ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

新しい曲を決めるとき

2013年04月30日 | レッスンメモ
大人の生徒さんのレッスンで特に話がはずむのは、レッスン曲を決めるとき。さて次は何を弾くかの相談をするときです。子供の生徒の場合は進度をみながら私の方で決めたり、いくつか示した中から選ばせたりするのが普通ですが、大人の生徒の場合は半分以上の方が自分で、次はこれを弾きたい、というのをもってるんですね。それも一曲だけではなくて何曲も。弾きたい曲がいっぱいあるという生徒さんの気持ち良くわかります。私も同じですので。

これを弾けるようになったら、次はあれを弾きたい。大丈夫かな、できるかな? ちょっと不安げな様子をみせながらお話してくれる生徒さんの相談にのるのは楽しいものです。私は基本的には弾きたい曲を弾いてもらうという姿勢ですが、曲によっては、今それを弾こうとするのは荷が重すぎるのではないかと心配になる曲もあります。そんなときはちょっとだけアドバイスします。それでも挑戦する姿勢は大事なので、よほど難しい曲でない限り、事前にどれくらい大変か説明したうえで、取り組んでもらうようにしています。多少ハードルが高い方がヤル気も出ますしね。

次はどれにしようか、あれ弾く? それともこれ?と色々曲を物色するのは、何を食べようかと美味しいものを選ぶのに似ています。ワクワクしながら色々な条件を考えて、一つの曲を決めて行く。そして、決まったらぐぐっとやる気が起こって来るものです。せっかくの美味しいお料理ですから消化不良になったり、食べ残してしまったりしないように、生徒さんの力を信じて一緒にサポートしていきます

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GWは大人の生徒さん!

2013年04月29日 | レッスンメモ
GWに突入していますね。私は、先週一足先にお休みしたので今週はお仕事です。日頃多忙な大人の生徒さんのレッスンをまとめて入れています。大人の生徒さんのレッスン形態は毎週一度だったり、毎週は来れないので、お互い都合の良い日にワンレッスン単位でとか、遠方からの生徒さんで、休みのとれたときに集中的にレッスンするということもあります。皆さんお仕事や家人のお世話などでとてもお忙しい方たちばかりですから、こちらも時間の都合のつく限り、柔軟に対応するようにしています。

私の教室の大人の生徒さんたちは、みんなお互い仲がいいというのが特長です。もちろんレッスンは一人ひとり別々なので、普段は生徒同士が顔を合わせることはないのですが、年に何回か企画する弾き合い会やお茶会、それに歓送迎会など、なんだかだとお集まりがあって、そうした場を通じてメンバー同士が和気あいあい、みんな仲良しになっていったのです。

それぞれ集まれば、「今何弾いてる?」「ああ、その曲のあそこ難しいよね」「わあ、もうそんなに進んだの?」と話がはずんでいます。ピアノという共通の話題を中心にして、日頃の人間関係とは全く別の新しいお友達ができて、みなさん新鮮な楽しみを感じていらっしゃるようです。

そんなメンバーたちの様子を見ていると本当に、「音楽を楽しむってこんなことだよね」と教えられます。つながった仲間と一緒に、励まし合って、さらに前へ進む。そんな姿をこの生徒さんたちが示してくれています。

ピアノの練習は孤独で地味なもの。それをコツコツ繰り返し繰り返し毎日積み重ねていくのが大切です。大人になると、「ご飯食べたら早く練習しなさい!」とは誰も言ってくれません。自分でやると決めて、自分でやらなければいけません。ピアノは魔法のように急に上手くなるわけではありません。練習するしかないのですが、その努力をも楽しむという、いい循環を作っていらっっしゃるように思います。そうは言っても、どんなにピアノが好きな人でも、そんなに計画通りにできるものではありません。そんなときに、同じピアノ仲間がいて、支えてくれる。大丈夫だよ、きっとできるよと・・・。

