ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

ゆうあいコンサート、無事終了!

2015年05月31日 | レッスンメモ
今年も「ゆうあいコンサート」無事終了することができました。このブログを以前から見て下さっている方々には、もうお馴染み毎年恒例のコンサートです。それもいつの間にか回を重ねて今年はついに10周年を迎えました。毎年こうしてお招きいただいて感謝です。それにしても10年の月日がたったんだなあと思うと感慨深いものがあります。これまで10年やってきて、何より嬉しいのは、毎回、回を重ねるごとに少しずつお客様が増え続けてきたこと。今回のコンサートでは、主催者の皆さんが大慌てするほどの、これまでで一番の入りでした。リピーターの方も増えてきて、毎年楽しみにしてますよというお声をたくさんかけていただきました。大勢のお客様が楽しみにしていてくださる。本当に幸せなことです。

広くて綺麗なガーデンを背景にして置かれたピアノ。外の明るさが夕暮れとともに刻一刻と自然に変化する。お客様はその変化を目の当たりにしながらピアノの音色に耳を澄まします。まるで大きな大きなスクリーンを見ながら生のピアノを演奏している感じです。通常のコンサートホールなどでの演奏会では決して味わえないこういう環境の中で音楽を楽しめるというのは「ゆうあいコンサート」ならではの魅力だと思います。

さて今回のプログラムはこうでした。
ショパン「ノクターン」より2曲、
ラフマニノフ「プレリュード」より4曲、
サンサーンス「白鳥」チェロとの共演、
ベートーヴェン「ソナタ17番(テンペスト)全楽章」、
リスト「ハンガリアン・ラプソディ」の第6番。
 外科医の氾先生。楽しく共演させていただきました。

ちょっぴり不安に感じていたハンガリアン・ラプソディの高速オクターヴ乱れ打ち、なんとかうまく成功しました。しっかり練習すると良い成果が出るということを久々に実感して嬉しかったです。練習に裏打ちされた成果というのを実感し、これでますます胸を張って生徒たちに練習の大事さを訴えられます。やれば必ず成果が出ます! ところが一方で、違う曲で全然余裕と思ってたところで思わぬつまずきが油断大敵ですね、これには気をつけましょう。

ゆうあいコンサートは、主催者様を始めスタッフの方々のものすごく細やかに温かい接し方が感動的ですらあります。お客様の数が毎年増えているのはこうしたスタッフの皆さんのホスピタリティによるところがとても大きいに違いないと思っています。本当にいつもいつも笑顔で優しく気遣って頂き、気持ちよく演奏させて頂いています。今年もお客様とスタッフの皆さまのおかげで幸せな気持ちで演奏会を終えることができたことを心から幸せに思います。皆さま、本当にありがとうございました。


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リストの「ハンガリー狂詩曲」

2015年05月28日 | レッスンメモ
明日のゆうあいコンサートで、プログラムの最後にリストの「ハンガリー狂詩曲第六番」を弾きます。リストといえば、当時ヨーロッパで一番(ということは世界で一番)の超絶技巧の持ち主として有名なピアニストでした。その才能はピアノ演奏だけにはとどまらず、作曲、編曲、そしてピアノの指導者としても大変な実績を残した偉大な音楽家です。

リストはハンガリー生まれのハンガリー人ですが、実際にはドイツやオーストリアなどドイツ語圏で成長し、故郷を離れてヨーロッパ各地で活躍したため、ついに終生ハンガリー語は話せなかったといわれています。それでも自らはハンガリー人としてのアイデンティティを大切にしていたようで、ハンガリーに着想を求めた曲をたくさん作っています。ハンガリーの民謡やロマの特徴的旋律の香りを随所に織り込んだ「ハンガリー狂詩曲(全19曲)」はそうしたリストのハンガリーものの中で最も有名なものです。

今回私が選んだ第六番は大変楽しい曲で、演奏会の最後に弾くにはもってこいの曲だと思っています。チャルダーシュ風の形式にならって、意気揚々と始まるイントロダクションのあと、独特な語り口のラッサンがきて、そしてそこから高速運転、お祭り騒ぎの舞曲フリスカへ! ここの高速運転のところでオクターヴが嫌というほど連続しています。リスト先生、ここ難しいですから・・・。最後にプレストが来てさらにテンポが上がり、益々苦しい(いや、た、たのしい~)でも、うまくいくと「やった、弾ききった!」という達成感が味わえます。聴いてくださる皆さんも盛り上がること間違いなしです! というわけで、がんばります!
  どれだけ、オクターヴ、続くの~~?

