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老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「公表された議事録作成の経緯の検証と当該議事録の撤回を求める申し入れ」への賛同署名のお願い

2015-10-19 11:07:12 | 集団的自衛権
過日、山崎参議院議長と鴻池特別委委員長宛に「安保関連法案の採決不存在と法案審議の続行を求める申し入れ」を行った東京大学名誉教授の醍醐聰さんらが、その後公表された参議院安保特別委員会・議事録の「偽造」「捏造」に抗議し撤回を求める署名活動を始めています。

テレビ中継が行われ衆人環視の中で起きたドタバタ劇を、あたかも議事採決が粛々と行われたかのように記録を改竄するなど、あってはならないことで、到底許すわけにはいきません。

多数の署名があっても知らん振りを決め込む自民党政治に、虚しさを覚えないわけではありませんが、諦めずに何度でも「おかしい!」「許さない!」の声をつきつけたいと思います。・・・ということで、私も署名しました。

賛同署名の呼び掛けは以下で見られます。
http://netsy.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-8d84.html

署名フォームは→ http://goo.gl/forms/B44OgjR2f2
第一次集約日 :10月27日(火)22時とのことです。

趣旨に賛同される方は、是非賛同署名に参加して下さるよう、よろしくお願いします。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
笹井明子

「日本人は人を殺しに行くのか・戦場からの集団的自衛権入門」(伊勢崎賢治著)

2015-10-18 10:00:53 | 集団的自衛権
この本は、国際NGOの職員として、あるいは国連PKO上級幹部として、30年以上にわたって、世界の紛争現場で、紛争処理や武装解除の活動を行ってきた伊勢崎賢治さんが、その経験を通して、安倍政権の「集団的自衛権」のまやかしを明らかにし、その上で、本当の意味での「積極的平和主義」の提言を著したものです。

概要:

1.「集団的自衛権」と「集団安全保障」は違う:
「集団的自衛権」は同盟国が各々の国益のために行うものであるのに対し、「集団安全保障」は自国とは利害関係のない国の問題であっても、窮地に陥った人々を皆で助けようという“世界益”のために行われる国連的措置。

日本政府は、自分達がやろうとしている「日米同盟」に基づいた武力行使を、“清らかなイメージ”の「集団安全保障」とあえて混同させて、国民の抵抗感を取り除こうとしている。

2.「湾岸戦争のトラウマ」から「集団的自衛権行使容認」へ:
政府・外務省が「集団的自衛権行使容認」に突き進んだ背景には、「湾岸戦争のトラウマ」(多額の資金援助をしたのに感謝されなかった。アメリカから「ツーレイト、ツーリトル」と言われた)があるとされている。

しかし、当時「評価」されずに「批判」されたのは、外務省のアピール不足やタイミングの悪さ、アメリカが発するメッセージの読み違いなど、外務省のミス、勘違い=外交力の脆弱さに、その原因があった。

3.「集団的自衛権の15事例」の検証・評価:
15の事例は全て現実性がないか、「個別的自衛権」で対処すべきもので、「集団的自衛権」は必要ない。一方、自衛隊が出て行く範囲を限定する話は一切含まれていない。

4.「集団的自衛権」=「抑止力」論:
「今後一層アメリカに協力しないと有事の際に守ってもらえず、日本は北朝鮮、中国等の脅威に対応できない」というイメージが先行して、「集団的自衛権」必要論を牽引している。

4-1.北朝鮮の脅威:
本当に北朝鮮が日本を滅ぼそうと思ったら、核ミサイルを使わなくても、原発の派遣作業員にスパイを紛れ込ませて総電源を喪失させればすむ。自国を守るために最も大切なのは「敵を作らないこと」。「敵を作らないための素質」を高め、他国の敵愾心を煽る行動を慎むこと。

