老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

NHK「知る楽-歴史は眠らない」

2010-03-18 20:28:34 | マスコミ報道
既に終わった回もあるのですが、NHKテレビ火曜日放送の「知る楽-歴史は眠らない:貧困国家日本の真相(内橋克人)」を紹介いたします。

http://www.nhk.or.jp/shiruraku/tue/index.html#

                      本放送    再放送
第1回 明治の貧困と闘った男     3月2日   3月9日
第2回 格差社会の始まり       3月9日   3月16日 
第3回 見えなくなった貧困       3月16日  3月23日 (*)
第4回 自己責任論の克服に向けて 3月23日  3月30日

〔*3月16日(3月23日)放送の番組内における内橋氏の提言
「分断・競争・対立」を原理とする(貧困者を切り捨てる冷たい)社会から、「参加・協同・連帯」を原理とする共生社会へ〕

参照:NHKテキスト「知る楽:歴史は眠らない」2010年2-3月号所収『“貧困”国家 日本の深層』内橋克人著
https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=C5010101&webCode=61895372010

内橋克人氏は、あの小泉改革に皆が熱狂していた時もぶれる事なく、批判の論陣を張っていました。その内橋氏の現代日本の貧困に関する分析を是非聞きたいと思います。また1回、2回は終わってしまい、再放送も早朝の見づらい時間帯ですが、皆さんにもご視聴をお勧めいたします。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽」より
パンドラ

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表現の自由を圧殺する東京都の条例

2010-03-17 10:57:45 | 民主主義・人権
3月15日に流れたニュースだが、東京都は条例で「18歳未満と想定されるキャラクター(「非実在青少年」というもの)の表現を規制する規定を制定する」ということで、漫画家の里中満智子氏、千葉てつや氏が条例反対のメッセージを会見で語っていた。

児童ポルノ規制と時期を同一にする馬鹿げた法令案である。

しかもキャラクター表現規制であるので実際の被害者もなく、ただ表現が18歳未満と「想定」されることがけしからんという極めて恣意的な表現規制になり、「表現の自由」という基本的人権(精神的自由権)がそもそもなぜ尊重され無闇に制限されてはならない権利であるのか、条例策定者が理解できていないことを明白に示す条例制定であると思う。

児童ポルノ規制でも「単純所持」の処罰が過度な刑事罰則であることを指摘してきたが、今回の条例案は東京都の都議たちの憲法音痴、人権への配慮の欠落をモロに見せ付けられたようで物悲しい。

表現の自由獲得の歴史などは今度のコラムに予定しているが、今回の条例については当事者の表現者だけではなく、もっと法曹や表現の自由に関心の高い大学人や市民が声を上げるべき案件である。

「護憲+BBS」「裁判・司法行政ウォッチング」より
名無しの探偵
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江藤淳の「小沢一郎論」

2010-03-16 20:55:47 | 民主党政権
小沢一郎の「政治と金」の問題、マスコミはここ暫くは静かになっているようですが、小沢一郎について、嘗て文藝評論家の江藤淳がちょっと面白い見方をしているということを、山崎行太郎という方のブログで知りました。

http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20100315/1268596044

江藤淳は保守派の論客で、私はこの人の考え方は好みませんでしたが、政治家に関してはこういう見方もあるのかと思いました。江藤淳が小沢一郎を「不思議な政治家」と評しているのは頷けるものがあります。

嘗て田中角栄を追い詰めた立花隆を、当時の私は喝采を持って評価していました。正義の検察が悪徳政治家を逮捕した、という思い以外の何ものでもなかったのですが、時を経てネットというツールが、今私達の知る権利を大幅に改善しています。

この環境を有効に利用して、当時のような一元的な見方ではなく、別な見方を知ることも、また、私たち自身が情報を発信していくことも必要なのですね。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
パンドラ
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「サロン・ド・朔」2010年2月例会・講演要旨録