以前、バンクーバーに転勤していった生徒さんから先日連絡があり、帰国のご報告。またここに来てくれるとのこと。嬉しいことです。

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セミナーのアンケート

2013年04月28日 | レッスンメモ
先日のブルクミュラーのセミナーの後、主催者の方から送っていただいたアンケート結果を見ました。セミナーの後はこのアンケート結果をしっかり把握して、そこから何を読み取るかが大事。自分の狙いと参加者の皆さんの受けとめ方にずれがないかどうか、毎回チェックして次回へ向けての改善ポイントを見つけ出します。みなさんが何を求めているか、何に感心して下さったか、何が役に立ったかなど。これらをもとにして次はこうしてみようああしてみようと改良が進みます。

セミナーで評判が良かったポイントをいくつか挙げてみます。まず、弾きにくいところの練習方法の紹介です。例えば3度の練習方法。実際に私の教室でやっている具体的ないくつかの練習方法をご紹介しています。また、説明の合間に、生徒とのやりとりの実例などを挙げて説明すると、「あー、あるある」という感じでうなづきながら話を聞いている方が多いのですが、そんなときの対処法についても参考になったというお声が少なくありませんでした。さらに、模範演奏が良かったという評価をいただくのは本当に嬉しいです。ブルクはどうしても「課題曲」、「練習曲」という視点から取り扱ってしまうので、曲自体を楽しむためにきちんと弾いたり聴いたりするということは、意外と少ないものです。私は解説した曲はその都度必ず全部きちんと演奏することにしています。改めて聴いてみて「こんなに素敵な曲だったんだ」と思っていただけると、わが意を得たり! ですね。

それにしてもセミナー活動のいいのは元気とやる気をもらえることです。会場に集う全員が「子供たちに、より良いピアノ教育を」と願う人たちばかりなわけですから、みんな一緒の方向を向いている。みんな一緒に悩み、工夫しながら努力しているんだという、何か同志というか、仲間意識というか、そんな雰囲気に満たされる貴重な時間でした。みんな目指すものは一緒。私も、もっともっと勉強を続けます

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唐津旅行

2013年04月27日 | レッスンメモ
忙中閑あり。GWで混む前に、さっと唐津に行ってきました。


快晴の唐津湾。玄界灘からの風が強ーい。


日本三大松原の一つ、虹の松原。ここの松はほんとにすごいです。


唐津城の藤棚。ちょうど満開!藤の花にこんなに香りがあるなんて知りませんでした。いい香りでした。


お宿の部屋の窓から見える唐津城。ライトアップされて素敵でした。

翌日はイカで有名な呼子へ。朝市で見かけたこれ!!??

イカをぶんぶん回転させて乾燥する機械です。すごい音をたてて豪快にまわっていました。ワイルドだわー。

というわけで一足先に休日を楽しんでまいりました。天気も良かったし美味しいものもたくさん食べたし、充電バッチリです。いよいよこれから始まるGW。私はみっちりお仕事ですが、これで元気に乗り切れそうです

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楽典、ソルフェージュ、音楽理論

2013年04月25日 | レッスンメモ
ピアノ教室で生徒を教えていていつも歯がゆい思いをするのは、楽典やソルフェージュなど音楽理論の基礎を教える時間が足りないことです。限られた時間の中ではどうしてもピアノの指導が中心になって、なり過ぎて(笑)しまいます。

楽譜というのは、万国共通の独特な言葉です。これを読む力をつけるためには楽譜の仕組みをしっかり学ぶ必要があります。気をつけなければいけないのは、曲を丸暗記するということと楽譜を読むということは違うということです。楽譜は読めなくても曲を丸暗記してしまうことは出来ないわけではありません。暗譜で上手に弾いている子供がみんな楽譜をしっかり読めるかというと、そうとは限らないようです。

だんだん上手に弾けるようになって行くに連れて、取り組む曲も長くなり、複雑な構成を持つようになってきます。初見でどれくらい弾けるかという力も試されます。将来あわてないで済むように、できるだけ早い時期から楽典やソルフェージュの勉強をする習慣をつけて欲しいと思っています。

とはいえ、たくさんの時間を要するソルフェージュ。教室で充分時間がとれない時もあるので、生徒が自宅で勉強できる良い方法はないかと思案していたら、知人が素晴らしいウェブサイトを教えてくれました。

