名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

野口悠紀雄氏のTPPへの反論から思う

2011-11-16 11:52:30 | Weblog
2011.11.16(水)
 早稲田大学顧問、一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏が週刊誌「アエラ」今週号で、政府とはまったく別の見解を披瀝している。
論点を整理すると
1.TPP(環太平洋経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)は経済ブロック化協定である。多くの人は貿易自由化だと勘違いしているが、そこが最初のボタンの掛け間違いだ。 
2.経済ブロック化というのは仲良しクラブを作るということで、TPPでアメリカが考えているのは中国排除ということだ。
3.中国はTPPには決して参加しない。
4.中国は日米の体制とは組まず、EU(主にドイツ)とFTAをやる可能性がある。
5.TPPへの参加はむしろ日本の生命線である中国市場を失う恐れとなる。
 TPPは日本の製造業にとって自殺行為だ。
6.TPP参加による輸出増大効果は極めて薄い。
7.従って、米国主導のTPPは百害あって一利なしだ。
8.日本は英国に学ぶべきだ。英国はいまもユーロに参加していない。お蔭でギリシャの混乱に巻き込まれないでいる。島国が生きる道は世界中と付き合うということだ。それこそが貿易自由化である。

これは極めて示唆に富んだ意見であると思う。そもそもTPPは環太平洋といっても日本の主要貿易相手国である中国、韓国、台湾、インドネシアは入っていない。
2010年の対米輸出額は約1200億ドルだが、中国、台湾、韓国への合計では約2600億ドルと倍以上となっている。関税撤廃でどちらが有利かは一目瞭然である。
日本は軍事力でアメリカの従属国家になっているが、経済の面でもアメリカから強く言われるとへっぴり腰になり、結局追従する。
もっと国民的議論が必要であることをあらためて痛感する。 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