ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

オペラガラコンサート

2009年11月30日 | コンサート
昨日は、大分市で行われた「オペラガラコンサート」に行ってきました。私の友人でオペラ歌手の方が主役として出演するコンサートです。彼女の素晴らしいソプラノにはいつも感動します。今回も「ボエーム」のミミを可憐に演じて楽しませてくれました。

そして、今回は私の知人がもう一人、バックで合唱団の一人として出演しました。私の教室に通うピアノの生徒さんです。今日は、こちらのお話。

数年前、私のコンサートを聴きピアノを始めようと私のところに来て下さいました。若い頃、少しやっていたけれど、それ以後ずっとピアノに触ることもなく、現在に至っている事、そして、ご主人を前の年に亡くし失意の中にいたことなどをきっかけに、ピアノをもう一度始めてみたいと思い立ったことなどを、お話下さいました。

それから、ピアノに打ち込まれ、今では次々に新しい曲に挑戦しています。ご自身も一時体調を壊され、また、お姑さんのお世話も一人でなさっています。いつも、一生懸命、誠実に頑張っておられる姿にとても共感を覚えます。人生では一回りくらい先輩の私のピアノの生徒さん。

大きな舞台できれいな色のドレスを着て、それがとても似合っていて、生き生きと歌っている姿を拝見して、本当に嬉しかったです。

私の知ってる方々が生き生きしていたり、嬉しそうだと、私も嬉しくなります。

楽しいコンサートでした。やはり歌はいいですね。

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1/4の奇跡

2009年11月29日 | Weblog
昨日の夜、私のピアノ教室に親子でレッスンに来ているSさんからお誘いいただいて、映画を観てきました。

養護学校の先生として、日々、障がいをもつ子供たちと触れ合っている山元加津子さんの体験や活動を追ったドキュメンタリー、「1/4の奇跡 ~本当のことだから~」という映画です。

「(山元加津子さんに)子どもたちとの交流を語ってもらいながら、また考古学、医師や科学者のお話も交えて、病気や障がいにも意味があること。すべてのことやものは必要があって存在していること、みんなが違っていていい、そして一人一人が大切で、かけがえのない”いのち”であり、それを生かす大きな力の存在を、描き出していく。」


「大ちゃん(養護学校の生徒さん)の作品」

山元加津子さんて、本当に素晴らしい方だと思いました。彼女には障がいを持って生きている人達と一緒に、人生を学びあうという姿勢がありました。障がいを持ってる人たちに献身的に手助けするとか、一方的に助けてあげるということではなくて、お互いに、足りないところを補い、いっしょに成長しながら頑張ってるのです。それを、彼女は、大上段に構えることなく自然にやっているのです。

家に帰って彼女のプロフィールを見ていると、なんと彼女と私は同い年!ますます共感を覚えました。

辛いことや悲しい事にあう度に、私はいつも「こんなに一生懸命やってるつもりなのになぜ?神様は理不尽だ」と思いがちですが、それもなにもかも、なるべくしてなり、いつかどこかでそれは救われることになっている(たとえ、それが私の代でなくても)という思いを持ちました。生きるのに勇気をもらえる映画です。

初めての自主上演ということで、Sさんやその仲間の皆さんたちにとっては、準備など大変だったと思いますが、お誘いいただいて本当に良かったと思います。

「1/4の奇跡」ホームページ
山元加津子さんのホームページ

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トリオ

2009年11月27日 | レッスンメモ
かつて、アメリカに住んでいた頃、トリオを組んでいたことがあります。

私はアメリカでもレッスンの合間に時々ソロのコンサートをしていましたが、ある日、そんなコンサートに来てくれたチェロを弾く女性に声をかけられて、クラリネットの友人と三人でトリオを組むことになりました。毎週金曜日に集まり、楽しく練習したりおしゃべりしたりしていました。

リッジウッドという大きな木々のある美しい町に住んでいる頃のことです。ここは、ニューヨーク、マンハッタンまで小1時間のベッドタウン。ニューヨークフィルのメンバーもけっこう住んでいて、彼女のご主人もそのメンバーでした。