2010-03-16 09:16:41 | イベント情報
2月26日(金)「サロン・ド・朔」での鈴木建三さんのお話「反軍少年の戦中・戦後~戦争体験と護憲~」の要旨録がようやく纏まり、「護憲+」HP「視聴覚コーナー」にアップしましたのでご覧下さい。

http://yufuu.com/user/goken/suzukikenzou201002.html

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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いわゆる「密約」について

2010-03-15 15:30:47 | 安全・外交
この頃、政府の核持込の黙認などの密約を外務省が公認したのが新聞を賑わしている。このことは世間では内閣が代わったことなどで真実が暴露されたという風に考えられかねない。しかしこれは本当はもう少し深刻な事柄のような気がする。

第一に、国民はこういったことは何となくは察していたように思われる。しかし政府が一所懸命否定している限りは、国民は知らないはずのことである。その場合、この密約の結果相当困った悪い結果が生じた場合、日本の政府はそれに責任があるが、知らされていなかった日本国民には全く責任が無いはずである。公表されれば、それを放任しておく国民には当然責任が生じるのである。
 
こういうふうに考えると、今度外務省が発表したのは、今まではこういうことを発表すれば国民が認めないだろうと考えて、隠しまくっていた政府や外務省が、発表してももう国民はたいして抵抗しないだろうと高をくくったからではないかと思われる。それゆえこの問題は、事実をちゃんと発表すべきだなどという論調で片付くものではない。(この密約を、特に核について隠しまくらなければならなかった日本の政府より、在日アメリカ軍人の放言などで国民に漏れていたのも、アメリカ軍人のほうが日本人の核への反応を知らなかった無神経のせいである。)

こういったことが公表されて秘密が無くなったとか、密約を作るななどと言っていたら、こういったものを呑み込んでいる安保条約、アメリカとの軍事同盟を国民も認めることになる。これが公表されたことでのアジア諸国の反応も非常に厳しいものになるだろうし、悪くすれば日本を攻撃する口実にさえなりかねない。
 
今度の外務省の公表に対して護憲派のなすべきことは、こういったさまざまな危険を内包する安保条約の廃棄を強く主張し、それを要求する運動を広げてゆくことである。

「護憲+コラム」より
くぬぎ林 
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枝野行政刷新相、検察の捜査手法を批判

2010-03-14 11:25:47 | 民主党政権
3月13日の読売ニュースは、「枝野大臣が検察の捜査批判、検証必要と指摘」の見出しで『枝野氏は、郵便不正事件に絡み、厚生労働省元局長が虚偽有印公文書作成などの罪で起訴された事件について、「検察の間違いではないかという疑いが濃厚になっている」と指摘。「捜査のあり方をきちっと検証し、刑事訴訟法をはじめ、間違いがない制度にしなければならない」と語った』と報じている。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100313-OYT1T00803.htm?from=any

枝野氏は現在内閣法制局長になり、内閣としての国会答弁も担っている。一方先月、原口総務大臣は検察庁の裏金問題の追求に言及し、平野官房長官もそれに同調している(産経ニュース)。3名の大臣の検察に対するこうした言及は重い。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100218/plc1002181224009-n1.htm

更に、3月13日の朝日新聞朝刊はオピニオン「耕論」で、今回の小沢幹事長への検察の捜査の在り方について、検察OB三名の寄稿文を載せているが、各々「政治家選んだ国民に意識を」、「捜査魂を磨くことこそ肝要」、「政治を見ずに証拠のみ見ろ」との見出しで、検察の捜査方法に対して批判的である。

その中の1人は「東北地方における公共工事の利権構造を解明する狙いがあったはずです。ところがゼネコン関係者の聴取が成果を上げていないのに、小沢氏の秘書等3人の逮捕、小沢氏自身への事情聴取が行われ、同時並行で多数のゼネコン聴取が進められた。」とまで記載し、酷評している。

朝日はその記事の欄外で「元特捜部長、検察をどうする」との見出しを掲げて、3名の検察OBに問う形をとってる。しかし、朝日新聞を初め各紙もこのような杜撰な捜査に基づく記事を連日かき立てた責任の大きさを思うと、自分達が書いた記事のことは棚に上げ責任転嫁しているようにも見える。