4-2.中国の侵略、尖閣諸島、北方領土、竹島などの領土問題:
中国がチョッカイを出しているのは、人が住んでいない境界地帯。国際的に「侵略行為」と捉えられかねない本土侵攻は中国にとってメリットは無く、起こりえない。

領土問題は「ソフトボーダー」、すなわち領土の「占有」から、互いに分かち合い実益を共有する「管理」(共同統治)へのシフトが現実的で望ましい平和裏に解決できる道。これは尖閣諸島に関して従来中国が求めていたことでもある。

ソフトボーダー実現は簡単ではないが、国際紛争を武力で解決しないと「憲法」で宣言している日本で、リーダーが覚悟を持ってその方向に梶をきれば、できないことではない。

=>日本が自国を護る楯(イージス)は、日米同盟を強化するために配備された、イージス艦ではなく、憲法9条そのものである。

5.COIN(Counter-Insurgency=対テロ戦マニュアル):
イラク戦争、アフガン戦争は、彼の地に曲がりなりにも存在していた民族の統合=国家(ネーション)の破壊と、民衆の犠牲、無法状態の発生を齎し、結果、「非対称な怒りの増幅」が“テロリスト”を生み、今の「テロとの終わりのない戦い」を生じさせている。

この混沌の解決方法としてアメリカで生み出されたのが、COINという軍事戦略。COINが訴えるのは、「ウィニング・ザ・ウォー」ではなく「ウィニング・ザ・ピープル」人身掌握戦に勝つこと。そのやり方は、民衆達の「領土」をしっかり護る国軍と、法による公平を布く警察を作ること。その国軍と警察を中心に「秩序」を形成し、国民に安心を与え、福祉政策を実施し、国民が自ら安心してネーションに帰依できる政府を作ること。対「テロ」戦の闘い方は、これしかない。

6.日本独自の国際貢献=ジャパンCOINの可能性:
アメリカを侵略者、敵と見做すイスラム世界の間には、日本は「アメリカから原爆を落とされた国」であり、「憲法9条」を持つ国だから、自分達の立場を理解できるという“美しい誤解”が、今なお存在する。

それは、日本政府が現在目指している姿とは間逆ではあるが、歴史の事実と憲法条文を真っ直ぐに受け止めれば、正しい理解ともいえる。そこに、日本が国際紛争解決に向かって担う役割のチャンスが存在する。

アメリカが試行錯誤し続けるCOIN戦略の中で、日本が行うべきことは、「武力を使わない、集団的自衛権の行使」。武力を前提にしない自衛隊の「補完力」と、相手の懐に入り込んでいくことのできる「親和性」を前面に押し出したジャパンCOINを、日本の政策ドクトリンとして生み出し、「国連軍事監視団」という国連的措置の任務に手をあげること。

これこそが、アメリカの国益にかないつつ、日本が世界に貢献できる最上の方法であり、日本自身にとって主体性獲得の第一歩となる。

+++
「9条護持」の願いに対し、日本は自国さえ平和であれば良いのか、という一国平和主義への疑義がしばしば語られますが、伊勢崎さんはこの著書の中で、日本だけができる日本独自の“世界に対する貢献”、真の“積極的平和主義”を提言しています。

そこに提示されているのは、「他国の民の血を差し出すかわりに、自国の安全をアメリカから買う」という「姑息」で「非道」な“人道支援”や、更にそれを助長する集団的自衛権の行使容認など、今の日本政府の目指すところとは全く違った、「憲法9条」に則った国家政策の姿です。

「憲法9条」は死文化された、日本はアメリカ追随しか選択できない“美しくない”国に成り下がった、と諦める前に、憲法に則った誇り高い安全・外交政策を遂行するよう、政府に働きかける必要性・可能性が、まだまだありそうだ。この本を読んで、そんな(前向きの)感想を持ちました。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術」より
笹井明子

