ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

おくど市

2010年11月29日 | Weblog
昨日は、久しぶりにお仕事のないオフ日でした。朝、ピアノ練習を少しして、車で10分ほどの隣町、日出町で開催されている「亀屋スタイル おくど市」に出かけました。

登録有形文化財に指定された自宅の古民家を解放して、人が集い親しまれる空間を演出しています。センスが光るこだわりの食材や品物を並べて、大勢の人でにぎわっていました。カフェやお寿司屋さんまであります。おしゃれな花と、クリスマスにちなんで、リース作りのワークショップも! 私は、「朝どれ大根」「無農薬レタス」「つくね芋」「酵母パン」「手作りかりんとう」などを買い求めました。どれもとてもおいしかったですよ。

通り土間の奥には、よく手入れされた素敵なお庭があります。どうだんつつじが色づいてとてもきれいでした。このお庭を見ていると、とてもみずみずしい気分に浸ることができます。

「おくど市」の主催者さんは、私の教室に通って来てくれている生徒さんのご両親です。お母様のJ子さんは、とても明るくて生き生きとした方で、いつも目がキラキラしています。彼女がいると、周りが明るくなるようなそんな力を持った方です。この「おくど市」、5月に始めて、二ヶ月に一度ずつ開催し、今回で4回目。毎回にぎやかになってきている感じがします。これもきっと、そんな彼女のお人柄が一役かっているのだと思います。これからも楽しみにしています!!

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こんにゃくダイエット

2010年11月28日 | グルメ
NHKの「ためしてガッテン」、この番組、とても面白くてしかもタメになりますよね。残念なのはレッスン中だったりして、普段はなかなか見られないこと。だけど、ホームページがあるのを教えてもらって、これで中身を見ることができます。こないだの特集では「こんにゃく」のことが取り上げられたようですね。我が家でも早速、「こんにゃくダイエット」実践中です。まあ、こんにゃくが美容とダイエットにいいというのは前から言われていることで、なにも目新しい話ではないのですが、改めてその効能が科学的に説明されると、ヨシ、やるぞっ! とその気になってしまうのです。

ただ、こんにゃくダイエットが続きにくい原因は、調理の仕方というか食べ方のバラエティが少ないので、とても毎日は食べ続けられないということがあるのですね。そこで番組でもいろんな食べ方が紹介されていましたが、ここでは我が家で発見した、とても簡単で驚くほど美味しいこんにゃくの食べ方をご紹介いたします。

名付けて「つけめんこんにゃく」
レシピ:
①インスタントの「つけ麺」を普通どおりに作って食べる。
②残ったつけ麺のスープの中に、糸こんにゃくを入れてもう一度普通どおりに食べる。


これだけです。インスタントのつけ麺は一人前の量がどうも少ないと感じています。そこで、糸こんにゃくをつけてもう一度食べることによって、不足感も解消されるし、こんにゃくダイエットになってるし、一石二鳥というわけです。皆さんも色々工夫してこんにゃくダイエット成功させましょう!!

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相撲とクラシック

2010年11月27日 | Weblog
数日前の夕方のこと、練習の途中でのどが渇き、ピアノ室から出てキッチンにお茶を飲みに行きました。ピアノ室のドアを開けて廊下に出たとたん、ファジル・サイの素晴らしいピアノの音が耳に入りました。居間でCDが鳴っているのです。部屋では夫がステレオを聴いていましたが、なんとテレビも一緒についているのです。しかも観ているのは大相撲です。

テレビの音を消して相撲を観ながらファジル・サイのCDを聴いている・・・! あまりに無謀な取り合わせだと思って、「どっちかにしたら?」というと、「いや、これがなかなか面白いんだよ」といいます。「見て御覧!なんか回想シーンみたいだろ?」ちょうどその場面ではスローモーションになっていて、そこに抒情的なメロディーが・・・。また、次の取り組みが始まったときには、ベートーヴェンのテンペストが始まりました。行司さんが「のこったのこった!」とやっている(聞こえないけどそうに違いない)時にものすごくマッチしています。相撲は音が聞こえなくても画面さえ見ていれば理解できるし、それをこのクラシックのCDをBGMにして観るという発想にあきれたというか、驚きました。負けた力士がうなだれた表情で花道を引きあげて行くシーンのところになると、これまたぴったりのメランコリックなバラードが流れるというタイミングの良さ!!

