のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

雨風を逃げてきたのか風呂の虫

2009年08月30日 | ネイチャースケッチ
台風が来ています。
直撃される進路予想です。
ナシは豊水の収穫が残っています。
稲もまだこれからです。

夕方、戸締りをし終えた室内から虫の声が聞こえます。
外の音が遮断された室内に鳴り響いています。
声を頼りに虫の姿を探すと、洗面台の前にいました。

屋外に離してやろうとするのですが、
指先からするりと逃げてしまいます。

夜8時からはTV各局から選挙速報が始まります。
無責任なやつを選んだのか、頼りないやつを選んだのか、
興味深い結果です。

どれどれ、スィッチオン … スィーッチオン … スイーッチョン …
おーっと、この虫は「スイーッチョン」と鳴くウマオイでした。

花が咲き実をつけやがて露に濡れ

2009年08月27日 | ネイチャースケッチ
この秋、初めての本格的な露の朝を迎えました。
車のフロントガラスの上にはビッショリ露がついていました。
着衣一枚では涼しいくらい。
今年は季節の進むのが早いようです。

でも、向こう3か月の長期予報では暖かい日が続くとか。
いつまでも暖かければナシを食べようと思ってもらえると
いいのですが、
落葉が遅くなるというのでは困ったものです。

早生のコメの収量は悪かったと刈り取った人の話。
不純な天候は先行きの不安をあおるばかりです。
まして「照って心配、降って心配、吹いて心配。
何もなければないで、こんなはずはないとまた心配」
という農業気質ゆえ、毎日おどおどしています。

皮むけば豊かな水の滴りし今年もまた秋になりにけり

2009年08月26日 | 梨の出荷
豊水の収穫を少しづつ進めています。

天候の影響を心配したのですが、
写真のように糖度は十分あるようです。

ただ、日照不足の影響なのか、
表皮が赤く色づかなくとも
果肉の方がすでに熟している傾向があるみたい。
例年より少し果肉の柔らかいナシが多くなるかもしれません。

さあ、今年もおいしい『豊水』をたっぷりお召し上がりください。

甘くなれ大きくなれがここに満つ

2009年08月23日 | 梨の出荷
今年の「幸水」ナシは豊作とこれまで幾度となく報告してきました。

その集大成というべき象徴的なナシの実がこれでしょう。
重さは約1kgもあります。
大きくなる新高でもここまでの大きさはそれほどあるものではありません。
メロン並みの大きさです。

あとは甘さですが、さて、どうでしょうか。
もったいなくて、まだ刃を当てられないでいます。
少なくとも大玉だから大味ということは決してありますまい。

本日から「豊水」ナシを少しづつ収穫しています。
こちらも幸水に負けずに美味しくなっていると思うのですが…


追伸  後日、糖度を測ってみたところ13.3度ありました。
    天は二物を与える…

虫もまた居心地良きは摂氏30℃

2009年08月21日 | ネイチャースケッチ
今年の夏はカブトムシがたくさん見られました。

ブドウにとりついて被害が出ているというニュースもあったようです。
それも異常繁殖した結果だったのかもしれません。

カブトムシが生息するときの快適気温がどの程度なのかは知りませんが、
落葉樹からの樹液を餌とするなら
それほどの高温ではありますまい。

とすると、昨今の高い気温は
種としてのカブトムシにとって相当のストレスとなって、
最適気温となった今年、
子孫繁栄のための一大イベントが行われたのはあるまいか。

明日は7月25日頃のご注文を発送します

2009年08月19日 | 梨の出荷
明日は7月25日頃に予約いただいた「幸水」を発送します。
クラスによってはそれ以前の場合もあります。
たいへんお待たせしておりまして恐縮です。

収穫初めは早く始まったのですが、
その後の天候の影響か、
熟すのが遅れているというか、例年並みの畑もあります。
今年は幸水のシーズンが長くなりそうです。

幸水畑は何箇所かに分かれていて、
畑によって成育スピードが異なります。
微気象なのか、土質なのか、
まあどちらもあるのでしょうが、
皆一斉に熟さないのはお客様にご迷惑をかけることになるのですが
一方で、出荷作業が集中しないので助かります。