安保関連法、賛成票を投じた議員のみなさん・・・

2015-10-06 16:58:19 | 集団的自衛権
10/6朝日新聞夕刊のコラム「終わりと始まり」の中で、池澤夏樹さんが以下のように、問いを投げかけています。

+++
安保関連法案が成立した。
「戦い済んで日が暮れて・・・」思うことは多い。

賛成票を投じた議員の皆さん、
政府の説明が論理に沿って充分なものであったと思われての賛成なら、あなたは論理的思考能力に欠ける。
充分でないと知って賛成したのなら、あなたは倫理的判断力に欠ける。
どちらかに○をつけてください。
次回の選挙の参考にします。
(以下略)
+++

この問い掛けと評価に私も全面的に賛同します。議員の皆さんには、是非一度自分の胸に問うてもらいたい。恥ずべき点はなかったのか、自分に欠けているのは何だったのかと。

ちなみに、東京新聞が『安保関連法」本会議投票行動の一覧表』をネット上に公開しています。(更新版10/4)
http://www.tokyo-np.co.jp/politics/anpo_touhyou/

表をクリックするとPDFファイルが開き、詳細がクリアに分かります。永久保存版のようですから、長く、しつこく参考にしていきたいと思いますが、まずは、上段の「参院」の「賛成148人」中、●=2016年任期満了議員に注目ですね!

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
笹井明子

翁長知事と安倍晋三(首相)-海外評価に見る人間の差

2015-10-03 07:14:33 | 集団的自衛権
安倍晋三の外交は、対米従属以外にない。
①安保関連法案を強行、②TPPの推進に回っている、③辺野古移転を強引に進めている、④ウクライナ等米国が重視している国にお金をばらまいている。

これでもか、というくらい尽くしている。振りちぎれるのではないか、と思うほど尻尾を振って、米国・オバマにすり寄っている。ああ、それなのに、それなのに、である。せっかくアメリカまで出かけたのに、オバマは会ってさえくれない。

わたしは、男女の機微には全く疎いが、あまりにも『好きよ、好きよ』とまとわりつく相手を疎ましく思うという心理は理解できる。

どうやら、オバマ大統領は、よほど安倍晋三を疎ましく思っているのだろう、これだけ米国に手土産を持ってきても、逢う事すらしない。多少、邪険にしても、裏切らないだろう。所詮、その程度の人間だ、と見切っているとしか思えない。

おまけに、国連での演説も聴衆はガラガラ。
https://mobile.twitter.com/Only1Yori/status/649070706286682112/photo/1

今回のシリア難民問題でも、結局、金をばら撒いただけ。外遊の度びに金をばら撒き、三年の在任期間で総額30兆円ほどばら撒いている。江戸時代、吉原で金をばら撒いた紀伊国屋文左衛門を彷彿とさせる【お大尽】外交である。紀伊国屋は自分で金を稼いだが、安倍晋三は、国民の金をばら撒くだけ。始末に負えない。

それでいて、記者会見でシリア難民問題について聞かれ、人口問題と絡めて答え、『難民問題』と『移民問題』を混同する始末。大恥を掻いている。緒方貞子女史が、真の意味での【積極的平和主義】とは、難民問題などに真摯に取り組む事だと発言して、日本政府の取り組みを促したにも関わらずである。

それに引きかえ、翁長知事は、米誌フォーブスで日本で最も勇敢な男として紹介されている。
Paying Tribute to Okinawa Governor Takeshi Onaga: Japan's Bravest Man
http://www.forbes.com/sites#/sites/stephenharner/2015/09/15/paying-tribute-to-okinawa-governor-onaga-japans-bravest-man/

「沖縄タイムズ」
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=135393

・・「 フォーブスの9月15日付電子版は、元国務省職員で、金融関係企業に勤務していたころに日本で暮らした経験があるというスティーブン・ハーナー氏の投稿文を掲載。翁長知事が日本政府と対立する形で辺野古の新基地建設に反対していることや、ゲート前の住民らの抗議行動を紹介した」・・・

