のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

どんぐりは夏の記憶を丸め落つ

2009年09月30日 | ネイチャースケッチ
乾いた9月が過ぎ、湿る10月が巡ってきそうです。

ナシの収穫も大方が終わり、「新高」の少しと
「新興」、「王秋」、「新雪」を残すだけとなりました。
現段階では、よい年として記憶されそうです。

ドングリも豊作のようで、
例年、こんなに落ちるかなと思えるほど転がっています。
今年の夏のことを忘れないよう
ドングリの苗木でも育ててみましょうか。

明日から農産物直売所「かしわで」で
わが家のコメをお買い求めできます。

どら焼きもパイもいろいろあるけれどクリ・イモ・リンゴにナシ入りもあり

2009年09月29日 | アグリママ
先日、購読者を対象に調べた「今年絶対食べたい秋の味覚」ランキングが
新聞に載っていました(朝日新聞090919 beランキング)。

一位は「サンマ」。続いて「新米」「梨」「マツタケ」「栗」と続きます。
さらに「柿」「ブドウ」「キノコ類」「サツマイモ」「リンゴ」という
ランキングでした。
「梨」が三位になっているのは生産者として嬉しいのですが、
その人気の高さにはちょっと驚きました。



そして「梨どら焼き」です。
八千代の和菓子屋さんに売っていたそうです。
義妹が買ってきてくれました。

クリが入ったどら焼きは食べたことがあります。
サツマイモもリンゴもお菓子の材料としては定番になりました。
でもナシの入ったどら焼きは初めてです。

ナシを材料としたお菓子もすでにあちこちで提案されています。
わが家でも以前はなにかと試みていましたが、
商品化は現在、ちょっとお手上げの状態です。
プロの技をお借りしたいと思っていました。

千葉の八千代もナシ産地のひとつ。
ナシの産地のお菓子という意味合いもあるのでしょうが、
はたして「梨どら焼き」は生き残れるでしょうか。

計ったら上中下が逆になり

2009年09月27日 | 梨の出荷
糖度計、久々の登場です。

そういえば「新高ナシ」は糖度を計っていなかったと
まずおしりの方、あるいはへその脇あたりといえばいいのか、
つまり実が生っているとしたら下の方を切り取り、ぶちゅっ。

あっ、「ぶちゅっ」というのは果汁をつぶしたときの擬音語、のつもり。
14.9度。 なかなかの値です。



続いて果実の中ほど。地球に見立てれば赤道近く。
通常、糖度を評価する場合はこのあたりを採取すると
聞いたことがあります。

切り取って、ぶちゅっ。
13.5度。 この数値だって、どうしてどうして。



さらに、柄に近い方。肩のあたり。
切り取って、ぶちゅっ。
12.9度。 これだって悪くはないでしょ。

で、今度はそれぞれを口にしてみます。
ん… 差があるようでないようで…

結論です。
一つは、一個の果実でも場所によって糖度は違います。
計測した実は2度も差がありました。

二つは、でも食べてみると、そんな大きな差には感じられない。
糖度計並みに敏感に感じていたら
なんだこの実はってなってしまうかもしれません。
人の感覚がアバウトというのはよいことのようです。

山盛りの日に照り輝く地上の月

2009年09月26日 | 梨の出荷
新高ナシの収穫が盛りを迎えています。
一玉700から800g程度の大玉がごろごろ、
すぐにコンテナがいっぱいになってしまいます。

わが家の新高は袋をかけない無袋栽培。
陽を直接浴びてオレンジ色に熟しています。
通常は袋をかけてもう少しきれいな表皮になるのでしょうが、
糖度の乗りを優先した栽培方法です。

暑い夏の年ですと、
中には赤く焼けてしまったり裂果したりと
けっこう投棄するのを覚悟しなければならない新高ですが、
今年はどちらかというと日照不足の年。
無袋栽培でちょうど良かったようです。
例年のロスがほとんどなく豊作です。

まあ、こんな今年もありませんとね。

駅前でみんなでつくろうまちマルシェ

2009年09月25日 | 梨の出荷
わが家のナシがTXかしわの葉キャンパス駅前に進出です。
明日26日9時より柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)前で
開催されるマルシェコロール朝市に出店します。
「新高」ナシを持っていきます。

