ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

ブルグ勉強会セミナー終了

2012年05月31日 | レッスンメモ
昨日の「ブルグミュラー25の練習曲」のセミナー、無事終了しました!

朝早くから(しかも遠いところからも!)皆様お集まり頂き本当にありがとうございました。

私なりに、原稿を書いては消し、書いては消しを何度も繰り返して、練りに練った上で臨んだセミナーでした。おかげさまで皆様とても熱心に聴いて下さって、とても充実したセミナーができたと思っています。

昨日のセミナーでは、時間の制約もあって、25曲全部をカバーできないので、主な練習項目別に解説することにしました。レガート奏法、重音奏法、という具合にテーマを設けて、それぞれに対応する曲を選んで解説するという方法です。生徒さんに実際に指導するときのアドバイスやヒント、練習方法、伝え方などにも重点おいて、大事なところでは実際にピアノを弾きながら説明していきました。



ピアノの周りまで出て頂き、実際にハンマーの動きと手首の使い方の関係など実演したりしながらやってみました。

質疑応答も積極的に盛んに出て、ご出席の先生方の前向きな熱心な姿勢に感動しました。

今回2時間のセミナーあっという間でした。取り上げなかった残りの曲も、いずれまたやりたいと思っています。ありがとうございました。

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一人で悩まない

2012年05月29日 | レッスンメモ
昨日は、私が主宰するピアノ指導の研究会、「グループ・アイ」の会議をしました。明日のブルグミュラーのセミナーの打ち合わせ、それから夏休みの子供チャレンジセミナー、その他の勉強会の企画など色々なことを話し合いました。グループ・アイはピアノの先生仲間の集まりで、生徒のためにできることや自分たちの勉強(それがまた生徒に還元できる)のことを話し合って色んな企画を実行していく会です。今後ますます輪が広がっていけばいいなと思っています。

ピアノをやっていると、自分の練習をするときも生徒に教えるときも、自分一人で考えこんだり悩んだりしがちです。袋小路に入ってしまってなかなか解決策がみつからないこともありますし、逆に一人よがりの思い込みをしてしまっていることもあります。そんなとき、同じ演奏仲間や先生仲間との横のつながりを持っていると、これがとても役に立ちます。お互い共通の問題意識を持っているので、たくさんの情報交換をして、お互いにヒントを与え合う。そういう場を持つことはとても大切で有意義なことだと思います。一人でも多くの皆さんと、一緒に悩み、考え、教え合って、ピアノの道を掘り下げて行けたらいいなと思っています。

明日のセミナーでは、私のこれまでのレッスン体験、演奏スタイル、研究してきたことなどを総動員して、皆様にお伝えしたいと思っています。お近くのかた、ご興味のある方は是非お越しになってください。

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ピアノデュオ

2012年05月27日 | レッスンメモ
今年の後半はデュオの演奏予定が三つ続きます。8月は坂ノ市公民館のフェスティバル、9月は鹿島のエイブルホールでゲスト演奏、11月は大分市でグループUNOの演奏会でそれぞれ演奏します。8,9月は一台ピアノの連弾、11月は二台ピアノです。8月と11月はピアノ仲間の佐藤先生と、9月はデュオロイーヴの相方との演奏です。曲目が全部違うので、これから譜読みや合わせ練習に追われることになります。

デュオ、アンサンブル、伴奏、協奏曲など、人と合わせて一緒に演奏するのはとても楽しくて大好きなので、今から楽しみです。

連弾や他の楽器とのアンサンブルを通じて、「聴くことの大事さ」、「リズムや拍を合わせる感性」、そして「一緒に音楽を作り上げる楽しさと喜び」を体験することができます。そのほかにも色んな意味で勉強になるので、私は教室の生徒たちにもコンクールや発表会で連弾を勧めることがあります。連弾をレッスンでやっていくうちに、その重要性に気がついてきました。今後、もっともっと多くの生徒たちに勧めて取り組んでいきたいと思っています。合わせ練習は、なんといっても一人ピアノの練習よりも楽しいということだけは間違いありませんからね。