翁長知事の「国連人権委員会」での演説。米国での活動など、見る人は見ている。お金も使わず、米国に媚びも売らず、自らのレーゾンデートルを賭け、沖縄のため、沖縄県民のために発言し、行動する人間を、フォーブスは『BRAVEST MAN』 と絶賛している。

外交がきわめて人間臭い行為である事を踏まえると、こういう人間に対する評価は、簡単ではないが、最後には、翁長知事の行動の評価につながると思える。

安倍晋三首相と翁長知事。政治という営みが、良きにつけ、悪しきにつけ、最終的には、政治家個人の人間力によるところが、きわめて大である事を考えると、どちらが国民の心をとらえるかは、一目瞭然だろう。

政治家が『畏敬・尊敬』の対象であるか、『軽蔑』の対象であるか。ひとえに、政治家個人の人間力によるものだ、という事が今回よく理解できた。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
流水

「安保関連法案採決不存在申し入れ行動」結果と鴻池事務所の対応

2015-09-27 15:03:43 | 集団的自衛権
先に紹介させていただいた「安保法案採決不存在の確認と法案審議の再開を求める申し入れ書」賛同署名の、9月25日午前10時現在の集計結果と、申し入れ書を提出した際の、山崎正昭参議院議長、及び鴻池祥肇特別委員会委員長、各事務所の対応が、醍醐聰さんのブログで報告されています。

http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/925-b8e2.html

要約すると、
『ネット署名          31,159筆
ネット署名以外(用紙など)    942筆
    合 計         32,101筆』

『事前に電話で連絡の上で、申し入れと署名簿提出の用件を書面で伝え、面会の要望を伝えていた。ともに事務所として応対するとの了解を得て出向いたが、議員本人はともに不在で秘書の対応となった。
・・・
山崎議員事務所では・・・申し入れの趣旨を伝えた上で、署名簿を手渡し、至急(今日のうちに)議員ご本人に届けてほしいと要請。秘書氏は分かりました。届けます」との応答。常識的なやりとりで終わった。』
『一方、鴻池事務所の対応は・・・
 秘書:「申し入れ書は受け取らせていただく。しかし、署名簿は申し入れ書の内容を議員本人に届け、確かめた上で判断したいので、ここでは受け取るのを控えます。」「署名は重い意味を持つから、受け取りは慎重にしたい」・・・
ということで、署名簿受け取りを拒否。受け取るかどうかの返答を週明けの月~火曜日中にもらうことにした』
ということです。

鴻池氏の「参議院は、衆議院の下部組織ではない。官邸の下請けやっているのではない」「世論を二分し、日本の将来にかかわる大問題については『再考の府』としての参院の存在は重要」などの発言も、今となっては官邸の筋書きどおりのとんだお笑い種。

氏は、過去の問題発言や不祥事などを見るにつけ、民主主義や人権をキチンと理解し筋を通す、とは大分違った世界に生きていると感じてきましたが、今回の一連の流れと事務所の対応は、そういう体質を再確認するに十分だとの感想を持ちました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B4%BB%E6%B1%A0%E7%A5%A5%E8%82%87

なお、醍醐さんは「国民の怒り無駄にしない」「何らかの形でさらにしつこく追及していく」としています。私たちも引き続きこの件について注目し、何らかの形で関与していきたいと思います。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
笹井明子

なぜ、戦場になんか行くの?兵隊でもないのに

2015-09-21 17:13:59 | 集団的自衛権
「なぜ、戦場になんか行くの兵隊でもないのに?」この言葉はNHKBSプレミアムドラマ「刑事フォイル」の中のセリフである。