時々、ご主人が在宅の時に練習していると、「どうかしら?」と彼女が聞くので、途中からご主人が部屋にやってきて、軽く指導してくれていました。とてもやさしい、穏やかな方で、アドバイスをしに来てくれるのが楽しみでした。

このトリオでやったコンサートで、特に思い出に残っているのは、「母の日コンサート」です。それもお子さんのいない、あるいは亡くした女性たちのためのコンサートです。母の日は、お店もなにもかも、「マザーズデイ」の飾りにあふれて街全体がとても盛り上がります。それだけに、子供のいない女性は、子供がいなくて感謝の言葉もかけてもらえず、かえって寂しい思いをしているというのです。それで、そういう女性たちを元気づけよう!という企画でした。ご年配の方も多く、涙を流して喜んで頂きました。

トリオも練習を重ね、さあこれからもっともっと活躍しようという時に帰国しました。残念でしたが、昨日、伴奏の記事を書きながら、そんなトリオ時代を懐かしく思ったのでした。

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伴奏

2009年11月26日 | レッスンメモ
今になって思うのですけど、音大に通ったことで、良かったと思えることは、ピアノだけではなくて、色んな楽器の人と触れ合う機会がたくさんあったことです。

音大での試験というのは当然実技が中心になってくるわけですが、ソロ演奏で試験をする楽器というのは案外少ないもので、大抵の場合、伴奏が必要になってきます。試験曲が決まると、学生はまず伴奏者を確保する必要に迫られるわけです。その時に引っ張りだこになるのがピアノ科の学生です。ピアノという楽器は、一台でオーケストラの代わりができるという貴重な楽器ですから、管楽器や弦楽器そして声楽(歌)の試験のときには引っ張りだこになるのです。まさか本物のオーケストラを従えて試験を受けるわけには行きませんものね。

そんなわけで、私もたくさんの楽器の伴奏を経験しました。ざっと挙げてみると、バイオリン、フルート、フレンチホルン、チューバ、トランペット、チェロ、そして歌。

あの頃は、ピアノ科の仲間の中でも、私はたくさん伴奏をした方だと思います。相手に合わせて調を変えても普通に弾けるという特技があったのも幸いして、けっこうお声がかかっていました。

ピアノ科の場合、どうしてもソロが中心になりがちですが、私は伴奏やアンサンブルの楽しさというものをこのとき学んだように思います。ああでもない、こうでもない、と一緒になって練習しながら、一つのものを作り上げていく、そして、ぴったり息が合った時の気分は、もう最高!ソロでは味わえない経験ができます。

ここのところソロ中心の活動になっているので、もっと色んな伴奏やアンサンブルをやってみたいなと思っています。

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写真撮影

2009年11月25日 | コンサート
ただいま~!連休中のコンクール審査出張から戻ってきました。3日目のコンクールの後、来年のコンサートのポスターの写真撮影をしました。

カメラマンのOさん、スタッフの方に一生懸命撮影して頂きました。私など思いつかない構図や、ライトの扱いなど、さすがプロ! 素人の私は、それだけでも新しい発見でした。自分の顔はさておき、全体の構図がすごくかっこよくて感激しました。

途中、「よっしゃー!これは、自分としては傑作かも」と、彼自身が唸るものもできて、被写体が私でごめんなさいって感じでしたが、なんだか、お互いに楽しくできました。さて、どんな仕上がりになるか、乞うご期待!

 ちなみにこれは、Photo by Yumiko Aino


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クラシック音楽業界について

2009年11月23日 | クラシック豆知識
「日経ビジネスオンライン」にクラシック音楽業界について興味深い記事が載っていましたので、少しだけご紹介します。

「クラシック音楽の市場規模は約300億円超である。音楽市場全体(約1500億円)の約2割を占める。他のジャンルの文化市場、例えばジャズ(約30億円)、歌舞伎(約70億円)と比較するとかなり大きい」

なんと、クラシック音楽の市場規模はジャズの10倍なんですね!

