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穴にハマったアリスたち

生きてれば楽しい事がいっぱいある!の証明の為のページ。ぴちぴちピッチを大応援。第三期をぜひ!
→新章開始!ありがとう!

買ってみた:「はみどる!」第1巻

2010年10月20日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
特に何という訳ではないのですが、場つなぎ的に。



はみどる! 1 (少年チャンピオン・コミックス)

週刊漫画「チャンピオン」さんで連載中の漫画さん。
可愛い娘さんによるギャグ漫画です。
このジャンルはどの週刊誌にもある重要なポジション。

…ですが「チャンピオン」さんでは同路線として「みつどもえ」「侵略!イカ娘」も連載中。
一体、なぜ。無駄に激戦区と化している。
そして競合他漫画は2本ともアニメ化しておられる。この苦境どうしてくれるんだ。

そんなわけで「はみどる!」派としては八つ当たり気味に応援したい。

主人公は超アガリ症のアイドル・極めてミニマムなモデル・元天才子役の女優の3名からなるアイドルユニット。
当然、売れるわけがない。
こうして下手な民間人よりも低い知名度にあえぎながら、悪戦苦闘するお話です。

一応、漫画のジャンル的には色気担当のはずなんですが、正直なところエロスよりもタフネスさが先に立ちます。
売れるためには、肉弾戦も辞さない。
全く結果には結びつかないけど、とにかく辞さない。

かすみさん:
 「やってやるわ!!」
 「底辺の人間ナメんなよ!!」

私的には元子役のかすみさんにときめきます。
かつて栄華の極みにいたのに、今ではすっかり落ちぶれてしまわれた。
なまじ以前は売れていただけに、惨めな境遇に拍車がかかる。

当人のスペックはそれなりに高いところがまた泣ける。
成長しさえしなければ、こんなことには…。
「廃業」よりもつらい「売れないアイドル」。
「売れないアイドル」よりもつらい「以前は売れたけど今やすっかり落ち目のアイドル」。
そんな有様のかすみさんの、過酷な学園生活の描写には、もはや笑っていいのか泣いていいのか分かりません。

そんなわけで、猫背であがく娘さんに琴線をかきならされる人にはお勧めです。
それ以外の人にもお勧めできるかどうかは定かではない。
というか、お勧めできるのだったら、作者さんもこんなことを言ってない。

[ご本人サイトから引用]
 不人気上等。こちとら何年不人気やってると思ってんだ?
 ちょっとやそっとの不人気じゃビクともしねえぜ…いや。ビクとはしろ。何とかしろ。
 当方、常に「好かれる事より嫌われない事」を目標にして執筆しております!(後ろ向き)
 愛されるよりも、愛したい 真剣(マジ)で!!(きんき)
[引用終]

何を抱えておられるのかよく分かりませんが、遠くからひっそりと応援したい。

なお第2巻は11月8日発売予定。負けるな、作者さん。

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感想:週刊少年マガジン(2010年9月29日)+ジャンプ

2010年09月30日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
久々にマガジンさんの感想。

■波打際のむろみさん #62「隅田さんとむろみさん」

隅田さん:
 「そんなに水棲は受け入れられないの!?」

今日もまた。人魚の隅田さんはフラれました。
下半身が魚だからです。エラ呼吸だからです。変温動物だけど単純生物なので寒さに異様に強いからです。
極寒の地で上半身貝ブラのみで迫ってくる生き物のことを、人は化け物と呼ぶ。

魚のくせに恋愛観を発展させてしまったことは、幸せなのか不幸なのか。
困ったことに、彼女らの恋愛は繁殖とは無関係のところにあります。
人間やその他の生物の場合、恋愛には少なくとも「種の保存」という大義名分があるのに対し、人魚さんにはありません。
これをプラトニックと取るか、性欲に狂ってると取るかは慎重に検討したい。
まぁ後者なんですけれど。

■エデンの檻 第83話「Smile sweetly:笑って、にこやかに」

絶滅生物の闊歩する巨大島に漂流した学生さん達のサバイバル。
今回の敵はギガントピテクスです。
一言で言うと、でかい猿。二言で言うと身長3メートルに達する旧人類の一種。