幸水の予約分が溜まっているといっていながら、
恐縮ついでに、
幸水のご注文の予約を再開します。
ただし、発送は数日後からとなります。

出荷予定数量を越えた時点で予約を休止していましたが、
今年は思いのほか、豊作です。
他の農家の話を聞いても実の大きさも糖度も十分のようです。

写真は一個700g以上ある実で5kg箱をつくったもの。
新高並みの大きさです。
わが家の看板娘たちです。

薬で大きくしたわけではありませんので、
大味ということは決してありません。
大きな実というのは
母なる樹が健康で枝葉に養分が順調に行きわたっているわけでして
むしろ美味しい実と感じています。
幸水でこんなに大きくなったのは
もしかしたら初めてかもしれません。

今年は日照不足はあるものの気温や降水量など、
ナシの生育にはむしろ適していたようです。
ここ数年の暑さが適していなかったといえるのでしょう。

麗しき秋の味覚に舌鼓

2009年08月18日 | 梨の品種
ナシの早生種『幸水』の収穫は
熟すのが遅い畑がこれから盛りという段階まできました。
予約注文分がまだ残っています。
新規のご注文の再開は今少しお待ちください。

幸水に気を取られている間に、
次の品種『秋麗』も熟してきました。

試食してみるとすでになかなかいけます。
糖度を測ってみると、14.9度。
これでは、残っている幸水が負けてしまいます。
困りました。

でも、畑の樹種を簡単に変えられるわけでもありません。
しばらくはなんとかやりくりしなければ。
さて、どうしましょう。
甘い甘いと情報発信しても、実際はどうなんだという声もあるでしょう。
まずは試しに食べてもらいましょうか。

ネット限定です。
『秋麗』を試食してみたい方にお分けします。
代金等はメールにてお問い合わせください。
アドレスは suginofarm@ybb.ne.jp です。
宅配の場合は代金引き換え、
あるいは自宅に取りにきてくださる方に限ります。
予約順でお分けします。
収穫量が無くなり次第、終了です。
予約されていてもお分けできない場合があります。

重量は多くの方にお分けしたいので
宅配の場合には3kg箱でお願いします。
玉の大きさは大玉、中玉のご希望はお伺いしますが、
実際に収穫できたものの中からお分けします。
収穫予定時期は8月20日以降で10日から2週間ぐらいでしょうか。

どれだけの量が収穫できるか見当がつきません。
限定何ケースになるのかもわかりません。
こんないい加減な試みでも
お付き合いいただける方がいらっしゃればご連絡ください。





<都にも雲の粟田や稗の秋> 支考

2009年08月17日 | 今年の米づくり
今年の稲刈りは早まりそうという予測もありましたが、
中途の天候の影響で平年並み、
あるいは遅れるかもという見方が強まっているようです。

数年前は稲の中にオモダカの白い花が目立っていました。
やはり、みな、気になって、
去年、今年と広がる傾向は少しおさまったように思います。
その代りにというわけではないのですが、
今年はイヌビエが穂を出している田んぼが多くなったような気がします。

除草剤は使っているはずです。
どこかに手抜かりがあるのでしょうねえ。

もうひとつ、今年の田んぼの傾向。
タニシとザリガニの増えたこと、増えたこと。
取水口あたりにはタニシがごっちゃり集まっていて、
入水路を狭めるかと思えるほど。

ザリガニも以前はほとんど姿を消していたのですが、
ここ1,2年で急に多く見られるようになりました。
畦に穴をあけて漏水の原因にもなります。
どちらも農薬の性質が変わって
“環境にやさしい”ものになったからだろうと思われています。
それはそれでよいことですが、
農家としては「困ったちゃん」が増えてきたといえるのかもしれません。

田んぼの「困ったちゃん」といえば、
ジャンボタニシがいよいよ近くまで広がってきたとうわさされています。
養殖していたものが逃げ出し、
温暖化によって生息域を拡大。
千葉県内でも海岸に近いところではすでに大きな問題になっているようです。
雑草を食べてくれるという利点もあるのですが、
稲まで無差別に食べてしまうといいます。