さあ、私も早速頭を切り替えて、合わせ練習そして本番を楽しみに、また譜読みの嵐に突入します

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ゆうあいコンサート終了

2012年05月26日 | コンサート
もう、2日前のことになってしまいましたがゆうあいコンサート終了いたしました。たくさんの方々にお越しいただいてとても嬉しかったです。中にはわざわざ遠いところから思いがけない方にまで来て頂いて、驚きと喜びはひとしおでした。

毎年この素敵な場所のことは、ブログでご紹介していますが、今年は庭園が更に充実していてお花がいろんな所に植えられていました。その種類はなんと60種類以上だそうです。


だんだん暮れゆく夕空と広々とした庭園を背景にしたコンサートです。

   

でもこの場所で、一番素敵なのはこのスタッフの方々の心配りです。たくさんのお客様からここの方々のサービス精神は、誠実で本当に気持ちの良いものだというお声を聞きます。演奏する私に対しても、どんなふうにしたら気持よく本番に臨めるか、きめ細かい心配りをしてくれてとても感謝です。

楽屋に用意してあった、お花とお茶。




肝心の演奏の方は前半は好調に進んでいたのに後半で大失敗をやらかしてしまいました
こういうことがあると死にたくなるほど落ち込みますが、「フィギュアの選手だって本番で尻もちつくことあるんだから!」と自分に言い聞かせて、一日も早く立ち直るよう努めることにしています。ああ、それにしても悔やまれる・・・、あそこで、なんで、ああなるかなあ・・・、タイムマシンで戻ってあそこのとこだけでいいからもう一度やり直せたらいいのに

というわけで今年も中身の濃い(色んな意味で)コンサートとなりました。ご来場いただいた皆様、そして関係者の皆様、本当にありがとうございました。

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明日は、佐賀県鹿島市でゆうあいコンサート

2012年05月23日 | コンサート
明日はコンサートです。今日の夕方から鹿島入りします。私にしては、珍しく晴天。いつも、結構大雨の中運転して移動することが多い私です。由布院別府間は直ぐ霧で高速が閉鎖され、当日出発した私は、リハができるかどうかというギリギリの時間まで付けなかったことがありました。それからは、できるだけ前日に移動するように心がけています。


広々としたガーデンの見える素晴らしいホールですが、そこに今年はお花がたくさん植えられているということです。このコンサートに間に合ったと今朝、ありがたいメールが来ました。それも楽しみ。トークを交えての気軽なコンサートです。お近くの皆様、どうぞお出かけください。

詳しくはこちらのチラシを御覧ください。

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ハノンがこんなに素敵に!

2012年05月22日 | レッスンメモ
作曲家で編曲家でもある後藤ミカさんがハノンの新作アレンジを発表しました。教則本として広く使われているハノンを連弾にアレンジ。とても心に沁みるような作品に仕上がっています。今回この作品を発表するにあたり、連弾のパートナーとして一緒に弾かせていただきました。「あこがれの舞踏会」という連弾曲です。ハノンの31番をアレンジしたもので、そのときの動画がこれです

「あこがれの舞踏会」月刊ピアノ2012年6月号・後藤ミカ


いかがですか?彼女の手にかかると、なんと素敵でおしゃれなハノンになることでしょう。これなら、大人も子供もハノンが弾きたくなる事間違いなしです。実際、ミカさんと一緒に弾きながら「なんていい曲!」と感動しながら弾きました。ミカさんは、その他にソロの曲、ブルグミュラーの25の練習曲の連弾アレンジや小学唱歌の連弾なども手がけていらっしゃいます。

後藤ミカさんのブログにもこの日のことが載っています。こちらも御覧ください。

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弾き合い会

2012年05月21日 | レッスンメモ
昨日は大人の生徒の弾き合い会を行いました。そろそろ8月の発表会で演奏する曲も決まって、それぞれ真剣に練習に取り組んでいます。弾き合い会は教室の仲間うちとはいえ、人前で弾く練習をする会です。もちろんまだ出来上がっていなくてかまわないので、とにかく度胸をつけるため、そしてお互いの親睦を深めて励まし合うために、この弾き合い会を続けています。

皆さんが教室に集まったらまず演奏する順番を決めます。誕生日順とか、じゃんけんとか、色々その日によって決め方は違うのですが、昨日は、私とじゃんけんして、じゃんけんで勝った人から自分の好きな順番をとるということにしました。そうしたら・・・。みんな、少しでも先に弾いてほっとしたいのですね。1番から順に決まって行きました(笑)。

