ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

練習ノート

2018年04月24日 | レッスンメモ
私の教室では生徒に練習ノートをつけて持ってくるようにリクエストすることがあります。練習ノートというのは、家で何をどれくらい練習したか、毎日その記録をつけるノートのことです。それを見れば前のレッスンの日から今日までどんな練習をしてきたか(してこなかったかも)すぐ分かります。それを知ったうえで、レッスン室での出来具合と照らし合わせます。もし、家ではあまり練習していないのに、教室で軽々と弾けているなら、それは課題が易し過ぎたのでしょう。逆に、毎日きちんとたくさん練習しているのに、あまり成果が出ていない場合は、渡した課題のレベルがちょっと難し過ぎたか、あるいは練習のやり方に問題があったかのどちらかでしょう。こうしたことが分かれば、それぞれのケースに応じて、適切な課題を渡すことや効果的な対策をとることができるようになります。練習ノートをつける本人たちにとっても、こうしたことをノートに記録する習慣をつけることで、時間管理の習慣が身についてきます。さらに、効率的な練習とそうでない練習への意識が高まってきます。時間に追われているのは大人だけではありません。子供たちも意外と忙しいんです。そんな自分の生活の中でどうやって練習時間をやりくりするか、そして、効率的に成果をあげるか、これを先生と生徒が一緒になって、探っていかなければなりません。そのために練習ノートは役立ちます。

さて、そんなに大事な練習ノートだけれど、そのつけ方は生徒によって千差万別。ずい分違います。まあ、大雑把なノートもあるし、きっちり分かりやすくしっかり書いてくる生徒もいます。ノートの出来栄え自体については私はほとんど注文はつけません。それをやかましく言うのは本末転倒ですからね。そんな中、ある生徒さんが毎回素晴らしい練習ノートを持ってきてくれるので是非紹介させてください。

その生徒さんは、ピアノを始めたのが少し遅い年齢からで、決して器用でもない、どちらかというと人より時間がかかる子です。ですが、悪びれたり諦めたりせずコツコツと自分のペースで大好きなピアノを一生懸命やってきてくれます。とにかくピアノが大好きな生徒なんですね。そこははっきり伝わってきます。そんな彼女に、簡単な練習ノートをつけてきてと求めてから、もうどのくらいたつでしょう。私は、初めて彼女が書いてくれた練習ノートを見た時、びっくりしました。こんなに詳しく細かくしっかりと書いてきてくれるなんて、と驚いたのです。そうしてその後、もっともっと驚いたのが、そのことが毎回毎回ずっと、今でもずっと続いているということなんです!

これがある日の彼女の一日分の練習ノートです。

いやあ、先生の私が言うのも何ですが、彼女、ほんとにぐんぐん成長しました。もちろん練習ノートだけのおかげではないですけれど、家での練習と教室でのレッスンのキャッチボールが、彼女がとても丁寧に書いてくれた練習ノートのおかげで、ものすごく効率的にできているということは間違いありません。練習ノートはただ書けばいいということではありませんが、彼女のように、うまくなるために!という目的意識をはっきり持って書き続けていくと、効果バツグンですね。

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PTNAレッスン見学 in 愛野教室

2018年04月16日 | レッスンメモ

昨日はPTNA主催の「レッスン見学会」の日でした。私の教室でいつもどおりレッスンしている様子を、お越しいただいた先生方にじっくりご覧になっていただきました。4人の生徒を30分ずつ、色んな年齢の生徒のレッスンを合計2時間、見ていただきました。わざわざ県外からおいでになった先生もいらして、ほんとに恐縮だったのですが、とにかく、人様に見せるからと言って何も特別なことはできないので、ただただ、いつもどおりの一生懸命のレッスンをそのまま見ていただきました。さて、みなさんどんな風にお感じになったかしら、ほんのいくらかでも参考になったなら嬉しいです。

