ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

もう春かな?

2019年03月26日 | レッスンメモ
今日は暖かくてほんとに良い天気。いただいたランの鉢植えを花の終わった後に株分けして、お部屋の中でずっと大切に見守ってきました。それがようやく再び花をつけてくれて、とても嬉しいです。

庭に目を向けると池のそばにたたずむ馬酔木(アセビ)が満開です。いつのまにか背が高くなって花もたくさんつけるようになって、ずい分目立つようになりました。

これから暖かくなるにつけ、益々いろんな花が咲き始めるでしょう。とても楽しみです。

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杉浦日出夫先生のセミナー

2019年03月24日 | レッスンメモ
昨日、中津市で行われた杉浦日出夫先生のセミナーに参加してまいりました。先生のご著書、「バッハインヴェンションこころの旅」の内容に沿ったセミナーでしたが、そこは長年ピアノ指導者として、また、コンクール審査員としてご活躍されてきた大ベテランの杉浦先生、豊富な人生経験を踏まえた数々のエピソードを織り交ぜて語るその内容は「ピアノの師」にとどまらず「人生の師」とお呼びするのにふさわしいものでした。

はじめにピアノを弾くための基本的な耳づくりや音への意識の重要性などをご説明された後、インヴェンションの第1番から順を追って解説していただきました。中でも「イメージ」を持ちながらピアノを弾くことの大切さを強調されたことが印象に残りました。そのための実践的な練習法を説明する中で、例えば「ド」の音だけを様々な「イメージ」に応じて異なる響きで弾き分けるというドリルを紹介していただきました。「イメージをもって弾いてもなかなか思いのようには何かを引き出せない」けれども「イメージを持たないで弾けば何かを引き出せる可能性はゼロである」という先生のお言葉をかみしめて、どんな「イメージ」を持つべきか(解釈)、そしてその「イメージ」を思い通りに表現するためにはどうすればいいか(技術)、このことを追い求めていかなければと思いました。このドリル、セミナー終了後帰宅してすぐのレッスンで実際に生徒とやってみました(即、受け売り!)。

今回のセミナーでは、バッハを通じて音楽そのものを楽しむことの大切さを味わい深く教えていただきました。音楽に真摯に向き合う先生の姿勢と温かい美しいお心に触れて、幸せな時間でした。先生の語り口は終始穏やかでしたが、その内には、凛とした強い意志が秘められていると感じました。私も音楽を大切にすることを忘れずに、これから先もずっと、真摯な姿勢でピアノに向かい続けたいと思いました。

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杉山千賀子先生の想い出

2019年03月11日 | レッスンメモ
先月、私のピアノの恩師、杉山千賀子先生を偲ぶ会に出席させていただきました。昨年暮れにお亡くなりになった杉山先生は1917年生まれでいらしたということですから、まさに天寿をまっとうなさったと思います。私が先生のレッスンを受けたのは、中学3年生の終わり頃から高校卒業までの3年あまりです。佐賀県の田舎で自分はピアノが上手だと勘違いしていた私。音大のピアノ科受験を決意して、福岡の偉い先生をご紹介していただくことになりました。それが杉山先生でした。



杉山先生は戦前に東京音楽学校(現在の東京芸大)でピアノを学ばれました。当時ナチスの台頭により日本に亡命してきた高名なユダヤ人ピアニスト、レオニード・クロイツァー教授の愛弟子として研鑽を積まれたそうです。そんなすごい先生に福岡のご自宅でレッスンを受けるようになって、私は自分がどれだけ井の中の蛙だったかということを知りました。「自分はこんなに遅れている」「自分はこんなこともできない」と、ものすごくショックを受けたことを覚えています。教室の他の生徒さんたちがキラ星のように見えて、うらやましくもありました。だけど自分が選んだ道なので、私なりに必死で努力しました。この3年間が私にとってのピアノ人生を決めたと思います。先生の教えは今でも鮮明に覚えています。そのときの先生の表情、身振り手振り、言葉の抑揚まで! 先生のレッスンは決して妥協をゆるさない厳しいものでした。だからといって、声を荒げて叱ったりとか、脅したりとか、そんなことは全然なくて、あくまで物静かに、上品で丁寧な言葉づかいで、ビシッと指摘する、というスタイルでした。その指摘の内容があまりに鋭くてしかも深くて、自分のふがいなさに帰りの電車の中で一人涙したことも。。。

それでも頑張ることができたのは、先生がただ厳しいだけの人ではなくて、限りない、あふれんばかりの愛情の人だったからです。音楽への愛、ピアノへの愛情、そしてそれを生徒に伝える情熱。先生のレッスンはこれらに満ち溢れていたと思います。私もその姿に1ミリでも近づきたいと思っています。

杉山先生、未熟なわたくしをご指導くださり本当にありがとうございました。心からご冥福をお祈り申し上げます。

感謝 合掌

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