「洗足オンラインスクール」です。これは洗足学園音楽大学が運営しているサイトです。音楽理論、ソルフェージュ、音楽史などのテーマについて、コンピューターの画面操作を通じて楽しくインタラクティブに学ぶことができます。本を読んで勉強するのと違って、音が出るのがいいですね。パソコンの操作に慣れた今どきの若い人たちにはほんとにぴったりで便利なツールだと思います。今度、このサイトの中の練習問題を生徒に自宅でやってきてもらうというのを宿題にしてみようかしら


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ジョイントセミナー無事終了

2013年04月24日 | レッスンメモ
昨日のブルクミュラーのジョイントセミナー、無事終了しました。ご参加くださった先生方、そして主催者の皆さん、本当にありがとうございました。


ブルクミュラーの指導法について、すぐに役立つ実用的なヒントを一生懸命お伝えしたつもりです。持ち時間に限りがあるので、できるだけ効率良く中味を詰め込むよう心がけました。ちょっと早口過ぎたかな? それでも皆様熱心に聴いてくださって、暖かい雰囲気の中で説明することができました。後藤ミカ先生との連弾も楽しかったです。


セミナー終了後、お時間のある方々とランチ会。色んな出会いがあって楽しいひと時を過ごしました。


是非また第二弾を、というお声もあって、もしかするとシリーズ化するかもしれない!?。とても嬉しいです。また頑張ろうと思いました。

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♪ 今日はジョイントセミナー ♪

2013年04月23日 | セミナー、勉強会
おはようございます。今日は佐賀県鹿島市で後藤ミカ先生とご一緒にブルクミュラーのジョイントセミナーです。私はブルクミュラーの指導法のヒントやアイディアを、ミカ先生はご自身のアレンジによる連弾曲について、それぞれが実演を交えながら説明し、皆様にお伝えいたします。

私は前日から泊って今朝10時からのセミナーに備えています。昨夜も夜遅くまでかかって準備を万端整えました。きっと役に立つヒントをお伝えできると思います。また、この機会に色んな先生方とお会いできることがとても楽しみです。こういう場をきっかけにしてお互いの間の交流が益々拡がっていければいいですね。これはセミナーのもう一つの効用だと思います。それではこれから行ってまいります

皆さまも、今日一日素敵な日でありますように!

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指導者として

2013年04月22日 | レッスンメモ
ピアノの先生には、色んなタイプがいます。優しい先生、厳しい先生、明るい先生、パワフルな先生、それぞれに特徴をもっています。

私のところに通ってきてくれる大人の生徒さんの半分は、子供の頃ピアノを習っていた先生があまりに厳しくて、恐ろしくて、それでピアノをやめてしまったという経験をもっています。でも大人になってピアノ自体を嫌いではなかったんだと気がついて、もう一度ピアノを習ってみようと決心したとお話くださいます。

ちょっとでも練習不足でレッスンのときにうまくできないと手を叩かれる、きつい言葉で叱られるなど、昔はよくあったことです。今こそ、そんな先生はめったにいなくなったとは思いますが、昔は違いました。私自身は、幸いにも手を叩かれたりしたことも、大声で叱りつけられたこともありません。ただ、言われたとおりにきちんと弾けない時には、ビシっと厳しいお言葉で指摘されることはしょっちゅうでした。「あなた、おざなりね。そんな弾き方でいいとと思ってるの?」文字で書くと大したことない言葉ですが、当時の私には胸に刃が突き刺さるようなショックを受けるお言葉でした。何度もひどくへこんだものです。

でもそれは、自業自得と自分も思うような内容ばかりだったので、我慢して次回こそ!と頑張りました。昔の先生でしたし、時には厳しいけど、厳しさの中に、子供心にも先生の熱意というものを感じることができたから頑張れたんだと思っています。そんな先生に恵まれたのと、時代の変化の影響を受けて、私という先生は生徒から見る「やさし~先生」と見られているようです。

そうは言っても、ただ「やさし~先生」であってはいけません。生徒を甘やかすだけ甘やかしているというわけではありません。せっかくその生徒が持っているポテンシャルを全部引き出すことなく年を重ねてしまうことになりかねません。それはその生徒にとって不幸なことです。だから時には厳しくプッシュ!