もうおかしくておかしくて、大笑い!ものすごくウケました。こんなバカなことをやって相撲を見ている夫にもウケました。どうやら、CDを聴いているときに「あ、相撲やってる時間だ」と、テレビのスイッチをつけたら、たまたまこんなことになってしまったということのようですけど。

しかし、シューベルトを弾きながら暗礁に乗り上げていたので、気分転換にもってこいでした。ちょっと、気持ちが軽くなったのでした。皆さんも一度このシュールな体験、お試しあれ!

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音を聴く大切さ

2010年11月25日 | レッスンメモ
「自分の音を良く聞きましょう」という言葉は、ピアノを習う人なら何度もよく先生から言われる言葉だと思います。「わかっています。耳にタコができるくらい、言われています」という生徒さんは大勢いると思います。「よく聴いて」、「ちゃんと聴いて」と先生はしょっちゅう言うけど、生徒の立場からすると、内心では「ちゃんと聴いてます」ってことになるかもしれません。だって、今、自分でドレミって弾いたんだから、ドレミって聞こえたに決まってるじゃない!ということになりがちです。

そうは言っても、ただ「聞こえる」というのと、「聴く」というのでは、大違いです。弾くことにばかり注意が奪われていると、自分の出している音のことがないがしろになってしまいます。演奏の良し悪しは出て来る音で決まるわけですから、演奏者が自分の出している音に鈍感であってよい訳はありません。ただ聞こえているだけではなくて、感性を研ぎ澄まして積極的に聴く、集中力をもって聴く、そうすることによって良い音と悪い音、自分の出したい音とそうでない音とを、聴き分けることができるようになる、これが大切なのです。

ピアノ演奏には指だけではなくて耳の訓練も必要だということですね。それでは耳の訓練のためのポイントをいくつかご紹介しましょう。

①自分の出す音に慣れてしまわないこと。ピアノというのはもっともっと色んな音が出せるんだということを耳で確認する。
②「私って、どんな素敵な音をだすかしら?どんなひどい音を出すかしら?」と自分の出す音を客観的に懐疑的になりながら聴いてみること。
③一音一音、ゆっくり吟味して、一つひとつの音に形容詞をあてはめるくらいの集中力で聴く(この音は優しい音、次の音はへなちょこ! などと、実際に声に出してやってみるとよいでしょう)
④できるだけたくさんの良い演奏を聴く(CDでも、コンサートでもOK)

こういうことを意識しながら弾いてみて、さらにそれを録音して聴き直してみる。あれこれやっているうちに、耳はついてくるものです。ワインのテイスティングみたいなもので、いずれは「違いが分かる」ようになるものです。そういう耳が出来て来ると、上達はうんと早くなります!

先日、あるコンクールで審査員を務めましたが、終了後の講評の時に「音を聴く」ということの大切さをお話ししたので、ここにも記してみました。


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願い事

2010年11月24日 | Weblog
11月も残りあと少し。だんだんクリスマスが近づいてきて、そろそろ街にもクリスマスの飾りが登場しています。

皆さんは、何か、一つ願い事を叶えて上げると言われれば何をお願いしますか? え~、たった一つ? たくさんあって迷っちゃう! という人。私を含め(笑)たくさんいると思います。願い事は、口に出して言ったり、なにかに書き留めておくといいとよくいいますね。一つ一つ、願い事の実現に向かって努力して獲得しようとするのですけど、あまりにもその願い事が壮大だと、手が届かない確率の方がはるかに高く、ストレスが溜まったり、八方ふさがりの状態になったりします。

そんな時は、かなり落ち込みます。私ってだめだと思ってしまうんです。勝手に身の丈より高い目標を組んでいながら・・・。でも、いくら落ち込んでも何も始まらない、なにか天から降ってくるわけでもないし、自分自身が一歩を踏み出さないと、だれも歩行を助けることも、代わりに歩いてくれることもありません。

そして、ここから無心という境地になるのでしょう。先日、ジュネーブ国際コンクールで見事優勝した、萩原摩未さんも「無心で弾きました。」とインタビューで答えていらっしゃいました。無心の境地。それは、それまで積み重ねてきたものが、その場になって、ある意味「自動的に」特別に何か意識することもなく、自然と湧き出てくる状態のことなのかもしれません。無心の境地にまで自分を高めるというか、追い込むというか、その結果、自然と願い事が叶う・・・、これが理想ですよね!!

