老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「米国外交の光と影」(流水さんのコラム)の感想

2022-10-30 21:35:11 | ウクライナ侵攻

流水さんのコラム「米国外交の光と影」について。

1,「ウクライナ戦争の分かりにくさ」という見出しで、流水さんが、『日本のニュース(これは米国経由だろう)では、「もうすぐロシアが敗北し、プーチンが失脚するようだ。」という見方になっているが、これは疑問であり、戦前日本の「大本営発表」に見える』と指摘している。

この指摘はなるほどと思うし、大筋では同意である。だが、しかし、日本の見方も一理あるのが、プーチンのロシア軍の劣勢を示すような、「国民動員」の動きであり、これにロシア国民は反発していることが、割と重要な事柄だと思えることだ。

コラムは、『それでは、侵攻されたウクライナに「戦争継続の力」はあるのか』と問い、『ウクライナ自体には、その力はないが、アメリカとNATOの援助で、この闘う力は確保できているし、実際には、ロシア対アメリカ・NATOの戦いになっている。つまり「代理戦争」の様相を呈している』と解明している。

この指摘は同感である。

2,流水さんのコラムでは、結論部分が、標題の「米国外交の光と影」の本論部分だと言える。

米国の元政府の重鎮二人が言うように、ソ連の崩壊後には、冷戦の終結を帰結したのであるから、アメリカとNATOの「東方進出」はタブーだったという批判的な見解である。

これが今回のロシアのウクライナ侵攻の真の原因でもあり、日本のメディアの「ロシアは、悪」で「ウクライナは,善」という教条主義を打ち砕く、根拠でもある。

明確に言えば、ウクライナは、NATOに加盟する正当な理由はなく、局外「中立」といううスタンスを政策として採るべきだったのだ。

そして、戦争が勃発してしまい、国民多数は戦場となったウクライナを脱出して、国外に逃れたのである。

そうしている間にも、「停戦交渉」は可能であったにもかかわらず、ゼレンスキーはNATO加盟の意思表示は絶対に譲らず、ロシア:プーチンもクリミヤ半島などや、親ロシア勢力圏のロシア統合を進めて、戦局は拡大したのである。

今回の「コラムの感想」では、米国の元政府高官であったケナンとブキャナンの批判的な「論説」には触れていないが、流水さんの分析にあるように、現在のアメリカでは、共和党(トランプ政権など)よりも、むしろ民主党(バイデン大統領)の方が「第三次世界大戦の危険性」は高まるという見方は、意外でもあるが、私は「この見方」を支持する。(その理由は、オリバーストーン監督などの著書で、書かれており、監督がプーチンへのロング・インタビューと取材の映画でも指摘していると思っている。)

そして、結論部分で、ウクライナ戦争は長期化するだろう、と予測しているが、これも共感する。この戦争は「代理戦争」の側面もあり、ベトナム戦争と類似してきているからである。

その根拠として、ゼレンスキーは、相手がプーチン政権ならば、絶対に「停戦合意」などはありえない、というタカ派的な言説を表明しているからである。

双方とも、「玉砕戦」を意識しているような不穏な情勢になっているのである。

「護憲+BBS」「コラムの感想」より
名無しの探偵


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