犯罪を捜査し犯人を起訴する権力を持つ検察や警察の不正や捜査手法について、誰が言及できるのかを考えると、それはメディアと、主権者である国民が選んだ国会議員や県会議員でしかない。そのような観点から、原口・平野・枝野国務大臣の検察批判の言動は的を射たものであり、国民として支持できるが、その一方でメディアの視聴者としては「各メディアよ、検察をどうする」と言いたいところである。

「護憲+BBS」「新政権ウォッチング」より
厚顔の美少年
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介護現場にも病院にもボランティアの活用を

2010-03-13 15:47:22 | 医療・介護
パンドラさんの記事「介護現場はなぜ辛いのか」にあった、「介護現場にボランティアを」という本岡類氏のお話は頷けます。

私は30代の頃、3年ほどある大学病院のベッドサイド・ボランティアを、同級生の母親3人でしていました。

最初は、あるおばあ様の昼食を食べさせているご家族が疲れ切ってしまって、看護婦さんでは人手が足りないので、週2回でいいから手伝って欲しいという病院側からの要求でした。オムツたたみなどのボランティアはいましたが、ベッドサイドは初めてのことで、婦長さんの決断だったそうです。

しばらくしてそのおばあさまが退院されてからは、病院側から病棟を回って、家族のあまり来られない人の洗濯、買い物などをして欲しいとのことでした。他にもお風呂に入れない方の足湯をしたり、口の利けない難病の方と文字盤で話したり、目の見えなくなった方の手紙書きなどもあり、結構忙しい時間でした。

そのうち、そういう方々が楽しむのは、私たちを引き止めてのおしゃべりだと気付きました。「あんたたちの年の頃は、私は…」と、ご自分の若い時代のことを懐かしげに話す方々が多かったのです。

介護の現場では、もちろん介護士さんの実際のお手伝いも大事でしょうが、ボランティアが一番できることは、できるだけゆっくりとお年を召した方々のお話を伺うことかもしれません。口の利けない方が、文字盤とまばたきで意思を伝えられたときの微笑みは忘れられません。

私たち3人はそのうちいろんな事情でその病院には行けなくなったのですが、その前に日野原先生の始められた病院ボランティアスクールの卒業生が来て下さるように話をつなぐことができました。教育を受けてからですので、私たち3人より良い点も多かったのでしょう。その病院では、今でもベッドサイドボランティアが活躍しています。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽」より
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政治と金の問題

2010-03-11 16:10:50 | 政治
先日半年遅れで「孫文」という映画を見てきた。

http://www.sonbun.jp/

この映画は、孫文が日本を離れてマレーシアのペナンへ渡り、そこでの政治活動を描いている。彼の政治目標は清朝を倒し封建制度から国民を解放することであるが、その政治活動のために先立つ「金」がなく苦労する姿も描かれている。そこで孫文は中国本土を逃れペナンで経済活動をしている華僑のグループに接近し、政治資金の提供を要請する。その中には阿片を売買して金儲けをしている華僑もいるが、現代であればメディアに叩かれ失脚させられるであろう。

古今東西を問わず政治と金は不可分であり、より良い政治をするにも、政治を悪くするのも金であり、政治の世界では金は必要悪な面も持ちあわせている。重要なことはその政治家や政党が政権につき職務権限を持った時に、国民の生活のための政治をするか、資金提供者の利権のための政治をするかであって、それによって政治資金は悪貨か良貨に分かれる。ところが日本の政治資金規正法は資金提供の入り口で良貨と悪貨を区別している。

この点から、過去に職務権限を持つていた政府自民党と経団連の持ちつ持たれつの関係と、今問題になっている鳩山・小沢や民主党議員と日教組との政治資金の問題を比較すれば、政府自民党の場合は資金の受領は合法的かもしれないが、(しかし政治資金規正法で叩けば、かなりの自民党議員にも埃は出るはずである)、職務権限を持っていながらの受領であり、資金提供者への利権政治が第一、国民のための政治は二の次である。これでは国民の目線からするとクリーンな政治献金とは言えない。