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コンクールでの大発見

2010年11月23日 | Weblog
コンクールの審査のため、出張していました。

コンクールを終え高速で我が家に帰宅。その高速道路の山々の紅葉は見事なものでした。木々が赤や黄色や、ワインカラーに染まって山全体が暖色系の厚い布のカーテンのようでした。

コンクールで素晴らしい才能を持っているお子さんを発見する時や、その演奏を聴くときの喜びは、なんともいいようのないものです。不意に宝物がポんと出現したような感じです。審査しながら嬉しくなります。時々、そんな経験をし、いつもコンクールは、ワクワクして審査をします。

これからも、皆様の演奏を楽しみにしています。


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インプットとアウトプット

2010年11月22日 | レッスンメモ
久しぶりに辻井さんのショパンやリストのCDを聴いています。上品な美しい音と軽やかさが、朝の風に気持ち良く響きます。

ずっと自分の練習に明け暮れていると、自分の音を聴いているだけになります。そして、耳がだんだんそれに慣れていって、その音の世界の中だけで、良いとか悪いとかを判断していきそうになります。音楽の表現においてもしかりで、それがひどくなると、一人よがりということになってしまいます。

美しい絵を見るのも、心のこもった温かいご飯を食べるのも、感動的な映画を見るのも、楽曲を勉強するのも、すべてその人の体内で消化され血肉となって「その人」をかたちづくっていくのでしょう。そして、そのようなインプットすべてが身体と心の内側に積もり積もって、初めて自分からのアウトプットとして出てくるのだと思います。無から有は生じないので、インプットあってこそのアウトプットだと思います。

音楽をやっている人にとっての、直接的なインとアウトは、乱暴にざっくり言えば、聴くことがインプットで演奏するのがアウトプットというこになります。練習とはその間をつなぐもの。だから、演奏家のコンサートを聴きにいったり、CDを聴いたりするのはとても大切なことです。この中から、学ぶことがたくさんあります。とても真面目で、熱心に練習してくるのに成果があがらないという生徒に、ときどきレッスンの時にうちでいっしょにCDを聴いてもらうことがあります。「CDをじっくり聴いてみてごらん。同じ曲を違う演奏家のCDで聴き比べてみてごらん」とアドバイスするのです。 

インプットとアウトプットのバランス、これが大切ですね。

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日当たりが良くなりました

2010年11月21日 | Weblog
紅葉の美しい季節ですね。この秋、我が家の庭は少し変身しました。昔からあった生垣になっていた古木のうち何本か、枯れたままになっていた木や、うっそうと伸び放題になっていた枝(かなり太い)を思い切って切ったのです。腐って倒れても危ないし、日当たりも悪かったので、いつかはそうしなければとずっと思っていたことでした。

そうすると、今までとは違って、ところどころ、すかすかになって木と木の間が空いて、そこから太陽の光が差し込むようになりました。そのおかげで今まであまり陽があたらなかった小さな花木にも、陽があたるようになってきました。これは楽しみですね。ここ何年か花つきの悪くなったアジサイやつつじなどが、これからもっときれいに咲いてくれるかもと期待しています。


植物は、地球の息吹を一番敏感に感じてそれに反応する生物らしいですが、本当にその通りだと思います。私たちのように、言葉も持たず読み物もせず、動くこともままならず(種子や地下茎などは移動しますけど)ただ、じっと寒さや暑さに耐えて、地球の変化を感じることに自分の全力を傾けています。そして、その変化にいち早く対応して芽吹いたり、花をつけたり、葉を落としたりするのです。その集中力はすごいですね。うちの庭の日当たり具合の変化を受けて、それぞれの木や草花がどのような対応をして見せてくれるか、本当に楽しみです。

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習う側

2010年11月20日 | レッスンメモ
以前にも書いたことがありますが、私は月に3回、フラメンコを習っています。いつもは、ピアノを教えてる立場ですが、フラメンコのお教室では習う方の立場です。フラメンコを習い始めて、もう何年か経つのですが、相変わらず劣等生の私。覚えも悪いし、どうしてもかっこよく踊れないのです。

これは先生のお立場からするとなんとも情けなくて、もどかしいお気持ちだと思います。とても熱心に教えて下さる先生で、私もなんとかそれに応えなくちゃ!と思っているのです。しかし、レッスンの後、家に帰ると、さっきまでわかったと思っていた振付があやふやになります。悩んでいる暇もなく、今度は自分が先生になってピアノを教え、家事をし、一晩経って次の日になると、ステップやいろんなことがもっとあやしくなってきてます。きっと、ものすごく飲み込みが悪いんですね。自分でも呆れています。踊りの楽譜みたいなものがあるとやりやすいんじゃないかと思ったりしますけどね。

