漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

クラバート

2008年01月24日 | 娘と読む本

 「クラバート」 オトフリート・プロイスラー著 中村 浩三 訳
  偕成社刊

 を読む。

 最近は、図書館へ行ったついでに、娘に読ませる本を一冊借りてくることが多い。
 昔読んで面白かった本もあるが、それ以上に、自分も読みたいか、あるいはいつかは読もうと思いつつ、今日まで来てしまった児童文学の名作と呼ばれる作品を借りてくることが多い。娘に読ませて、自分もついでに読んで仕舞おうという魂胆である。共通の話題にもなるから、一石三鳥だと思っているのだ。
 大抵は、娘に先に読ませる。そうすれば、自分の方が先に読んだという意識があるから、さらに会話が深くなる。

 でも、こうしていろいろと読んでいると、やはり名作と呼ばれているものはそれだけのことがあるということがよくわかる。今回読んだ「クラバート」も、とても面白いし、よい作品だった。子どものころから、いつかは読もうと思っていた作品をようやく読めてよかった。この作品が宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」に影響を与えたということだが、詳しいことは触れないけれども、なるほどである。もっとも、映画とこの作品は全く違うので、あくまでもインスピレーションの元となった作品の一つではあるのだが。
 同じように魔法を取り扱った作品だけれども、「ハリー・ポッター」的な作品世界とは全く違う、民話的なこの「クラバート」は、より深いものを読者に残すに違いない。