それぞれが自分の弾く曲名を言ってから弾きます。クラシックからポピュラーまでジャンルは幅広いので、お互い知らなかった曲の情報交換をできる場でもあります。そして弾き終わったら、私が簡単な講評(コメント)を行なって次の順番の方へ。このコメントは、みんなの前で行うので他の生徒も一緒に聞けるのです。いつもは個人レッスンばかりなので、自分一人に対するコメントや注意しか聞けないのですが、他の人の演奏に対するコメントを聞くことができてこれが好評です。

他の人の演奏に対するコメントを聞くことによって、また何らかの知識や学びを得ることができるからですね。この方式については、生徒さんからのリクエストでこういう形でやるようになったものです。生徒さんはピアノの先生から趣味でピアノをやってらっしゃるサラリーマンの方まで、幅広いメンバーですが、みんなすごい熱心な生徒さんたちばかりで、本当に頭が下がります。毎回確実に上達してこられるので、こちらからのコメントも真剣勝負。どんどん高度なことを説明するようになってきました。

ピアノ部屋での演奏会が済んだら、居間に移動して皆さんといつものように茶話会です。緊張感から一気に解放されてお話がはずみます。どうして大人になってからピアノを始めたのか?とか、何のきっかけで再開しようと思ったか?など楽しく懇談しました。もちろん、ピアノに関係ない話もするので、どこの病院がお薦めとか、情報交換の場所でもあります。こうやってピアノを通じて楽しくできる場が提供できる事が嬉しい! 昨日もそんな一日でした。

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小山実稚恵さんのコンサート

2012年05月20日 | コンサート
本当に世の中便利になってCDやテレビ、ラジオ、YouTube などで世界的に有名な演奏家の奏でる音楽をいつでも気軽に聴けるようになっています。昔では考えられなかったことで、私もしっかりその恩恵をこうむっています。だけどどうしても、「生で聴きたい!!」という衝動を抑えることはできないのです。ピアニストの表情、息遣い、ペダル、腕、指、そしてホールの響き、残響、フォルテシモの迫力、息をとめて聴き入るピアニシモ、減衰、静寂、そして割れんばかりの拍手、歓声。。。この全部を作る空気。



やっぱり生はいいです。ということで先日、小山実稚恵さんのピアノリサイタルに行ってきました。人気・実力ともに日本を代表するピアニストですが、実は私は彼女のコンサートは今回が初めて。CDは、随分前からたくさん聴いているのに、なかなか生を聴くタイミングとチャンスがありませんでした。大分の方にはなかなか来てくれないですし。でもどうしても彼女のピアノを生で聴いてみたかったので、北九州の「響ホール」でのコンサートに出かけてきました。

今回のコンサートは小山実稚恵さんのピアノリサイタルシリーズ「音の旅」の第13回です。2006年に始まったこのシリーズ、以後毎年春と秋の年2回公演を2017年まで続けるという壮大なプロジェクトです。毎回違ったテーマを掲げてプログラムを構成していて、今回のテーマは「~月明かりに揺れて~」でした。

小山さんの創りだす音の世界が、会場の空気を一つにして小山ワールドに連れていってくれます。ショパンや、ドビュッシーなど同じピアニッシモでもこんなに色が違うようにできるなんて・・・。

この日、私が感じた一番のことは、小山さんって本当にピアノが大好きなんだなあということです。ラヴェルの「ラ・ヴァルスー舞踊詩」がプログラム最後の曲。それは圧巻でしたが、その後のアンコールがすごい。

ショパンのノクターン2番、シューマンのアベッグバリエーション、ショパンのワルツ9番。

アベッグバリエーションのテーマが始まった時、「え?テーマだけ弾くのかな」と思いきや第一変奏に突入。「わあ、全部弾いてくれるんだ」という喜びと、これを全部アンコールにしてしまう小山さんの凄さに圧倒されながら
素晴らしい一夜を締めくくりました。演奏ももちろん素晴らしかったのですが、ピアノが好きって言うのがすごく伝わって、私は涙が出そうでした。

