Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

秋に本

2021-10-03 20:24:52 | 

2つの書店に注文していた本が同じ日に届いた。

自分で購入したとわかっていても、何か荷物が届くと嬉しい!

しかも、「赤い魚の夫婦」はメキシコの作家グアダルーペ・ネッテルの短編集、訳は宇野和美。

そして右の2冊、 ”Demuseos con GatoBlas Madrid(ガトブラスと美術館で マドリード)”と”Demuseos con GatoBlas Barcelona(ガトブラスと美術館で バルセロナ)”はその訳者の宇野和美さんがされているネット書店「ミランフ洋書店」に注文していたものなのだ。

何から読もうかと一瞬思ったが、やはりここは「赤い魚の夫婦」でしょう、と勇んで読み始めた。

ぞわぞわしたり、どきんとしたり、小説の舞台は話によってそれぞれ変わり、各編に魚・ゴキブリ・猫・菌類・蛇が主人公をじっと見つめているというか、読んでいるこちら側まで本の中から見ているのでは、見られているような気がして、不安を感じてしまう。

それがまた魅力的なのだけれど、ちょっと怖いような・・・。

しかも、この本を読むちょっと前にメキシコのある街の市場で昆虫食を扱っている屋台のロケを見たり、映画館でキノコの映画の予告編を見て、キノコって菌類よね、と思ったり・・・自分が今興味あることにアンテナを張っているからこんな偶然が次々起こる。

そういえば、たまたま放映していたインディ・ジョーンズの「魔宮の伝説」で昆虫食のご馳走を食べているシーンもあったなあ。

つい、昆虫ばかりに話がいってしまったが、5編それぞれが一度読み始めるとそこから目をそらすことができない魅力と、作品の発する力に圧倒された。

出版社内容情報:第3回リベラ・デル・ドゥエロ国際短編小説賞受賞。
メキシコの作家が贈る人間とペットにまつわるちょっと不思議な物語。

初めての子の出産を迎えるパリの夫婦と真っ赤な観賞魚ベタ、メキシコシティの閑静な住宅街の伯母の家に預けられた少年とゴキブリ、飼っている牝猫と時を同じくして妊娠する女子学生、不倫関係に陥った二人のバイオリニストと菌類、パリ在住の中国生まれの劇作家と蛇……。
メキシシティ、パリ、コペンハーゲンを舞台に、夫婦、親になること、社会格差、妊娠、浮気などをめぐる登場人物たちの微細な心の揺れや、理性や意識の鎧の下にある密やかな部分が、人間とともにいる生き物を介してあぶりだされる。
「赤い魚の夫婦」「ゴミ箱の中の戦争」「牝猫」「菌類」「北京の蛇」の5編を収録。
2014年にはエラルデ文学賞を受賞するなど国際的に高い評価を受け、海外では毎年のように「今年のベスト10」に取り上げられる実力派作家グアダルーペ・ネッテルの傑作短編集、待望の日本語訳。

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