のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

柏では空と水面とおらが梨(のらやま通信no.299 2019.12)

2019年12月24日 | 雲図鑑
11月初めから夜明け前後の一時間程度、手賀沼周辺を歩いています。12月25日までに合計170kmほどになりました。そこで再認識したのが空と穏やかな水面とが彩る豊かな光景でした。手賀沼は東西に細長い沼で、周辺に高い山もないことから、ちょうど朝日・夕日が水面に映り込むのが功を奏しているのでしょう。これまでほんのたまにしか夜明け前に手賀沼に出かけたこともなかったものですから、これほどの色鮮やかな光景を見せているとはまったく気がつきませんでした。もちろん毎日ではありませんが。

棚を使う梨栽培という仕事柄、上空を見上げている時間が多いのですが、ついつい変わった雲や飛行機雲が目に入ります。そしてその刻々と変わっていく様子に思わず見とれてしまうことがあります。航空機も姿もあちこちにみられます。西の空には羽田から北へ飛ぶ航空機。東は北から羽田に向かう航空機。上空で旋回するのは風の影響か西から飛んできて羽田に降りる航空機。そのさらに上空を飛ぶのは成田から東アジアへ向かうものや北米からアジアに通過する機体。孫が初めて覚えた言葉は機影を指して「ゴーゴー」という言葉でした。それだけ視覚と聴覚が刺激されたのでしょう。

たとえば12月20日の16時ころの飛行機雲。ホノルルからソウルへのKoreanAir機。高度10000mのところを時速600kmで航行中。8時間半前に離陸し、1時間半後に着陸予定。スマホアプリ(Flightradar24)で確認するとこんなことまでわかるので、さらに興味深く眺めることになります。飛行機雲が三本並ぶこともあります。成田から韓国、中国の都市へ飛んだものでした。成田を飛び立ちもう飛行機雲ができる高度まで上昇するのかと驚きました。

フェイスブックにこういう写真を上げていると「素晴らしい」とかイイネをしてもらえます。しかし、それは写真を撮る腕がいいとかカメラがいいとかでは残念ながらありません。なにしろほとんどはスマホカメラですから。

手賀沼とその周りに水田が広がるので、柏は空が大きいのです。これは柏の特徴のひとつでしょう。たまたまここで暮らし、たまたま上空を見る機会が多く、たまたま時間も比較的自由になる“ナシ栽培農家”であることに感謝しなければなりません。
これまで「柏では空とヒマワリとおらが梨」と言ってきましたが、これからは「柏では空と水面とおらが梨」としますか。

写真は2019.12.2 6:14



雨風の傷痕隠す照柿空

2013年09月16日 | 雲図鑑
各地に風水害を残して台風18号が駆け抜けて行きました

初め、わが家周辺が予想進路上に当たっていましたので
ある程度の覚悟はしていたのですが
幸い、進路がそれたこともあってか大した被害もなく、
安堵しています

今回は進路の東側よりも西側に雨雲が長く伸びて
あちこちで水害を引き起こしています
固有の事情があってのことでしょうが
これまでの常識に固執しているようでは
生き残れない時代に入っているのかもしれません

今年も何かと自然災害が多発していて
米は大丈夫かという声が聞こえてきますが
業界ではすでに春のうちに昨年産米をかき集めてあるそうで
新米は値下がり傾向とか

わが家周辺ではむしろ例年になく豊作で
余分を卸業者に買い取ってもらおうとしたら
予約分しか買い取らないと断られたといいます

この台風で生鮮野菜が値上がりすると
生産者が頭をかかえていました
逆じゃないのかと聞けば
今の消費者は高いと野菜を買わないので
かえって売れないのだそうです

ふつう茜空というのは
一日が無事終えた安らぎの象徴のような印象がありますが
今夕の空は鮮やか過ぎて何となく不安を掻き立てられました

召すままに湧いた流れた降った晴れた

2013年09月15日 | 雲図鑑
台風が近づいています
昨日までに稲刈りは終わりました
イネはぎりぎりセーフでしたが、今度はナシが心配の種です

わが家周辺は現在のところ進路の右側にあたり
左側より風が強い“危険半円”というのだそうです
むしろ台風の眼が通過するような直撃の場合の方が被害が少ない
という経験もしています

                  

5日前にはこんな秋の雲だったのに
全く心変わりの早い空ですこと

東に青空西から日が差す雷戦線

2013年09月05日 | 雲図鑑
写真は3日の夕方の様子
積乱雲が線上に並び、しかもその線上方向へ雲が流れていくという様子
さらにその積乱雲の幅は数キロ程度か
あるところで断続的に豪雨、雷雨があっても
少し離れたところでは路上は乾き、日が差している不合理

今日も朝から雷鳴とどろき、そのうち予想もできないほどのスコール
雨雲レーダーで切れ間を確認してナシの収穫にいくと
予想通り、30分後には雨が降り出し
もう少しもう少しと収穫を続けていると突然、ピカドン
一キロも離れていない高圧線鉄塔に落雷した模様
あわてて逃げかえってきました

鉄塔近くのガソリンスタンドでは一時機器が動かなかったそうです

この夏は異常気象と公式にされたようですが
高温とスコールを前提にした作物栽培にしないとならないようです

トンボ飛び魚の泳ぐ空もある

2010年11月16日 | 雲図鑑
寒気の入ってきた空にはいろいろな筋雲が見られます
飛行機雲と重なるとトンボに見えたり…

             