私は愛情を持って教えることが一番大切だと思ってレッスンしています。ただ、音楽への妥協はしないように心がけています。特に子供の生徒は可愛くて可愛くて、仕方がないのですが、その成長に応じてそのレベルに応じて、要求度を増していくようにしています。基本的には自主的に本人が意欲的に取り組む姿勢を持つことを望んでいます。でも、やっぱり先生が積極的にリードしないといけないなという場面は多々あります。

決して荒々しい言葉づかいや、乱暴な指導はしませんが、ただ優しいだけではなく、生徒に対する要求水準の高い、熱意のある取り組みをしたいと思っています。生徒たちもぐんぐんついてきて欲しいし、私を超える生徒をどんどん育てたいと思っています。

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子供の頃弾いた曲

2013年04月21日 | レッスンメモ
昨日、ベートーヴェンのソナタ10番をYouTubeでチェックしていて、バレンボイムの演奏に出会いました。素晴らしい!

私がこの曲を初めて弾いたのは何歳の頃だったかしら。たしか小学校の5・6年生の頃だったと思います。この曲を先生から渡された時の事は、はっきり覚えています。何しろ私にとってはこれが初めてのベートーヴェン。あこがれのベートーヴェンの曲を初めていただいたのですから嬉しくてたまりませんでした。その日のレッスンが終わると、いつもよりうんとスピードを出して自転車をこいで大急ぎで家に帰ったことを覚えています。

ところが、早速楽譜を買ってもらって見てみると、「え?こ、こんな曲?」と正直言って少し拍子ぬけしたのでした。あの頃の私はベートーヴェンといっても、聴いたことのあるのは家にあったケンプの演奏による三大ソナタのレコードだけ。これを毎日毎日、かじりつくようにして繰り返し聴いていました。私にとってのベートーヴェンへの憧れというのはまさにこうして育まれていたのです。

そういう期待と憧れをもってソナタの10番を見ると、これはちょっと様子が違う・・・。私が知っているベートーヴェンじゃない(笑)と思ってしまいました。これにはとまどいましたね。でも、せっかく先生から頂いた課題の曲です。まあ一応練習して結局最後までやりましたが、正直なところ、あまり好きにはなれないまま終わってしまったという感じでした。

自分が成長して大人になって、改めて聴いたり弾いたりすると、それまでとは全然違ってその曲の良さが分かるようになるということはよくあることです。私にとって、このソナタの10番もそんな曲の一つです。昨日、生徒のためにあれこれ曲を探しているときに、このバレンボイムの演奏を見つけて、ああ、こんな風に弾ければ・・・と思い、益々好きになりました。

DANIEL BARENBOIM BEETHOVEN'S SONATA G major Op. 14 No 2 1st mvt HD


子供の頃と成長して大人になってからでは感性も違います。また、ピアノの力量などによって好みも変化しますね。変化し続けると言ってもいいかもしれません。今、思えば最初に貰ったベートーヴェンのこの曲、もっと大事にすれば良かったと思います。大人になって弾いたとき、同じ曲とは思えないくらいの新鮮さがありました。

色々な時期に同じ曲を引っ張り出したりしまい込んだりすると、その曲への思いの変化も発見できます。だから、私はタンスにしまったり出したりして曲を楽しんでいます。

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花に教えられる

2013年04月20日 | レッスンメモ
昨晩から、冷えてきましたね。今朝も肌寒いです。このところ日替わりで気温の変化が激しくて、身体がついていかないのではと心配です。皆様、体調は大丈夫ですか?

私たち人間は寒がったり暑がったり毎日気にしていますが、植物たちは、日々の温度変化にいちいち文句を言ってるようには見えません。どっしりかまえて「季節」というもっと大きなくくりに身をゆだねているようです。その姿勢は毎年、絶対にぶれないですね。あっぱれです。

庭に咲いたボタンの花。ゴージャス~!


