棺の中 栃木芙蓉高校文芸部(小説)
70
棺の中。
ぼくは翔太Gが玉藻さんと幸せにくらしていけることをねがっている。
そして、ぼくと文子。
いつの時代でもイイ。
どこでも場所は選ばない。
文子と生きていければ、どんな平凡な生活でもイイ。
ぼくらは棺の中でまどろんでいる。
このままだって、結構ぼくは、幸せだ。
体がなくなっても、ひとは意識さえあれば、幸せなのだろう。
せまい棺の中だ。
身動きもできない。
会話をかわすことができないのはつらい。
でも、愛する者がそばにいてくれさえすれば幸せだ。
愛する者の鼓動をこの肌に感じている。
ぼくらの棺は時の流れの中を漂流している。
このつぎ、
棺が開いた時、
光がさしこんできたとき、
ぼくは「愛している、文子」と声をかけるだろう。
Gと玉藻さんはバラ園ではたらいているだろう。
ツルバラのアイスバークの誘引でもしているだろうか。
それともあの純白のアイスバークは咲きだしているだろうか。
アイスバークの花言葉は「初恋」だ。
ぼくもGも初恋の女性と暮らしていけそうだ、
神に感謝しなければいけない。
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one bite please 一噛みして。おねがい。
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棺の中。
ぼくは翔太Gが玉藻さんと幸せにくらしていけることをねがっている。
そして、ぼくと文子。
いつの時代でもイイ。
どこでも場所は選ばない。
文子と生きていければ、どんな平凡な生活でもイイ。
ぼくらは棺の中でまどろんでいる。
このままだって、結構ぼくは、幸せだ。
体がなくなっても、ひとは意識さえあれば、幸せなのだろう。
せまい棺の中だ。
身動きもできない。
会話をかわすことができないのはつらい。
でも、愛する者がそばにいてくれさえすれば幸せだ。
愛する者の鼓動をこの肌に感じている。
ぼくらの棺は時の流れの中を漂流している。
このつぎ、
棺が開いた時、
光がさしこんできたとき、
ぼくは「愛している、文子」と声をかけるだろう。
Gと玉藻さんはバラ園ではたらいているだろう。
ツルバラのアイスバークの誘引でもしているだろうか。
それともあの純白のアイスバークは咲きだしているだろうか。
アイスバークの花言葉は「初恋」だ。
ぼくもGも初恋の女性と暮らしていけそうだ、
神に感謝しなければいけない。
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