のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

何もこんなところでもなくてもいいのに

2014年05月30日 | 夏の梨畑
上を向いたまま作業をしながら畑の中を移動していましたら
なにやらうめき声
はっとして足元をみたらキジの巣
母鳥が果敢にもこっちをにらんでいました



まさか卵焼きにして食べるわけにもいかず
そのまま作業を続けましたが
母鳥は遠くに逃げずやっぱりこちらをにらんでいました

爆竹の跳ねた騒ぎにならんかい

2014年05月26日 | 農のあれこれ
栗の花が咲きだしました
結ばれた爆竹が次々にパンパンパンパンと
火花が飛んでいるような賑やかさです

同じようにもっとあちこちから声が上がっていいのは
現在検討されている政府の<農業改革>

農業生産法人、JA、農業委員会のあり方の見直しで
農業を競争力ある産業にしようということですが
要は企業が農地所有できるようにしたいだけが目的のように思えます
農業への企業参入は多用な担い手の確保の視点から
推進すべきものと思います
しかし、企業が農地所有できるとなると?マークです

米国でさえ過去の経済恐慌などの経験から
企業の農地所有を州法で規制しているといいます
現代の企業は資本関係がグローバルになっていて
地域や国の枠を越えた存在です
TPPの問題はまさに政府や地域を企業が支配する仕組みを
作ろうとしていることです
国内で生産された農産物がすべて海外へ輸出される
事態も想定すべきです
防衛やら原発で安全保障を声高にいうまえに
水も食料も燃料も不安なく手に入り続ける仕組みを
作っておかねばなりません

そもそも、植物工場ならともかく
農業が企業的経営に向いているのかという
古くからの課題は解決されていません
農業関係者以外からの出資制限が
「総議決権の25%以下」から「50%未満」に
構成員要件を緩和したからといって
企業的経営が成立するというものでもないでしょう

商工会議所などが法で行政庁へ建議することを定めているのに
農業委員会からの建議は「余計な仕事」とされるのは
全く理解できません
ほぼ地域代表となっている農業委員の公選制を廃止して
市町村長からの選任になれば
農地の利用調整がうまくいくともいえますまい

現状の農業生産法人やJA、農業委員会に問題がないとはいえませんが
もう少し現場に即した改革にしてほしいものです
爆竹のようにあちこちで爆音をたてて
魔よけになればいいのですが





初鳴きはまだかと耳をそばだてる

2014年05月24日 | ネイチャースケッチ
<聞いたかと問へば食ったかと答へる>という
川柳があるそうですが
初鰹と並ぶホトトギスの初鳴き
今年も渡り鳥が渡ってきてくれました

このブログでホトトギスが話題にしている記事をみると
だいたい5月下旬から6月にかけて
毎年、同じように自然の営みが感じられるというのは
ありがたいものだと年々思いが強くなっています

写真は田んぼの土手に自生している<野蒜>?

あおにあか

2014年05月19日 | 夏の梨畑
そろそろ今年も新梢の先にアブラムシが出てきました

と、同時にあちらこちらで米粒大のオレンジ色した卵が見られます
昔は害虫の卵かと思って見つければつぶしていましたが
実はアブラムシの天敵テントウムシの卵

ある虫が増えてくるとその天敵も出てくるという自然の均衡作用

このまま見守っているとアブラムシが増えればテントウムシも増えていくのですが
アブラムシの増殖力が天敵のそれよりがまさるので
いつかはナシの実の生育にまで悪影響を与えてしまいます

殺虫剤を散布するから害虫も増え
害虫が増えれば、また殺虫剤を散布するという悪循環に

近々、アブラムシ対策の殺虫剤を散布します
アブラムシの特効薬としてネオニコチノイド系の殺虫剤が注目され
ごく当た来前のようにこれまで散布してきましたが
どこかで風穴を開けなければなりません

今年は半分以上の畑で「天敵への影響が少ない」という薬剤を試みます

のらガールになりたいけれど五里霧中

2014年05月14日 | 農のあれこれ
農業の現場で働きたい
そんな若い女性がわが家を訪ねてくれました
四季を感じながら生活をしたいとのこと
新規就農することまでは心が決まっていなく
具体的なイメージはないようです

今の農業にはビジネスチャンスはあると思うけれど
農業法人も含めて十分な給料を払えるところはないよ
生活を考えたらどこかに勤めて
週末に「趣味の園芸」を楽しむぐらいにしたら
という話をしました

農家に嫁入りするのが手っ取り早いし
それだったら選り取りみどり紹介できるのだが
と、冗談半分、本気十分な提案もしました

後日、やっぱり農業に関わりたいという連絡が入りました
話だけでは納得できないようです
化けるか萎んでしまうか
半年間ぐらい色々な経験をしてもらおうかと思います
その間に、ぼんやりとでも方向性だけでも見つけられればいいのですが






遊び越えラジコン操り薬散布

2014年05月13日 | 農のあれこれ
田植えの終えた田んぼに軽いエンジンの音が響いています
200m先の田んぼですのでよく分からないのですが
小さなラジコンヘリコプターを飛ばし
何かを撒いているようです
この時期ですから除草剤に違いありません

ここまできたかという感慨と
面白そうという好奇心が沸いてきました

本当は、ただ、リモコンヘリコプターを飛ばして
遊んでいただけだったりして

親思う心に勝る親心

2014年05月11日 | 今年の米づくり


さて、上の二つの写真はどちらが朝日でどちらが夕日でしょうか

田植え時期は朝5時前から夕方7時ごろまで野良をうろうろ
まさに日の出から日の入りまでということに
今年は好天に恵まれ毎日、日の出日の入りを拝顔することができました
田植えも予定通り終了することができました