農薬を使わないようにすることが世の中の合意なら
農薬を使わない稲作を支える仕組みのある社会
にしてもらわなければなりません。

ナシナシとまぎれあそぶや盆三日

2009年08月16日 | 梨の出荷
送り盆の16日。
夕焼けに照らされたムラに盆踊りの音楽が流れはじめました。

地域の子供たちと若者連中が執り行う盆踊りは
今の形になって30年ほど続いていますが、
来年は会場の関係で休止されるとか。
太鼓をたたく子供たちの数が少なくなっているのも
休止の一因ではないでないかと思っているのですが。

天候としては穏やかな盆休みでした。
でも、ナシ農家は幸水の出荷の最盛期を迎えていました。

当初、収穫初めが早かったものですから、
もう少し前倒しの収穫期になるかと考えていたのですが、
最盛期は昨年並みになりそうです。


タイトル元句  <聖霊とまぎれあそぶや盆三日> 吾仲

涼しさに実り乱れる稲穂波

2009年08月15日 | 今年の米づくり
先日の暑さと違い、今日の暑さはすっきりした暑さ。
30℃を越えたようですが、
オホーツク高気圧の運ぶ空気は
日陰に入ればむしろ涼しささえ感じました。

こんな夏休み、いつかあったような…
そう、40年以上まえの子供時代の夏休み。
あのころは気温が30℃にもなれば事件で、
「今日は30℃にもなった」と喜んで
夏休みの日記にかいたような。

それがいつのころからか、30℃は当たり前、
35℃の気温にも驚かなくなっていました。
それが今年は、
ようやく晴れた、ようやく30℃になったと交わす挨拶。
冷害とまではいわずとも、たとえば田んぼ。

日照不足で背丈が伸びてしまい、
これからの天候次第では倒伏が気になります。

早生品種は収穫が早まるとの声がありましたが、
7月下旬から8月上旬にかけて天候が不順だった影響か、
中生のコシヒカリはだらだらと出穂が進みました。
その結果、現段階では例年並みの収穫期とみられるようです。

現在、田んぼは旧盆休みにつき給水休止中。
わが家のコシヒカリも穂が垂れてはきましたが…。

10キロが5キロ3キロに割り切れて

2009年08月13日 | 梨の出荷
台風が不安定な天候をいさめたかのような
一見、見間違う週間天気予報になっていますが、
はたしてどんなお盆休みとなりますか。
今日は気温はそんなに高くないのに、とにかく蒸し暑かった。
汗だくだくになりながらナシの収穫をしています。

20年くらい前、ナシの宅配を始めたころは
10kg箱で市場出荷しているところから
引き荷をして業者にお願いしていました。
そのうち直売は5kgが適しているということで
市販の5kg箱を準備し、
一定量を直売できると判断した時点で
オリジナルの5kg箱を作りました。
ウサギの絵の入ったやつです。

さらに、徐々に3kg箱の需要も高まってきて
市販の白い3kg箱も用意しています。

「おいしいうちに食べきれるよう
適量をお求めください」と
お願いしていることもあってか、
ここ数年で3kg箱の注文がぐっと増えました。

本日のナシ発送の内容は写真の通り。
真中にバンドでまとめた10kg、15kg。
左が5kg、右が3kgのご注文。
10kg、15kgのご注文はそれなりに堅調に推移しているのですが、
5kgの一部が3kgに変わっている感じです。

経済情勢悪化の影響というよりも
家族の少人数化、人口の高齢化や
ライフスタイルの変化が確実に進んでいるということでしょう。

この調子だと、
オリジナルの3kg箱を用意する日は近い?