「クラシックの音楽家の収入はどうか。全体の平均年収は約300万円と決して高くはない。だがポピュラー音楽(約240万円)、現代演劇(約190万円)よりは高い。また大手の交響楽団の団員の年収は400万~500万円台が多く、中には1000万円を超えるケースもある。さらに『プロの指揮者や演奏家はアマチュア向けに指導する機会が頻繁にある。副収入がかなりある』(大手交響楽団団員)とされる。」

へぇ~~~! そうなんですね!?

記事では、辻井伸幸氏さんのCDが21万枚という大ヒットになったことや、「のだめ」ブームなども取り上げて、クラシック音楽業界に追い風が吹いている様子が紹介されています。

クラシック市場は主に「CD、コンサート、趣味・教育」という3つの分野から構成されていて、中でも前者の2つが伸びているそうです。CDの売り上げについては、他のジャンルのCDに比べて、ネットを通じた音楽ダウンロードの影響が少ないそうです。その理由は、クラシック愛好者の年齢層が高いこと(ネット音痴?)と、1曲の演奏時間が長いから。なるほど!

他にも色んなことが書かれていて、中にはちょっと違うような気がするところもありましたけど、音楽家とは違う視点から見た「業界分析」として、とても面白かったです。この不景気の中でも、クラシック音楽の人気は根強いんだなということが分かって、勇気づけられました。

「空前のヒットに潤うクラシック音楽業界」、日経ビジネスオンライン




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日向ぼっこ

2009年11月22日 | Weblog
我が家の猫、4匹が窓際におそろいで日向ぼっこしています。



猫屋敷・・・と人は言う。それにしても微妙な距離感を保ってますね。

私の方は、昨日からコンクールの審査員としてのお仕事で移動続きです。昨日は佐伯、今日は日田、明日は鹿島。毎日高速を運転するので、気をつけないといけません。今日も安全運転で、さあ張り切って行ってきます。


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「昼下がりコンサート」 in 滴翠園

2009年11月21日 | コンサート
日田の滴翠園でのミニコンサート、無事終了しました。
朝、出がけにニュースで、「日田市は今朝の最低気温0度」と言っていて、「やっぱり来たか」と思いました。日田の冬は寒いのです。とても九州とは思えない。寒さ対策を万全にして出発しました。幸い日中は晴れて、思ったより暖かかったです。


井上家滴翠園玄関前  とてものどかなところです。


敷地内にある蔵を改装したホールで演奏しました。  


コンサートの後、お客様と一緒にティータイム。楽しく歓談させていただきました。これは井上さんのお母様が手作りなさったといういシュトーレン。ドイツではクリスマスには欠かせない一品だとか。とてもおいしかったです。

本日のプログラム:
ノクターン3番 Op.9-3   ショパン
革命      Op.10 ショパン  
舟歌      Op.60 ショパン
ザ・クリスマスソング
赤鼻のトナカイ
ホワイトクリスマス
アメージンググレイス

お客様のほとんどが、主婦年齢ということもあって、年末忙しくなると、自分のためのクリスマスはそっちのけになる主婦へのプレゼントという、滴翠園、井上さんの心配りのプログラム。

ザ・クリスマスソングからは、がらっと雰囲気を変えて、思いっきり楽しく、ジャジーにアレンジして弾いてみました。皆さんといっしょに、私も楽しんで弾くことができました。


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心のふれあい

2009年11月19日 | レッスンメモ
もう、ずい分長くピアノ教室で生徒さんを教えてきました。いろんな場所で、たくさんの生徒さんと接してきました。そのレッスン内容を全部覚えているわけでは、もちろんありませんが、時として、思いがけず昔のことを教えてもらえることがあります。

あるとき、私がまだ音大を出たての頃に教えていた、当時高校生だった生徒さんに再会する機会があって、その頃のある日のレッスンの思い出話をして聞かせてくれました。

その日、彼女は学校で何か大変なことがあって、ひどく落ち込んでいたそうです。いつものようにレッスンを始めようとすると、何か様子が違うことに気がついた私は、「どうしたの、何かあったの?」と大層心配して声をかけたのだそうです。

彼女は気丈に、「大丈夫です」と答え、いつも通り、レッスンを始めたのですが、その時、私が心配して声をかけたことが、ほっとして温かいものを感じ、本当に有難かったという事を、今でも鮮明に覚えていると言うのです。

ピアノであれ何であれ、何かを「教える」ということは、レッスン内容ももちろんですが、教える側と学ぶ側の心の触れ合いも大事なんだなという思いを新たにしました。

今では彼女自身がピアノの先生として立派に活躍しています。きっと生徒さんとの心の触れ合いを大切にする素晴らしい先生になっていることと思います。
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弦が切れた!

