ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

心の叫び

2007年01月30日 | Weblog
どうしても、自分の思いが通じない時というのは多かれ少なかれ、みんなにあることだと思います。
思いを寄せてる恋人に、親に対して、子供に対して、尊敬する方に、友人に・・・とそれぞれ大切に思っている人に、自分の心が通じない時。あるいは、人に対してでなくても、自分の一生懸命やっている希望など・・
通じないときは辛いものですよね。でも、それらは、決してどうにもならない出来事の時も多く、それを甘受しながら生きていかなければいけないんだと思っています。
その甘受する間際が、一番きついところで、しかし大事な乗り越え地点でもあるのですが・・・。

作曲家の人生と自分の人生とを重ねながら、ピアノを弾いていくと、作曲家の孤独を感じたり、春の訪れを喜んだり、いろいろな彼らの曲の中に、実は自分の感情が入っていると感じます。そして、たいていの場合、思いが通じない時に、作曲家は音楽を創り、そして演奏家もまた、音楽を奏でる・・・。

言葉にならない、いろいろな心のひだが、音楽というもので表現されるようになったんだと思います。心の内なる叫びが音楽。春の喜びも、恋人との愛の語らいも、苦しみや、どうしてもままならない出来事への我慢も、美しい自然への感嘆も・・・。

私も、苦しみや喜びのある人生を歩んでいます。それらを、ピアノで表現していきたいと思います。
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伊藤若冲展

2007年01月23日 | Weblog
先日、伊藤若冲の絵を観にいってきました。私は美術のことは、まったくの素人ですが、とにかく良かったです。私が、圧倒されたのは、紫陽花双鶏図です。



江戸時代の絵には、鶏はよく書かれた題材だと思いますが、あそこまで迫力のある力が萌え出でる雰囲気の鶏図は見たことがありません。しかも、近寄ってよく見ると、そのタッチ(というのかよくわかりませんが)の細かさ。とさかの赤を点々で表したことによる、リアルさ!とにかく、仕事が細かく繊細で丁寧。そして全体からみると、大胆で力強い。これが、芸術なんだ!

若冲は、江戸時代中期に裕福な家庭に生まれ、80歳を過ぎるまで生涯好きな絵を描き、なんの娯楽にも興味をしめさず、結婚もせず絵に没頭したそうです。でも、絵を描くことが大好きだったから、きっと本人は幸せで生き生きとくらしたんではないかと思われます。あの有名な白い像を真ん中にどんとすえた、「鳥獣花木図屏風」なんかはものすごく楽しい絵です。



江戸時代にしかも、鎖国をしていたのに、現代のグラフィックデザイナーが描くような、構図と色彩です。鮮やかなブルーをバックに動物たちをたくさん、しかもかわいらしく描いています。

私は、少し若冲の心境に影響されて今日もピアノに励むことにします。
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食いしん坊

2007年01月20日 | Weblog
私は、かなり食べることが好きです。量もしっかり頂く人で、初めての方は私の食べっぷりに驚かれます。また、おいしいものにもけっこう執着します。
要するに、食いしん坊です。

最近、こもって練習する時間が多く、その練習自体楽しく感じられる今日この頃。いよいよ、私も少しは本物になってきたかと、思うのはあまかったようで、知らないうちにストレスがたまってることもあるようです。(きっかけもないではありませんが)

そんな時、私は無性に辛いもの、それも、とびきり辛いものが欲しくなります。先日、作った海の幸のピリ辛トマトソースのパスタは、我ながら成功したと思っています。辛いのが苦手の娘が、食べられないと文句を言っておりました。

あと、なぜかそれとは逆にチョコレートが食べたくなります。私は、あまりスウィーツはいらない人ですが、和菓子とチョコレートには、目がありません。

この相反する2種の食べ物が、ストレスたまるとますます(通常も好きですが)食べたくなるという長年の結論なのです。

いつも、元気で前向きな姿勢を打ち出している私ですが、まあつまずいて、とまってる時もあります。でも、なにかで、もち直す方法をたくさん身につけると、きっとのりこえられますよね。

食べ物につられるなんて、なんて単純なんでしょう!!
でも、けっしてやけ食いではありません。(念のため)
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ホロヴィッツの弾いたピアノ

2007年01月14日 | Weblog
ホロヴィッツが長年所有し、「わが忠実な離れ難き友」と呼んで愛用していたピアノが大分市のムジカシラサワという楽器店にやってきました。



そのピアノを試弾させていただけるということで、先日、出かけて行きました。私が行ったときは、ラッキーにも来客は私一人だけだったので、「ゆっくり時間かけて弾いて下さい」というお言葉に甘えてたっぷり弾くことができました。