道具を使い、群れをなし、相手の弱点を突く知性に加えて頑強な肉体。化け物です。
しかしながら。
人類はこれらの化け物を粉砕してきた歴史を持ちます。
しばしばファンタジー等では古代生物=強いといった描写をされますが、現実には現生生物の方が強い。少なくともこの環境下では。
そんなわけで学生さん達は、「無差別に毒を撒く」という人類の人類たる戦術によって勝利しました。ホモサピエンスって、汚い…。

こういっては何ですが、人類の勝ち残り戦略は卑怯の極みです。
基本、「穴掘って罠にかけて、身動きできないところを長距離武器で袋にする」「飛び道具で一方的に殺戮する」「毒」です。
同様の戦略を取る生物が皆無なところに、進化の深遠な謎を感じる。(毒生物はいますが、体内以外の毒を広範囲にばらまく生物はいるんだろうか…)

■AKB49 ~恋愛禁止条例~ 第6話「太陽」

「AKB48に男子学生が女装して参加する」という超隙間産業なのに需要のありそうなところを突いた漫画さん。
実在人物をネタにすると、どうしても伝記漫画や称賛漫画になりかねませんが、研究生メインにしたのは素直に上手い。
個人的にはAKB48と聞いたところでエリザベス姉さんくらいしか思いつけないのですが、この漫画のせいで無駄に覚えられそう。

■めがかボックス 第68箱「受け入れることだよ」

マガジンではなくジャンプさんですが。

現在戦闘中の相手は「マイナス」さん。
全ての言動が理不尽で不条理でいかがわしくてインチキで、何もかもに意味がない人たち。
発する言葉に意味がなく、思考にも思想にも意味がない、そんな人たち。
戦うとか勝つとかいう気力も失せるほどに、とにかく「意味がない」。
争いが成立するのは、少なくとも何らかの意味のある行動をしている人たちだけであって、勝敗にも言葉にも何の意味も持ってない人とは、何も成立しない。

こういう人間は、実在する。
私も以前に遭遇したことがあります。
もちろん漫画的な特殊能力はないわけですが、本気で吐きそうだった。

上手い例は出せないんですが(何せ行動に全くの意味がない)、無理に作るとこんな感じ。

二人で目的地に向かって歩いている。
相手が地図を見ながら、「正しい道は右だ」と言う。
そしてそのまま、左に向かって歩き出す。
いや右じゃないのかと聞けば、「そうだよ。右が正しい。だから右に進んでる」と言い出す。
いや左だよねそっちはと聞けば、「違う。左に進んでいる。右が正しい道だからね」と言い出す。

埒が明かないので地図を受け取ってみると、そもそも正しい道は右でも左でもなく、通り過ぎた別の枝道だったりする。
じゃあ戻ろうとか戻ってみれば、そんな枝道はなく、そもそも地図が全然別の場所の物だったりする。
それでもどうにか目的地に着いてみれば、「この人のせいで遅刻した」と堂々と責任をこちらになすりつける。
いや貴方のせいだよねと聞けば、「そうだよ。私が間違えたからだよ」と言い出す。
いやじゃあ何で私のせいと言うのかと聞けば、「違う。だって君が全部悪い」と言い出す。

こういうのが本気でいる。
当初、「間違えたことを誤魔化そうとしている」「つまらないジョークを言っている」「こちらを舐めている」等だろうと推測しましたが、そういったわけでもない。
本当に何の意味もない。悪意すらないことが、ひたすら気持ち悪かった。

学んだことは、この手の人間は理解しようと思ったらダメだ。
ゴキブリを見ても、思想を理解しようとはせずに、機械的に叩き潰して数秒後には存在を忘れるのと同様、反射で排除して存在を認識しないのが一番だろうと思う。
これ、実際に経験したことない人からすると傲慢に聞こえるでしょうけど、本当にどうしようもないから。

