ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

うれしい報告に来てくれました!

2023年03月24日 | レッスンメモ
桜の開花が始まり、いよいよ春本番が近づいています。そんな中、元生徒で地元国立大学の医学部に合格したK君が、わざわざ報告とご挨拶にやってきてくれました。K君は小学5年生から高校2年生の夏頃まで私の教室に通って熱心にピアノに取り組んでいました。ピアノが大好き、クラシック音楽が大好きで、県コンやPTNAなどのコンクールでも大活躍、大分のピアノっ子の間ではちょっと名の知られた男子でした。しかもピアノだけではなく、お勉強もスポーツ(テニスの選手でした)もできるという三刀流!これは大谷選手もびっくりかもですね(笑)

来月から始まる大学生生活の中でも、ずっとピアノは弾き続けていたいというK君。きっと立派なお医者様になって活躍してくれると思います。そしてクラシック音楽とピアノは、そんなK君のこれから先の長い人生に、一生寄り添ってくれることでしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シチェドリンのバトン

2023年03月06日 | レッスンメモ
先日の「愛の子会選抜コンサート」で大トリをつとめてくれた高校生のKさん。プロコフィエフとベートーヴェンのソナタを演奏した後、最後に弾いたのが、シチェドリンの「2つのポリフォニックな小品 バッソ・オスティナート」でした。この耳慣れない曲を「どうしてもこれを弾きたいです!」と言って彼女の方からもってきました。彼女がこの曲と出会ったのは去年、大分市で開かれた松田華音さんのピアノリサイタルの時でした。私もそのとき聞きに行っていたので、松田さんがアンコールで演奏したこの時のことをよく覚えています。小品とはいえ、鋭い感性がほとばしるような勢いとテクニックが必要な曲です。Kさんはこの曲に一生懸命取り組んで、当日、立派に弾ききってくれました。

さて話はここで終わりません。コンサートが終わって数日後、通常のレッスンの日々に戻って小学生のYさんがやってきました。選抜コンサートの日、彼女が最初から最後まで客席でずっとすべての演奏を熱心に聞いていたのを私は知っています。そのYさんが言いました「Kさんの弾いたあのシチェドリンの曲、最高にかっこよかったです。私もあれ、弾きたい!」

そうです!これこそがクラシック音楽です!クラシック音楽というのはこうして時間と空間を超えて、長く人々に愛されて伝わっていく音楽の事です! 私たちクラシック音楽の演奏家(の卵)は自分の作ったオリジナルの曲を演奏することはほとんどありません。偉大な作曲家がずいぶん昔にどこか外国で書いた曲を一生懸命演奏し、それが次の世代にひき継がれていく。こうしてできあがる「クラシック音楽」の媒介者、それが私たちです。松田華音さんの演奏会でシチェドリンのバトンを受け取ったKさん、今度は自分がそのバトンをステージから差し出す役目を果たしてくれました。教室のみんながこれから先ももっともっとたくさんのバトンを受け取って、それをいろんな場所や機会を通じて多くの人々に弾き継いでいってほしいと願っています。









コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする