漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

千年女優

2007年01月21日 | 映画
アニメ映画「千年女優」を観た。

 筒井康隆の「パプリカ」を映画化した監督の代表作ということ以外には何の予備知識も無く観たのだが、結構面白かった。
 原節子を始め、かつての名女優たちをコラージュしたかのような主人公の物語だが、つまりは「女優」というものに人格を与えたものが主人公の藤原千代子であり、「ファン」というものに人格を与えたものが立花ということなのだろう。それだけに、映画は、冒頭から「ツゴイネルワイゼン」へのオマージュと思えるシーンから始まったし、最後まで、様々な映画に対するオマージュが散りばめられていて、その中を「女優」と「ファン」が錯綜して駆け抜けていた。殆どコラージュによるノンストップムービーのようだったが、退屈させないのは、見事だったと思う。
 ただ、最後の台詞は、ちょっと余計だと思った。賛否は分かれそうだが、もともとそういうことを伝えたいという意図の元に製作された映画だとしても、ああいう身も蓋もない言い方をさせてしまっては、台無しだ。そういうニュアンスを、別のやりかたで何となく伝える、そういう方法を探るべきだったと思った。

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2 コメント

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Unknown (shu)
2007-01-24 02:01:32
もう付き合いはありませんが監督の今は大学時代の同級生です。
よくお互いの部屋を行き来して酒を飲みました。
まさかこんなに有名になるとは…
Unknown (shigeyuki)
2007-01-24 22:44:31
すごい偶然ですね。
付き合いが今は絶えているとはいえ、それだけ交流があったのなら、いつでも戻る事はできそうですね。
僕は普段、あまりアニメを見ないのですが、この作品は、パプリカを筒井康隆さんが誉めていたので、ふと気になって、観たのです。色々と書いたけれど、いい映画でしたよ。

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