言葉ってのはお互いにルールを守ってるから意味があるのであって、そのルールを無視されると単なる記号に過ぎないと言うことを痛感しました。
「右」という単語を、意味としては右でも左でもなく、単に音として発声しているだけの人物と、会話が成立するわけがない。
もちろん存在している以上、理屈で追うことはできるのですが(自然現象だって意味も意志もないが、理屈で分析は出来る)「何かの意味があってしている」という前提に立つと(ありていに言えば、相手が理解しあえる人間だと考えると)とんでもない不快感に襲われます。

そんなわけで。
劇中で生徒会庶務の取った戦略はとても正しいと思う。
あと姉さん可愛いです。魔王と崇めてる。

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感想:週刊少年マガジン(2010年7月28日)+(2010年7月21日)

2010年07月29日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
■波打際のむろみさん #54「友釣りとむろみさん」

本日のむろみさんは鮎の友釣りにチャレンジなされました。

むろみさん:
 「劣等な川魚にガンガン タックルされるのってなんか不思議な気持ち」

人魚さんが新しい性に目覚めようとしておられる。
「劣等な川魚」という認識も良いです。
確かに海魚と比べ、川魚の劣等ぶりは目に余る。本漫画は真理を突きすぎてる。

そしてそんな川魚を通じての交流が胸にしみる。
良い話です。
良い話だけど、端々に見える川魚への蔑視もまた、胸にしみる。

作者巻末コメントより:
 「今更ですが、釣りが趣味というわけではないのです」

これまでのこと、全否定か。

■波打際のむろみさん #53「異文化コミュニケーションとむろみさん」

書きそこなっていたので一言だけ。
人魚さんと出会ったとき、さしあたり下半身に頬ずりするのは基本だと思いました。
魚の部分を、まず愛でよう。鱗がぞわぞわして生臭いけれど。

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感想:週刊少年マガジン(2010年7月14日)

2010年07月14日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
■波打際のむろみさん #51「流通とむろみさん」
■波打際のむろみさん #52「ローリングストーンズとむろみさん」

先週の感想は書きそびれました。
人魚さんがあんまり出てなかったからです。
今週の感想は書きようがないです。
人魚さんがいっぱい出てるからです。
人魚さん!人魚さん!

とりあえず。
「外見がむろみさんに似ている」と言われ続けた ひいさんが髪の毛ピンクでカラーだと別魚に見えることと。
富士さんが黄色で大変良いお魚さんだということが分かった。カラー大事。凄く大事。

また特筆すべきこととして、ECO(海の経済代表者会議)の面々が、悉く人魚さんで占められていることが挙げられます。
しかも揃いも揃って腐った魚のような目をした連中ばかりです。惚れる。
海の世界は人魚さんに支配されてる恐怖の世界。乙姫さんのような、人だか何だか分からん生き物では分が悪すぎる。

そもそも魚ばかりの下等生物の世界で、経済会議は一体何のために存在しているのだろう?
人魚さんはともかく、他の大半の魚どもは物々交換すらままならなさそうなのに。
貨幣価値も分からず、意味もなく労働してるんだろうか。
大体、餌はその辺に存在するし、住環境も不要そうだし、衣服はいつも同じの半裸状態です。
携帯代に全部消えてるとしか思えない。魚脳め。

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感想:週刊少年マガジン(2010年6月23日)+サンデー

2010年06月29日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
■波打際のむろみさん #49「小さな絆とむろみさん」

一週間遅れの週刊漫画誌の感想に、どれほどの意味があるかは置いておくとして。

とりあえず結果論として、「人魚に貝殻を贈る」というチャンレンジ精神旺盛な試みが不発に終わったのは良かったのかもしれない。
何せ鳥頭にも劣る魚脳です。しかもアルコール漬け。
むろみさんのことだから、空気も水も読まずに酷いことを言いかねない。

なお次週はお休み。
社会人たるもの、お休みを取るのは良いことです。みんなもっと休めばいいんだ。
でも「マガジン」さんを購入する理由が、8割ほど失われた気がする。

■月光条例 第22条「[千一夜の月]13 青い鳥」

「アラビアンナイト」の黒幕は、「青い鳥」のチルチルさんでした。絶対可憐。
青い鳥を探し求めた彼は、とうとう「物語」の本質に気が付いてしまう。
そうだ。幸せになりたいのなら、「作者」に頼んで書き変えてもらえばいい。