その一週間の間にチャイコのピアノコンツェルトやまた別のプログラムのリサイタルをこなす小山実稚恵さん。お疲れも見せずにこやかにアンコールに答える御姿。やはり、すごいピアニストです。


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音を追いかけて

2012年05月18日 | レッスンメモ
昨日の午前中は大人の生徒のレッスンをして午後は練習にあてました。ここまで積み上げたことがどれだけできているか録音してチェックするとき。

いつもそうなんですが、録音して自分の演奏聴くと愕然としてしまいます。「え・これ私?」「そんなにベタッとひいてるかなあ?」、がっかりして、しばし自分の無力さを呪います。

こうやって、いくつの月日を重ねて音を追いかけているのだろう。私は満足のできる音が弾けるようになるのだろうか?自問自答を繰り返しながら、録音を聴くことになります。

音楽にこれでいい、100点ですということはないけれど、自分の求める音楽というものがあります。それを実現するためにずっとずっとピアノに向かっています。たまに少し良くなったかと思ってもそれを次にまた再現できるかというとそんなことはありません。生のピアノ演奏を提供する限り、いつもいつも違うものとなります。ある部分は満足で、ある部分は不満。このある部分も昨日はあそこ、今日はここと満足の行く場所が変化します。

でも、時には本番であるいは練習のときに、音楽の神様が降りてきて、その全部をつなぎあわせた以上の演奏ができたりすることもあります。会場のお客様と一体になって、お客様に後押しされているような感じで、夢中になって弾き通すことができる時もあります。こういう状態を私は「音楽の神様が降りてきた」と名付けています。これがあるから、やめられない。この神様、気まぐれで、いつも必ず降りてきてくれるわけではないのが玉にキズですが、これを何度か経験すると、それはそれは幸せです!! 

とはいえ出たとこ勝負の神頼みというわけにもいきませんので、最近私が目指しているのは安定性。自分の確固たる考えと耳を頼りに、頭を使い、その先にある腕、手首、指をその完全なしもべとすることができるか・・・です。この手がわがままで、しもべとなったりならなかったりするのですね。ああ、悔しい。

もう少し、もう少し音を追いかけていきたいんです。せめて、自分の求めるところまで、そして聴いて下さる方の心に音が届くように・・・。

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5月なのにもう・・・

2012年05月17日 | Weblog
数年前に友人から株分けしていただいた月下美人。毎年すくすくと成長し、素晴らしい花をつけて楽しませてくれます。最初の年は7月に初めて花が咲いたのですが、年々開花が早くなり、今年はまだ5月だというのにもう最初の一輪が咲きました。まわりの蕾もこれから続々と開花を待っている様子。例年は順番に一つづつ咲いて夏の終わりころまで楽しむことができていたのですが、今年はそこまで咲き続けてくれるかな? ちょっとスタート速すぎないかしら?





スタート早くて息切れするタイプ。遅くになって開花するタイプ。早いスタートなのにずっと走り続けるタイプ。植物同様、人間にもいろいろな人生がありますよね。何もかも自分の中に飲み込んで、コツコツと静かに歩いている人生もあります。色んなタイプの花や植木を眺めながら、それぞれの生き方があるんだと感じます。人間にも色んなタイプの人、そしてそれに応じたそれぞれの人生があります。一人ひとりがそれぞれの個性を活かしながら、自分だけの思いを音楽に、音に表現できたらいいなと思っています。

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ショパンのポロネーズ

2012年05月16日 | クラシック豆知識
ショパンがポロネーズを初めて作曲したのは7歳のときと言われていて、マズルカと並んでポロネーズはショパンの作曲活動の主要なテーマの一つです。まだショパンがポーランドにいて、家族と幸せな日々を送っていた幼い頃から、ピアノの前に座ってはポロネーズのリズムを刻んていたそうです。

そうやって幼い頃からポロネーズの作曲を手がけていたショパンですが、だんだん年齢とともに彼のポロネーズの様子が変わっていきました。初期の頃に比べて華麗な装飾音が加わり、リズムが複雑になり、情緒的な旋律も格段に才能あふれるものへと変化していったのです。ポロネーズは元来、舞踏会のときの舞曲として発展してきたものなのですが、ショパンのポロネーズは、そうした舞曲としてのポロネーズの枠を超えて自由な発展を遂げました。複雑なリズムや転調、曲の規模の大きさなど、あらゆる面でそれまでのポロネーズとは違ってきたのです。