湖畔・イリオモテヤマネコ・阿修羅・万博

2009年08月10日 | わが家の時時
ナシ発送のご注文をいただいていて
ときどき必要事項以外のひとことがあったりすると、
うれしいものです。
そういうひとことがなくとも、
なにか特別な感情が伝わってくるものもあります。

たとえば、注文の入ってきた手紙のこれらの切手です。

切手収集がちょっとしたブームになっていた
60年代後半から70年ごろに発行された切手と思われます。
長い間、きちんと整理され保管されていたはずです。
40年ぶりに日の目を見た切手たちです。

上から
15円切手の黒田清輝画伯の『湖畔』。1967年発行のようです。
20円切手の『イリオモテヤマネコ』2枚。
15円切手の「阿修羅像」。
今年の初夏に話題になりました。
下から二番目は7円切手の日本万国博覧会。
1970年発行とあります。

いずれも流通に乗せれば
今日だって、それなりの高価で取り引きされるのではないでしょうか。
それをあえて、我が家へのナシ注文用に使っていただけるとは
たいへんありがたいものです。

今度は害鳥

2009年08月09日 | 梨の出荷
先日、ハクビシンの被害の様子をレポートしたところですが、
今度はカラスです。
ここ数年、収穫期にカラスの害はなかったのですが、
今年はやられてしまいました。
数十個、場合によっては百個近くの実が啄ばまれています。

防災網のかかったナシ畑にカラスは入ることはできても
出ることはできないようです。
三羽のカラスが飛び交っていました。

仕方ありません。家族を呼んで大捕り物です。
とにかくカラスを驚かせ、疲れさせ、弱らせ、
サイド網に追い込み、捕まえ、ゴチンと一発です。

他のカラスの見せしめにもなってもらわなければなりません。
吊るして風葬の儀。合掌。



なにもここまでならなくとも

2009年08月08日 | 梨の出荷
おいしいナシを提供するための第一のポイントは
適期に収穫することと考えています。

これまでは試し採りしたナシをかじってみて、
そろそろいいかなって感じ。
べろメーターはべろメーターで重要ですが、
その時その時で誤差が大きくなるのも否めません。

そこで、個人的に糖度計を購入。いろいろ遊んでいます。
現在収穫中の幸水はだいたい12度以上はありそうです。
中には写真のような13度にもなるものも。
しかし、甘さというか糖度は果物の重要な要素ですが、
必ずしも甘ければよいというわけでもないでしょう。

よく引き合いに出されるのはアイスクリームとアイスキャンディ。
気温がある程度以上になると、
アイスキャンディの方がほしくなるなんて言われます。

ナシの品種にしても、
暑い時期にはさっぱりした幸水。
すこし涼しくなったら、甘みと酸味が加わった豊水。
さらに涼しくなる10月には、もっと甘味のある新高、
って具合です。

経験的にいえば、
暑い時期の幸水は糖度12度ぐらいあればと思います。
もちろん、好き好きですから
他人がとやかく言える筋合いのものではありませんが、
写真のような13度以上もあるナシですと、
食後の口の中に甘味が残ってしまう感じです。

今年のように高温というわけでもないけど
蒸し暑い夏というのはどのくらいの甘さがいいのか、
さて、どうなんでしょう。



果実の大きさも同様でしょう。
「大きいことはいいことだあ」というのは一昔のことのようです。
写真の幸水などは600gぐらいはありそうです。
これでは幸水としてはちょっと大きすぎるかも。

直売所に出荷した時に「もっと小さいのはないの?」って
声をかけられたことがあります。
家族構成とか、ナシの食べ方とか、それぞれ都合がありますので、
これまた、
他人がとやかく言える筋合いのものではありませんが、
経験的には大きいものの方がおいしい気がします。

「大きなナシのナシ屋さん」がわが家の個性ということで
お許しを。

なぜかこの形

2009年08月07日 | 梨の出荷
今年の幸水を箱詰めしていてちょっと気になること。

いつものように重量で区分けされたナシを
決まった大きさのパックに詰めて箱のふたを閉めるのですが、
中に少し空間ができるのです。
果実をよくみると、扁平度?が高いようです。
写真のようにおしり側の凹みの径が大きいのです。

幸水は熟してくるときには横に広がるのですが、
今年はいつもよりその程度が大きいような。
気候条件等によってこんな形状になるのでしょうかねえ。