ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

テイスティングの季節

2017年09月09日 02時23分22秒 | ワインの事
特別に季節があるものではありませんが、一年に一度のソムリエ協会の2次試験では「多分年間一位の人数」がブラインドティスティングをします。

それに伴って今の時期は多くの受験生が必死にティスティングの練習をしている事でしょう。


そむりえ亭にもお越しです。


こればかりは本人のスキルの問題ですので筆記試験のように「丸暗記」などは出来ません。

よって教える側にとってもジレンマが襲うものです。


私がそういう方に申し上げるのは

1:しっかりとチェックポイントをトレースする

2:そのポイントは順番通りにする

3:品種を予想しない

4:いきなりグラスを廻さない

5:いきなり強く嗅がない

6:口に含んで、吐き出して、数秒待つ

7:その要素に関して「あれ?」と感じるのは「その要素が少ないから」

8:温度、料理、品種などを特定するのは全ての要素(外観、香り、味わいの中にあるポイント)の結果を反映して答える

9:品種特徴は「特定の産地」のみで覚えると大きな間違いを犯す

10:後から戻って前の品種に戻ると失敗する

11:高アルコールや酒精強化のものは上記を忘れ外観と香りで90パーセント。口に含む時はごく少量

12:高アルコールの場合はスティルワインより更に嗅ぎすぎない(距離をとって浮遊する香りを採るのも一手)

13:赤ワインを先にするのもアリ

14:何度も嗅ぎなおしたり、飲みなおしたりしない

15:ISOテイスティンググラスで練習する


書き出せばもっと出てくるかもしれませんが、これが私なりのテイスティングです。

過去、協会の役職にない時代に受験対策の講師などをしていた時もうるさく言っていましたし、そむりえ亭周辺の同業者にもずっと言っています。


第一、テイスティングは当てるためにあるのではなく「そのワインはどのように扱えばいいか?や、購入するタイプとして適切か?

或いは、価格に相応しい品質か?等々を知るためのものです。(ソムリエにとっての話です)

どうぞ、受験までの2週間足らずを有意義に過ごしてください。


さて、そむりえ亭でもテイスティングを望む受験生はおられます。

しかし、食事しながらとか、他のお客様がお食事を楽しんでいる横とかではお受けしません。

もし、ご希望の場合は18時のオープンの少し前か、22時以降に予約の上で「テイスティングしたい」由おっしゃってください。

また、その時は勿論飲酒をしていない「綺麗な身体」でお越しいただきたいと思います。



「うるさいやっちゃなあ・・・」と言われそうですが、それは私の職業の沽券に関わることですので御容赦頂きたいと思います。


でも・・・・

そういう練習を沢山した記憶というのは将来に亘って役に立つはずです。


頑張りましょうね‼‼


          樋口誠