新緑がみずみずしいカエデの木。


一昨年苗木を買ってきて植えたライラック。初めて花をつけてくれました。


一方、寒がりで暑がりの私の方は毎晩天気予報をチェックして翌日の気温を確認し、着るものの準備を整えます。それでも一日中エアコンをつけたり消したり、ほんとに落ち着きません。まるで楽譜の中の1小節を一日とすると、その中の音符を一つ一つ虫眼鏡で見るようにこまかく分析しながらあたふたしているようなものです。

音楽も人生も、あまり小さなところにとらわれ過ぎるとよくありませんね。全体の流れをつかんで、それにうまく身を任せるということも大切です。日々の気温の変化に一喜一憂するのではなくて、もっと大きな季節の変化を楽しむ心持ち。自分の人生という交響曲(ピアノ曲?)にも全体を通して見れば季節感に相当するような、何か大きなくくりの流れや変化がきっとあるはず。

色々なことにいつも一喜一憂している私は、その花の姿を見習わなきゃと思います。励まされます。植物は無言で元気をくれます。この植物たちのように、流れに応じて、しかもぶれることなく、自分らしく生きて行きたいと思っています。

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公開レッスンのご案内

2013年04月19日 | レッスンメモ
ピアノの先生は誰でも、自分が正しいと思っていること、自分がこれまで研究し、積み上げてきたことを生徒に伝えて、何とか生徒が上達していく手助けをしようとしています。もちろん私も一生懸命あれこれ考えて生徒に伝えていますが、時には「自分の独りよがりになってはいないか?」と自問自答してみることが大切です。

コンクールの審査員を務めていると、それぞれの審査員によって同じ演奏に対しても着眼点が違っていたり、評価するポイントが微妙に違っていたりすることがあります。これはそのままその先生方がレッスンをなさるときの重点の置き方の違いにつながるのでしょう。生徒一人一人にそれぞれ個性があるように、先生にもそれぞれ個性があるのは当り前です。

先生によって、その教え方や重点の置き方は微妙に違うものですから、生徒の立場から見て、マンツーマンでずっとただ一人の先生の指導だけに満足しているよりも、時には新たな気づきの機会、セカンドオピニオンを求める機会を持つことも大切だと思っています。私もときどき自分の生徒を他の先生に見てもらう機会を設けるようにしています。そんなときその先生がその子を長年指導している私とは違う観点で褒めたり、注意したりしているのを見ると、生徒にとっても私にとってもすごくいい勉強になるのです。もちろん、あれこれ先生をとっかえひっかえするという意味ではありません。いつもの先生のぶれない基本指導があって、初めてセカンドオピニオンの効果があるものです。

というわけで私の主宰する音楽教育研究会「グループ・アイ」では、初めての公開レッスンを行うことにいたしました。講師は恥ずかしながら私です。いずれは全国的に有名な先生をお招きして開きたいものですが、何事もまずは地道に、一歩づつ進めて行きたいと思っています。公開レッスンはセカンドオピニオンを求める良い機会です。受講者、聴講者の皆さんを募集していますので、お気軽にお問い合わせください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「愛野由美子のピアノ公開レッスン」
日時:2013年5月19日(日)、午後1時30分から
場所:iichiko 総合文化センター、スペースBe
主催:グループ・アイ


< ↑クリックすると拡大します>

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不思議な時計

2013年04月18日 | レッスンメモ
音楽というのは音の時間変化によって出来上がっているものなので、音楽家は時間というものに鈍感ではいられません。どんな曲でもそれを演奏する時には、長い音、短い音、リズムなど、身体に刻み込んだ時間の感覚が大きな役割を果たします。

こういう音楽的なところでは本当に研ぎ澄まされた時間感覚をもっているのに、日々の生活では時間に几帳面に出来ないときもあります。

そこで時間を常に意識して生活するために、家じゅうのすべての部屋に時計を置いています。私は、時計がない生活はできません。いつも、時間と競争しながら暮らしているような気がします。いつもそれぞれの部屋の時計をちらちら見ながら行動しています。

私が一番長い時間を過ごす部屋といえば、もちろんピアノの部屋です。なのでピアノ部屋の時計を一番長く見ていることになります。ところがそのピアノ部屋の時計がですね。ちょっと変なんです。これ、不思議なんです。どんなに直しても、いつの間にかこんな風に傾いてしまうのです。