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数ある曲の中で

2015年05月27日 | レッスンメモ
ピアノ曲というのは、有難いことに、一生かけても全部弾けないほど膨大な数の曲があります。ほんとにたくさんの色んな曲があるので、曲選びをするときは自分の好みに合わせて、ぴったりの曲を自由に選べる特権が与えられているような気になります。音楽のデパートの中で、どれでも好きなのを自由に選んでいいよと言われてるような感じです。

ピアノ曲に限りはなくても人が弾くことのできる曲の数には限りがあります。私くらいの年齢になると、これから自分がピアノを弾ける時間と弾きたいと思う曲の数、このバランスが気になってきたりします。これから先は、自分の持ち時間と弾きたい曲との追いかけっこ! 残りの人生、あとどのくらいの曲数弾けるか、何が弾けるか、どれを先に弾こうか・・・。なんだか最近は、若いころとは違った意味で、真剣に選曲するようになってます。

私に限らず大人の生徒さんの中にも、そんな思いをもっていらっしゃる方がいます。一生、ピアノを触っていて、やはり弾いておきたい曲というのは誰にでもあるものですよね。「もうそろそろ」とか「今やらないと!」とかいう気持ちの中で選んだいわゆる”狙いの曲”というのは、そう思ったその時が、まさに始めるときだと思っています。技術的に自信がないとか、練習時間がとりにくいからとか、消化不良になるからと思っていた曲。でも、いつかきっと弾いてみたい、大好きな曲。

私自身、「これはまだ無理だなあ」という曲が多いのですが、これ以上モタモタしていると一生弾けないで終わっちゃうと思い、最近は開き直って一つずつ取り組み始めています。人前で弾くかどうかは別にして、後になって「ああ、あの曲、弾いておきたかったナァ」なんて後悔しないために。きっと若い皆さんより、私の方がもっと切実に思ってるかもしれませんね、「いつやるの?  今でしょ!!」

今週の金曜日の本番「ゆうあいコンサート」が終わったら、秋の教室の発表会に向けて生徒たちの弾く曲の選曲を始めます。生徒一人ひとりと、どんな曲がいいか一緒に相談しながら決めていきます。子どもたちが発表会やコンクールできちんと仕上げた曲というのは、大人になってもいくつになってもずーっと覚えているものです。発表会の選曲ではそういうことも見据えて、その子の宝ものになるような曲を選んであげたいと思っています。

 スイートピー

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教室模様

2015年05月26日 | レッスンメモ
一気に気温が上がってきて、昼間は真夏のような陽射しになってきました。そんな中、運動会の練習などもあって、教室にやってくる子どもたちの中には疲れ気味の生徒さんも。それでもけなげに一生懸命通ってくれています。

しか~し、丁度眠くなる夕方の時間のレッスン、あまりにも疲れているときはどうしても眠くなりますよね。どうも曲が一本調子になってるなあ、いつもの◎◎ちゃんじゃないみたい、と思って、ふとお顔を見ると、お目目が閉じたり開いたり、そのうちずず~っと瞼がおりてきて・・・ってなことになっていました。まあ、眠いの我慢してるんだと思い、「◎◎ちゃん、眠いね。お水のむ?ちょっとおしゃべりしようか」と声かけしたけど、頭を横に振って(いや、いいですの意味)また、弾き始める。もう、なんてけなげな子なんでしょ!

その次の週に来た時は、体調万全、いつもの元気なお顔。その時のピアノは、まるで別人のように上手いのです。前の週とまったく変わっています。集中力の差でこんなにも違うんですね。集中力、これは元々誰でもみんな持っているんだと思います。それをどこでどんな風に発揮できるか、これが課題です。興味があって、その気になった時には集中しやすい。これは当たり前。でも、その気があったとしても体調が整っていないと集中できないし、気持ちの面で何か問題を抱えていると、それをはねのけて集中するというのは、かなりのエネルギーが必要になってきます(経験者は語る!)。

この教室で繰り広げられる生徒さんたちの様子を見ていると、本当に子どもたちの可能性ってすごいなあと感じます。子どもたちはみんなどんどん週単位で変化していきます。どんな子にでも色んな可能性がある。それぞれの子どもたちの色んな可能性が、どんな風に花開いて行くか、このお仕事の最大の楽しみはその様子を目の当たりにできるということですね。

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瞬発力

2015年05月25日 | レッスンメモ
教室に通ってきてくれている生徒さんたち、ほんとにいろんなタイプの生徒さんがいます。それぞれの生徒さんをじっくり見つめて、それぞれの生徒さんの個性に沿ったレッスンができるよういつも考えています。

もちろん、タイプが色々だから生徒のやる気を引っ張り出す方法もいろいろ。ここは年の功といいましょうか。こちらは腕まくりしてでも何とかします。きかん子ぼくちゃんには、漫才やってるみたいに面白おかしくのせてみると、だんだんその気になり、その気になったところで、絶対に妥協しないで一気にその曲を何回も何回も出来るまでやってもらう。繊細な子には、こちらも細やかな態度で接し、気持ちを開いてもらってから音楽の深掘りを始める。などなど、その子に合わせて工夫しながらやっているつもりです。

