今日も一日小雨が降り続きました。
気温も寒く、筑波山山頂では雪になったとか。
桜の花もまだ残っているようなところもあって
まだ花見ができると喜ばれている方もいらっしゃるでしょうが…
去年の開花時期と比べてみますと、
東京での桜の開花、 09年 3月21日、 10年 3月22日
東京での桜の満開、 09年 4月 2日、 10年 4月 1日
「新高」の開花、 09年 4月 4日、 10年 4月 4日
「新高」の満開、 09年 4月 8日、 10年 4月12日
「豊水」の開花、 09年 4月 7日、 10年 4月 8日
「豊水」の満開、 09年 4月10日、 10年 4月15日
「幸水」の開花、 09年 4月 9日、 10年 4月12日
「幸水」の満開、 09年 4月13日、 10年 4月 日?
(あくまでもわが家での観測値です)
去年の冬も暖かい日があってお彼岸には桜が咲きだしましたが、
開花後は寒い日もあって満開が10日後。
例年より長い期間、お花見が楽しめました。
今年も同じような状況でした。
花の早い晩生の「新高」の開花したのもたまたま去年と同じ日。
ところが…
中生の「豊水」の開花あたりから遅れ始め、
花の遅い早生の「幸水」にいたっては去年の満開時にようやく開花。
去年は開花から満開まで3日、4日であったのに対し、
今年は1週間かかっています。
積算温度で開花していきますので、それだけ気温が低いということ。
去年は4月に入ると連日、好天気が続き、
一気にいろいろな品種の花が咲きだして交配も心配していませんでした。
今年は寒いうえに雨天続き…
「こんな天候、果樹農家は心配ではないですか」
日テレの夕方の報道番組から取材依頼がありました。
当たり前のことを聞いて来なさんなとさんざん粘ってお断りしたのですが、
雨だから、ま、いいか、これも経験と思い直して、お受けしました。
その様子は今日の『News every』の中で17時10分ごろに放映されました。
寒い中、花は時間がかかりながらも咲きそろい、
畑の棚上を白く彩っているけど、
雨粒に打たれ、花がうなだれている姿は悲しい…
そんな内容でした。
これに対して不満は申すまい。
出来上がったストーリーに沿った内容に編集されるのは常ですから。
でも、農家の立ち場として言いたかったのは
「寒い、異常だ、なんてそんなに大騒ぎなさんな」ということ。
店先の野菜が高値になって困っているのは街の人で、
野菜が値上がって喜んでいる農家もいるんですから。
事実、農産物直売所にはたくさんのお客さんがいらしていて
出荷した野菜は連日、完売で大喜び…
って、こういう状況は一部の話であって、心配は心配。
でも、いつもはお天道様に助けられていることを知っていますので
「まあ、お天道様もこういうこともあろうな。
もし、だめだったら、また来年だ」
くらいの気持ちでいるのではないでしょうか。
「たいへんだ、たいへんだ」って大騒ぎすることによる風評被害、
たとえば「今年の果物は不作だって」
みたいな噂がたつことの方が心配です。
たしかに今年は交配が難しい状況ですが、
これまでに好条件の日もありました。これからもあるでしょう。
少ない着果数であったら先にいっての摘果作業も楽になります。
実も大きくなるでしょう。
なるようになる、いいこともある、ってなもんです。
現段階でいえることは、「幸水」の収穫期が遅れるということ。
去年は8月5日でしたが、今年は10日過ぎでしょうか。
ご了承ください。