「青い鳥」は映画のしか知らないのですが、掲載されたあらすじを見る限り、ほぼ「原作」通りの様子。
犬の下僕ぶりが印象的な映画でした。
あとひたすら飲み食いする「幸せの国」から脱出した理由が分からない。

そして言われてみれば確かに、「青い鳥」のラストはチルチルが読者に向かって語りかけるところで終わってる。
元々メタ要素があるといえばある物語だった。
多少こじつけの感がなくもないものの(それを言うなら怪談の多くはメタ要素を売りにしている)、割と納得がいきます。
「幸せは、すぐそこにある」というテーマとも合致。世界を渡り歩くチルチル能力とも違和感ない。
こういうのを思いつく作者さんは、やっぱり凄いな。

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感想:週刊少年マガジン(2010年6月16日)+ジャンプ

2010年06月22日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
■波打際のむろみさん #48「無茶とむろみさん」

コミック2巻発売の騒動で感想を書き忘れていましたが。


 びちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびち


初の見開きは、おそらく漫画史上初と思われる大量の何か。
先日、フィギュアを購入されたと嬉しそうに報告されていましたが…。
そんなに嬉しかったのか。作者さんの、頭がおかしい。

■めだかボックス 第55箱「悪いことしたら」

まぁ難しいことはいいです。

姉さん:
 「…で」
 「お前なんで水着 着てんの?」

会計さん:
 「勝負服!」

気持ちのよい正論ですね。
そして彼女のご着用されているのは競泳水着。
ビキニとかスクール水着とか邪道ですよ。そんなので水棲生物と戦えるのかと。

そして水中で最も有効な着衣は、水上でも最も有効な着衣なんですよ。
金属鎧を着て水中でマッコウクジラと戦えますか?水着を着ますよね。
マッコウクジラとライオンどっちが強いですか?クジラですよね。故に金属鎧<水着。

従って、勝負服に競水を選択するのは極めて正しい。

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「波打際のむろみさん」2巻、発売

2010年06月17日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
めでたく2巻が発売されました。



波打際のむろみさん(2) (少年マガジンコミックス)

人魚さんが捕食したり捕食されたりする漫画です。
ほぼ全てのネタが、生物の進化について考えさせられる深い内容。
魚類と哺乳類の間の、深い深い溝には涙を禁じ得ません。

内容的には、連載の方を完走ペースで感想書いてるので語りようもないのですが…。
人魚のむろみさんの尾鰭に涙し、鳥類の恐怖に怯え、ピスタチオ学園に想いを馳せる。
それ以外には、「まぁお魚だよね」以外の何を書けと言うのか。

単行本のおまけは、作者さんによる生き物紹介と後書き漫画。

紹介コーナーの「そんな進化の仕方をしたのは、間違いに気がつかなかっただけだ」は、実に正論。
行き当たりばったりで試行錯誤するのが生物の進化。失敗した機能に対し、誰も「No」と言えないまま今に至ったものは数知れず。
異様な生物に対し、その生態に感動する前に、「何故に貴方はそんな進化を選んだのか」と冷静に問い詰められる大人になりたい。

ちなみに人類にも色々と「失敗進化」はあります。
例えば目の作りとか。その場しのぎで進化したせいで盲点が存在する(なおタコイカにはない。我らの目は軟体生物に劣る)。
おかげでそれをカバーするために脳は錯視を生み出す必要があり、不要なランニングコストがかかる羽目に。

後書き漫画は「魚なら下半身丸出しでもOK」という生々しい執筆動機が赤裸々に。
「マガジン」連載陣で、最も露出度の高い むろみさん。
魚なら何をやっても許されると思われてる節がある。正しいと思う。


今回は2軒目の本屋さんで無事に発見して購入できました。
平積みなし。本棚に2冊だけあった。
多分、売り切れ直前だったんでしょう。そう思いこみます。

「ピスタチオ学園」の方はAmazonさんに頼んだのですが、今日時点で届いておらず。週末の楽しみにしよう…。
コメント (2)
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感想:週刊少年マガジン(2010年6月9日)+サンデー

2010年06月10日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
■波打際のむろみさん #47「暗闇とむろみさん」