子どもというのはほんとに変わりますからね。長い目で生徒さんと向き合うことが基本です。そして「ここがチャンス」と思うときがやってきたら、遠慮なくグイグイ引っ張っていくことが大事です。こちらの本気は、誠実に向き合っていれば必ず通じるし、生徒さんがどんなに短気を起こそうとしても、こちらはドンと構えてニコニコしながらしっかり要求していく。「ここでグッと頑張れば上手くなる」という確信の元に、もう一歩突っ込んだレッスンをしてみる。私自身が「ここが伸びるとこだ」「ここが伸びる時だ」と感じるときがあって、そうなるともう、ぐぐっとお腹に力が入る感じでレッスンが熱を帯びてくるんです。

こういうときの先生としての瞬発力と、そしてそれを受け取る生徒の瞬発力。これがぴったり揃うのが理想です。これが合致したら、確実にピアノが楽しくなり、そしてぐんぐん伸びていくような気がします。
あ、全然別の話ですけど、瞬発力といえば、指の瞬発力、これ、大切ですよね(ほんとに難しい~)。

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ソルフェージュの日

2015年05月24日 | レッスンメモ
今日はソルフェージュのレッスン日です。私の教室では一年ほど前から毎月二回、日曜日の午前中にソルフェージュのクラスを設けています。通常のピアノレッスンとは別にして、希望者が自由に参加するシステムです。

内容は、リズム、聴きとり、初見の訓練、新曲、楽典、音楽歴史など盛りだくさん。教えたいことはほんとに、たくさんたくさんあるのです。もちろん、1回で全部を組み込むのは無理なので、それぞれの回で中心になる何項目かを決めてカリキュラムを準備します。リズムが苦手なメンバーが多い時は、そちらを中心にするなど、臨機応変にやっています。このソルフェージュクラスはお友達と一緒に受けるグループレッスンだから、1対1で受けるいつものピアノレッスンとはまた違った楽しさがあります。皆でゲーム感覚でやっていると、ものすごく盛り上がる時があります。というわけで、ソルフェージュのレッスンはみんなの笑顔が多く見られる時間でもあります。さて、今日も張り切っていきましょう!

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キット・アームストロング

2015年05月22日 | レッスンメモ
いつもチェックしているNHKの番組「クラシッ倶楽部」の録画を見ていて、ハッとする演奏に出会いました。キット・アームストロングの演奏によるバッハのパルティータ6番です。ものすごい天才少年という評判だけは知っていたのですが、演奏を聴いたのは初めてです。色んな音楽番組を録画しては、夜な夜な聴いていますが、こういう素晴らしい演奏にあたった時は嬉しくなります。

台湾系アメリカ人のキット。私たちアジア人から見ればほんとにどこにでもいそうな素直でまじめで賢そうな好青年です。今年23歳だそうですけど、インタビューで見せる笑顔にはまだ幼い面影が残っています。でもそのキットが一旦ピアノに向かうと、キリッと様子が一変します。パルティータの6番。一番最初の出だしのホ短調のアルペジオのところ、ここのセンセーショナルな入り方から、いきなり画面にくぎ付けになってしまいました。そこからずっと繰り広げられるキットによるバッハの世界。みずみずしくて、シャープで、臆することのない、思い切りのよい演奏。純粋に、ひたむきに、真っすぐバッハに向き合おうとしている姿勢が伝わってきます。

以前、私の尊敬する友人が「バッハというのは、もっともっと自由に弾いていいんだ」と力説していましたが、まさにその通りだと思います。グールドのバッハ、シフのバッハ、ジャズピアニストによるバッハ・・・同じバッハの曲でも全然違うスタイルの素晴らしい演奏がたくさんありますね。キットの弾くパルティータ6番を聴き終えて、ほかのピアニストの演奏も聴いてみたくなりました。Youtubeをチェックしたら、ペライアの演奏が出て来ました。これがまた全然キットとは違う、うっとりするほど円熟した素晴らしいパルティータでした!バッハの名曲は本当に色んな解釈による色んな演奏が可能なんだなあと、改めて感動しました。でも、これって街のピアノ教師としてはとても悩ましいことですよね。「これでいい」っていうのがないわけですからね。自由な取り組みを可能にするバッハの名曲ほど、ピアニストの全人格が問われる曲はないのかもしれません。パルティータの6番、私も弾きたくなってきた・・・!