マルシェコロールとは
M不動産や(特活)NPO支援センターちばなどの支援を受けた
柏の葉シビックネットワークが主催するまちづくりイベントです。
まちのみんなでつくる都市型マルシェを目指していて、今回は5回目。
次回は10月11日、12日とか。

「雑誌『自休自足』に紹介されたセガレが、
お隣の若い農家さんと一緒に出店します」

“お隣の若い農家さん”というのは
以前紹介した新規就農のIさんとHさんコンビ。
ゼロから有機栽培に取り組んでいる彼女たち
≪わが家のやおやさん 風の色≫が
どういう商品を提供してくれるのかも楽しみの一つ。

次は、銀座進出です?!

煙立つ空明らかに暖かに

2009年09月24日 | 今年の米づくり
暖かい一日でした。
この秋は残暑がなく一気に涼しくなったものですから
このまま季節を先取りして本格的な秋になるのかと思っていました。
向こう三カ月の気象予報では暖かな日が続くとか。
ナシの需要にとってはよい傾向です。
ナシ栽培上は困ったことですが。

それにしても9月は天候に恵まれました。
稲刈りがこんなに天候に恵まれたこともないのでは。
収穫内容はともかく。

乾燥した天候が続いているからか、
稲刈り後の田んぼでわらが野焼きされている光景がよく見られます。
わらの分解を促すためと思っていたのですが、
雑草の種子を焼く効果も期待しているというのです。
まさかオモダカやクログワイのような地中の球塊までは
効果が及ばないでしょうが、
それだけ除草剤が効かない田んぼになっているということでしょうか。

彼の国に術を習うべき一歩たらん

2009年09月23日 | アグリママ
9月17日に「かしわ健康サポート倶楽部」主催の
健康クッキング教室でナシの話をしてきました。

ナシを食材にして健康になる料理教室ということでしたので、
講師の方に韓国料理を参考してとお願いしたところ
下の3種類の料理が提案されてきました。

韓国でもナシが栽培されているのですが、
そのほとんどが今が盛りの新高ナシのようです。
焼肉のたれとか、韓国冷麺の具とかにナシが使われているのは
よく知られていますが、
一般家庭でもナシを冷凍保存し、一年中食材にしていると
TVドラマ「宮廷女官チャングム」の解説コーナーで紹介されていました。

日本でも生食以外にナシが食材として広まれば
晩生のナシの需要が伸びるでしょう。
もちろんそうなれば、高級果物とは違うレベルのものになるのですが、
それもまた日本の果物農家が取り組まねばならない
課題ではないかと思います。


大変失礼ながら、
当日は稲刈りが待っていたので試食はできなかったのですが、
参加者からは好評をいただいたということです。
主催者の了解をいただきましたのでレシピを公開します。



(1)2種類の梨入りダレで食べる冷やしうどん

梨をすり下ろしてサラリと仕上げた甘だれと、噛むとシャキシャキ梨の甘さが広がるゴマだれで季節のお野菜をいただく冷やしうどんです。
釜揚げうどんのような温かいおうどんの付けだれとして、温野菜サラダのドレッシング、焼き肉のたれとしても合います。  

【材料(5人分)】 

《コチュジャン風味だれ》

 梨       1/2個
 しょうゆ    大さじ2
 酢       大さじ2
 コチュジャン  大さじ2
 ゴマ油     小さじ2
 小ネギ       5本
 ゴマ      小さじ2 

《ゴマだれ》

 梨        1/2個
 しょうが       1片
 ネギ       1/2本 

 練りゴマ 大さじ3と1/2  
 ラー油 適量(小さじ1~)  


