のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

わが家もバケツ稲

2005年06月13日 | 今年の米づくり
 バケツという小さな田んぼで稲を育てて、その様子を観察しようという「バケツ稲」。小学校の総合学習や食農学習のプログラムの一つとしてすっかり定着してきましたが、農家にとっても学ぶことの多いものです。たとえば、秋に稲株をバケツから引き抜こうとすると、土がバケツの形そっくりそのまま出てきます。それは稲の根がバケツの中にびっしり張って土をつかんでいるから。稲はひと株でもこんなに根を張り出しているのかと教えられます。
 今年、わが家では4つのバケツ稲を用意しました。バケツの大きさや土の量などの条件は同じにして、それぞれに苗を1本、2本、3本、4本と植えてみました。はたして収量にどれだけの差が出てくるか。実際の田んぼとは違うのですが、興味深い結果が出ることを期待しているのですが。

除草機処理跡の浮き草

2005年06月10日 | 今年の米づくり
 除草機が歩いた跡の水面には芽を出していた雑草が浮かんでいました。除草効果が目に見えた例ですが、本当に効果があったかどうかは、濁った水が澄んで、1週間後の様子を待たねばなりません。もちろん取り残しもあるでしょう。でもその程度が受容できる範囲ならば合格でしょう。随時観察報告していきます。

除草機処理後の枕地

2005年06月10日 | 今年の米づくり
 田植え後の田んぼの中で除草機を歩かせる時に気になるのは、機械を旋回させる所、枕地での苗の様子。
 旋回時に車輪が乗ってしまった苗は当然傷付きますが、3輪走行の特性発揮で、機械操作に慣れれば苗の損傷は最低限にできそうな感じです。ティラガモの先輩ユーザー岡山のK氏によれば、長辺100mの田んぼなら、枕地での損傷による減収は全体からみれば1%以下。これを許容するか、歩行用の除草機を押すか、手で取るか、除草剤を播くかの選択です。

除草機の操作

2005年06月10日 | 今年の米づくり
 乗用水田除草機「ティラガモ」をわが家の父も操作してみました。田植機と同等の速度で処理できます。管理機はレバー等の配置が慣れていないのでちょっとどぎまぎしましたが、除草機部分はただ田んぼ表面を撫でていくだけですから、特別大変なことはなく楽ちんです。
 田植機と同等の効率で一回歩くだけなら1日に1haはできそうです(岡山のK氏によれば一時に2回歩くことで、1回目に残った草も完全に処理できて効果が上がるといいます)。メーカーの説明によると、出た雑草を除くのではなく、出る前の雑草を出ないようにするのがポイントとか。そのためには米ぬか等の抑草処理をしない場合、1週間に一度処理すればほぼ抑えられるといいます。除草適期は約ひと月。すると、一台で5、6haは処理できそうです。大規模経営にしろ、共有にしろ、導入規模の一つの目安かもしれません。

ティラガモ

2005年06月10日 | 今年の米づくり
 今日実演したのは「みのる」製の乗用管理機に「ティラガモ」という除草機を装置したもの(販売メーカーは共立)。みのる式管理機は3輪走行のため苗の損傷も少なく、小回りがきく特徴があるようです。除草機を前輪と後輪の間に装置していることも最後部にある座席から作業状態を確認できる利点になるといいます。
 前についたレーキで条間の雑草をなで、羽輪が苗株を挟みながら土表面をかき混ぜて株間の雑草を浮かせ、後ろについたローターで条間の雑草を埋め込むという構造のようです。

乗用水田除草機実演会

2005年06月10日 | 今年の米づくり
 台風4号がやってくるという不安定な天候の中、乗用水田除草機の実演会を開きました。茨城県や佐倉市といった遠方からの方も含めて、20人もの見学者が集まって下さいました。農家だけでなく消費者、行政職員、市議と多彩な顔ぶれは有機稲作への関心の大きさを示しているといえます。明日もまた別のところで実演をするとかで、メーカーの方々も大勢お出でいただきました。

アブラムシ劇的アフター

2005年06月09日 | 今年の梨づくり
 梨の農薬を6、7日の両日朝に散布しました。散布二日後の今日、アブラムシに被われて縮んだ葉を裏返すと、白い粉のようなものがついています。アブラムシの死骸です。緑色のものも見られますが、動いている様子はなく、ただ引っ掛かっている感じです。特効薬のおかげです。

 以前は「劇的ビフォー」のような状態にまでアブラムシを我慢することはありませんでした(いまでも大部分の農家ではそうなんですが)。一度いじけた葉は元には戻りません。その被害はいつまでも目に見える形で残り、果実の肥大に影響があると考えられます。大発生してしまうと、一回の殺虫剤では抑えられなかったということもいえるかもしれません。
 そういうリスクを負ってなぜわが家では我慢するかというと、殺虫剤の散布間隔をあけることで天敵の活躍に期待するということだけでなく、新梢が伸びている限りアブラムシが発生しますので、1回の殺虫剤散布でアブラムシを抑えてしまうためには、できるだけ遅い時期にアブラムシ特効薬を散布したいとの理由もあります。わが家の経験ではネオニコチノイド系剤という新しく開発された殺虫剤がアブラムシに卓越して効果があるようです。
 でも、今年は少し我慢し過ぎたかなあ。