一方、鳩山、小沢の場合は政治資金規正法には抵触しているかもしれないが、職務権限がない時代の政治献金の受領であり、見返りに利権の提供をしたくともできない立場であった。その点で自民党への政治献金より実態はクリーンな政治献金との見方もできるであろう。民主党の場合は政権につき職務権限を持ったこれからの政治献金が問題にされるべきである。

ところで8日、総務省から不動産を保有する政治団体は324団体に上り、国会議員に関係するのは21団体であることが発表され、読売・朝日新聞は示し合わせたように、民主党の小沢幹事長の「陸山会」が保有する土地・建物が計約9億2430万円と突出していると報じている。更に読売は、国会議員ら本人との関連で党派別に見ると、自民党15、民主党4、国民新党1、無所属(現・みんなの党)1となっている、とも報じている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100308-OYT1T00623.htm?from=any
http://www.asahi.com/politics/update/0308/TKY201003080313.html

確かに小沢氏の陸山会の不動産保有は突出しているが、これは小沢氏が孫文と同じく政治に大志を抱き、それを実現するための不動産(常備金)と見ることができ、それは他の議員が個人的な蓄財を目的にしていることとの大きな違いではなかろうか。さらに総務省の報告では、『「政治団体324のうち、種類別で最も多いのは「政党支部」271団体で、うち243団体が共産党の都道府県委員会など地方組織だった。」』(読売)と報じられている。

これに対して共産党広報部は『「賃貸借の不動産では安定した政治活動の拠点とできない。金融機関からの借り入れの担保とすることはない」としている』(読売)と報じられているが、共産党も小沢氏と同じように政治的志と目的をもって不動産(金)を所有・利用していることに大差はない。

政治に金が掛かる以上、このように与野党の政治団体及びその議員の資金管理団体も合法的に不動産を所有しているのである。総務省から不動産の実態が発表されるまでは、メディアは小沢氏だけを取り上げていたが、むしろそれは偏向報道として問題であろう。

また自民党の場合、これまで経団連から年間約30億円がその政治資金管理団体(国民政治協会)へ提供されており、自民党議員の大半は個人の政治資金管理団体で不動産を含めマネービルする必要を感じていなかっただけであろう。

http://blogs.yahoo.co.jp/voteshop/913249.html

今自民党は野党になり、自民党贔屓のメディアが民主党を叩いているが、それでも自民党の支持率は上昇せず、有志議員は苛立ち執行部を批判して、新党結成を息巻いている。しかし、経団連が政治献金を中止すれば、新党結成しようにも金が無く、金がなければ同志も付いてこず、自民党を飛び出せないのが実状であろう。

舛添議員や与謝野議員がよい例で、金持ちの鳩山弟頼みが見え見えなのである。ここに来て志を立て新党結成するには金が掛かることが初めてわかり、小沢氏の陸山会のノウハウが理解できたのではあるまいか。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年
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「介護現場はなぜ辛いのか」(本岡類著・新潮社)

2010-03-10 20:00:42 | 医療・介護
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/090616/bks0906160838000-n1.htm

齢50歳を過ぎた著者がいきなり飛び込んだ介護の世界。そこは常識が通用しないワンダーランド。しかしその世界で世話をする人もされる人も生きている生身の人間である。激務が続けば疲れも溜まるし感情もささくれ立つ。

この本は作家である本岡類氏が介護現場で職員として働いた5ヵ月間を描いている。本岡氏によれば、この「松の木苑(仮名)」は特別養護老人ホーム略して特老。おむつ交換をする時はカーテンの開閉を厳しく指導し、身体拘束も本人か家族の同意を得なければ行なわないという、利用者にとっては行き届いた配慮がなされている施設である。

しかし次第に著者は、マニュアルのなさ、正規職員の指示伝達事項の曖昧さ、忘れ、などに直面する。そして何よりも深刻な事は、介護従事者の激務と待遇の悪さが将来に向けても改善される見込みがないこと。介護士の意識や教育の為の研修も夜勤明けや休日に呼び出して行われる為、職員の疲労を蓄積させ不満を鬱積させている、と著者は述べている。