 酢        大さじ2  
 砂糖   小さじ2と1/2 
 しょうゆ     小さじ5 

 青梗菜        2と1/2株
 カブ           2個
 カボチャ       1/8個
 プチトマト       15個


 鶏の胸肉(300g前後) 1枚
 ネギの青い部分      適量
 しょうが         1片
 コショウ         少々

 乾麺(うどん) 300g
 オリーブオイル   適量
 塩(青梗菜茹で用) 少々
     
 【作り方】
①沸騰したお湯にDを入れ、鶏の胸肉を10~12分くらい茹で、そのまま冷ます。
②株元に切り込みを入れた青梗菜と10等分に切ったカボチャは、オリーブオイルを少量たらしたお湯でサッと茹で、カブは薄切りにする。
③たれを作る。
《コチュジャンだれ》
材料Aの梨はすり下ろし、その他Aの材料と混ぜ合わせる。
《ゴマだれ》
ゴマだれBの梨・しょうが・ネギをみじん切りにする。
ゴマだれCの酢・しょうゆ・砂糖(梨がとても甘いので、今回は砂糖を入れません)を合わせ、砂糖が溶けたら少しずつ練りゴマに入れて混ぜ合わせ、適量のラー油を加える。
④鶏肉は薄く削ぎ切りにする。乾麺を茹で、鶏肉や野菜を一緒に盛りつける。



(2)梨の塩キャラメル煮

少ない材料とお鍋一つで、あっという間に出来る濃厚な梨のデザートです。
パイやケーキ、パンの具、アイスクリーム等の付け合わせにも合います。

【材料(5人分)】
梨(大)                1個
グラニュー糖             30g
水飴                 30g
有塩バター              15g
バニラビーンズ            2cm
生クリーム(36%くらい)     75ml
※あれば飾り用としてミントの葉     適量

【作り方】
①生クリームに縦に切ったバニラビーンズを入れて、人肌くらいに温めておく。
②梨は食べやすい大きさに切る。
 (7/8切れは各3等分。残りの1/8切れは4等分にすると25切れになります。)
③鍋にグラニュー糖と水飴を入れ、弱火と中火の中間でカラメルを作る。
④濃い琥珀色になったら火を止めてバターを入れ、素早く混ぜ合わせる。
⑤少しずつ④に生クリームを加えながら混ぜ、中火でとろみが出るまで煮詰めたら梨を加えて煮る。




(3)梨とカブの葉のキムチ風

カブの葉にはビタミンやミネラルが豊富に含まれています。捨てずに食べたい部位です。
梨と冷やしうどんに使ったカブの葉を使って、『切って和えるだけ』簡単な箸休めを作ります。

材料(5人分)
梨              1/2個
カブの葉            2束分
塩昆布           一つまみ~
キムチの素(市販品)    小さじ1~
※塩昆布やキムチの素は、梨の大きさによって調節して下さい。

《作り方》
①カブの葉を4cm位に切って、塩昆布と和える。
②梨もカブの葉と同じくらいの大きさに切り、①とキムチの素で和える。

買っただけ積ん読だけの紹介かも(その2)

2009年09月21日 | 農のあれこれ
著者は国の研究所で有機農業運動の社会経済的研究を
四面楚歌のなかで続けてきたといいます。
つまり、有機農業は「ぜいたくな農業」で、
食料の安定供給の実現を目標とする政策の対象足りえない
という国の行政官たちの中では異色だったようです。

「有機農業推進法」(2006年12月制定)の試案検討に携わり、
定年後はフィリピンの田舎で一村一品運動の手伝いをしながら
年金生活を送っていたところ、米国の共同研究チームの
『有機農業は世界の食糧需要を満たすことができる』という論文に“出逢い”、
「30年あまり恋い焦がれてきた恋人に、ようやく出逢えた」心境で
いてもたってもいられずに、この本を書き上げたといいます。

研究チームの“発見”の根拠を統計的に補い、
“発見”に対するコメント(主に批判)を検証し、
やっぱり“発見”は成立すると確認する内容になっています。

近年のキューバでの有機農業の実験をみても
有機農業が“当たり前の”農業になるはずで、
慣行農業並みに「時間・資金・研究者を“総動員”すべき
という著者の主張は快く響きます。


コモンズ発行、2009年7月刊行

稲刈れば追いつ追われつサギカエル

2009年09月20日 | 今年の米づくり
午前中はナシの収穫と籾摺りに手分けして
午後はナシの出荷作業と稲刈りに手分けして…
そんな五日間でした。
おかげさまでどうにか天候にも恵まれ、
大きなアクシデントもなく今年の稲刈りを済ますことができました。

