goo blog サービス終了のお知らせ 

老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

よみがえれ「教育基本法」

2006-12-16 10:47:51 | 教育
「競艇場から見た風景」さんが「さようなら我らの教育基本法」という記事をトラックバックしてくださっています。「護憲+」のブログにもぜひ載せてほしいと思いました。

失いたくないです・・・できれば不死鳥のようによみがえってほしい!

【教育基本法】
われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。

われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性豊かな文化の創造を目指す教育を普及徹底しなければならない。

ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する。

「護憲+BBS」「教育基本法危うし!」より
コナシ

日本の教育が死んだ日

2006-12-15 20:25:55 | 教育
平成18年12月15日。今日は、日本の戦後教育が死んだ日として長く歴史に記されることになると思う。教育を政治のおもちゃにした国家は、必ず滅亡の道を歩む。これが歴史の教訓です。北朝鮮しかり、イラクしかり。

これで教育の国家統制は明確になりました。戦前の皇民化教育の平成版が、全国の学校で行われるでしょう。全国の小中学校で、毎朝国旗が掲揚され、毎朝国歌斉唱が行われ、それが全家庭に強要されるのも間近だと思います。そのうち、国旗に向かって敬礼を強要され、社会科の教科書では、国民の義務だけが強調され、権利など教える教師はすべて追放されてしまうでしょう。

非行を犯した子供は、すぐ警察に通報され、登校禁止になるでしょう。給食費など学費を払えない家庭は、厳しく督促され、学校に登校できない子供が続出するでしょう。成績は遠慮なく壁に張り出され、できない子供にとって、学校は己の無能力を確認するための場所に変質するでしょう。

学校での体罰は恐ろしく増加し、秩序維持・規律維持の名目で子供の人権侵害は後を絶たないでしょう。学校に文句をいう保護者は、これからは学校から子供の処分を一方的に言い渡され、青菜に塩でかえらなくてはならないでしょう。お上に逆らうとこういう目にあうぞということを厭というほど味わうことになるでしょう。

教育現場における格差は固定化し、貧乏人の子供はほとんど浮かび上がることはできなくなります。教師も成績に良い子だけのために授業にはげみ、できの悪い子はほったらかしになることは請け合いです。日常生活では、いじめ・差別など人権侵害は当たり前、弱者はただ泣き寝入りする以外にない場所になるだろう。

これが10年後の日本の学校の姿だと予想できます。少なくとも、このような法案をやすやすと通した政治家の姿勢をわたしは疑問に思います。人間にも政党にも譲ってはならない一線があります。教育基本法は、決して譲ってはならない一線だったはずなのに、ずるずると後退するばかりの政党や政治家に、正直がっかりしました。

わたしは、今日は、日本の教育が死んだ日として、決して忘れません。今や、日本の国会は、亡国の輩の巣窟と化したと思わざるを得ないのです。もはや、日本の政治家に田中正造の生き様を期待することはできないということなのでしょう。

「護憲+BBS」「教育基本法危うし!」より
流水

教育基本法危うし!(やらせタウンミーティング)

2006-12-14 10:31:18 | 教育
さすが、安倍さん!
給料から100万円も供出してけじめをつけた、えらい!

・・・と思う国民はどのくらいいるのでしょう?

さすがにきのうの報道ステーションでも、タウンミーティングで
 エレベーターのボタンを押すだけで29000円、
 エレベーターから会場に案内するだけで29000円、
 電通の請求書が5億?!(もっとだったかも)しかも日付もない杜撰さ、
という事実に「世論が金で操作されていた」と言わざるをえなかったですね。

(NHK「ワーキングプア2」で、80歳の方が空き缶拾いをして生計をたてていましたね。1キロ20円だったでしょうか?)