このドラマの舞台は第二次世界大戦中のイギリス。ある漁師が、ドイツ軍に捕らえられそうになった十数人の兵士達を、父親と共に漁船で救い出す。兵士は助かるが、彼は流れ弾に当たって命を落とす。その恋人が呟いた言葉である。彼女はユダヤの血を引く人で、ドイツ人に脅され手先のような事をさせられたり複雑な背景もあるが、詳細はここでは省く。上記のセリフが私の胸に強く残った。

私はこの言葉を安倍政権と安保法案に賛成した人達に送りたい。

「何故自衛隊の人達は戦場に赴かなければならないのか?兵士でもないのに」

自衛隊員は軍人ではない。

安保法案が2015年9月19日未明、参議院を通過した。それから3時間も経つか経たない内にNHKが、国は来年自衛隊を南スーダンに派遣する計画があると報じた。安保法制後の最初の任務として。この人達が入隊した時点では、武器を携帯して警護に駆け付けるという決まりはなかった。

安保法制が可決されない内から、高知県の私立高校で自衛隊コースが新設される予定だというニュースもあった。さらに国は「防衛整備庁」も10月から作る予定だという。何れ人員の整備もされるようになるだろう。これにより武器輸出三原則は有名無実となった。

この法律が日本という国の形を変えようとしている。恐ろしいほどの勢いで「戦争への道」が地ならしされようとしている。

戦争によって儲けたい産業界と、外国の議会で国民も国会も無視してとんでもない約束をしてしまった(憲法を変えたい)1人の総理と、防衛官僚の野望で、自衛隊員の命が、人の命が弄ばれようとしている。「任務だから仕方がない」と覚悟して戦場に派遣される人達を、国民は黙って傍観するのか。

このまま行けばジリジリと日本は戦争のできる国へと変貌させられるだろう。だから私は安保法制に反対する。手遅れにならない内に、私は私が居る場所で、出来る時に出来る事をやっていく。

自衛隊の人達の身に起きている事は他人事ではない。狡猾でずる賢い政権は国民を効率的に使おうとするだろう。木の葉一枚の重さも無い命として。

今年も秋が巡ってきた。秋は私が好きな季節ではあるけれど、やりたいことや楽しい事もあるけれど、それと同時に私は安保法制反対の行動に出ることにする。同じ志を持つ多様な多くの人達との繋がりの中で。

「護憲+コラム」より
パンドラ

「哀れなほどの小変化」!?(その2)

2015-09-20 23:20:57 | 集団的自衛権
『「哀れなほどの小変化」だと~!?』・・・私も全く同じ感想と意見です。この人は米国の完璧なタカ派、財団は軍産共同体からの支援で成り立っているのではないか、と。つまり、戦争をしかけて利権を奪い、武器・弾薬を消耗して金儲けをする。

ブルース・クリングナー氏の考えを察すれば、

「臆病者の日本がやっと重い腰を上げた。これからは”世界の警察”アメリカの下で大いに働いてくれ。何が正義か、誰が悪いかはオレ達が決める。アンタらは黙って従い、カネを出せばいい。OK、ちゃんとオレたちが守ってやるよ・・・『守る』って決めたときは、な」

まぁ、こんな感じですね。それにバカでお坊ちゃんな首相と烏合の衆・自民党議員が乗っかった。これを「カモネギ」と言わずして、何と言いましょう。

一方、国会前に集まった国民たちは最後まで法案成立に反対し、リアルタイムで参議院の議事を注視しました。山本太郎議員の牛歩に拍手喝采し、法案成立後に現場で「勝利した(やることは、やった?)」と演説した民主党議員には「牛歩やれよ」「勝ってねーじゃん」と本音をぶつける。

最後には気持ちを切り替えて「選挙へ行こうよ!」のシュプレヒコールを行い、周辺のゴミを拾って解散。

私たちは、こういう若者たちを何とか応援しなければなりません。もちろん、私たちも「選挙へ行って、安倍自民党を突き落とそう!」。そして、私たち大人ができることを。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
猫家五六助

「哀れなほどの小変化」だと~!?

