心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

今年は「中吉」

2016-01-09 23:52:26 | Weblog

 ことし、近所のお寺や氏神様に初詣に出かけたのは、3日になってからのことでした。3日目だったからなのかもしれませんが、例年に比べて人出が少ない境内でした。後日、家内がご近所の方に聞くと、ひと昔前に比べて初詣客はずいぶん減っているのだとか。そのぶん、入場制限にあわずスムーズにお参りできるわけですが、人口減によるものか、それとも初詣そのものに価値を見出さない人が増えたからなのか、よくわかりません。
 恒例のおみくじ、今年は『中吉』 と出ました。いわく、「ながむれば ながむる 花のあるものを 空しき枝に うぐいすの なく」。「古きをすてゝ新しきにつくがよい あまり一つの物にとらわれて役にも立たぬことを思ってはだめです 元気を出して捨てるべきはすて進む所へ進め」と。なにやら私には新しい門出に対するエールに聞こえます。願望は「急には無理 ひかえてよし」。旅行は「思いきって出よ」。商売は「改めて利益あり」。学問は「自己への甘えを断ち目標を定めよ」と。我が足元を見つめ実直に生きていく以外にないということなんだろうと自らに言い聞かせました。
 そして一週間後の今日は、珍しく難波にある今宮戎神社の宵宮戎(えべっさん)に出かけてきました。なんと人の多いことか。さすがに大阪は商売の街です。十日戎(1月10日)が元旦とでもいいたげな風景でした。神社に至る道という道はどこもかしこも露店の行列でした。たこ焼き、お好み焼き、焼き鳥、サザエつぼ焼き、おでん、綿菓子......。えべっさんでは、お宮でいただいた笹に福娘さんから飾りをつけていただくのがしきたりのようでしたが、私は境内に充満している「福」を全身に浴びて帰りました。
 そうそう、きのうは明石にでかけてきました。仕事が終わったあと、明石城跡のお堀端を歩いていると、ユリカモメ(?)さんが目の前にやってきました。餌をねだっているのでしょうか。それともお話がしたいのか。鞄の中からカメラを持ち出して、ぱちり。愛らしいカモメさんの登場は、心和む瞬間でもありました。
 最近、野鳥を撮影することが多くなりました。きょうは、朝日を浴びながらお隣の柿の実を啄いている雀さんを狙ってみました。冬場の厳しい季節です。美味しそうに食べていました。そこで思いつきました。庭のミカンの実を少しだけ剥いでおきました。するといつのまにかメジロさんたちがやってきました。 美味しそうな匂いには敏感なんでしょう。
 改めて「ながむれば ながむる 花のあるものを 空しき枝に うぐいすの なく」。含蓄のある言葉ですね。「中吉」というよりも、この言葉にこだわる1年にしたいと思います。
  

 

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