語る。
「100%出し切る」だけではタイトルが取れない状況になり、結果的にはリスクを冒してスピードを上げざるを得なかった。
その上で、転倒することなく27秒台で滑り切った選手3人がメダルを取った。
上村選手のタイムは全体の中で4番目、28秒88であった。
タイムが全てではない競技だが、もちろん決して遅くはなく、安全運転だったとも思わない。
雪ケムリがほとんど出ない洗練されたターンは間違いなくナンバーワンだった。

五輪のメダルはまたもならなかったが、07-08シーズンのW杯総合優勝、09年世界選手権二冠の実績が色あせるものではない。
外国のトップ選手がこぞって上村選手のカービングターンを必死で研究したというから、本人の順位以上にモーグル競技そのものへの貢献は大きいのだろうと思う。
高校生で出た長野五輪から常に注目を浴び、その間トップを維持し続けて4回の五輪を全うした上村選手には一言「お疲れ様」のみである。

大会の初っ端にして、あらためて五輪の「すごみ」と「怖さ」を感じている。
ショートトラックの男子1500mでは、メダル独占目前の韓国勢が最終コーナーで2人転倒のアクシデントがあった。
あと2週間余り、何が起こるのか本当に楽しみだ。

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