2015-09-20 21:33:59 | 集団的自衛権
今日の東京新聞に、『「安保関連法案成立」識者の見方』として、米国、韓国、中国の「識者」のコメントが載っていますが、その中で、「哀れなほどの小変化」の小見出しと共に、米国ヘリテージ財団上級研究員ブルース・クリングナーなる人物のコメントが、紹介されていました。

===引用開始===
 集団的自衛権の行使容認は、米国が長年、日本に要求してきたことだ。だが、日本側はいろいろな理由を挙げて「難しい」と譲らなかった。だから安倍首相が容認に動いた時は、良い意味でとても驚いた。
 米国は日本防衛のためにわが子である米兵が血を流すことを誓った。一方の日本は互恵的な責任を負わず、日本防衛に当たる米兵を守る能力も制限してきた。
 PKOでも、日本の参加は他国にとってむしろ負担になった。集団的自衛権の行使が認められないことや、厳格な交戦規定のために、自衛隊は他国部隊に守ってもらわねばならなかったからだ。(・・・略・・・)
 だが、これからは自国防衛だけでなく、地域と世界の利益のため、より有用な貢献者になれる。(・・略・・)能力に応じた貢献を期待している。
 ただ、安保法制は日本からすれば安保政策の歴史的転換であっても、世界的に見れば、哀れなほど小さな変化にすぎない。
 日本が集団的自衛権を行使できるのは敵対行為に対応する場合に限られ、PKOでも応じるのは後方支援ぐらいだろう。日本政府は国益や世論の動向によって、貢献の幅を広げるのを保留することもできる。(後略)
===(引用終わり)===

カチン!何という傲慢で手前勝手な言い分!しかし、安倍内閣や日本政府が自国の法秩序をないがしろにしてまで、強引にこの法案を押し通した背景の一端が、垣間見えるコメントとも言えます。

前段の「互恵的な責任を負わず」云々は、既に反論が出尽くしているのでコメントは省きますが、「色々な理由を挙げて」については、少し前に紹介した品川正治さんの、以下の言葉をクリングナー氏に是非お届けしたいと思います。

「世界でたった一つ原爆を落とされた日本、落としたアメリカ、それが戦争の価値観を共有している。そんなことを、沖縄の人に言えますか? 広島、長崎の人に言えるでしょうか?」
「日本とアメリカの価値観は違うのです。」

2013年に亡くなった品川さんは、「この言葉をアメリカに対して言い切ることができるのは、私たち国民しか居ない」、「今こそ国民の出番だ」というメッセージを私達に残されました。
http://yufuu.com/User/Goken/2007914sokkiroku.html

図らずも、「日本政府は国益や世論の動向によって貢献の幅を広げるのを保留することもできる」と、クリングナー氏も言っています。

日本と言う国のアイデンティティとして、「戦争し続ける国」と一線を画すことを、私達自身の意志として選択することは、「哀れ」なことではなく、「誇れる」ことなのだということを、私達自身、今一度確認しておきたいと思います。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
笹井明子

それでも闘いは続ける

2015-09-18 12:47:07 | 集団的自衛権
9/14、15、16、17と毎晩18時半から22時まで国会前に立ち、SEALsの若者たちの声に合わせて、ダミ声を上げてきました。

警察の過剰警備が日ごとに圧倒的に厳しくなる中、時折りの激しい雨に打たれながら、車椅子で参加する人、杖を頼りによろよろと歩く老人、小学生を連れているお母さんたち、明日も朝から勤務がある筈の老若男女が大勢参加していました。

片やTVで見せつけられる空しい議場の乱闘風景に、何とも空しい思いがつのります。今回の安保法制論議やデモなどに関心のない大多数の若者たちがこれを見て増々投票率が低下することを大いに危惧します。

