のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

時にはロープワーク、滑車演習の時間

2015年04月28日 | 春の梨畑
ナシ畑の防災網も10年もすると、
風や紫外線で劣化し交換することになります。
あれだけの大きな網をどのように棚上げするのか
と、聞かれることがあります。

まず、新しい網を棚上げする部分の地上に広げ、
両サイドに鋼線を編み込みます。
それを二つ折りにし、
ロープを網の角に結わえ棚上に反対側まで伸ばします。



畑の反対側に2本の支柱を網の幅に立て、
滑車を使って棚上からロープを地上に誘導します。



ロープはトラクタの作業機に結わえて引いていきます。



トラクタの反対側から網が棚上に引き上げられ、
広がっていくという段取りです。
変形した畑では時にはどこをトラクタが歩き、
そのためにロープをどう誘導するかという
滑車力学の演習時間となります。




ちょっとこいの声に寝覚める春霞

2015年04月25日 | 今年の米づくり
あっちでも「ちょっと来い」こっちでも「ちょっと来い」
今朝は「ちょっと来い」と呼ぶ声に寝覚めさせられました。
コジュケイの掛け合いでした。
こちら→https://www.facebook.com/video.php?v=1437972236515679&pnref=story

円ひろしの「夢想花」は“飛んで飛んで”と9回うたっているのですが、
コジュケイは一息で何回“ちょっと来い”と呼ぶのでしょうか。
恐るべし。

さて、稲の籾を播いてから2週間。
1.5葉、3cmぐらいに伸びてきました。
(1.5葉とは1枚と半分ぐらい展葉している様子)
これを苗箱ごと水に浸けてしまいます。

日中の光を受け止めて、水は温み、温泉状態。
もし、遅霜が心配されても、
暖められた水は夜間も冷えることはなく、苗も大丈夫。
これからどんどん伸びていきます。

苗は水たっぷりの土の中で根を伸ばしていきますから、
代掻きをした田んぼに植えた時もストレスなく根付きます。
これをプール育苗といいます。

中途半端な湿度、温度の状態に置かれることはありませんから、
病菌が繁茂することはなく、
この育苗方法にしてから、育苗期間中に殺菌剤を使っていません。
丈夫な苗を作るにも適しています。

こちらが、ひと箱に90gぐらい播いた様子。


こちらが、ひと箱に40gしか播いていない苗。


これらの苗の生末は如何に。

咲けや咲け老いも若きも果つるまで

2015年04月23日 | ネイチャースケッチ
定点観測している老大木のクヌギです。
葉もずいぶん開いてきましたが、
よくみると小さな花が房状になって
フジのようにぶら下がっています。
植物はいくつになっても
むしろ具合が悪くなると一層花を持ち
子孫を残そうとするようです。



こちらはアケビの花。
いい香りが漂っています。




萌えぐ葉にするが堪忍諭さられ

2015年04月16日 | ネイチャースケッチ
ナシ畑のライ麦が穂を出してきました。
頭上に白い花、腰まで埋まる柔らかい青い麦。
穏やかな時間を演出してくれます。

少し前まで咲く咲くと騒がしかった桜並木も
すっかり花弁を散らし葉桜の様相。




桜色一色もいいのですが、その時だけのはかなさを感じます。
萌木色はこれから緑がどんどん濃くなる予感があり、
なぜかある方が話していた
「ならぬ堪忍、するが堪忍」ということわざが連想されました。

菌類も人類も陣取りがサガ

2015年04月13日 | 春の梨畑
ナシの剪定が終わってから畑に散布した米ぬかに菌が回ってきました。
多少とも土づくりのためにと思っているのですが、
表面に散布しただけですからすぐにナシが吸収できるわけではありません。
表土を善玉菌(麹菌?)で覆い、
土の中にある病菌・悪玉菌が飛んでこないようになればいいんですよね。

また今年お天道様頼みの米づくり

2015年04月12日 | 今年の米づくり
刈り取った籾の乾燥まではお天道様頼みではありませんが、
今年もまたできるだけお天道様の恵みをいただいて
コメ作りをしようと考えています。
なにせ、自家用とおすそ分け程度の作付規模だからできることですが…

