心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

聴き初め、読み初め

2016-01-02 23:13:07 | Weblog

 ここ1週間の疲れが出たのか家内がダウン気味です。それもそうでしょう。いつもは夫婦二人だけの我が家で、次男くんのお嫁さんも含めて13名が寝食を共にしたのですから。今朝、長男一家を東京に送り出して年末年始のドタバタ劇も終わり、やっと静かな環境に戻りました。いずれにしても、ゴンタ爺さんをはじめみんなで新しい年を迎えることができたのは幸いでした。
 次男くんの結婚式も無事終わりました。年の押し詰まった時期にもかかわらず、多くの方々に祝福をいただき楽しいひと時を過ごしました。会場は京都・高台寺の門前にある、日本画家の巨匠・竹内栖鳳の私邸だったお家でしたが、式場を後にする頃には広い庭園も夜の静寂に包まれ、新年を迎える準備が進んでいました。
 その勢いで数日後、我が家には子供たちが再結集しました。大人8人と、1歳の赤ちゃんから小学校2年生までの孫5人。近くのレストランで食事をしたり、お買い物にでかけたり、近くの公園でボール遊び、縄跳びの練習をしたり、双六やかるた遊びなどにお付き合いをさせていただきました。ふうぅ~。やはり歳なんでしょう。あまりの騒々しさに疲れが出ます。最後のお客様をお見送りすると、やっとひと息でした
 そんな次第で、きょうは孫たちが帰ったあとの静かな時間を愛おしむかのように過ごしました。まずは、2016年「聴き初め」です。年末に、日本橋界隈の中古レコード店を何軒かハシゴしました。今回お邪魔したのは、DISC J.JさんとMINT Recordさん。300円から1200円のLPレコード8枚とCD1枚。その中から手にとったのは、北欧の抒情溢れるグリーク傑作集と銘打った「グリークのすべて」(2枚組)でした。「ピアノ協奏曲イ短調」「ノルウェー舞曲」「過ぎた春」「蝶々」「春に寄す」「汝れを愛す」「ペールギュント」 。バルビローリ指揮、ハルレ管弦楽団の演奏です。
 そうそう、今回からアナログレコード音源をハイレゾ化するための新しいオーディオインターフェースを使用しています。お高いものではなく、1万数千円の入門機ですが、とにかく操作が難しく、ヨドバシカメラの若い店員さんは初老の私に不安そう。「おもちゃ程度にしか考えていないので、うまくできなくても文句は言いません。ご心配なく」ということでRoland製を購入しました。確かに、まずセッティングで躓きました。そのあと、ソフトウェア「Ableton Live 9」の設定に手こずりました。なんとなく音が出るようになり、一定の条件設定で録音できるようになるまで試行錯誤の連続でした。それでもまだ機能の一部しか使えていません。
 ひと口にハイレゾリューション(高解像度)と言ってもいろいろあるようで、私がこれまで行っていたのはその一歩手前の段階でした。それが今回の録音から96kHZ/24bit。これで格段に音質が良くなりました。操作に慣れたらさらにワンランクアップの192kHZ/24bitをめざしたいと思っています。お高いハイレゾ音源を購入するよりも、中古LPレコードを格安で購入してハイレゾ化したほうがお得感もあります。手持ちのLPレコードをすべてハイレゾ化するには相当の年数がかかりそうですが、徐々に幅を広げていくことにしましょう。
 新年早々なんともお気軽なことを考えておりますが、さあて、2016年という年が私にとってどんな年になるのか、かいもく見当がつきません。かと言っていまさらお化粧をしてもしようがありませんから、旺盛な好奇心だけは大切にして余生(?)を過ごすことにいたします。そういえば、年末の宝くじ。一文字違いのニアミスで1000万円を逃してしまいました(笑)。こういうこともあるんですね。これも人生。
 さてさて、残り少ないお正月休みです。今夜は2016年「読み初め」の儀式。昨年の暮れ、村上春樹小説で中断したクルト・リース著「フルトヴェングラー<音楽と政治>」(八木浩・芦津丈夫訳)をひも解くことにいたしましょう。ナチス、ファシズムの波が押し寄せた時代、フルトヴェングラーとトスカニーニという対照的な音楽家の生きざまを眺めてみたい。個と組織、社会との関係。ふたりの生々しい生き様を自分自身の生き様と重ね合わせながら、長かった仕事人生を振り返る一助としたい。そんなことをぼんやりと思いながらページをめくります。 

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