麦秋始まる

2005年06月07日 | わが家の時時
 先日、手賀沼干拓地の麦畑で青い穂の写真を撮ったと思っていたら、日ごとに黄色く色づいています。耕作受託農家では周囲の雑草を刈ったり、刈り入れの準備をしています。もう少し金色になるまで待つのでしょうが、梅雨入りも気になるところです。

無除草剤田んぼで雑草発芽

2005年06月06日 | 今年の米づくり
 田植え後2週間。苗の色も緑が濃くなり背丈も伸び、苗だけを比べれば早く植えたものと遜色なくなりました。
 無除草剤3年目のD圃では田植え後に米ぬかとくず大豆を散布したのですが、水の濁りが弱く、数日前からコナギやオモダカの芽が出てきました。昨年はひと月近く濁っていて、水が澄んできたら水藻に被われ、雑草の発育を妨げたと観察していたのですが、今年は散布後の深水管理が足りなかったためでしょうか。毎年、新しい事態に直面して右往左往しています。
 雑草の芽がびっしり出てきてがっかりしていたのですが、今日見たらちょっと様子が変わっています。発芽したコナギがなんとなく元気がありません。生育段階でのひとつの現象なのか、あるいは米ぬかの有機酸にダメージを受けているのか。後者を期待したいのですが、今はとにかく深水にして様子をみましょう。

シャクトリムシの旅たち

2005年06月05日 | 今年の梨づくり
 ナシの葉の裏でたくさんの小さなムシがうごめいています。黒いかたまりに見えていたものが、まさに蜘蛛の子を散らす状態でゆっくりと広がっていきます。中には糸を使って、降りてきているものも見られます。よく見るとシャクトリムシのようです。1mmほどの体長を曲げ伸ばししながら兄弟たちからできるだけ早く離れようとしているかのようです。
 もう少し大きなシャクトリムシはこれまで確認したことがありましたが、このような「旅たち」に出くわしたのは初めてです。殺虫効果の範囲が広い有機リン系の殺虫剤(人体や環境への影響が大きいと指摘されています)を使わなくなってから増えてきました。減農薬を進めてきますと、それまで問題でなかった病害虫が目立ってくることがあります。
 ライトのあるところまで持ってくるまでに、半分ぐらいのムシはすでに弱肉強食の世界へ旅立っていきました。写真に写ったのは要領の悪いムシ?シャクトリムシの動きは愛嬌があるのですが、摘果して残した幼果や葉をなめてしまう害虫で、共存できる間柄ではありません。旅たったムシたちよ、まだ他のムシちに食べられていなかったら、もう少しで殺虫剤を撒いてやるから待っていろよ。といっても、5cmを超える体長にまで生き残るやつもいるのですが。

6月初めのE園

2005年06月03日 | 今年の梨づくり
 E園30aぐらい。わが家で一番新しい畑です。幸水と新高が植えられています。これから新高を間伐し、幸水畑になる予定です。
 ここも山林を開いた場所で、伐採、開墾、植樹、棚張りという一貫したナシ園開発に、わが家の父が初めて関わりました。まだ隣接して少しの山林が残っているので、もし将来、経営規模を拡大するなら、また開墾です。わが家の家訓を「開拓者精神(フロンティアスピリッツ)」にしましょうか。

 5つのナシ園の特徴を書き並べてきましたが、写真でみると区別できないでしょうね。

6月初めのD園

2005年06月03日 | 今年の梨づくり
 D園。35a。C園とほぼ同時期に開いた畑です。それ以前は山林で、傾斜地でした。木は家族で切り倒し、整地は業者にしてもらいました。その時の雑木は木小屋いっぱいの薪になり、その一部はまだ残っています。祖父もまだ若く、曾祖父も薪作りに励んだものでした。
 豊水主体で、傾斜地を整地したものですから、かつては表土が削られた部分では乾燥するとひび割れ、雨が降ると足が滑るといった具合でした。草を生やして土作りを続けてきた結果、今では相当柔らかい土になってきたと思っています。

6月初めのC園

2005年06月03日 | 今年の梨づくり
 C園、D園、E園は1か所にあります。わが家からは2km近く離れているのですが、わが家のナシ園の半分以上まとまっているうえ周辺に民家もなく、気象条件さえ合えばいつでも農薬散布できるのが利点です。

 C園は30aで幸水主体の畑。現在、20年ぐらいの樹齢でナシの木としては最盛期、幸水の稼ぎ頭です。ただ、風当たりが強い畑で、収穫期に台風に見舞われたりしたら落果の心配をしなければなりません。