穴にハマったアリスたち

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感想:「映画プリキュアオールスターズ 春のカーニバル」(追記)

2015年03月17日 | プリキュア映画シリーズ
初見から数日たったので、追加の感想を。

まず個人的に今回の映画は好き。
以前に3D映画が公開された時あたりに「プリキュアさんによるコンサートもありなのでは」と書いた覚えがあります。
今回はそれが実現したわけで、とても楽しめました。

ただ「このフォーマットがありならもっとこう…!」みたいな気持ちもあるので、書いてみる。

【唄うお歌】

オリジナルの歌が聞きたい。

なんといってもこれに尽きる。
最初に流れたのが「妖精さんありがとう」の映画専用曲だったので、後続も期待していたのですが…。
リメイクされた「YouMakeMeHappy」とかも確かに良かったのだけど、オリジナル曲を聞きたかったのも本音。

特にチョイスがOP曲だった面々は残念。
良くも悪くもプリキュアさんのOPは、タイトルを連呼する特徴的な曲なので、挿入歌として使うと印象が強すぎる。
まぁおかげで、美翔さんらが「自分のことを『SplashStar』と認識している」という愉快な展開を拝めはしましたが…。

例えば美翔さんらが唄ったのが「ST STARS☆彡」だったりしたら、変な悲鳴すら上がるほどの大興奮だったと思うんですよ。
初めての試みだから馴染みの曲で…ということだったのかしら。
意識していた筈のディズニーさんで流れるのも基本的に初見の曲ですから、そこは気にしなくてもいいと思うのですけど。

【唄う展開】

「妖精に感謝を示すステージで歌う」という舞台付けは分かる。
唄ってる内容が「妖精への感謝」と直接関係ないですけれど、「妖精=観客」「観客=映画を視聴している人たち」ですので、「これまでの応援に感謝」の意味では間違ってない。
むしろ上手い理由付けだと思う。
(ついでに言えば、暴れるドラゴンも視聴者の比喩とも取れる。プリキュア世界を救った「守護神」だけど、満足いかないと暴れだす、そして一旦は暴れるものの、歌とダンスに納得して大人しくなる)

…のですけど、2回は使えないネタだよなぁと思う。

良く言えば上手く処理した、悪く言えば1回パスみたいな映画だったかな、と。
確かに盛り上がることは盛り上がるけれど、捻りはなかったし、いわば「そのまんま」な使い方だったと思う。

非常に悔しいことに、挿入歌として一番機能していたのは、オドレン・ウタエンの曲だったように思います。
言葉で説明したらなんてことはない内容を、唄うことで面白おかしく演出するのは、この手の映画の常套手段。
更に、あの歌で状況説明すれば、二人が心底の悪党ではないことも、なんとなく伝わります。
(やってること自体は、ムシバーンやシャドウ以上に凶悪だけど)
別にオリエンタルラジオさんに恨みはないですが、ゲストキャラがというのは、やっぱりもぞもぞするものがある。

例えば最初に流れた「妖精さんありがとう」の歌も、普通だったら「ステージの準備をしながら歌う」とかだと思うんですよ。
あるいは、変身アイテムを奪われて地下に落とされた後の展開も、「歴代プリキュアさんらが唄う(いつもの「絶対にあきらめない」パートの代わり)」⇒「イマココカラ」の流れじゃなかろうか。

勘ぐるなら「プリキュアによるミュージカル形式を避けて、ゲストで様子見した」ような、ちょっと弱気な姿勢を感じます。

【過去のお唄】

テレビ本編のお唄の使い方で、一番好きなのは「ドキドキ」さんの第40話の「こころをこめて」。

ミラクルドラゴングレイブとかいう中二全開の最強武器を構える相手に、変身解除し初期玩具のみを持ち、視聴者投稿のドレスを纏って唄いながら歩み寄る。
歌声が響き渡る中、仲間は勇気を奮い、敵は怯む。この展開はお唄だからこそできた場面。
もしこの時、まこぴーがやってたのが「思い出を描いた絵」とか「美味しいご飯」とかだったら、こうはなりません。
全方位に響き渡るお唄だからこそ、実現した展開。

武器を両手で構えるレジーナ様は耳を塞ぐことはできない。もしも塞ごうとしたなら、つまり武器を手放している。
これも絵やご飯ではできません。目を閉じたり、口を結べば拒否できてしまう。
まぁどこかのハニーさんなら、閉じた口にご飯をねじ込みそうですが。

更に、当時は誰も(まこぴー本人も視聴者も)気づいていなかったけれど、レジーナ様に唄うことで「王女様に想いを伝える」ことが実現している。
「唄は無意味だったのか?」と悩むまこぴーの想いが、期せずして報われてるんですよね。
レジーナ=王女様と気づいていなかったからこそ、実現したともいえる。これは上手いと思う。

【過去のお唄2】

個人的な次点は「ハートキャッチ」さんの第36話の「HEART GOES ON」。
唄ってるのが、くどまゆ&池田彩さんで、プリキュアはどちらかといえば脇なのが良い。
「ハートキャッチ」さんの方向性ともあってると思う。

で、これらと比べると今回の映画の挿入歌は、「そのまんま」だったなぁと。
とりあえず歌を流せばそれなりに盛り上がるのですから、だからこそいかに歌に持ち込むかは見せどころだと思うのです。
今回の映画はとても楽しかったし、良かったのだけど、次回も歌メインで行くのなら、色々と展開に期待したいです。

「ハピネス」さんのようにいきなり歌いながら殴りかかるでも、
ゲスト出演した五條さんやうちやえさんのライブの護衛をして戦うでも、
変身不能に陥ったので歌で援護するとかでも、
ストーリー上の理由づけは一切無視して「歌で会話するよ?それが何か?」くらいの勢いで押し切るでもいい。
何かこう「ライブだから唄う」以上のものが欲しいんです。

ミラクルライトも、初登場の「5」の時には単に応援するだけのアイテムだったのが、後々ではちゃんとテーマ的に意味を持ってきたように、「唄」演出も進化するのを楽しみにしてます。


視聴直後の映画感想
感想2周目

【蛇足】

「ハピネス」さんの「勇気が生まれる場所」は、本来なら姫さんのシーンで使うべきだったんじゃなかろうか。

「忘れないでね、愛と勇気」でいえば、テレビ本編は「愛」を前面に出していたのに対し、劇場版は「勇気」。
それならば映画は、姫さんが中心となって話を進めるべきだったように思う。
もっとも姫さんをつむぎさんと絡ませると、「私も頑張ったんだから頑張ろう」みたいな、悪く言えば成功者からの説得になってしまい、方向性がずれた気はする。
コメント
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