ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

ピアノの部屋で旅をする

2016年08月30日 | レッスンメモ
先日、教室で大人の生徒さんの弾き合い会をいたしました。11月には発表会が控えているということもあって皆さんとても気合が入っていました。最近新しく習い始めた生徒さんも含めて、大変なレベルアップ! ほんとに皆さん熱心なピアノ愛好家の方々ばかりです。楽しくも緊張感漂う弾き合い会が無事終了した後、みんなで一緒にレストランに出かけて夕食会をしました。たっぷりおしゃべりできて楽しかったです。中でもほんとに感心したのは皆さんのピアノへの情熱ですね。皆さんそれぞれ、年齢もお仕事も環境も全然違うなかで、「毎日とても忙しい」ということと「ピアノが大好き」という共通点をもっています。もちろん私もそうなんですけど、私はピアノの先生ですからそれは当たり前として、生徒の皆さんがこんなに忙しい毎日の中、ピアノに情熱をもって取り組んでいて、ほんとにピアノが大好きなんだなあとあらためて感じることができて、とても嬉しかったです。

お忙しい毎日の中、時間があればとにかくピアノを触りたい、ピアノを弾いているとあっという間に時間が過ぎるという方々。どうしてそんなにピアノが好きなのか? これはつまり「音楽の旅の楽しみ方」をちゃんと知っているということです。ピアノに限らず、芸術にはもうこれでいいということがありません。しかし、終点がみえないとか、キリがないとか嘆くのではなく、たとえ最後の完璧な答えにはたどりつかないかもしれないけど、一つずつ目の前の小さな答えを探しに一歩ずつ前へ歩いて行く、そしてそのこと自体を楽しむ、これが「音楽の旅の楽しみ方」です。これを知っていればピアノは苦しくありません。そうです、芸術というのは旅なんですよね。目的地に到着することだけを目的にするのは移動であって旅ではないでしょう。自分のペースで時にはゆっくり、時には速足で、旅を続けましょう。終点は見えなくても途中の道しるべや一里塚はきちんとチェックして、周りの景色や、予期せぬ出会いに胸を躍らせて、旅そのものを楽しみましょう。

もちろん子供の生徒たちにも、一日もはやくこの「音楽の旅の楽しみ方」を身につけてほしいと願っています。というか、ピアノ教師としての私の一番大事な役目は、一人でも多くの子供たちに「音楽の旅の楽しみ方」を身につけてもらう、そのお手伝いをすること、これに尽きると思っています。たくさん練習してピアノに向かっている子供たち。ただ、やらなきゃいけないからやってるというのではなくて、その楽しみを知ったら、きっと一日中ずっとピアノの前にいても苦にならないでしょう。私も毎日ほとんどの時間がピアノ部屋の中という生活ですが、このピアノ部屋の中で世界中をまわって音楽の旅をしているので、楽しく暮らせています。

さあ、いよいよこれから秋。クラシック音楽のシーズンがやってきます。教室の発表会は11月。秋のコンクールもいくつかひかえています。それもこれも長い長い旅の中の一里塚。一つ一つ楽しみながら、音楽の宝探しの旅を続けていきましょう。

クリックしていただけると嬉しいです。励みになります。
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室へにほんブログ村


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏も終盤

2016年08月26日 | レッスンメモ
前回、いよいよ夏休みも始まり…と書いて以来、ずっとブログを更新できずにいました。皆さまお元気ですか?

もう、夏も終わりが近づいてきました。今年もピティナをはじめコンクールに奔走した夏でした。生徒さんたちとのイヴェントやコンクール以外は、家にこもりっぱなしで教えてるか自分の練習をしてるかの日々。しかし、みんなと一緒にホール練習やったり合同練習会をやったり、楽しくて熱い、想い出いっぱいの夏になりました。

先日、東京で行われたピティナの全国大会に出かけて、たくさんの演奏を聴いてきました。本当に素晴らしい演奏の数々! 忘れられない音や表現に出会い、とても勉強になりました。同時に、自身を振り返っていろいろな思いをめぐらせました。指導の方法、深さ、情熱、要求度などなど。指導者として、自分はどこまで生徒さんに寄り添って、しかもとことん音楽を追求できたかしらと自問自答。

私のやれることは何だろう。やれることは何でもやるけれど、たった一つの正解というのがないのが音楽。この世界に身を置いている限り、そんな完全な正解なんてないと知りつつ、それでも、だからこそ、ずっとずっと答えを追い求めなければなりません。それは時としてわくわくするくらい楽しくて、また、辛いことでもあります。でも、生徒さんがこうして私と一緒にいてくれる間は、毎日追い求めていこうと思います。

夏の終わりに、ちょっと立ち止まって考えています。秋に向けて、また音楽を探す旅。ジョイス・ディドナートさんの教えを思い出しながらその旅をまた続けます。

クリックしていただけると嬉しいです。励みになります。
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする