■ 横浜 ≪ 第 11回インヴェンション講座 ≫ 第 11番 ト短調 ■
~ブラームスの後期ピアノ作品に、及ぼした影響~
2011.10.30 中村洋子
★カワイ・横浜 「 みなとみらい 」 での、
第 11回 「 Bach バッハ・ Invention インヴェンション
analyze アナリーゼ講座 」 は、
Nr.11 g-Moll 第 11番 ト短調 です。
明るく爽やかな Nr.10 G-Dur 10番 ト長調 とは、対照的に、
内省的で、メランコリックな曲です。
★面白いことに、11番 Invention は、10番 Sinfonia と、
11番 Sinfonia は、10番 Invention と、
たすき掛けのように、主題同士が、緊密に絡み合っています。
このように、「 Inventionen und Sinfonien
インヴェンションとシンフォニア 」 全 30曲は、
一つの 「 大きな変奏曲 」 と、みることが可能です。
★11番インヴェンションは、全音階と半音階の対比にのみ、
目を奪われがちですが、実は、
大変に豊かな和声が、隠れています。
この和声を切り取り、 “ 自分の和声 ” として、
生涯にわたって “ 宝物のように ” 使ったのが、
Robert Schumann ロベルト・シューマン
(1810~1856)でした。
★そのシューマンを師とした Johannes Brahms
(1833~1897)ブラームスは、バッハの変奏曲法を、
徹底的に学び、それを基に、
彼独自の変奏曲様式を、作り上げました。
彼はシンフォニア11 番、特にその 「 掛留音 」 を、
こよなく愛していました。
★晩年の傑作である 「 三つの間奏曲
Drei Intermezzi op.117-2 b-Moll 」 に、
それが色濃く、反映しています。
バッハの非和声音を理解することは、そのまま、
ブラームスを、理解することにつながります。
■今回は、バッハが後世に与えた影響の一例として、
ブラームスを取り上げますが、それは同時に、
バッハをより深く、理解する方法でもあるのです。
さらに、インヴェンションとシンフォニア全 30曲のなかで、
この 11番が占める位置と、意味についても、
詳しく、お話いたします。
★曲の構成を、詳しく理解することによって、
バッハを弾くことが、心から喜びに満ちたものとなり、
自信をもって弾くことが、可能になります。
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■講師:中村洋子
日時: 2011 年 11月 23日(水)祝日 午後 2時 ~ 4時 30 分
会場: カワイミュージックスクール みなとみらい
会費: 3000 円 (要予約) Tel. 045 - 261 - 7323 横浜事務所
※copyright © Yoko Nakamura
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