フラメンコ練習用の靴。ばんばん床を踏み鳴らすので結構頑丈にできてます。踵とつま先にはびっしりと鋲が打ちつけられています。


私もピアノを教えていて自分の生徒に毎週毎週、同じ事を言って注意しなきゃいけない時はちょっと悲しくなるので、フラメンコの先生もきっと私にがっかりしてるだろうなと想像します。というわけで、最近、同じ教室に通っている上手な友人にお願いして、たまに時間がある時に、我が家でステップや振付を教えてもらって練習しています。こうして特訓してもらって、なんとか現状から抜け出したいと思っているのです。少しは、習う立場として成果をださないと本当に先生に申し訳ないですものね。亀のようにおそい私ですが、いつかは、きっとかっこよく踊れるようになりたいものです。

こういうことを自分で感じていると、自分が生徒を見る目も変わってきます。一生懸命の気持ちはあっても、なかなか現実にはできないっていうこと、ありますよね。人に教える時は習う側の気持ちをよく理解することを心がけたいと思います。

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ピアノは人生そのもの

2010年11月19日 | 思うこと
曲のとらえ方や解釈っていろいろあると思いますが、「曲の弾き方でだいたいその人の人となりがわかってしまう」と知り合いのピアニストの方に言われたことがあります。リサイタルなどで、ピアニストが色んな曲を弾くのを聴いていると、その人のことが段々わかってくるというのです。弾き手にすれば、いくら綺麗な衣装で身を包んでも、厚いお化粧をしていても、結局自分のことがバレちゃうというわけです。私の演奏を聴きにきてくれたお友達に「たくさんの愛野由美子を知りました」とメールをもらったこともあります。

人は生きて行くうちに、いろいろな事柄に遭遇し、そのたびに考え苦しみ、対処していきます。その反応、対処の仕方が生き方になるわけですが、人によって、感じ方によって、対処の仕方が変わります。それが、ピアノを真剣に弾くときも出てしまうのです。こわいですね~。

私は、真面目一色でもないし、グータラ一色でもないし、どちらかというとロマン派的で、決して几帳面ではなく、ただ、誠実であるということと、最後まであきらめない! ということだけは自信があります。全力でピアノ演奏に打ち込んでいると、私のこういう色んな性質が、曲の場面場面に応じて散りばめられていくのだと思います。そして、その人間の性質そのものも日々変わっていくわけで、暮らしているうちに、だんだん良くも悪くもなっていく可能性はあります。毎日を丁寧にきちんと生きて行くことも心がけないと、それがまたピアノ人生に影響してくるのです。私に限らず、ピアノに打ち込んでいる人にとって、ピアノを弾くということは本当に人生そのものなんだと思いをあらたにしています。

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ソステヌートペダル

2010年11月18日 | クラシック豆知識
「この真ん中のペダルは何ですか?」と聞かれることが時々あります。ピアノという楽器には必ずペダルがついていますが、このペダル、二本ついているピアノと三本ついていてるピアノがあります。グランドピアノではペダルは三本とういのが、ほぼ当たり前のようですが、古いタイプのグランドピアノには
二本のものがあります。真ん中にあるペダルのことを「ソステヌートペダル」と呼びます(アップライトピアノで、真ん中のペダルが弱音ペダルになっているものがありますが、それとは違います)。

このソステヌートペダルとは、ある特定の残したい(伸ばしたい)音のみを残したまま、指ではおさえたままにせずに他の音を両手で自由に弾くことを可能にするペダルです。要するに、踏んだときに押していた鍵盤の音だけが長く引き延ばされる特殊な機能です。一番右についているダンパーペダルは、弾いた音全部が残っていくのですが、それとは違い、ソステヌートペダルは、ほんの一瞬先に弾いた、その音、ソステヌートを目的に合わせた、その音、だけが残せる仕組みになっています。

私は、ラフマニノフやドビュッシーの曲によく使います。生徒がレッスンで初めてソステヌートペダルの効果を知った時は、「お~!」と感動の声が上がります。とても面白い効果の出る便利なペダルですよね。私もその昔、このソステヌートペダルを初めて知った時は、同じように感動したことを覚えています。