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「1992年、米・ロサンゼルス生まれのピアニスト / 作曲家、キット・アームストロング(Kit Armstrong)。巨匠アルフレート・ブレンデルが「私が出会った最高の才能」と賛辞を惜しまない、驚愕の才能をもつピアニスト」「アームストロングはカーティスとロンドンで学び、13歳でブレンデルに師事、さらに数学でも学位を持つという驚異的に明晰な頭脳を持ち、ヨーロッパ中のメジャー・オケや名指揮者たちと共演、数多くの音楽祭などに出演し絶賛を浴びているピアニスト」

 ブラボー

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テンペスト

2015年05月21日 | レッスンメモ
来週のゆうあいコンサートのプログラムの中に、ベートヴェンのソナタ17番、「テンペスト」を入れています。「月光ソナタ」同様「テンペスト」も後世の人が呼びならわして一般に定着したタイトルで、ベートヴェン自身がつけたタイトルではありません。でもこうしてタイトルが後でつけられる曲というのは、それだけ多くの人々に愛されて、演奏されてきた証しとも言えますね。

このソナタ17番は色んな意味でベートーヴェンが新しい試みを随所にちりばた特徴的なソナタです。最初はゆっくりしたアルペジオ、しかもドミナントのアルペジオから始まります。のっけから「え・何が始まるの?」という感じです。それに続いて速いテンポで二音をいちいちスラーでつなぎ、追い立てられるような気持ちをかきたてておいて、突然ゆっくりとレチタティーヴォのようなささやきへ・・・。この間、ほんの6小節の間にテンポはラルゴ→アレグロ→アダージョへと変化します。これだけでもかなり普通ではありませんね。弾いててなんだかゾクゾクしてきます。

このような特徴的なテーマに彩られた1楽章に続く、2楽章。私はベートーヴェンの曲は2楽章が素敵といつも思っているのですが、このソナタも例外ではありません。1楽章と同じようにアルペジオから始まり、短調が長調に変化します。うっとりするような美しさです。そして3楽章は誰もが一度聴いたら忘れないというくらいシンプルで特徴的なメロディライン! そしてそのパターンでめくるめく和声の変化。まるでオーロラのように(観たことないけど)きらめく色の変化。こんなことに感動しながら、テンペストを弾いています。この曲、実はあんまり有名過ぎてだんだん敬遠するようになって、私自身は20年以上弾いてなかったのですが、今回やはり改めてこの曲の素晴らしさに感動しています。

ベートーヴェンのピアノソナタについてはこの曲も含めて、アンドラーシュ・シフのレクチャーがネットで聴けますので参考までにリンク先を貼っておきます。英語ですけどとてもゆっくりとした語り口で比較的分かりやすいです。解説の間にさらさらっと弾いて聴かせる音色の良さも、魅力的です!

アンドラーシュ・シフ:The lectures

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音色の弾き分け

2015年05月20日 | レッスンメモ
おはようございます。五月も半ばを過ぎ、爽やかな風が窓から入ってきます。今月運動会がある子どもたちが、赤い顔に日焼けしながら元気に教室にやってきます。今年中学生になった生徒さんたちも、新しい生活リズムで猛烈に忙しくなったにも関わらず、頑張ってやってきてくれて嬉しいことです。

さて、レッスンの中で、固い音、柔らかい音、芯のある音、ソフトな音など、それぞれどうやって弾き分けていくか、いつも生徒さんと一緒にあれこれと考え、工夫しながらやっています。自分の出したい音を自由自在に弾き分けること、これはとても重要な課題です。これができるためにはまず、(当たり前ですけど)それらの音の違いを聴き分ける耳を育てることが大切です。微妙な音色の違いを感じとる耳。これを育てるには、いい音をたくさん聴くしかないと思っています。ちょうど美術品の鑑賞眼をやしなうには、名品をできるだけたくさん見ることというのと似ています。だから世界レベルのピアニストの演奏をたくさん聴くことはとても大事。レッスンの中でそういう名ピアニストのCDを聴かせたりもしますが、手っ取り早くレッスンの中で異なる音色の音を弾き分けて聴かせてあげたり、「こういう音ではなくて、こんな音」という風に具体的に聴かせてあげられると分かり易いですよね。

これがうまくいくためには、自分が自分の腕をしっかり磨いておかなくてはいけません。私はよく同じフレーズを、2~3種類の異なる音色で弾いて聴かせて、生徒にどれが一番いい?と感想を尋ねてみます。たいてい狙い通りの答えが帰ってきますが、だんだん、生徒の耳ができてくるとこちらもレベルの高い違いを出さねばならず、生徒が正解を出さない時は、もしかすると自分の腕の方に問題があるのかも!?と自問自答・・・。というわけで、お天気のいい五月もピアノ部屋にこもりっぱなしの私です。月末は恒例のゆうあいコンサート。色んな音色を紡ぎ出せるようにしっかり練習を積んで、さらに腕をあげなくては! こうして得られたものこそ生徒さんたちのために還元出来ることになるんだと信じています。

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