夜勤明けで帰り支度をしている若い介護士は、疲れを通り越して躁状態のまま「俺、何時間ここにいるかわかりますか。夜勤に続いて会議やら雑用が入って、24時間松の木苑にいるんですよ」と明るく怒る。

またキャリア豊富な介護士は仕事としては著者など真似もできない見事な動きをするが、それが逆にプロの介護士として固定観念の縛りをかけている。それらも含めて、この介護の現場を開かれた閉所空間にしている。

そんな中で著者が訴える有償ボランティアの「老々有償支援」の活用。リタイアした高齢者も社会参加の喜びを味わえ、早起きが得意な高齢者なら早朝の短時間だけ関わればいい。それだって夜勤の若い職員は助かると著者は述べる。

介護現場に慣れないボランティアが入ると足手まといになるという意見もあるが、そのリスクを補う価値はあると思うし、それこそボランティアの人達の意識を高める研修や教育も必要だと思う。

「びっくりするようなハードワークを低賃金でやらせて人が集まるわけがない。将来が見えない職場に若い人が定着するわけがない。長期休暇が取れないのか普通なんてあって良いはずがない」という著者の言葉は頷ける。

この本のリアルな場面には、まるで自分が介護現場に立ち合って日々過ごしているような気分になる。本岡氏は時給850円で働いているのだが、ここでは布オムツを使用している。下痢や軟便の時も大変だが、一度は排泄物を腕に擦り付けられ、また排尿が口にかかってしまった事もある。

将来自分がされるかも知れない介護。その世界と、今私がいるこの場所は確かにつながっている。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽」より
パンドラ
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民の相互不信でなく・・・

2010-03-08 17:28:42 | 民主主義・人権
「もやい」の湯浅誠さんの「内閣府参与辞職にともなう経緯説明と意見表明、今後」を拝読して、とても納得のいく内容だと思いました。いろんな問題に取り組むに当たっての姿勢を考えさせられました。

「重要なのは、政府ではなく、貧困問題が現実として改善されていくことだからです。政府が貧困問題に取り組むなら、私も協力する。貧困問題に取り組まずに放置するなら、批判する。それは、政府が民主党政権であっても自民党政権であっても同じです。」

「官民の相互不信は、結局誰も幸せにしないのではないかと思います。官僚の人たちは制度・政策のプロ(職人)です。しかし、さまざまな立場の当事者の生活実態やその人たちの気持ちについては、まったくの素人です。他方、私たち現場の人間は、それぞれが携わっている分野での職人ですが、制度設計や政策の整合性を図る技術面ではド素人です。だとしたら、両者が同じテーブルを囲みながら相互の長所を生かし、より良いものを作るために建設的な共同作業を展開したほうが、より多くの人たちにとって幸福な結果をもたらすことができるのではないでしょうか。」

「そして私は、そうした両者の溝を少しでも埋めるために、官民の間をもっと頻繁に行き来する人たちが増えるべきではないかと感じています。」

3年前、私もささやかながら地方自治体の障害者関連の委員会に属しました。初めて参加した時は、「こうした会は『市民に諮りましたよ』という言い訳に使われてしまうのではないか?」という疑いを持っていました。実際、やる気のなさそうな担当者の答弁にガッカリしたこともあります。

しかしながら、前向きな担当者もいましたし、慣れない素人っぽい私の提案をきちんと受け止めて現実的な形を考えてくれた人もいました。実際の政策になるのはまだ先であっても、目指す方向に少しでも関われれば嬉しいと思いました。

2回目の今回は、少し違う障害者関連の委員会ですが引き受けました。というのは、やはり市民の声を届ける機会は逃さない方がいいと思ったからです。当事者の声や家族の声を聴いている立場なのだから、その切実な願いを行政に届けられるなら届けたい。これも市民としての一つのあり方ではないでしょうか。

湯浅さんほど大きなことは出来ませんが、どんなに小さな立場でも与えられるなら、その場で出来る限りのことはしたいのです。もちろん「問題に取り組まずに放置するなら、批判する。」という気持ちをいつまでも持ち続けながら、「問題に取り組むなら、協力」していきたいと願っています。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
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