自分自身、子育てをしてきて、そしてピアノ教室の先生を長年やってきて、子供の能力を最大限引き出すにはどうしたらいいか、いつも考えています。そんな折、なるほどやっぱりそうなんだ、と思わず膝を打ってしまうお話を聞いたのでご紹介します。
アメリカのコロンビア大学の先生が、小学5年生の生徒たちを対象にして行った実験のお話です。
まず初めにクラス全員の子に、ものすごく簡単な問題をいくつか解いてもらう。もちろん結果は全員全問正解。つまり成功体験をしてもらうわけですね。そしてその後、二つのグループに分けてAグループの生徒たちにはその「能力」をほめる。例えば、「よく出来たね、君、すごく頭いいんだね」という感じ。そしてBグループの生徒たちには、その「努力」をほめる。例えば、「よく出来たね、君、とても頑張ったんだね」という感じです。
そこでまた生徒全員に、ものすごく難しい問題を与えて解いてもらう。結果は全員ほとんど不正解です。つまり今度は失敗体験を経験させるんですね。
そうして最後に、最初のテストと同じくらい、とても簡単なテストをもう一度受けてもらう。ここで、Aグループの生徒たちとBグループの生徒たちとで成績に違いが出るかどうかというのをみるのがこの実験の目的です。
さて、その結果ですけれど、Aグループ(優秀だねとほめられたグループ)の成績は、Bグループ(頑張ったねとほめられたグループ)の成績よりも25%悪かったのだそうです。つまりBグループの勝ち。
この結果の解釈として、「優秀」だとか、「能力が高い」というようにほめられた子供が難問にぶつかって失敗すると、逆に、出来なかったのは自分の「能力不足」のせいだと考えてしまって、簡単に「あきらめてしまう」傾向がみられるということでした。一方、「頑張り」をほめられたBグループの方は、難問で失敗したのは自分の頑張りが足りなかったせいだと考えて、次の問題に取り組むときは「もっと頑張ろう」とする。実際三問目に取り組んだBグループの生徒はAグループの生徒たちよりも長い時間をかけて問題に取り組み、結果としてAグループよりも良い成績を収めた、ということなのでした。
これって本当に大事なことを私たち親とか指導者に教えてくれていると思います。
結局は、あきらめない、コツコツ頑張るというのが、いかに大切かということでしょう。その人の持っている本当の力というのは決して簡単に決めつけられるものではありません。今この瞬間の力は評価出来ても、将来の力なんて決して、簡単に決めつけていいものではないのです。人は誰でも成長できるから。だからやっぱり生徒や子供を褒める時は、能力ではなくてその努力をほめてあげるべきでしょう。結果や成果のレベルは別にして、その子自身が自分なりに努力している姿が見えたら褒める。こういうことを繰り返しているうちに、子供は伸びて行く、つまり秘められた能力が開花していくということだと思います。これはピアノに限らず何にでも当てはまるんだと思います。
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まず初めにクラス全員の子に、ものすごく簡単な問題をいくつか解いてもらう。もちろん結果は全員全問正解。つまり成功体験をしてもらうわけですね。そしてその後、二つのグループに分けてAグループの生徒たちにはその「能力」をほめる。例えば、「よく出来たね、君、すごく頭いいんだね」という感じ。そしてBグループの生徒たちには、その「努力」をほめる。例えば、「よく出来たね、君、とても頑張ったんだね」という感じです。
そこでまた生徒全員に、ものすごく難しい問題を与えて解いてもらう。結果は全員ほとんど不正解です。つまり今度は失敗体験を経験させるんですね。
そうして最後に、最初のテストと同じくらい、とても簡単なテストをもう一度受けてもらう。ここで、Aグループの生徒たちとBグループの生徒たちとで成績に違いが出るかどうかというのをみるのがこの実験の目的です。
さて、その結果ですけれど、Aグループ(優秀だねとほめられたグループ)の成績は、Bグループ(頑張ったねとほめられたグループ)の成績よりも25%悪かったのだそうです。つまりBグループの勝ち。
この結果の解釈として、「優秀」だとか、「能力が高い」というようにほめられた子供が難問にぶつかって失敗すると、逆に、出来なかったのは自分の「能力不足」のせいだと考えてしまって、簡単に「あきらめてしまう」傾向がみられるということでした。一方、「頑張り」をほめられたBグループの方は、難問で失敗したのは自分の頑張りが足りなかったせいだと考えて、次の問題に取り組むときは「もっと頑張ろう」とする。実際三問目に取り組んだBグループの生徒はAグループの生徒たちよりも長い時間をかけて問題に取り組み、結果としてAグループよりも良い成績を収めた、ということなのでした。
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結局は、あきらめない、コツコツ頑張るというのが、いかに大切かということでしょう。その人の持っている本当の力というのは決して簡単に決めつけられるものではありません。今この瞬間の力は評価出来ても、将来の力なんて決して、簡単に決めつけていいものではないのです。人は誰でも成長できるから。だからやっぱり生徒や子供を褒める時は、能力ではなくてその努力をほめてあげるべきでしょう。結果や成果のレベルは別にして、その子自身が自分なりに努力している姿が見えたら褒める。こういうことを繰り返しているうちに、子供は伸びて行く、つまり秘められた能力が開花していくということだと思います。これはピアノに限らず何にでも当てはまるんだと思います。
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