成熟が幾分遅れ気味でしたが、
収量もまあまあ、品質も上々というのに、
コメ作りの師と仰ぐ友人の顔色が冴えません。

「もしかして新米?」と子供から恐る恐る問われるといいます。
彼の家は人手がなく、
子供たちも小さいころからコメ作りを手伝ってきました。
今年も大学生になった子供たちは
代わる代わるコンバインを操作していました。
コメ作りの苦労が身にしみているからこそ
興味を持って、しかし恐る恐る聞いてくるのだそうです。

彼曰く「どうも最近の新米は新米らしい感激がない」
彼は常々、ご飯を口に入れたとたんに唾がにじみ出して
口の奥がきゅっきゅっと痛くなるくらい
“ほっぺたが落ちるような”米を一度は作りたい。
炊き上がったご飯の匂いが向こう三軒両隣まで広がり
今朝は新米だなと羨ましがられるような
米を作りたいと話しています。
そういう目標とはかけ離れた印象の新米になっているのが
どうにも口惜しいらしいのです。

新米の印象については共感できます。
しかし話しているうちに
新米が美味しくなくなったのではなく、
古米が美味しくなったのではないかという結論に達しました。
古米といってもほとんどは現在、保冷庫で保存されていますので、
夏になって極端に味が落ちるということはありません。

比較する相手が高水準であれば差が少なく、
結果として初物や旬のありがたみが薄れてしまっているのでは
という話の落ちです。

技術革新によって欲求が次々と満たされていくのですが、
生かされているというような感激や感動を感じることが
少なくなっているということが果たして幸せなのか。
一年に一回、
稲刈りになるとカエルというご馳走が食べ放題になる
サギの方がもしかしたら幸せかもしれません。

いうなれば三種三様の甘味かな

2009年09月13日 | 梨の品種
すわ、糖度15度超え!

「豊水」がほぼ収穫を終え、「新高」を試し取りしていますが、
この時期、主要品種のほかに
いろいろな品種のナシが収穫されています。
先日の「あきづき」のほかに
「二十世紀」とか「新星」とか「南水」とか「かおり」とか、
たしか懐かしい「長十郎」もこのころだったかと。

わが家で現在収穫できるのは「あきづき」と「南水」と「かおり」。
いずれも糖度の高い品種です。
せっかく糖度計があるのですから糖度比べです。



まずは「あきづき」。
14.4度ありました。
糖度は13%程度で「幸水」や「豊水」と同等といいますから
計測したナシは高い方でしょう。
酸味が少ないため甘みを強く感じるといいます。
独特の風味もあるように思います。



「南水」は長野県の南信農業試験場で「新水」と「越後」から生まれた新しい品種です。
糖度が高く14~15度くらいで、和ナシでは一番という声も。
計測したナシは標準的なクラスか。

保存性も比較的あるという評価で、
長野県産のものは氷蔵され冬にも出荷されているようです。
果肉は「あきづき」よりもしっかりした感じ。
甘みは、たとえていうとサトウキビのような甘さ。
とにかく甘いものが好きという方には好評です。
現在栽培されている品種では
かつての「長十郎」に一番近い感じかもしれません。

ん?
ではタイトル写真の糖度15.8度というのはなに?
ということになるのですが、
実は禁じ手の取り忘れ「秋麗」です。
肉質はすでに軟化していますが、さすがに糖度は高い。

今年は新規に糖度計を購入したものですから
糖度、糖度と騒いでいますが、
ご承知の通り、おいしさの一つの指標ではありますが、
おいしさのすべてではありません。
特にナシは食べた時に口当たり?歯ざわり?が大事。
低い数値でも美味しく感じるものはたくさんあります。

また、計測した数値をすべてのナシに保障するものではありませんし、
ひとつの実の中でも部肩の部分と尻の部分では数値が異なります。
計測してみたらたまたまこんな糖度になったというだけです。

とはいえ、やっぱり糖度はおいしさの目安なんですよね。

気がつけば彼岸花咲く野良日和

2009年09月12日 | ネイチャースケッチ
ナシ畑と家の往復、ときどき田んぼまわりで
ひと月以上が過ぎてます。
街中に出かけることはありませんし、
視覚には入っていてもまわりの変化に気がつきません。
とくに今年は「豊水」後半の収穫が追いかけられ、
ドリンク剤を飲みながらの毎日でした。

ふと気がつくと庭にも結構な数の色々が見られます。
上の写真はオシロイバナ?