池の中のニシキゴイに見えたり…

まあ 何に見えるかはその人の自由ですから


ナシの落葉が進んでいます
幸水は8,9割は落葉
豊水、新高は黄葉
進み方はここ数年よりも早いかもしれません

出会うこと波間に光る白い影

2009年11月21日 | 雲図鑑
              

落語「芝浜」は浜辺で財布を拾ったことが夢になるという人情話ですが、
きっとこんなふうに波間に何かが光っていたのだろうと
思わせてくれる昨日の雲上劇場でした。

上空高いところにできる「波状巻積雲」というようです。
「わぴちゃんのあおぞら・めいと」というサイトで教えてもらいました。
もともと雲の名前を教えてくれるところはないかと見つけて
いつもお世話になっていたサイトでした。

たまたま、相互リンクしているぐりおさんのブログで紹介していた
気象予報士のブログサイトも
やはり「わぴちゃんのメモ帳」というブログサイトでびっくり。
http://wapichan.cocolog-nifty.com/blog/
同じ管理人の方が発信しているサイトでした。
ぐりおさんとわぴちゃんはインタープリター仲間?
専門家同士の会話はついて行けないところがあっても刺激的です。

わぴちゃんは野田に住んでいる方のようで、
もしかして同じ雲をみているかなと昨日のブログサイトを覗いてみると…

ありました。ありました。
でも、「波状巻積雲」ではなく「彩雲」として紹介されていました。
太陽の近くにある雲が虹色に色づいて見える現象だそうです。
柏ではそんな風にみえなかったような…
それとも知識がなくて見ていなかったのでしょうか。

ここすぎてゆふだち走る川むかひ柳千株に夏雲のぼる(与謝野晶子)

2008年08月06日 | 雲図鑑
本日より、ナシの収穫、出荷を始めました。


この前、ツクツクボウシがどうのこうのと書いていましたら
今度はなじみのないシャワシャワシャワとうるさい蝉の声。
原爆の日の式典を中継していたTVからも
同じ声が聞こえてきました。
クマゼミでしょう。

クマゼミの生息区域は
伊豆半島付近が北限といわれていたようですが、
最近は北関東でも報告があるとか。
いよいよわが家にも登場です。
アブラゼミの方がまだうるさくなかったかもしれません。


写真は今日の午後4時頃、
南の方向に湧き上がった積乱雲です。
南東から北西方向へ雲の峰が見えます。
その峰々の先にはまた青空が見えています。

降雨レーダーで確認しますと、
松戸付近から埼玉県にかけて降雨があったようです。
ゲリラ豪雨の正体を見た!というところでしょうか。

昨日もわが家からちょっと東や西にいくと大雨になっていたのに
わが家上空だけ雷の音ばかり。
ナシのためにもう少し降ってほしいところです。

夏の雲徐々に動くや大玻璃戸(高浜虚子)

2008年06月12日 | 雲図鑑
9日の夕方の西の空です。
だんだんと姿を変えながら
太陽を飲み込んでいくようで目が離せませんでした。

タイトルの句の「玻璃はり」とはガラスのこと。
直接雲の様子を詠むのでなく
大きなガラス戸に写った雲を詠むというのが
俳句なんでしょうねえ。
まだそんな視座は身についていません。

見どうらい山にちとべこ雪もありこの春がいに寒うかるべい(物類称呼)

2008年02月16日 | 雲図鑑
南部地方の方言で詠んだ歌のようです。
「見てごらん。山にすこしばかり雪が残っていて、
この春はずいぶんと寒いだろう」という意になるそうです。

晴天だったところへ
夕方、突如流れてきた雪雲?をみても
山は雪だわいと思わせてくれます。

この雲は低層(200~2000m)にできる「層積雲」の中の
副変種「尾流雲・もやもやタイプ」でしょうか。

降ってくる雨や雪が地上に届く前に蒸発してしまうため、
「尾」が「流」れていくように見える雲で、
「もやもやタイプ」は、
主に降ってくる雪が目に見えているもののようです。
こちら参照)

なにやら大魔王がたそがれ時をねらってでてきたような
そんな雰囲気の雲でした。

遅日の光写せり雲二層

2008年02月11日 | 雲図鑑
元句 遅日の光のせたり沖の浪 (太祇)

「暮れ遅し」というほどの時間ではありませんが、
一時よりはずいぶん日の入りが遅くなりました。

今日は17時18分で、明日は19分、明後日は20分、…
と、毎日1分ずつ伸びているようです。
17時半まで外で作業ができるようになりました。
雨雪さえ降らなければ剪定作業も調子に乗ってくるのですが。

写真は昨日の夕焼け。
手前に黒い雲があって、その先に別の雲があったようです。
鮮やかなオレンジ色した日の入りで
色がしだいに変わっていく様に見とれていました。

愛妻に愛妻の日をことほぐ日

2008年01月31日 | 雲図鑑
1月31日は、1=i=あい、31=さんいち=さい
ということで「愛妻の日」だとか。

そこで、わが愛妻に「愛妻の日」だと教えたところ
どうして?って。

「愛妻の日」があるということは喜ばしいことです。
お祝いを述べさせていただきました。


ふたたび寒気が入ってきました。
飛行機雲がしばらく一直線に伸びていました。