このピアノは、ホロヴィッツの最後の日本公演の時にも使われたピアノだそうです。ニューヨーク・スタインウェイの9フィート、モデルD。音質は、やはりニューヨーク・スタインウェイ独特の少しこもった、しかし奥ゆかしい、後をひかない音。私のスタインウェイと傾向は同じだけど、9フィートのもつ響きのひろがりはさすがで、とても心地よかったです。メンデルスゾーン、ショパン、バッハ、ムソルグスキーなど、思うままに気ままに弾いて楽しみました。

弾きながら、「あー、このピアノでホロヴィッツは公演や練習をしていたんだな。今、それと同じピアノの前にすわり、ここでこうやって私がひいているんだな。鍵盤の奥の壁についた傷は私より少ないな。絶対、私より大きな手だったんだから、タッチの角度が私と違うんだな・・・・」とか、いろいろなことに思いをめぐらしながら、時を越えて、同じピアノに触れたことを、感慨深く思いました。



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手ごたえ

2007年01月11日 | レッスンメモ
昨日は、生徒のレッスンの多い日でした。朝から教える日です。

その、すべての生徒がお正月あけにもかかわらず、ちゃんと練習しそれぞれに進歩した成果を披露してくれました。
お正月休みで一週とばして、時間があったからと自ら、たくさん進んでくれる生徒。全部、暗譜してきてくれた生徒。みんな嬉々として、レッスンしてくれるのがとても嬉しいです。
その中でも、午前中に教えてる生徒は、もう大人の方。私よりも、?才年上で、何十年と音楽に縁のない生活をしていらしたのですが、私のコンサートや雑誌を見て、ここにいらっしゃるようになりました。もともと、声楽とピアノを学んでいらしたので、素養はあったのですが、お仕事と両立しながらモーレツな練習量。圧倒されるほどの頑張りやさんです。どんなに忙しくても、ピアノを弾いていると逆に心が慰められて、今の彼女にはなくてはならない元気になる薬だとおっしゃいます。

こんな風に、音楽に喜びを感じていけるのって、なんて素敵なんでしょう。練習自体が楽しくて仕方ないと、本心からおっしゃってる様子に私も感動し、彼女の奏でるシューベルトの即興曲に耳を傾けたのでした。
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猫のらんちゃん

2007年01月09日 | Weblog
お正月気分もそろそろ終わり、日常の仕事が始まりました。
ここ2日間くらい、冬らしい寒い日になり、これが本当よね!と思ったり、でも寒いのいやだなと思ったり。

こんな寒い日の夜は、猫が一番です。我が家の飼い猫は、らん、たま、すずと3匹いるのですが、その中でもらんは特別私になついております。毎晩、いっしょにベッドにはいるのですが、寒い日は湯たんぽがわりになります。猫の体温は、人間より高いそうで、ぴったり寄り添ってくれるので、大変暖かいのです。



ピアノの部屋は猫は入れないことにしているのですが、いつもピアノの部屋のドアの前で、じっと待っています。時々、「入れてくれ~」と叫ぶのですが、あんまり叫ぶ時は、何だか罪の意識に苛まれます。昨日は、練習時間に、特別に入れてあげました。なんにも、邪魔をせず、自分の気に入ったスペースに陣取って私の練習を聞いていました。かなりの音量だけど、うるさくないのかしら?

時々、らんは、甘えてだっこするとすりすりしたり、私と会話を楽しんだりします。私にとってらんは、心を暖かくしてくれるかわいい猫です。
あとは、にっこりしてくれると、完璧ですけどね。

な~んてことを言っていると、娘や息子から、「頼むから人前で、猫と会話をするとか言わないで!お母さん、本気っぽいから、おかしいよ。」といわれます。私は、本気です。(笑)
でも、書いちゃいました!!これって、全国ネットの人前ですよね!!(爆)
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謹賀新年

2007年01月04日 | Weblog
あけまして、おめでとうございます。

暮れの餅つき大会から今日まで、我が家の行事がめじろ押しで、バタバタしていましたが楽しいお正月でした。親戚や知り合いが集い、久しぶりの笑顔に会えて満足しています。大掃除、お墓参りなどを終えて新たな気持ちです。

弾き初めに、まずバッハを弾きました。今年は、これまでの私から、もう一歩前進して、深く感動をよぶ音楽をつくりたいと思っています。

地道に頑張って、活動していきたいと思います。
今年、最初のコンサートは、いまのところ3月25日、大分九電イリスホールです。

皆様、どうぞコンサートにいらしてくださいませ。今年もよろしくお願いします。
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