タイトルは母の日を迎えて聞こえてきた川柳ですが
親心を稲苗は秋に応えてくれるでしょうか

先程の質問の答
上が日の出、後が日の入り
何が違うのか、よく説明ができませんが
大体の方々も何となくお分かりになるのてはないでしょうか

軽やかに13年目の意気と技

2014年05月10日 | 今年の納得米づくり
食べる米を自ら作ってみようというわが家の「納得米プロジェクト」
めでたく13年目の作業に入っています
今年は8人の方が参加しています
何人かは入れ代わっていますが
最初から関わっていただいている方も

当初は無農薬でつくりたい
せめて除草剤を使わないで米をつくりたい
という意気込みで取り組んでいたのですが
わが家の力不足もあって8年目ぐらいで断念
今ではわが家分の栽培と同じ方法の
減農薬減化学肥料の「ちばエコ認証」栽培

機械を操作する肩の力も抜けたのか
今年の田植え後の苗の並びは素人とは思えぬ出来映え
目指すべき飯米農家レベルには見えます
メンバーの操作技術の向上もあるでしょうが
新しい(といっても中古ですが)トラクターで
耕うんしたからかもしれません
これまでよりすこし大型のロータリーで水平な耕盤ができたことにより
田植え機のハンドルがとられずにまっすぐに移植できた
というわけです

でもやはり、稲作の大規模化や流通自由化などから
生産と消費のそれぞれの現場が隔離される傾向のなかで
食を取り戻す抵抗手段としての試みが定着してきたから
とほくそえみたいものです

農産物直売所「かしわで」から田植えの様子をビデオ取材がありました
近々、店内ディスプレイで流れるかもしれません

黒雲に縮み構える杜若葉

2014年05月09日 | ネイチャースケッチ
最近は初夏の定例現象となってしまったような
雷雨、降雹とときどき竜巻
今日の天候は、去年、野田で被害をもたらした時よりも
冷気と熱気の気温差が大きくなると予想され
竜巻も突発的に発生するかもしれないと
気象警報が流されていました

午前中は初夏らしい爽やかな好天で
これから嵐が来るのかと思っていたのですが
昼過ぎになって、一転、空掻き曇り、雷鳴轟き、大粒の雨が…

ネットで各地の気象レポートを見てみると
松戸や柏市南部でも雹が降っているとか
もはや身を縮めて空を眺めながら幸運を祈るしかありません


今日の日も去年と同じ日が暮れて

2014年05月07日 | 今年の米づくり






何だかんだといいながら稲苗も伸びてきました
今年の反省はやはりプールづくりでは
手を抜いてはいけないということ
結局、追々、手を煩わせる事態になってしまいます

来週、週明けから田植えをと考えていたのですが
どうも天気予報では傘マークが…
雨降る中での田植えは気分的にも落ち込みます
ということで、急遽、代かきをすることに

周辺の田植えは半分くらい終えています
以前なら連休明けには七割かた終わっていたのですが
田植えを遅くするような傾向があるようです
夏の高温期に稲が開花して米の品質が悪くなるから
田植えを遅くしなさいという研究機関からの指導もありますが
そういう前向きな現象というよりも
稲作が集約化して大規模農家が計画的に田植えをしているから
とも考えられます
この傾向は担い手不足や米価低下によってさらに進みそうです

日の出から日の入りまで
去年までと同じ日を送れたことをありがたく
感謝しなければなりません

癇癪を起こすも癪な尺取り虫

2014年05月06日 | 梨の虫
殺虫剤を使っていないわけではありませんが
まだ一回だけで、それはアブラムシ対策の薬剤
畑に網を張ったので天敵の鳥たちもやって来ません
なるほど食葉害虫が多いわけです

次の散布では虫(蛾の幼虫)の
お腹を壊す微生物農薬を使います
それまでだ、君らの天国は








てっ、てっ、じぇじぇじぇっ、晴れ間の隙に病みの神

2014年05月03日 | 春の梨畑
今の朝ドラの中でときどき「てっ」って
俳優さんたちがつぶやいています
驚いたという意味の甲州弁だそうで
一年前の「じぇじぇじぇ」に続けて話題にしたいと
演出を加えたものということですが
今年のナシ畑でもついつぶやいてしまうことがありまして

写真のこれです
黒星病に罹患した幼果です
この時期にこれだけ確認できたのは経験ありません

交配期の前後は越冬菌の可能性もあって
黒星病防除の最重要期という位置づけで
殺菌剤も最も効果のあるといわれてきたものを選択しています
ですからこの20年くらいの間
きちんと殺菌剤を散布していれば
それほど大きな問題にはなりませんでした
それに今年は4月になって乾燥状態が続いていました
研究機関からも発生は少ないという予報もあったような

だから、思わず「てっ!」というわけです

芽基部というよりも幼果そのものが
黒く粉をふいています
幼果ができてから伝染したようです
そういえば、交配期の最後になって
二日ほど天気がぐずつきました
殺菌剤の散布も間隔が開きました
あの時か…

それにしても、です
気になる情報はありました
殺菌剤耐性菌ができているという情報です
聞きたくない情報ですから聴かないようにしてきましたが
もしかして…