地震のせいではないんです。何か家が傾いてるというのでもない。どうしてこんな風になるのかしら。不思議でしかたありません。夫に相談すると「ま、右肩上がりだから、いいんじゃないの」と澄まし顔です。

なるほどそういう見方もあるんですねえ。そうは言ってもやっぱりそのままにしておくわけにはいかないので、人差し指でチョイっとこまめに直し続けるしかありませんね。

というわけで今日も一日、時間を決めて予定通りの行動に移ります!というのがいつもの私なのですが・・・。

最近時間に対しての捉え方を考えています。私は、何も一年中バタバタと忙しくしているわけではないのですが、なぜか時間と競争してくらしているようです。のんびりしていてもバタバタしていても時は確実に刻まれているのですよね。その時が刻まれていることが生きていることだと思うと、一つ一つの時が大切に思われてきます。ゆっくりと時間を忘れて一日のんびりするという時は、時間をぜいたくに使っている時。そんな時は、何も考えずその時間を満喫しようと思います。また、たくさんの事に追われているときも、充実した時間を大切にしようと思います。

時を楽しむ。これが大事。時間と競争している感がまだ強い私ですが、時を楽しむという境地に近づきたい。そうすれば、忙しい時も、逆に所在なしと感じる時も一日一日を楽しみながら大切に暮らしていけると思います。

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影響し、刺激し合うこと

2013年04月17日 | レッスンメモ
先日、スケール・アルペジオ検定会を実施しました。このテストを受けるのは、教室の生徒のうち4オクターヴのスケールを練習している生徒たちです。まだそこまでには至らず、1オクターヴの練習をしている生徒や、スケール自体の練習もまだ始まっていない小さな可愛い生徒たちは、まだこのテストを受けられません。

検定会には兄弟姉妹みんな揃って一緒にやってくるご家庭もあります。兄弟姉妹で一緒にテストを受けるところもあれば、テストを受けるのは上の子だけで、下の子はまだ見学というところもあります。そんな見学だけの子も最初から最後までとても熱心に見学してくれました。参加者全員のスケール・アルペジオテストと、その後の弾き合い会の曲を最初から最後までお利口さんに聴いてくれたのです。退屈してたんじゃないかなあとちょっと心配だったのですが、翌日、その子のお母さんからご連絡をいただきました。

「先生、妹の方が『私もあのテスト受けたい。どうしたら受けられるの?』と聞いてきました。今度レッスンのときに先生から御説明していただけませんか」というのです。本人、とてもやる気になっているとのご報告でした。これは素晴らしいことですね。何と嬉しいことでしょう!

個人差があるピアノの進度。この大会には、小学1年生から高校生までいろんな生徒が参加しています。自分のお姉さんはもちろん、そのほかの色んな先輩たちの演奏、それに加えて今回は自分と同じくらいの生徒もテストを受けて上手に弾いていたので、きっとそれらが良い刺激になったのではないかと思います。

こういう風に教室のみんながお互い刺激し合って、良い影響を与えたり受け取ったりして、ぐんぐん伸びて行って欲しいと思っているので、こういう反応はとても嬉しいです。

ピアノの練習は孤独なもの。だからこそ余計に、みんなで励まし合ったり切磋琢磨し合う仲間や、目標となる先輩の存在が大切です。私の教室ではなるべく生徒同士(保護者も含めて)の交流を深める機会を増やしたいと思っています。
そして、みんなが仲良くピアノを楽しみ、ぐんぐん伸びるような雰囲気が出来ればと願っています。

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スケール・アルペジオテスト

2013年04月16日 | レッスンメモ
一昨日の日曜日、「第四回スケール・アルペジオテスト」を行いました。私の教室独自の検定テストです。

スケールとは音階のことで、難しい話を抜きにすれば「ド・レミ・ファ・ソラ・シ・ド」のことです。これを4オクターヴ分、素早くよどみなく弾くのがスケールの練習です。こう書くといかにも単純な指使いだけの練習かと思われるかもしれませんが、実はそんなに簡単なことではありません。ピアノのスケール(音階)には長調や短調などの調の違いだけでも24種類。これに短調の旋法など特殊なスケールを加えるともっと多くなります。