いつの頃からだろう。
「人魚さんがいっぱい出てればエロス」と感じるようになったのは。
遺伝子レベルで何かを刻み込まれてる。

今週の「むろみさん」。
その昔、シーラカンスは陸上生活に憧れていました。
努力と淘汰の果て、もう一歩で陸地に上がれるまでに進化しました。

しかしながら。

むろみさん:
 「何、あんたも陸上を目指してんのよ」
 「魚は海の中にいるのが一番なのよ」
 「今ならまだ間に合う」
 「あんたは陸上を目指してなんかいなかった」

恐怖は、遺伝子深くに刻み込まれ。
かくしてシーラカンスはお魚の幸せを再認識しました。
陸に上がるなんて、間違ってる。

かくいう人魚さん自身は、不用意に陸に行きまくることからは目を逸らそう。

■最上の明医 第10話「蛞蝓の本気」
■怪体真書 第14話「治療と延命」

「サンデー」さんでは医療漫画が2本連載中。
直接は関係ないのですが、どうしてもこのジャンルでは思うことがある。
それは「どうやっても、人は死ぬ」。

医者が他の職業と際立って違う点は、ベストを尽くしたところで人が死ぬこと。
不老不死が実現していない以上、完璧な手術を完璧な技術で完璧に達成し、術後の経過も完璧だったとしても、やっぱり死ぬ時は死ぬ。
そうすると必然的に、本気で仕事に取り組もうとするとあらゆるプライベートを犠牲にする必要が出てくる。
例えば休日に遊びに行ったり、酒を飲んだり。もしもそんなことをせず、訓練や勉強をしていれば人が助かったかもしれない。
何せ現状、「満点を取っても人が死ぬ」というレベルなのだから、努力改善の余地はある。というかあると信じて励むしかない。

個人的に、割と早い段階で医者の道を断念したのは、そのジレンマを克服できなかったからだった。
念のために書くと、別にこんなこと気にする必要は本来なく、医者だってなんだって、ほどほどに仕事して楽しく人生を謳歌していいし、するべき。
そもそも最大限の努力をしなかったために人が死ぬ、というのは実は医者に限ったことでもない。
単純明快な例でいえば、今この瞬間、暢気にネットなんてやっていないで、飢餓に苦しむ人に募金でもしていればその人の命は救われる。
それをしないということは、「ネットで遊ぶ」>「人の命」と判断したから。

だからもう一々気にしていても仕方が無いので、「知ったことか」と割り切るしかない。
(そして逆に勉強や募金をする人を「偽善」と言うのも間違ってる)
だからまぁ完全に個人的なことなのだけど、すっきりとしなかった。

で、現在連載中の2本はどちらも「救えない患者」に向かい合おうとしてるように思えます。
限界が見えているとき、果たしてどうするべきなのか。
上に書いたようなこととは方向性は違いますけれど、それなりに展開は気になります。

■マギ 第49夜「新たなる来訪者」
■月光条例 第22条「[千一夜の月]11 青い鳥のチルチル」

「サンデー」さんの「同ジャンルで2本」の漫画と言えば、こちらも。
「アラビアンナイト」なんてジャンルが、何で2本もやってるのかは意味不明ですが。
とりあえず、両者とも娘さんの表情が異様に可愛らしくて困ります。本当、とてもとても困る。

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感想:週刊少年マガジン(2010年6月2日)

2010年06月08日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
■波打際のむろみさん #46「少年の懊悩とむろみさん」

拓朗君は進路に悩んでいました。
何故、そんなことに悩む必要があるのか。一読者としてはむしろそこに悩みます。
普通に考えれば「人魚さんといちゃつく」以外の何もないでしょうに。

むろみさんも似たような意見だったらしく。

むろみさん:
 「時には流れに身を任せて浮くだけに専念することも必要よ?」
 「たっくんの行きたい岸を見つけた時、全力で泳いでいけばいいとよ」

お魚さん的には、浮いてればそれで解決。
岸に行きたくなったらその時にいけばいいわけで、そんなに一生懸命に泳ぐ必要はなし。
良い話です。
もっとも低能なホモサピエンス的には、そもそも海に浮かんでるのが危機的状況。
一刻も早く、とにかく泳ぐしかないわけですが。