ピアノという楽器は、どんどん製造技術が変化して改良が続けられて今日の姿になってきました。常に、作曲家の音楽や演奏の欲求を満たすために改良がなされているのです。

ですから、せっかく改良されたピアノの持つ可能性をフルに活用すべきだと私は思っています。もちろん、やみくもに使用するのではなく、ちゃんと演奏効果を狙ってやるべきなのはいうまでもありません。タッチやテンポとともに、ペダルの使い方というのは、個々のピアニストの個性が明らかになる重要な要素だと思っています。ダンパーペダルやソフトペダルは、いまやピアノ演奏においては、欠かせないものです。小さいうちから、ペダルの感覚や音の違いなどを経験させたいものです。とかく、鍵盤上だけの動きにとらわれがちですが、ペダルも含めた音づくりを勉強する必要があると思っています。



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出足良好!

2010年11月17日 | レッスンメモ
先月の発表会の後、これから1年の目標を教室のみんなに書いてもらいました。そして、その目標を書いた紙を箱に入れ、目標が達成できたかどうかを1年後に見るために、その紙は今タイムカプセルと化した箱に入っています。

さて、先週は、その目標を達成するためにどんなことをこれからやっていったらいいか、具体的な練習方法から、スケジュール、毎日の時間の使い方など、それぞれの生徒に応じて個別に話し合いました。その結果を私は生徒各人用の指導用紙に書いておきます。生徒の方も、それぞれの練習のやり方などを紙にまとめたものを用意して、お互い1枚ずつ持つことにしています。それをいつもピアノのそばにおいて、計画通り練習を実行するようにという願いがこめられています。

本来、目標は、長、中、短期の目標を作るといいらしいのですが、今回は(特に子供向けには)短期というか、毎日の課題を確実にこなすということを目標にして、それを達成するためにはどうすればいいのかということを具体的に話し合いました。一人ひとりの生徒と私とで話し合って決めた内容なので、みんなもその気になって取り掛かってくれたようです。

今週になって、すぐに効果が出てきました。練習してすぐに変わってきた子供たちを見ると本当に嬉しくなります。先生と生徒、時には保護者の方々も含めて、きちんと話し合うこと、コミュニケーションをとることは、とても大切だと思います。

出足良好! あとは、これをどうやって持続させていくか・・・。これが課題になってきます。これもいろいろ工夫するつもりです!

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教材

2010年11月16日 | レッスンメモ
昨今は、いろんなピアノの教材がたくさんあります。特に、小さな子供向けの初心者用教則本には、とてもたくさんの種類があります。

その昔、日本では「バイエル」という教則本がピアノ初心者用の教材として定番のように使われていた時期がありました。かく言う私自身もそんな「バイエル」世代で、最初に習い始めた時に使った教材が「バイエル」でした。けれども、私の教室ではバイエルの教則本は使いません。

その理由をまとめると以下のようになります。
①ト音記号がかなり進んだ後になってようやく、ヘ音記号が現れるので、ヘ音記号の譜読みが苦手になりやすい。

②左手は伴奏、右手はメロディというだけの形が延々と続く。

③しかもその伴奏は、ほとんどが主要三和音で構成されていて、その他の和音に対する反応が柔軟でなくなる。

④ハ長調がずい分長く続いた後になってようやく、違う調の曲が現れるので、異なる調への対応に抵抗感が出てくることがある。

親御さんの中には自分自身がバイエルで習った経験のある方も少なくなくて、「ピアノを習うならバイエルから」と思いこんでいる方もいらっしゃいます。確かにそんな時期があったのも事実ですが、クラシックの世界も一応、進化しているんですね。バッハやモーツァルトの曲自体は変わらぬままでも、その練習法や奏法については、時代とともに色んな人が新しい試みを発表して、変化し続けているのです。

では、どんな教材を使えばいいのでしょうか、現代ではかつてのバイエルのように、これ、という定番のような教材は無いように思います。逆に言うと、ありとあらゆる種類の教則本があるので、どういう観点からどういう教則本を選ぶのか、ピアノを教える側にとっては教則本選びというのがとても大事で重要な仕事になっているのです。