これで、国民の意見を聞いた、長時間議論した、として法案が通ってしまったら、この時代に生きていた大人として本当に恥ずかしいです。

国会に出かけて行きたい気持ちです。

「護憲+BBS」「教育基本法危うし!」より
コナシ

参考人・公述人アピールに賛同を!(教育基本法)

2006-12-10 21:20:34 | 教育
友人より署名の依頼が参りましたので、コピペします。よろしくお願い致します。私はいま長時間うちを空けられませんので、居ながらにして出来ることをあれこれ試みています。(けっこうありますよ。)

☆特別委の参考人・公述人アピールに賛同を!☆

(重複はご容赦下さい)
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

政府法案の今国会における採決を阻止し、法案の徹底審議を実現するために
「【アピール】公述人・参考人として教育基本法案の徹底審議を求めます」への
市民緊急賛同署名を始めます

西原博史(早稲田大学教授)
廣田照幸(日本大学教授)
藤田英典(国際基督教大学教授)

1.私たちは、12月6日に公表した「【アピール】公述人・参考人として『教育基本法案』の徹底審議を求めます」の呼びかけ人です。私たちは、多くの問題を抱えた政府法案の今国会での採決を阻止し、政府法案の徹底審議を実現するために、この【アピール】への市民の方々からの賛同署名を広く募り、国会に提出することを決意いたしました。

多くの市民の方々は、「何かおかしい」と思いながら、自分の声を国会に伝えることができず、もどかしさや、歯がゆさを感じていると思います。私たちは、この【アピール】を、多くの市民の方々が持っているはずのこのような思いを国会に届けるための媒介にしたいと考えました。

今こそ、職業の壁を越えた市民と研究者との間の広い共同を実現し、「法案を採決するのではなく、その徹底審議を!」という広範な声を国会に強力に伝えるべきだと思っています。

2.そこで、教育基本法「改正」情報センターの協力を得て、電子署名により、私たちが呼びかけ人となった【アピール】への市民の賛同署名を集め、国会にそれを提出することとしました。

情報センターhttp://www.stop-ner.jp/のHPからアクセスして、所定のフォームhttp://www.fleic.dyndns.org/cgi-bin/appeal1206.cgiに入力すれば、署名をすることができます。署名の第1次集約を13日(水)午前10時とします。同日午後に参議院教基法特別委員会委員に手渡しする予定です。

3.電子署名の期間は限定されています。至急署名をしていただき、できるだけ多くの方にこの緊急署名をお知らせいただけるようお願い申し上げます。可能な限り多くの市民の方々の声を、私たちの【アピール】とともに国会に届け、今国会における政府法案の採決を阻止したいと考えています。

皆様のご協力を心からお願い申し上げます。
   *****************************************

【アピール】公述人・参考人として教育基本法案の徹底審議を求めます

私たちは、衆議院及び参議院の教育基本法に関する特別委員会において、参考人、地方及び中央公聴会での公述人として意見を述べた者です。私たちはそれぞれ自分の研究している専門的な立場などから、政府の教育基本法案について様々な危惧や問題点を指摘しました。それらは、例えば次のような問題です。

1.政府法案は、「教育基本法(…)の全部を改定する」としていますが、なぜいま教育基本法の全面改定が必要なのか、ということが何も明らかにされていません。さらに、GHQによる押しつけなどという教育基本法制定史についての誤った認識が払拭されていません。

2.政府法案のように改定したら教育がどうなるのか、こんにち教育や学校が直面している「いじめ」をはじめとした諸問題が政府案によって解決されるのか、また、それらは現行教育基本法ではなぜ解決できないと考えているのか、などが何も明らかにされていません。

3.政府法案17条の教育振興基本計画には学力テストが盛り込まれることが予定されておりますが、これにともない、自治体の判断による各学校ごとのテスト成績の公表やテスト成績に基づく生徒一人当りの予算配分の制度なども導入されようとしています。これらの政策が、学校選択の「自由化」や「学校評価」「教員評価」とあいまって、教育をますます競争主義的なものとし、子どもの成長発達に今以上の歪みをあたえることは明白です。

4.現行の教育基本法は、教育の基本的な理念・原則・枠組と政治・行政の責務を規定したものです。その特徴は、憲法第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」という規定と同様、近代立憲主義の原則に立ち、国家権力・行政権力を拘束する規範(権力拘束規範)になっているという点にあります。それに対して、政府法案は、子ども・家庭(保護者)・大学などに命令する規範(国民命令規範)が目立つものとなっています。

政府には、このような重大な変更を行う正当な理由を明示する責務がありますし、立法府には、その是非を十分に審議検討する責務があります。

5.教育基本法のような理念法、教育の根本法規に「教育の目標」を規定すれば、その達成度の評価を通じて、教育の自律性・自主性や個人の内心の自由が侵害される危険があります。しかも、「目標」には「愛国心」をはじめ20を超える徳目が盛り込まれていますが、これは、国家が特定の「道徳規範」を強制することになります。