息絶えるその日まで成長を続ける魚類と、終わりが限定されている人類。
両者の間の溝は、はてしなく深い。
だからその溝に潔く転落して、人魚さんと戯れてればいいんだ。


あと例によって。くどいようですが6月17日にコミックス発売。

波打際のむろみさん(2) (少年マガジンコミックス)
聖☆ピスタチオ学園(1) (少年マガジンコミックス)

「ピスタチオ学園」は予約して、「むろみさん」2巻は近くの本屋さんで探してみることにしました。
先日の1巻発売の時は、3軒回ってようやく1冊発見。
今回はきっと大漁入荷されるはずと信じてみる。そして誤変換したけど上手いこと書いた気になったので、そのままにしてみる。

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感想:週刊少年マガジン(2010年5月26日)、その他

2010年05月26日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
■波打際のむろみさん #45「圧倒的自然災害とむろみさん」

巻末コメントより:
 「水族館でリュウグウノツカイフィギュアを買いました。見えなかった部分も詳細に…!」

といったわけで作られた今週のお話。
どんだけ嬉しかったのか、実によく分かります。
リュウグウノツカイの珍しいアングルが、こんなにも!

あとどういうわけか、今週号はむろみさんの尾鰭が目立ってた気がする。
痛々しい…。
本当、なんとかして欲しいです。

■月光条例 第22条「[千一夜の月]9 サクシャを知る者」

狂った「アラビアンナイト」の世界で交戦中の面々。
捕えられた天道くんは、人質になっていた「はだかの王様」たちと合流しました。
そして判明する幾つかの事実。

爺さん:
 「読んでくれる<読み手>が多ければ多いほど、そのキャラクターは強く元気になるんじゃよ」
 「心当たりあるじゃろう」

脳裏に浮かぶ狂気のシンデレラ&赤ずきん。奴らは確かに強くて元気だった。
「読者数が多い方が強い」は直感的に理解できるし、「読者がゼロになるとお伽噺は死ぬ」というのも良く分かります。
物語の死は、誰もがそれを忘れ去った時。

そういったわけで、お伽噺の人たちは、読者を神のように大事にしています。
この場にいる唯一の人間・天道くんも照れ臭い。照れ臭いので、すぐに気がついてこう言った。
いや読者はただ読んでいるだけだ。「神」と呼ぶべき相手は、物語を作った「作者」だ。

長老一同:
 「「<作者>とはなんでしょう?」」

薄ら寒い何かが背中を伝う。
お伽噺界の長老陣、揃って「作者」の概念を理解していなかった。
これはどう考えればいいんだろう?
「作者不詳」のお伽噺ばかりなので、自然発生的に生まれたと言えばその通り。
でもそうだとしても事は単純でない気がする。

一方、お伽噺の登場人物の中にも、この「作者」の存在に気がついたキャラクターがいた。

???:
 「もうボクは幸せの『青い鳥』を探すのはやめたんだ」
 「わかっちゃったんだ…『シアワセ』なんてねえ、カンタンなんだよ」

 「これからかわいそうな『おとぎばなし』のみんなに、ボクが『シアワセ』を運んであげるんだ」
 「ボクが<作者>に言って、おはなしを、書きなおしてもらってあげてねえ」

「幸せ」の真理を悟りやがった。
気がついたのは、「青い鳥」のチルチル少年。
よりにもよって彼か。幸せは山の向こうではなく、我らの頭上にあった。

テーマがメタ的になってきた上、キーパーソンが「青い鳥」。これ以上ない人選に震えます。結末がよくわからない。

■バクマン 86ページ「勝ちと負け」

亜城木さんの目指している「シリアスであるがゆえに笑える漫画」として、真っ先に思いついたのは「遊戯王」でした。
たかがカードゲームごときに熱中し過ぎている様は、当人たちが大真面目だからこそギャグになる。
そして馬鹿馬鹿しいと思いながらも、熱いし真似したくなる。

最終目的がアニメ化なんだし、そういう方向もアリだと亜城木さんに伝えたい。

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