2009年11月18日 | レッスンメモ
ああー!また、弦が切れてしまった! なんの弦かって、もちろんピアノの弦です。今年2回目の弦切り。それにしても、よりによって、本番3日前に切れるなんて・・・・。



ショパンの「革命」の、あの劇的な右手のところを弾いていたら、パツーン!とすごくいやな音がしてキーがスカスカという感触になり、「あ~、やっちゃった」となってしまいました。

すぐに、調律師さんに連絡しましたが、来てもらえるのは、どうしても来週以降になりそうです。とりあえず、もう一台のレッスン用のピアノで練習再開。本番までこのピアノで練習するしかありません。

何度切っても、後味の悪い、いやな音です。慣れるもんではありません。弦が顔にパシーンと飛んできそうでこわいです。かなりの張力ですから。

なんだか、せっかくノッて練習している時に「待った」をかけられたような気がしますけど、ピアノもお休みしたいんだろうなと思う事にします。私のお休みは、もう少し先に延ばして・・・。


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ウォーミングアップ

2009年11月17日 | レッスンメモ
コンサートが近付くと、練習を始める時、朝一番に本番と同様のプログラムで、通して弾いてみます。ミスろうと、事故ろうと、とにかく最後まで通します。そして、問題点を午前中にさらうという感じで進んでいくのですが・・・

このところ、冷えてきてウォーミングアップなしでいきなり弾くと、まあ指がまわらないことといったらありません。今回、ショパンのエチュードの「革命」をプログラムに入れているのですが、これが1発目に、ぜ~んぜんうまく弾けません。体はそんなに寒くなくても、冷え症の私は、いつも手が冷たいんです。30分以上ピアノをガンガン弾いてやっと、指に血液が回ってくる感じです。

でも、コンサートの時は、開演前の30分くらいで開場となり、ピアノには触れません。しかも、私のコンサートスタイルは、トーク付き。マイク持ってお話している間に、またまたじわ~っと手が冷たくなってきます。

それでも、「ちょっと練習してから、お聴きください」なんてことはできないので、じわっと冷たい手のまま、曲に突入するしかありません。「ほんとうだったら、もう少しちゃんと弾けるのに、」なんて悔しさは、心にとどめ、終わっても何くわぬ顔でにっこりするほかありません。

冬のコンサートの悩みです。でも、もちろん、冬もコンサートは喜んでやるわけで、この対策にいつも頭をかかえています。

そこで、ホッカイロ、手袋はもちろん、若い頃はマフも持ち歩き、会場によっては洗面器にお湯をもらって手を浸ける、とあらゆる手段をとっています。

そういえば、グレン・グールドも洗面器にお湯だったんですって・・・!



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猫とデロンギ

2009年11月15日 | Weblog
おはようございます。このところ、朝晩は随分冷えるようになってきましたね。そこで、デロンギのオイルヒーターを出しました。



すると、見てください。この猫たち。ヒーターにぴったり寄り添ってます。ちゃっかりしてますね。灯油のストーブだと、尻尾やひげを焦がしちゃう子もいるので、これなら安心です。

こんな猫たちをよそ目に、私はこれから、高速とばして、福岡県まで行ってきます。今日はコンクールの審査のお仕事。

ではでは、いってきま~す!
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レッスン今昔

2009年11月14日 | レッスンメモ
世の中、時代とともに色々と変化するものですけど、ピアノのレッスンのあり方というのも昔とはだいぶ違ってきているように思います。