今朝のNHK、民放のラジオをザッピングしていると、既に、野党の戦術の不味さに重きを置いている一方、チリ地震の津波情報に隠れて、与党の不条理を糾弾するものが少ないように聞こえました。アベ政権の支持率がこの程度の下落にとどまるようなら、日本に未来はありません。

しかし、このまま負けてはおれません。「枯れ木も山の賑わい」を続けて行かざるを得ません。今夜も国会前に突っ立ちます。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
tetsujinn

今こそ国民の出番(品川正治さんのメッセージ)

2015-09-14 12:40:27 | 集団的自衛権
「集団的自衛権」「安保法制」の議論の中で、はっきりしてきたことがあります。それは、アメリカの価値観の枠組みの中に居続けることが、日本政府の至上命題であり、政権維持の絶対条件である、従って、米国追随が最優先で、そのためには、自国の最高法規を無視しても、ウソや詭弁で国民を騙しても大した問題ではない、と政府・官僚が決めているということです。

事実、アメリカという国のこれまでのやり方を見れば、この思い込みもあながち根拠のないことではありません。

このことに関連して、2年前に亡くなった、経済同友会終身幹事の品川正治さんが、2007年に私たちが開催した講演会で語った言葉が思い出されます。

+++
日米は価値観が違うということを、日本の指導者は、なぜアメリカにハッキリ言えないのか? マスコミも、日米が価値観を共有しているという立場からしか解説しない。だから曲がり曲がった理論しか出てこないのです。

なぜ、日本とアメリカの価値観、資本主義が違うということを、日本の政治家や経済人は、アメリカに対して言い切れないのか? それはなぜか? 

外交官の現役やOBにその話をしたことがあります。そして「外交の力で、日本はこうしますということを、アメリカに言えるか」と確認したのです。すると、もと駐米大使をした人が、ハッキリ言ったのです。「それは無理なんだ」と。
 「しかしできることが一つある。できる人は一人いる。それは国民だけだ。国民が憲法改悪にノーを言い切れば、いまおっしゃった問題は全部消えます。国民の出番なんです。もう私たちの力は及びません。しかし国民が、国民投票で改憲にノーを出せば、日本の政治のあり方、経済のあり方、アジアでの立場、アメリカの世界戦略、全部変えざるを得ないんです。世界経済第2位の国が、『世界に敵はいない、日本は戦争はしない』と、国民投票の形でハッキリ言えば世界は変わります」と、彼は涙を浮かべて言いました。
 そして現役の外交官からは拍手が起こったのです。

これこそ日本国民の出番、世界史が変わるのです。ベルリンの壁どころでない。アメリカは世界戦略を変えざるを得なくなります。アメリカと喧嘩をするのではない。「日本とアメリカは違う」と言うだけです。そういう時期に日本国民は遭遇したのです。

+++
2007年9月「品川正治さん講演」速記録
http://yufuu.com/User/Goken/2007914sokkiroku.html

安倍内閣の「集団的自衛権の行使容認」の閣議決定という裏技により、いま私達主権者は「国民投票で改憲にノー」を言う機会を奪われています。

しかし、戦争を続ける国アメリカの枠組みに無造作に組み込まれるのは違う、という圧倒的な声が、国民の間から湧き上がり、名実共に国会を包囲している事実の重みが消えることはありません。

経済力は落ち目の日本ではあるけれど、それでもこの国の国民による明確な意思表示は、アメリカにとっても、世界にとっても、重要な意味があることは変わりません。

今こそ私たち国民=主権者の出番です。今日9月14日18:30~の国会包囲行動を始め、各地での大規模な総がかり行動が呼びかけられています。

http://sogakari.com/wp-content/uploads/2015/09/総がかり通信No.18.pdf

国会審議の余りのデタラメさ、NHKを始めとするマスコミ報道の不公正さにめげることなく、国会前で、夫々の地元で、「安保法案廃案」「安倍政権退陣」を求めて、正々堂々声をあげ、私達の意志を示し続けましょう。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
笹井明子