老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

逃げることを継承する

2020-11-02 10:00:47 | 菅政権
一週間前にようやく臨時国会が召集された。現在の日本は、一刻も早く防疫策と国民への追加支援策を集中して審議のうえ施行していかなければいけない状況にあるはずだ。しかし、新総理大臣は就任してからというもの、国民が一番に向き合ってほしいことには一切言及せず、相変わらず論点を逸らしてばかりいる。総理就任から所信表明演説を行うまでに、まさかこれほど時間がかかるとも思わなかった。

首相が国会を開きたがらないという点は、まさに前政権からの継承というべきだ。安倍政権で残された数多くの重大な課題、そしていつまでたっても収束に持ち込めない感染症の流行について、国会という公開の場で追及されることを恐れているのだろう。現総理大臣が面子を保つことに力を注ぐ様子は官房長官時代から明らかである。

日本学術会議の新会員候補6名を任命拒否した件では、まさに前政権から続く逃げる姿勢がはっきりと見て取れる。今でも菅総理大臣は候補者の推薦名簿を見ていない、などと言い訳を続けている。挙句の果てには、「学術会議のあり方を今後検討する」「構成員に多様性を持たせる」などと、「なぜ任命拒否をしたのか」という国民が説明してほしいと願うただ一点の問いから論点をすり替えて回答しない。話が脱線するが、メンバーに多様性を持たせるということであれば、むしろ現在の「5G(爺)内閣」のほうが年齢と性別に偏りがあり、その指摘が該当するのではないか。

言うまでもなく人間も生き物であり、生身のものである以上、常にハイレベルで的確な行動をとれるわけではない。むしろ、何かをするからこそミスや失敗というものも生まれるのだ。間違いを問いただされ、起こした行動が不発に終わることを恐れるがゆえに、国民を公衆衛生上の危機から守ることを放棄し、公助なしにこの危機が過ぎ去るのを待つ姿勢は断じて許されない。

他人から肯定的な評価をされないことは、たしかに快適ではない。避けたいことではある。そして、否定されることを避けるために何もしない選択をすることは、自分を守る目的においてはむしろ当然の行動なのかもしれない。

しかし、私たちの代表である人々が自らの責任を回避するために、問題と向き合うことなく、何も行動しなければ、国民からの信頼も得られず、事態が好転する可能性も下がるだろう。自分と側近の仲間だけが生き残ることにとらわれないでほしい。

「護憲+コラム」より
見習い期間

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