特にポーランドを離れてパリに来てからは、更にそれが発展し、力強い不屈の愛国心を曲に塗りこめて、ポロネーズのリズムを凛々しく使って壮大な曲に仕立て上げるということをしました。陰鬱なあきらめにも似た暗い旋律と高揚感のある力強いリズムと、複雑で厚い和音たち。このように変化をしていったポロネーズです。ショパンの代表的なポロネーズとして有名な「幻想ポロネーズ」や「英雄ポロネーズ」は、もはや普通の意味での「ポロネーズ」を大きく超越した壮大なポロネーズです。

来週の「ゆうあいコンサート」で弾くポロネーズは、ショパンの遺作(生前には発表されなかった曲)のポロネーズで、フォンタナの手によって作品71としてまとめられ発表された曲です。この中から今回はニ短調のポロネーズを選びました。ショパンがまだパリに行く前、十代のころの作品です。後にパリで作曲した壮大なポロネーズと比べるとコンパクトで美しいポロネーズです。高音域から華麗な装飾音を伴いながら流れるように降りてくる旋律、ショパンの感傷的なみずみずしい感性と若い純粋な美しさを感じさせてくれます。そうした中にも彼がもっているやや暗い部分がほんの少し垣間見えもする、そういう作品だと思っています。

この作品、私にとってステージで弾くのは初めての作品です。美しいメロディーに囚われ過ぎて、リズムがおろそかにならないよう、気をつけて弾こうと思います。

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ゆうあいコンサート

2012年05月15日 | コンサート
今日は、来週5月24日(木)に予定されているコンサートのご案内です。

場所 佐賀県鹿島市ゆうあいビレッジ  ゆうあいホール

時間 午後6時半開場 午後7時開演

このゆうあいコンサート、毎年この5月の美しい時期に開催されます。毎年お招きいただいて今や毎年恒例のコンサート言っていいくらい、回を重ねさせていただいています。

ここのおすすめは、ピアノを弾いている時、背景の壁が一面とても大きなガラス張りになっていて、外の広々とした美しい庭と大きな空が見えるということです。ガラス張りの奥に広がる景色。この時期、開演時間の7時は少しずつ陽がくれる頃。最初は明るく、曲が進むに連れて少しずつ空のブルーの色が濃い藍色にそして最後には真っ暗闇へと変化していきます。その色と光のグラデーションを楽しみながらピアノを聴いていただけるのです。

弾いている私自身は、ピアノに向かっているかお客様の方を向いてお話しているかのどちらかですから、そのグラデーションを自分で楽しむ余裕はないのですが、写真で見るだけでも本当に綺麗だなあと思います。

プログラムは、ドビュッシーのプレリュード1巻より数曲、モーツァルトのきらきら星変奏曲、ショパンポロネーズ8番、スケルツォ2番、シューマンのカーニバル(抜粋)他となっています。

今回も、おなじみのトークコンサートです。皆様、室内にいるのにまるで屋外で聴いているような素敵な空間と時間をお気軽にお過ごしになりませんか?もちろん、私もその景色に負けないくらいいい音楽を提供すべく頑張りたいと思っています。

詳しくはこちらのチラシをご覧になってください。

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鳩の巣

2012年05月14日 | レッスンメモ
庭のもみじの新緑がとてもきれいです。


去年、夫が随分大胆に剪定したにもかかわらず、ものすごい元気で復活して、例年よりさらに多くの葉をつけました。このままではかえって風通しが悪くなって虫がつきやすいのではないかと心配した夫が少し枝を落とそうと、脚立をたてて作業を始めました。

そしたらすぐに、「おい、大変だ!」と言ってあわてて戻って来ました。

「鳩が巣を作ってる」というのです。しかも親鳥が巣に居て、逃げもせず、じっとしていて、「眼が合った」のだそうです。「あれは間違いなく卵を抱いてるぞ。普通ならすぐ逃げるわ。なにしろこっちは全然気付かんまま、脚立に登って横を見たらすぐそこにおるんやもん。びっくりした~」

というわけで夫がカメラ片手にもう一度脚立に登って撮った写真がこれです。

卵が少しだけ見えているのが分かりますか?

