漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

サブの町

2008年01月18日 | 漫画のはなし

 B級の話ついでに。
 
 先日貸し本屋の話を書いたが、この店はずっと昔からあるのは知っていたものの、比較的最近まで入ったことがなかった。ところが、ふらりと入って見て、すぐに会員になったのは、棚に並んでいた一冊の本が目に入ったからだ。
 その本とは

「恐怖!四次元の町」 日野日出志著 レモンコミックス 立風書房刊

である。

 この本は、知っている人は知っているだろうが、1979年頃に「少年マガジン」に「サブの町」のタイトルで連載されていた作品が単行本化されたもので、ストーリーは、ある朝目が醒めたら、主人公のサブら数名の子どもたちを残して、世界中の全ての人がいなくなってしまうというもの。僕は当時小学校の三年生頃だったので、もちろん日野日出志という人のことは知らなかったのだけれど、妙に印象に残っていた。日野日出志という人の作品をそれほど読んでいる訳でもないが、例の「宮崎勤」事件の時に、彼の作品を映像化した「ギミーピック」(だっけ?)のことでちょっと話題になったのを覚えている。この「サブの町」という作品は、少年誌に連載されたものでもあって、彼の作品の中では健全といってもいいサスペンス作品だったのだが、それでも印象に残ったというのは、やはり普通とは違うものを感じたのだろう。
 小学校の六年間、僕はずっと「少年マガジン」を読んでいたのだが、当時のマガジンには、「聖マッスル」だとか「地上最強の男竜」だとか、軽くトラウマとして残っているような漫画が多くあって、この「サブの町」もその一つだった。でも、まさかここに来て、貸し本屋さんで再会するとは思わなかった。