ケイトウに



ハナナス?



これは温州みかんですね。

秋の農繁期も後半に入ります。

新品種「あきづき」を出荷しています

2009年09月11日 | 梨の出荷
今、日本中のナシ農家が一番注目している新品種が『あきづき』。

国の果樹研究所で育成され、2001年に品種登録された新しいナシです。
(新高×豊水)×幸水というかけ合わせでできたもので、
それぞれのいいところを受け継いだ期待のナシです。

とても綺麗な形の丸い梨で、果肉はきめ細かくシャキシャキした食感。
果汁が多く渋みもなく酸味はほとんど感じません。
どなたにも受け入れられる食味で、いわば「9月の幸水」。
とくに「豊水」の酸味が苦手の方にお勧めです。

もしかしたら近い将来、「豊水」「新高」にとって代わり
9月の主力品種になっているかもしれません。

わが家でもようやく直売できるほどになりました。
まだ収量は少ないのですが、わが家でお分けしているほか
道の駅しょうなん直売所に出荷しています。
評判がよければ今後、本数を増やしていく予定です。

橙と山吹色の間にて天地人染め虫をも染める

2009年09月10日 | 農のあれこれ
7月半ばに種を播いた黄花コスモスが
今を盛りに咲いています。
極早生品種なので、2か月で満開です。







ハナアブ?もだんだんとオレンジ色に染まってきたような…



こちらは同時期に播種したマメ科の景観緑肥料用ネマクリーンの様子。
まだ60cmくらいの背丈でしょうか。
10月頃、100cm以上に成長して黄色い花を咲かせるはずです。

どちらも景観形成作物といわれる植物で、
他にもヒマワリとかマリーゴールドとか
春から秋まで次々といろいろな花が咲き続けるミックスフラワーなどが
用意されています。

遊休農地と種子とちょっとした労力があれば
景観づくりだけでなく切花直売、地力維持などが実現。
公の仕事としてだけでなく
身近なところでムーブメントになるといいのですが。

買っただけ積ん読だけの紹介かも(その1)

2009年09月09日 | 農のあれこれ
この本は今年の上半期に売れたんだそうです。
農文協・農業書センターでは第5位とか(朝日新聞090816、13面)。

農協・自民党・農水省の農政トライアングルが
農業を衰退させ、日本の農地資源が食い潰されていく…
そういうテーマのようです。

戦後の農地改革により小作人が小地主化したために、
農村は保守勢力の地盤となり、それを組織化したのが農協。
農協は組織維持のためにコメや農薬・肥料・農業機械等の
手数料収入を大きくする必要があり、
米価引き上げ、減反による米価維持を働きかける。
さらに、農地転用が可能となる農地制度により零細な兼業農家が生き残り、
農家戸数が多く維持されれば農協の政治力も維持される。
農業構造改革は挫折、農業は潰れても農家は潰れない
という悲しい現実を作り出したといいます。

その結果、食糧自給率は危機的な数値になる一方で、
耕作放棄や農地の宅地転用により農村が荒廃した…

日本には水は豊富にあるが土地は少ない。
農地こそ日本の食糧安全保障にとって
最も重要かつ貴重な農業資源である
というところはまったくの同感です。

農政トライアングルの欺瞞さには
農業で生きていかねばならない地方では少しずつ気づいていて、
ここ数年の選挙投票行動に表れていたように思います。
もしかしたら、このベストセラーが
この夏の政変を引き起こす一端を担っていたのかも。

チンすればぽろっと丹沢秋の風

2009年09月08日 | ネイチャースケッチ
渋皮がはがれやすいと評判の栗の新品種「ぽろたん」
「桃栗三年柿八年」のいわれ通り、
苗木を植えて三年目で実をつけています。

命名の由来は確認していませんが、
ぽろっと渋皮がむける「丹沢」(栗の品種名)のようです。



電子レンジで加熱すると中国栗と同じように渋皮がむける。
早生種で大粒で(マッチ棒は5cm)でほくほく美味しい。

栗の評判を一新する新品種かもしれません。