6.政府法案は現行法10条1項の「教育は不当な支配に服することなく」という規定を残していますが、政府法案の「不当な支配」とは何を指すのか、誰の何に対する支配のことなのかが明確ではありません。現行法第10条1項の「(教育)は国民全体に対し直接責任を負って行われる」の文言を削除し、「(教育は)この法律及び他の法律の定めるところによって行われる」という規定に変えた政府法案は、国会で多数で決めれば政府がどんなことでもできるようにしています。これは、国家・政府による教育への介入を無制限に許すことにつながります。

7.政府法案は憲法に違反するのではないかと危惧される内容を多々含んでいます。憲法との関係、子どもの権利条約との関係について、各条文の検証が必要です。特に、政府は、法案16条1項の根拠として、76年の最高裁学テ判決を援用していますが、その援用が最高裁学テ判決の理解としては誤っているばかりか、最高裁学テ判決に照らしても違憲と判断されうる内容となっています。

8.政府法案第13条の「学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚する」というのは、具体的には何を意味するのか不明です。

以上に例示したことはほんの一部に過ぎません。私たちが述べた審議すべき重要な課題について、衆議院の特別委員会ではほとんど審議されませんでした。中央公聴会の場合は、私たちが述べたことは、一度も審議する時間もないままに与党のみによって法案採決が行われました。

教育基本法は教育に置ける根本法であり、憲法に準ずる大切な法律です。それを廃止して新法を制定しようとするならば、国民の意見を十分に聴き、それを国会審議に反映させるべきです。私たちが述べた意見は国民の意見の重要な構成要素だと確信しています。それについて、ほとんど議論がなされないままに法案が採決されるのは重大な問題であり、将来に禍根を残すことになります。

最近の世論調査でも、政府法案について、「今国会成立にこだわるべきではない」が55%で、「今国会での成立が必要」というのは19%に過ぎません。自民党支持者でさえ「今国会成立にこだわるべきではない」が53%で、「今国会での成立が必要」は25%です(日本経済新聞11月28日)。また、教育基本法「改正」で教育はよくなると思うかという質問に対して、「よくなる」と答えた人は4%、「悪くなる」が28%、「変わらない」が46%です(朝日新聞11月25日be)。国民の多数は今国会での成立を望んでいませんし、十分な時間をかけた徹底的な議論をこそ求めているといえます。

与党の中には、「何時間やったのでもう議論は十分」という意見があると伝えられています。しかし、このような大切な法律の制定では、何時間ということよりも、何をどのように議論したかということこそが問われなければなりません。参議院においても私たちが指摘した法案の内容そのものについての議論はきわめて不十分だといわざるをえません。

以上のようなことから、私たちは十分な議論のないままの拙速な採決に反対します。私たちは現行教育基本法と政府法案の関係、法案の各条文、条文と条文との関係などについて、十分な時間をかけた徹底審議を要求するものです。

2006年12月6日

市川 昭午(国立大学財務・経営センター名誉教授、参考人)
岩本 一郎(北星学園大学教授、公述人)
大田 直子(首都大学東京教授、公述人)
尾木 直樹(評論家・法政大学教授、参考人)
粕谷 たか子(静岡県高等学校障害児学校教職員組合執行委員長、公述人)
喜多 明人(早稲田大学教授、公述人)
高橋 哲哉(東京大学教授、公述人)
土屋 基規(神戸大学名誉教授、公述人)
出口 治男(弁護士・日弁連教育基本法改正対策協議会議長、公述人)
中嶋 哲彦(名古屋大学教授、参考人))
中森 孜郎(宮城教育大学名誉教授、公述人)
成嶋 隆(新潟大学教授、参考人)
西原 博史(早稲田大学教授、公述人)*
広田 照幸(日本大学教授、公述人)*
福田 誠司(都留文科大学教授、公述人)
藤田 英典(国際基督教大学教授、参考人)*
堀尾 輝久(東京大学名誉教授、参考人)
世取山 洋介(新潟大学助教授、参考人)
*は呼びかけ人
 (2006年12月8日時現在)

「護憲+BBS」「教育基本法危うし!」より
オコ女

「腐らない、奇跡と呼ばれるりんごを作る男」(NHK)