そのひとつが育苗期間中のプール化。

播種した苗箱をビニールシートの上に並べます。
そのうえに白い保温シートを被せ、発芽を待ちます。
ビニールハウスの中でなく露地育苗というのも変わっているかもしれません。
二週間ぐらいして苗が3㎝ほどに伸びたら
下に敷いたビニールシートの裾を立ち上げて、その中に水を貯めます。

田んぼに移植する前から水中環境に慣れさせることで
温度変化に耐えられたり、病菌の繁茂を抑えます。
これで、育苗期間中も無農薬です。

バンジョーをBGMにして蜂躍る

2015年04月12日 | 梨の虫




12日日曜日は菜種梅雨?の間の貴重な春日。
月曜日からはまた雨模様が続きそうですから
「豊水」にとっては唯一の交配日和。

おかげさまで蜂たちは軽快なリズムに乗って
花から花へ躍っていました。

一日もあれば、十分な着果数はあるでしょう。
一日でもあって本当に良かった。

実りまでちょっと待ったなしの種をまく

2015年04月11日 | 今年の米づくり
わが家の種まき機はちょっと変わっていて筋まき仕様
一箱に蒔く籾量を少なくすることができます
普通は200g程度のところ、これで100g前後か

少ない籾量だと何がいいのか
苗一本当たりの占有面積が広くなって
丈夫な苗ができる
ナシ栽培と両立させなければならないわが家では
成育期間が長くなるというのも利点

少し籾が残ったので納屋の奥の方から
別の播種機を持ち出してきました

板に学校の音楽室の吸音壁のような穴が空いています



この穴に籾を一粒づついれます


穴の底が開いて苗箱のうえに落ちます
これで40gだったか


外観はこんな感じ
15年くらい前に購入したものです
できる苗は極太がっちりタイプ
手植えの時など最適


大丈夫 心配するな なんとかなる

2015年04月09日 | 春の梨畑
昨日がみぞれになるような寒気が入っているところなのに
今日は幸水まで開花してきました

そのうえ今夜は星が出ています
一難去ってまた一難っていうやつですか

予報によっては夜のうちに曇るようですので
そちらに期待したいものです

タイトルは一休禅師の言葉とか
こんなときにすがり付たいお言葉です

今日限り明日は嵐になろうとものどけき日和に咲かぬものありや

2015年04月06日 | 春の梨畑
明日から寒くぐずついた天気になろうというのに
今日の夏日になった気温に促され、豊水が開花しました

「にっこり」も



「王秋」も



といっても、花だけを見て、豊水は判別できますが
「にっこり」も「王秋」も違いはわかりませんね
プロでも


名のわからぬブルーベリーも咲き出しました



誰そ、彼は。一瞬輝く流星の如し

2015年04月05日 | わが家の時時
コンビニで思わず買ってきちゃったと
30年来のわが家のパートナーからコミック誌を渡されました
『課長 島耕作』シリーズや人間ドラマを描いた『人間交差点』の作者
弘兼さんの漫画家生活40周年記念の臨時増刊号でした
一冊まるごと、永久保存版弘兼ワールド、と銘打っています

二人ともかつては彼の描く物語に毎週のように癒されたり
最近はラジオパーソナリティとして親しんできた漫画家です
登場する男性や女性も魅力的です
この増刊号には彼の名作を収録している他
ゲスト漫画家10人が寄稿しています

妻であり作家である柴門ふみの寄稿が良かった
妻だから描ける話よね、といいます
ふーんと、ペラペラめくっていくと
「日常は続く。この先、このまま年老いてゆくのだろう」
「けど、臨終の時、まぶたに浮かぶのは、あの最後の恋」
というフレーズで終わっています

……こういう願望があるのか
……微妙です

読み終えたのをみて
30年後、ボケた旦那を描けるのって奥さんだからよね
と声をかけてきました
えっ?そんなストーリーだっけ?
よく話を聞くと次に掲載された漫画を柴門ふみ作と勘違いしたみたい
もうボケが始まっているようです

ゲスト寄稿では国友やすゆきの『最後の願い』が心に残りました

余命一年と宣告された男が
お互いに完璧なパートナー同士であった妻に
人生の最後に浮気をしたいと打ち明けます
その時、完璧な妻がとった行動とは

あとはコミック誌を買ってお確かめください