レッスンが終わった後のディスカッションタイムでは皆さんと一緒にとても有意義な音楽談義で盛り上がりました。レッスンの感想なども少しうかがったのですが、皆さん声をそろえておっしゃったことが一つだけありました。それは「先生のレッスン、もっと怖いと思ってました~!」ということ。これを聞いて私はびっくり。 え~、逆にこっちが聞きたい! 皆さんどうしてそんな風に思ってたのかしら??? 私って怖そうなの?! と聞くと、「ハイッ」というお返事。。。 う~む、なぜなんだろう。そんなことないのに。レッスンでは怖いどころか、漫才師のように派手なアクションで生徒たちの気持ちを盛り上げようといつも必死に頑張ってるのに。だから私のレッスンはちょっと「滑稽」すぎるんじゃないかと自分では反省してるくらいなんです。

まあ、とにかく今日来てくれた先生方の誤解は解けたようですが、読者のみなさんも、もし、私がこわ~い先生だと思ってらっしゃるのなら、それは大きな勘違いですから改めてくださいね。私はとっても優しくて愉快な先生です。ただ、要求水準だけは、ちょっと厳し目かもね!
最後になりましたが、参加してくださった先生方と、今回のレッスン見学を企画してくださったピティナの方々に感謝申し上げます。

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第41回PTNA入賞者記念コンサート

2018年04月07日 | レッスンメモ
3月25日に東京の第一生命ホールで開催された「第41回PTNA入賞者記念コンサート」に教室の生徒、細田悠貴美さんが出演しました。昨年のPTNAピアノコンペティション全国決勝大会で輝かしい成績を収めた子供たちによる晴れの演奏会です。とても聴きごたえのある演奏が多くて、最後まで楽しませていただきました。そんな中で舞台に立った細田さん、臆することもなく、いつも通り伸び伸びとした演奏を披露してくれました。演奏会が終わった後のレセプションでは、ほかの演奏者たちと楽しそうにおしゃべりしたり写真を撮りあったり。みんな舞台の上の真剣な表情とは違って、すっかり子供に戻ってはしゃいでいました。こうした経験のすべてがまた明日への励みに繋がっていくことでしょう。

第41回 入賞者記念コンサート C級[金賞]細田 悠貴美/プロコフィエフ:10の小品 Op.12 より 第7番 前奏曲「ハープ」、第10番 スケルツォ





当日の様子はこちらのPTNAのページで詳しくご覧いただけます。「第41回PTNA入賞者記念コンサート」


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レッスンと練習

2018年04月03日 | レッスンメモ
野球の練習はグラウンドでやりますね。バレエの練習はバレエのお教室で。では、ピアノの練習はどこでしますか? ピアノ教室で? いいえ、そうではありません。ピアノ教室でするのはレッスンです。ピアノの練習は、自分で自宅のピアノでやるものです。ここは大事なところ。私は「レッスン」と「練習」の違いを強調したいと思っています。

いろんな音楽的知識、技術、アイディアなどを教えるのがレッスンです。そして毎回その生徒に応じた課題やヒントを持ち帰ってもらうということ、これもレッスンの大事な役目です。そこから自宅で生徒自身による練習が始まります。レッスンで指摘された課題やヒントに取り組んで、自分のものにするための努力、これが練習です。そしてその練習の成果を次のレッスンで見てもらう。前回のレッスンで教えたことがきちんと学べているかどうか、これをレッスンの時にチェックしてもらって、また、次の課題へと進む。つまり、レッスン(教室)→練習(自宅)→レッスン→練習・・・、これを繰り返しながらステップアップしていくのです。

このことは特に初心者の保護者の方によくご理解いただきたいのでご入会のときにしっかり説明しています。ピアノの練習というのは、教室ではなく自宅でするもの。自宅で自分でできることはちゃんと自分でやっておきましょう。そのうえでレッスンを受けた方が絶対にお得だし、どんなに上達することでしょう! 

ピアノの練習で大切なのは練習の質と量です。これがピアノの上達の速度とレベルを決めます。なので、私がレッスンでいつも心がけているのは、その生徒にあった効果的で効率的な練習法のアドバイスをすることと、「よし、もっと練習してうまくなりたい!」と進んで思ってもらえるような動機づけをすること、この二つです。「レッスン」と「練習」、先生と生徒がキャッチボールをするように、それぞれがそれぞれの役割をキチンと果たして、一緒に前に進んで行きましょう!

春ですね、池の亀さんが久しぶりにひなたぼっこ

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