2006-12-08 14:29:14 | 教育
きのうの夜10時からのNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」をご覧になったかたはいらっしゃるでしょうか?「腐らない、奇跡と呼ばれるりんごを作る男」という題がついていました。

新聞の紹介記事を見ただけなのですが、
    ・・・・・
農薬や肥料をいっさい使わない青森県のリンゴ農家、木村さんは農薬に頼らないリンゴつくりを日本で始めて本格的に成功させた人だ。
しかし、このやり方が成功するまで数年間まったく実らず、アルバイトで生計をたてていたが、将来への展望が開けず、自殺を考えていたときひょんなことから栽培のヒントをつかむ。畑をできるだけ自然の状態に近づけ、木の生命力を引き出せばいいのではないかと。
雑草が生い茂る畑。「育てない、(木が育つのを)手助けするだけ」という哲学に驚く。
   ・・・・・・

以前紹介したフィンランドの教育に通じるものを感じました。今、政府が目指す教育基本法改「正」?法案は全く反対の方を向いていますよね。国がずかずかと心の中にまで入り込んで管理しようとしているのですよね。

「護憲+BBS」「教育基本法危うし!」より
コナシ

いじめに関連して思う

2006-11-29 07:19:06 | 教育
このところいじめの問題が盛んにとりあげられていますが、視点が抜けていないかと気になっていた点がありました。いじめる子の親の問題です。
 
28日の毎日新聞朝刊にそれが出ていました。毎日が実施した全国世論調査(電話、今月25~26日)で、いじめが行われる最大の原因を、教育制度や教師の指導よりも、いじめる側の保護者のしつけに問題があるという答えが5割をこえたという記事です。
 
じつは、そうだそうだと読んでいるうちに、「いじめをなくすために家庭・地域の役割を重視する回答も計6割を超え、学校の役割や教育改革に限界を感じていると見られる回答内容になった」という解説に、ちょっと待って、わたしの考えていたこととは違うと思いました。

「保護者のしつけに問題」ということは、まず第一に、保護者自身に問題があるということだと思います。「子供は親の背中を見て育つ」といいます。子どもは親自身がするようにしかしないのではないでしょうか。学校に入る前の家庭でのしつけが大事なのだと私は思っています。もちろん今のいじめは昔とは比べ物にならないほど複雑になっていて、いじめられていた側がいじめる側になるなどもあるようで、いちがいにはいえませんが、どんなケースでも、幼時の時の親の育て方が根本だと思います。
 
自分の子供のことしか考えずにやたらに文句をつけてくる親、しつけは学校がするものだと思っている親、悪いのは何でも学校という親(子供が万引きをしたのも学校の教育が悪いといった親がいたそうです)、担任にも校長にも言わずすぐ教育委員会に直訴する親たちに悩まされる教師も多いようです。

教師も人間ですから、間違いもするでしょうし、いじめに気がつかない場合もあるでしょう。けれど、今の教師は、生徒を教えることに専念できないほどの雑務を抱え、上からの評価もされる、問題があればまず責められる。教師がこんな状態に置かれていて、それこそ日本の教育は大丈夫なのかと思ってしまいます。

現場も知らずに、机の上で考えて法律だけ変えればいいっていう問題ではないと思います。どこかで読みました。「文科省の役人や教育基本法を変えろという政治家が、半年でもいい、学校の現場で経験してほしい」と。これはこの国のあらゆる面で言えることかもしれません。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
松林

政府の詐欺は許せない

2006-11-25 14:46:44 | 教育
このところ、やたらいじめの問題がジャーナリズムを騒がし、高校で必修の歴史の授業がちゃんと履修されないことが大騒ぎされているが、このふたつとも今にはじまったことではない。

これは、教育基本法の改悪を議会で強行突破しようとするのに、現在の教育がうまくいっていない証拠として利用するために意図的に騒いでいるとさえ考えられる。
 
大体いじめの問題だって、いじめの本質的な問題、多数でのいじめは、ある種の団体にうまくコンフォーム(順応・適合)できない、妥協の下手な人間へのいじめだということ、そしていじめられる子も、自分がコンフォームできないことに平気でいられないということが、この問題の奥にあること(いじめが昔よりひどくなっていることはあるだろうが)はあまり大きく取り上げられていない。