下から巣を見るとこんな感じ


私も脚立に登らせてもらって間近に見てきました。ほんとに近くまで寄って見たんですけど、母鳥はじっと卵を抱いたまま微動だにしないんですよね。偉いなあ。子を守る。子を育てる。親にとっては命がけの大仕事ですものね。本当は人間と目があうなんて、鳩にとってはすごく恐怖で直ぐにでも飛んでにげたいところなのに・・・。

ということで、もみじの枝落としはあっさり中止。この親子の子育てが終わるまではなるべく周辺にも近づかないようにして見守っていきたいと思います。

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ピティナ課題曲セミナー

2012年05月13日 | レッスンメモ
昨日は、ピティナの課題曲セミナーに出かけてきました。ピティナコンペティションの課題曲をそれぞれのカテゴリーに応じて実際にピアノを弾きながら解説するというセミナーです。

講師をつとめたのは本多昌子先生です。実は本多先生と私は昔、福岡の杉山先生のもとで同じ時期にピアノを習っていたことがあります。当時私は高校生。本多先生はまだ小学生の可愛いお嬢さんでした。当時は言葉を交わすこともなかったのですが、本多先生は杉山門下の優等生としてそのころから有名でした。数年前にご縁があって改めてお目にかかって以来親しくさせていただいていますので、今回のセミナーもとても楽しみにして出かけました。

昨日のセミナーは中2までのレベルの課題曲を全曲、午前と午後に分けて行われました。本多先生の優しくて穏やかな語り口。そして、その語り口と同じような、やさしくて丁寧な音楽が奏でられて、先生の弾く課題曲が、美しい、と感じました。解説も分かりやすくてとても良かったです。簡潔にポイントを押さえながらどんどん解説して下さいました。

以前、私も別のコンクール課題曲の講習会で講師をやったことがありますが、課題曲を全曲弾くだけでも結構たいへんで、それを解説しながらやっているとあっという間に2~3時間たってしまうというのが実情。とにかく量がすごいので、この仕事がどれだけハードかは理解ができます。本多先生、ほんとにお疲れ様でした。そして実りあるセミナーをありがとうございました、とても勉強になりました

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マリア・ジョアン・ピレシュ

2012年05月12日 | レッスンメモ
ポルトガル出身の世界的ピアニスト、マリア・ジョアン・ピレシュ(または、ピリス)は私がずっと興味を持っていたピアニストの一人です。1944年生まれということですから今年68歳。もう何度も来日されてますのでコンサートでの演奏を生で聴かれたことのある方も多いと思います。ところが残念なことに私はまだ一度も生で聴いたことがありません。何年か前にテレビで見たことがあるだけ。でもそれだけでファンになってしまいました。それ以来ずっと気になっているピアニストです。


2009年、ヤマハ「ピアニスト Now!」より

そんなある日、生徒がピレシュのモーツアルト・ソナタ全集のCDを持って来てくれました。生徒のおじいちゃまのCD(愛蔵版6枚組)ということですが、聴いてみて直ぐに虜になりました。自分の練習が終わってから夜な夜な聴いています。本当に素晴らしい!彼女の音、そして色んなアイディアが散りばめられている表現、その表現は愛情にあふれていて、それでいて全然押し付けがましくない。上品で、そして強い意志を持っていると感じる音。こんなモーツァルトを聞いていると幸せになります。


Mozart the piano sonatas, Maria João Pires 

ピレシュはモーツアルトのソナタ全曲集を二度にわたって録音していて、このCDは二度目の方、彼女が40代半ば過ぎの頃の作品です。最初に録音したのは20代の終わりの頃ということですからそちらのCDもまたこれとは違った味わいがありそうですね。これも聴きたくなってきました。

しかし、彼女のモーツァルトを聴いていると、とても叙情的なロマン派的な色彩が施されていると感じるのです。自然と彼女の演奏でショパンを聴きたくなってきます。彼女の弾くショパンのノクターン、これも是非聴いてみたいですね。う~ん、ピレシュの演奏を、それもやっぱり生で、コンサート会場で聴きたくってたまりません。去年は来日公演の予定があったのに原発事故の影響でキャンセルになったそうですが、是非また来日して欲しいものです(できれば九州公演お願いします!)。

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