教室のテストではこのような長調と短調すべての調を学んでもらいます。10級から1級まで私が決めた級を設けて、級が上がっていくに応じて長調や短調の数が多くなっていきます。そして、最後は、全調自由自在に弾けるようになって欲しいと思っています。勿論カデンツもいっしょです。そして、その調と並行してアルペジオも同時進行で学んでもらいます。

ピアノ曲の中にスケールの断片、アルペジオの断片、カデンツの断片は無数にあります。スケール・アルペジオをきちんと弾けるようになることによって、曲の中のスケールの断片が美しく弾けたり、パリッと弾けたり、思い通りの表現をする近道になると考えています。

こうした奏法上の訓練という意義に加えて「調の理解」に役立つというのも大事なポイントです。これは楽典の勉強に直接役立つし、曲の分析の時にもとても役に立ちます。暗譜の時にも役に立ちます。

こういう風にいいことだらけなので、この検定試験、何とか生徒に頑張ってほしいと思っています。しかし、現実は甘くないですね。色んな調をランダムに出すとなかなかみんな混乱するようです。左右がばらつきます。粒がそろわない。テンポ指定に沿って弾けない・・・。今回のテストは回を重ねて、皆それぞれ難しい級に挑戦したせいか、とても苦労していました。私の指導ももっと徹底しなきゃと反省しきりです。

それでもみんな頑張った後は、ご褒美のケーキをいただきながら保護者の皆さんと一緒にお茶会です。天気も良かったので我が家の庭を走り回って遊ぶ生徒たちの姿を見て、こちらまで元気をもらいました。テストは難しかったけどこれだけ元気があれば大丈夫。次回もまた今回以上に頑張りましょうね。

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村上作品の力とクラシック

2013年04月15日 | レッスンメモ
今や日本を代表する小説家の村上春樹さんの新作、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が、発売早々大変な人気なようです。私は彼の作品はあまり読んだことがないし、この作品もまだ読んでいません。ただニュースで見ていて、すごい人気なんだなあと感心していました。そんなときに目に入ったのがこの記事です。

「村上さんの新刊で言及、ピアノ曲集CDを再発売」

この本の中で主人公が「ロシア出身のピアニスト、ラザール・ベルマン演奏の『巡礼の年』」を繰り返し聴く場面があって、それに触発された読者からの問い合わせが殺到して、レコード(CD)会社が急遽、CDの再発売を決めたというのです。村上作品の力、おそるべし!

「巡礼の年」といえばリストが生涯にわたって書きためた全26曲のピアノ独奏曲集です。これが全曲収録されたベルマンのCDは三枚組になるほどの分量です。この曲集が小説の中でどういうふうに扱われているのか、私は読んでいないので分かりませんが、本のタイトルの一部にもなっているくらいですから、きっと何か重要な役割を果たしているのでしょう。

ところで、ベルマンといえばヴィルトゥオーゾ、超絶技巧の持ち主として有名なピアニストです。超絶技巧の大御所リストの作品について特に高い評価を得た人ですからこの曲も彼にとってはお手のものなのでしょう。私は、ずい分昔、まだ学生の時分に東京でベルマンのソロリサイタルを聴いたことがありす。とにかく大きな大きな人でした。まるで熊のような感じでステージに現れて、いかにもロシア的な大きな音で、バリバリ弾いていたという記憶があります。

「のだめカンタービレ」もそうでしたが、今回の村上作品を通じてクラシック音楽に新たな光が当たるというのは嬉しいことです。これをきっかけにして益々クラシックファンが増えるといいですね。

ちなみに「巡礼の年」の中で私が好きなのは「エステ荘の噴水(Les jeux d'eaux à la Villa d'Este)」です。ベルマンもいいですけど、アラウの演奏も素晴らしいです。皆さんも是非聴き比べてみて下さい。

Franz Liszt - Années de pélerinage; Claudio Arrau


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