愛知で自殺した女の子が、クラブ活動のバスケットの運動部での問題であることも、このコンフォーミズム(順応主義)が「運動部体質」で強化されていただろうと推察されるし、これを指導した顧問の問題もあるだろうと考えられる。学校で変に社会的コンフォームの訓練のためにクラブ活動が強調されることも、あまり好ましいことではない。
 
学校は物を考えることを教えればいいのである。歴史の授業だって、これも昔からあったことだし、歴史に本当の興味をもたせるような授業が大切で、つまらない知識を暗記させる教科書を覚えさせることが肝腎なのではない。50時間形式的に授業をしたって、あまり意味のあることではない。

ただし、教育の問題は私の考えを言い出すと際限がないのでここでやめて、ただ、これが愛国心などというわけの分からない危険なものを法制化するのに利用されそうなのが、本当に困ったことだと思う。 
 
国は国民のためにあるので、国民が国家のためにあるのではない。そしてこの改悪が、憲法の改悪にむすびついているのは確かである。こういう妙なことをいいだす政府自体が、アメリカの言いなりになって、憲法を改悪して、アメリカの傭兵になる軍隊を作ろうとしているのに、愛国心などと言い出すのは詐欺・瞞著もいいところである。タウンミーティングで国民の意見を聞くといってサクラをつかったのも、その詐欺性の表れだろう。

アメリカの圧力のかけにくい国民投票だけは負けないようにしなければならない。

「護憲+BBS]「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
くぬぎ林

大学における「学問の自由」

2006-11-21 16:47:31 | 教育
大学院で卒論を書くことになったが、最初抱いていたイメージとは異なり、卒論指導のあり方がその内容面にまで及び、いささか驚いていている。

卒論指導の教員は私より大分若い助教授であるが、読むべき著書まで決められている。読むべき本は自分で選択するのは当然だと思っていたが、どうも違うらしい。おまけにいかなる結論で卒論を書くのかまで何かとうるさい。

卒論の『テーマ』を「違憲審査制度と立憲主義」としたところ、助教授から「平和主義の問題に絞って書いてください」と指導を受けた。そして『結論』として「この間に成立した一連の有事法制(周辺事態法など)が違憲である」として自説を展開することを書き送ったところ、その助教授からクレームが来た。

「平和的生存権が裁判規範であることを当然のこととして、違憲審査制度の適用を結論付ける方向にまっしぐらであるが、頭を冷やして再考してください。」「あなたの覚書では、現在が憲法の重要な岐路に立っているというが、そういう認識に立つ国民は少数であり、戦後生まれの大半は岐路だと思っていないのではないか」というのである。

彼によれば、違憲審査制度の適用を肯定する結論は憲法学会では極めて「異端」であり、私が依拠する杉原恭男説は国民主権論において「危険思想」であるという。

違憲審査制度の適用を肯定(有事法制が憲法九条に違反するということ)する根拠として、国民主権の原則から裁判官の権限だけではなく、国民も違憲審査制度の主体であるという構成になることを、「危険」な考えであると言うのである。

確かに彼の論理には一理あるかもしれないが、そこまで言うと内容面に及ぶ干渉になるのではないだろうか。こうした指導が示された上で、そうした憲法学会での孤立を甘受するというならどうぞとのお言葉を頂戴した。

憲法学会で孤立することなど屁とも思っていないので、結論を変える気など毛頭ないが、結論の行方まで大学側で注文をつけるとなると、もう「学問の自由」などお題目に過ぎなくなる。

「護憲+コラム」より
名無しの探偵


教育基本法改悪反対「ヒューマン・チェーン」

2006-11-16 21:51:44 | 教育
「教育基本法改悪」強行採決糾弾の「ヒューマンチェーン」集会に行ってきました。5時少し前に衆議院第二議員会館前に着いたのですが、集会参加者が続々集まって、かろうじて歩行者の通れる道を開けながら、3重くらいのヒューマンチェーン(人間の鎖)が、衆議院第二議員会館を真ん中に第一議員会館と参議院議員会館に広く伸び続けて、壮観でした。

