老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

映画「日本の青い空」

2007-01-31 09:25:55 | 憲法
1月29日の朝日新聞に、映画「日本の青い空」が近く完成し3月から自主上映が始まる、という記事が載っていました。敗戦直後に民間の立場で独自の憲法草案を作った「憲法研究会」のメンバー鈴木安蔵を主人公にした映画だそうです。

当時はさまざまな政党や団体、個人が憲法改正案を発表したのだそうですね。「憲法が米国による単純な押し付けで生まれたのでなく、当時の日本人の思いが反映されたものだという原点を伝えていきたい」とのこと。

法学館憲法研究所というサイトの中の「『われらの』日本国憲法」というページに、池田香代子さんが講演で鈴木安蔵さんについて言及されたことが紹介されています。

http://www.jicl.jp/hitokoto/backnumber/20050718.html

一部抜粋します。
・・・・・・ここから・・・・
私は鈴木安蔵さんの試案を見て、すごく不思議な思いに駆られました。それはGHQの憲法案に似ているだけでなく、それ以前のものとも似ていたからです。明治の自由民権運動の中でも様々な憲法案が出されましたが、その中で土佐の植木枝盛が書いた憲法案である「東洋大日本国国権案」にもよく似ていたからなんです。鈴木安蔵さんは憲法史の研究者でしたので、植木枝盛のこともよく知っていたんです。鈴木安蔵さんは植木枝盛の案をはじめ自由民権運動の中で生まれた様々な憲法案を参考にし、また様々な国の憲法を参考にして憲法試案をつくったんです。

植木枝盛の憲法案は現実にはなりませんでした。でも、すぐれた思想というのはいったん生まれ落ちると絶対死ぬことはないんです。私たちの歴史と一緒に、目に見えないところで伏流水のように走ってきてくれる。そしてチャンスだと思うと地上に噴き出してくるんです。植木枝盛の憲法思想は鈴木安蔵の憲法史研究という井戸の底から戦後噴き出したのです。

私は、日本国憲法は私たちの憲法思想の本流に位置していると思います。日本国憲法ができる過程でアメリカが関わったとしてもその思想そのものは私たちの憲法思想史の本流を汲んでいるんだと思います。
・・・・・ここまで・・・・・

この映画作りプロジェクトについては以下のサイトで見ることができます。
映画「日本の青い空」サイト

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
コナシ&コブシ

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (hamham)
2007-01-31 10:06:05
>池田香代子さんが講演で鈴木安蔵さんについて言及されたことが紹介されています。

いいお話を紹介していただきまして、有難う御座います。

人間の知性とその不滅さ、力に確信を持てました。

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Unknown (小梨)
2007-02-01 16:33:00
hamhamさま、
コメントありがとうございます。

>すぐれた思想というのはいったん生まれ落ちると絶対死ぬことはない・・・

この言葉がとても印象に残り、紹介したくなりました。それに対しこのようにコメントを頂けてうれしかったです。
ブログも拝見させていただきました。
これからもよろしくお願いします。
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