日本を代表するピアニストの一人、中村紘子さんのインタビュー記事の中に、彼女が子供の頃に経験したレッスンのお話が載っていました。

「当時は厳しかったです。先生方が明治生まれということもあって、三味線のバチで頭をたたかれても3歩下がってそれをありがたく受けるのが当たり前の時代でした」

これを読んだ時は、さすがにびっくりしました。まず、ここから違ってますよね。ピアノに限らず、「先生」と名のつく職業に昔はもう少し「権威」があったんだと思います。

「『こうやって弾くのよ』と見本を弾いて見せてもらえればすぐわかることでも、『頭で理解していないから弾けないんだ』としかられたり、6、7歳の私に『あなたがバッハをうまく弾けないのは、バッハの宗教を理解してないからだ』と言われたり。頭の中はいつもクエスチョンマークでいっぱい。あまりに厳しかったので、あの頃のことは思い出さないようにしています(笑い)」

これもすごい話だと思います。私など、相手が子供だと、子供向きに分かり易く、理解し易く、と考えてレッスンしていますが、そうではなかったんですね。たとえ相手が子供でも真剣勝負で教えるという事かも知れませんが、そこまで厳しいと中村紘子くらいでなければ、とてもついていけないかも知れません。

私の教室では、もっとずっと子供たちの方に寄り添ったレッスンをしています。とは言え、学ぶところなので、最低限の礼儀と先生も生徒も一生懸命の姿勢というのは、いつも気をつけています。

子供たちが自発的にピアノを弾くよろこびを感じて、もっともっとクラシックを学び続けたいと思ってくれるような、そんなレッスンを目指しています。

中村紘子インタビュー

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宅急便

2009年11月13日 | Weblog
東京にいる娘が電話をくれました。宅急便が届いたお礼の電話。寒くなってきたので、うちにおいていたセーターなどを送ったのですが、ついでにクッキーやコーヒーや紅茶など彼女の好きそうなものを、一緒に入れました。

クッキーのことを嬉しそうに語る彼女の声を聞いて、やっぱり入れてよかったとこちらも嬉しくなりました。

私も母からいろんなものを送ってもらいました。アメリカにいる頃は、日本茶や梅干しや海苔などが入っている段ボール箱を、わくわくしながら開いたものです。これは、いくつになっても嬉しいもので、本当に温かい気持ちになるのです。

だから、私も時々彼女の気持ちがほっとするものを忍ばせて、送ってあげたくなります。
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学ぶ楽しさ

2009年11月11日 | レッスンメモ
発表会も終わり、今週からまたいつものレッスンが始りました。

それぞれの生徒について、来年伸ばしたい点、強化したい点などを整理してファイルに収めました。

さて、今年ぐんと伸びた生徒さんが何人かいます。

一人は、教室に通い始めて3年たったあたりで、急にピアノが好きになり、ぐんと伸びた小学生です。それまであんまり気乗りしない感じで、練習にも熱が入ったり入らなかったり・・・。レッスンもそこそこに早く遊びに行きたいのが伝わってきていました。

それが、ある曲を課題に出したら、それがとても気にいったらしく、また、友達も同じものを弾いたことがあるとかで、「ピアノで一緒に遊んだよ」と嬉しそうに言ってレッスンに来ました。当然、生き生きと弾いているので、とてもよいと褒めたら、毎週練習してくるようになりました。

この子は、これがきっかけでレッスンが楽しくなったようです。自分が飼っている生き物の話や、キャンプに行った話など楽しそうに報告してくれるようになりました。「こんなにフレンドリーにお話ししてくれる生徒だったっけ?」と驚くほど変わって、そうなると、相乗効果。私も生徒も充実したレッスンができるようになってきました。

こんなことがあるから、子供には長い目で接しないといけませんね。3年近く、あまり熱心には練習しない、ピアノへの興味はいまいち・・・って感じだったけど、やめたくはないし、時々は好きって子。多分、こんなタイプのお子さんたくさんいるのでは?

でもこの生徒は、ようやく学ぶ楽しさを知ったのです。これからが楽しみ!
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