「教育基本法改悪 反対!」「強行採決 糾弾!」「お国に役立つ子ども作り NO!」などのシュプレヒコールのあと、共産党議員や社民党の保坂展人さん、福島みずほさん、教職員組合の人や元学校長、京都からきた学生さん、池田香代子さん、などなどのリレートーク。それぞれに強行採決そのものや、愛国心の押し付け、タウンミーティングなどにおける一連のやらせに強い怒りを訴え、参議院で新教育基本法を廃案にする決意を語っていました。

今日は5000人が集まったとのことです。ローソクの灯りを手にした私たちの姿が、テレビや新聞にどのように取り上げられるのでしょうか。岸信介による安保条約の強行採決の時ほどの激しさはないかもしれませんが、祖父の強行採決の手法を真似する安倍晋三への私たち国民の怒りや不信は、間違いなく幅広く存在し、それはきっと遠くない未来に安倍政権崩壊という形となってはね返っていくことでしょう。

=====
教育基本法改悪反対!
―少年法改悪反対、改憲手続き法と共謀罪の新設反対―
★「ヒューマンチェーン」★(人間の鎖)
●11月16日(木)午後5時~6時30分
●衆議院第2議員会館前
●主催:教育基本法「改正」反対市民連絡会 他
=====

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子

「教育」について考える

2006-11-16 10:33:25 | 教育
最近学校と教師について掲示板で少々取り上げたので、「教育」について少し考えていることを書きたいと思います。

「教育」というものを私はふたつの立場から定義しています。ひとつは「子どもを社会の一員として受け入れるためにその成長を支援する社会の働き」、もうひとつは「人ひとりひとりのそれぞれ持てる能力を伸ばしたり生き甲斐を学ぶこと支援する社会の働き」です。

当然のことながら、いずれの場合も「学ぶ」主体はあくまで本人ですので、社会にできることはあくまで「支援」に過ぎません。ですから「学ぶ」ということは「知識(社会的に認知された)」を覚え込むことでは決してありません。学ぶ主体であるひとりひとりが、必要に応じて選んだ知識を基に様々な事象について考え判断するわけですから、画一的な知識を調べるテストによって序列を付けるなどということはナンセンスです。

OECDではおそらく私と同じような考えから、加盟国の15才の人たちを対象に国際的な学習到達度調査を行っています。http://ja.wikipedia.org/wiki/PISA

2003年におこなわれた調査の結果、日本の人たちは「読解力」の順位が落ちたとかで、文部大臣はじめ大騒動になったようです。
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/04120101.htm
http://www.nier.go.jp/arimoto/anncment/tokyo_u_sympo.pdf
http://www.p.u-tokyo.ac.jp/sokutei/pdf/200608/arimoto.pdf

ここで重要なのは、各国の成績順位よりPISAが求めている「学力」の中身です。「リテラシー」というコトバがしばしば登場します。本来の意味は「読み書き能力」ということのようですが、ここで用いられているのは「事象を自分の考えで分析し理解できる能力」というべきものです。つまり「教えられたこと」を覚えるのではなく、教えられていないことでも自分の力で解決できる能力といったものでしょうか。

PISAの各項目でトップレベルの成績を上げた国にフィンランドがあります。この国の学校では「競争」や他との成績の比較という考え方がありません。
http://www.asahi.com/edu/nie/kiji/kiji/TKY200502250173.html

ひとりひとりの持てる力を伸ばすにはどのような援助をすべきかということが教師の一番の仕事です。教師は決して高給ではありませんが、社会的に尊敬され、専門家として認められています。また具体的なカリキュラムについて、教師に最大の権限が与えられており、それだけに責任も重大です。学校で学ぶことは「リテラシー」に象徴される、自分で考え判断する力です。

知識は生涯学んで得ることができます。大切なことはその「知識」を社会生活に活かせる力です。今、政府与党が何が何でも成立させようとしている「教育基本法改正案」は、今まで述べた考え方とは正反対の「教育」をめざすものとしか考えられません。
http://www.kyokiren.net/_recture/taishouhyou
http://seijotcp.hp.infoseek.co.jp/education.html

何よりも「国家」が国民のためにあるのであって、決して「国民」が「国家」のためにあるのではないという観点に立たない限り、「教育」などというものは成り立たないのです。自分たちにとって都合のよい「国民」を育てるのが「教育」であるなどという考え違いを持った輩が権力を握っている限り、この国に真の「教育」は存在できないということを多くの人びとに知ってもらいたいと思います。

「護憲+コラム」より
千葉の菊