私の場合、お子さんによって何種類かの教則本を使い分けています。初めてピアノを習うという初心者の、しかも、小さなお子さん向けの教則本として頻繁に使うのは、バスティンのあらゆる種類、バーナム、トンプソン、三善晃ピアノメソッド、ピアノランドなどです。これらの中からその子に適した教則本をいくつか、私が選んでとりかかってもらいます。1冊だけということはありません。必ず複数の教則本を同時進行で勉強していきます。そしてさらに少し進むと、カバレフスキーなどの教則本を使います。

もちろん、これら以外にも良い教材はたくさんあって、中田喜直や湯山昭、ギロックの子供用に作られた曲もぜひ勉強してもらいたい曲です。まだまだ他にもいろいろありますが、とっかかりはこのあたりからでしょうか。今は、子供用におもしろい、優れた楽譜がたくさんあって、私たち教師側もどんどん新しい教材に触れて研究し、より効果のある教材、そしてそれぞれの生徒にあった教材の組み合わせを考えて教える必要があると思っています。

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部分練習

2010年11月15日 | レッスンメモ
ピアノの練習をする際に「部分練習をしなさい」という言葉を皆さん言われたことがあると思います。部分練習というのは、とても大切な練習です。自分が突っかかる箇所、思うように表現できないフレーズ、転んでしまう場所などが部分練習の対象になります。

さて、少し突っかかりながら弾いていた○○ちゃんに、「どこを練習したらいいかな?」と質問すると、「ここらへん」と楽譜の真ん中あたりを指でぐるぐるとまわして示してくれました。大体、自分のうまくいかないところは、わかっているようです。

しかしここからが大切。さあ「ここらへんのどのフレーズ?」「ここらへんのどの音たち?」と、もっと具体的に尋ねてみます。大体このへんでつっかかるというのは分っていても、音符の一つひとつ、何の音と何の音とのつながりが悪いのか、どの指とどの指の運び具合が悪いのか、そこまで理解できていない生徒はたくさんいます。それを、良く聞き、研究して原因を突き止めると、意外とすんなり弾けるようになることがたくさんあります。たった2音の関係が悪いために、フレーズ全体がどうもしっくりこない、ということはよくあります。もちろん、4~5個の音のかたまり全部のつながりが悪い時もありますが、そんなときでさえ、最初は2つずつ取り出して、少しずつ音を足して練習するとうまくいくことがあります。

こういうのが効果のある部分練習だと思います。大体ここらへんの部分・・・と漫然とひとくくりにして、そこらへんを100回部分練習してもできないものはできないようです。100回練習して、ダメだったら部分練習のやり方を変えてみましょう。これは、自分に言い聞かせている言葉でもあります。

レッスンの中で、それを一緒に探して、解決して、うまく表現出来た時は生徒の顔も嬉しそうです。そして、それを見た私も幸せになります。

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不幸になる生き方

2010年11月13日 | 思うこと
「不幸になる生き方」というタイトルの本を読みました。著者は、今、勢いのある勝間和代さん。もちろん内容は不幸になるための本ではなくて、幸福になるための本です。不幸になる人、あるいは、不幸だと思っている人がどんなタイプかを分析し、幸福な人との比較をし、ならばどうすればいいか、どうとらえて行けばいいかを、勝間さんらしく現実的に書いています。

人は自分が幸福だとか不幸だとか、それぞれに感じるものだと思います。その人の欲求が満たされたり、持続されている時に幸福を味わったり、感謝の気持ちがわいてくるものです。逆に、その欲求が満たされない時に不幸感が生じます。価値観の相違で、自分では当たり前と思っていることが、周りの人や世の中には通じない事もあります。そんな時に不幸感を感じることもあるでしょう。仏教の教えのように、すべての煩悩を断つという手段もあるのでしょうけど、それは私の器では、受け付けられない遠い世界です。基本的には、人生楽しまなくちゃ!と思っています。その楽しさのための苦労はするけど、すべての欲求を断つなんて、私にはできません。

この本には、リスクを分散する生き方の推奨や、他責ではなく自責の念を持つこと、一つのことに依存してはいけないことなどを教えています。他人との比較から幸福は生まれないし、自己を肯定して生きていくことも大切です。そして、他人や社会への貢献がひいては自分の幸せにつながるということを書いています。


「不幸になる生き方」、勝間和代、集英社

これを読んで、気持ちが楽になりました。そうだ、そうだと納得しながら読みました。同感!と思うことがたくさんあり、勝間さんもいろいろ乗り越えてきた人なのだと思うと、私も勇気がでました。

結論、「人生を楽しむために努力する」 これだと私は思っています。


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