9月に入り朝夕ずいぶん涼しくなりましたが、日中は相変わらずの暑さです。季節の変わり目は高齢者に応える日々が続きます。それでも、朝のお散歩で向かうお不動さんの境内では、真夏に喧しく鳴いていたクマゼミが影を潜め、今朝はツクツクボウシが鳴いていました。
そのお不動さん、数年前から山門の建て替え工事を進めていましたが、きょうやっとその姿を現しました。四国遍路で巡るの寺々の山門に劣らず立派なものです。屋根の銅板1枚に私も寄進しています。
今回の工事を引き受けているのは金剛組です。聖徳太子が招聘した宮大工が578年(飛鳥時代)に創業した世界最古の企業で、神社仏閣建築の設計・施工や文化財建造物の復元や修理等を手がけている老舗です。 そう言えば、3日前の31日は、1年で月が最も地球に接近して、ふだんより明るく輝いて見えるスーパームーンと、月に2回目の満月となるブルームーンが重なった「スーパーブルームーン」でした。昨夜その話を家内から聞いて2階の窓から眺めました。雲に隠れながらぼんやりと見えました。
月と地球の距離はおよそ35万7000キロ。先日、インドの月探査機が着陸に成功したというニュースが飛び交いましたが、ウサギさんが餅つきをするお月さんから、誰もいないだろう静寂(無)の現実世界に引き戻されてしまうことに一抹の寂しさがあります。次回の「スーパーブルームーン」は6年後の2029年3月30日だとか。見れるかなあ? きょうは朝からメダカの水槽を掃除しました。親メダカが3匹、子メダカが5匹います。今夏の異常な暑さに耐えて秋を迎えようとしています。掃除をしていたら藻にいくつもの卵がぶら下がっていました。無事孵化するかどうか分かりませんが、小さな器に移し替えて様子をみることにしました。こうして時とともに私の身の回りも少しずつ進化しています。
人と自然界が知らぬ間に移り変わっていくなかで、セブン&アイ・ホールディングス傘下の百貨店、そごう・西武の労働組合が31日、旗艦店の西武池袋本店でストライキに突入したニュースが飛び交いました。それも賃上げ要求ではなく、買収後の雇用維持や事業継続を求めての決行で、日本の百貨店でのストライキは61年ぶりだそうです。それだけ事は深刻ということです。
私は、西武池袋店に行ったことはありませんが、西武百貨店と言えばひと昔前、辻井喬こと堤清二氏が経営を担った百貨店で、一時期「セゾン文化」を作り上げた歴史ある百貨店のようです。それが、いつの間にか経営を他社に委ね、ついには米投資グループフォートレスに売却される。金剛組という息の長い企業がある一方で、比較的短命で終わる企業もあります。いえいえ、生きながらえるための企業戦略なんでしょう。
堤氏自身は若い頃、左翼運動に身を投じた経験の持ち主でした。父親が実業家にして衆議院議長を務める家庭に育ったためか、いつの間にか経営陣に仲間入りした稀有の人物でもありました。お恥ずかしい話、私が堤氏の存在を身近に感じたのは、以前ブログでもご紹介しましたが、古本祭で出会った辻井喬著「西行桜」でした。その後、堤清二に繋がり、中公文庫「叙情と闘争~辻井喬+堤清二回顧録」、近藤洋太著「辻井喬と堤清二」に繋がっていきました。本の帯には「宿命的な経営者にして詩人」とあります。...昭和、平成、令和と時代は動いています。 さてさて、休日の昼下がり、冷房の効いた部屋でブログを更新しています。今週も忙しい1週間になにりそうですが、週末には四国遍路ツアーに出かけてきます。行先は今回も愛媛県です。60番横峰寺から65番三角寺まで6カ寺を回ってきます。11月で結願の予定です。