のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

晴れれば晴れたで

2015年07月10日 | 夏の梨畑

暑いじゃないか!

10日ぶりに晴れたとかで、この10日間の日照時間はたったの30分とか。

その間にナシ畑ではある異変が…。
異常な数の裂果です。
全国的な生理現象というなら仕方ありませんが、収量にも響きそうです。

生るわ生るわ

2015年06月19日 | 夏の梨畑

剪定をしたまま何の世話もしていなかったキウイフルーツを見に行きましたら、生っているわ生っているわ。自然交配のタイミングが良かったようです。
雨が降ったり止んだりのこんな日は摘果するだけの作業に最適。のんびりちょっとやっただけなんですが、雨の中の作業はずいぶんとやった気分になります。

大豆畑?ヒマワリ畑?キノコ山?

2015年06月15日 | 夏の梨畑





初夏のナシ畑も賑やかです。
5月に散布したくず大豆が芽を出していたり、
キノコも生えてきたり。

昨年秋に収穫した搾油用のヒマワリの残さを
ナシ畑にばらまいたのですが、
そこから芽を出し、もう花を開き始めました。
4月に播種しても、密植でも成長するということがわかります。


何もこんなところでもなくてもいいのに

2014年05月30日 | 夏の梨畑
上を向いたまま作業をしながら畑の中を移動していましたら
なにやらうめき声
はっとして足元をみたらキジの巣
母鳥が果敢にもこっちをにらんでいました



まさか卵焼きにして食べるわけにもいかず
そのまま作業を続けましたが
母鳥は遠くに逃げずやっぱりこちらをにらんでいました

あおにあか

2014年05月19日 | 夏の梨畑
そろそろ今年も新梢の先にアブラムシが出てきました

と、同時にあちらこちらで米粒大のオレンジ色した卵が見られます
昔は害虫の卵かと思って見つければつぶしていましたが
実はアブラムシの天敵テントウムシの卵

ある虫が増えてくるとその天敵も出てくるという自然の均衡作用

このまま見守っているとアブラムシが増えればテントウムシも増えていくのですが
アブラムシの増殖力が天敵のそれよりがまさるので
いつかはナシの実の生育にまで悪影響を与えてしまいます

殺虫剤を散布するから害虫も増え
害虫が増えれば、また殺虫剤を散布するという悪循環に

近々、アブラムシ対策の殺虫剤を散布します
アブラムシの特効薬としてネオニコチノイド系の殺虫剤が注目され
ごく当た来前のようにこれまで散布してきましたが
どこかで風穴を開けなければなりません

今年は半分以上の畑で「天敵への影響が少ない」という薬剤を試みます

遅ればせながらフェイスブック始めています

2013年08月05日 | 夏の梨畑

7月後半からの涼しい日々がふたたび真夏日が復活したようですが
これまでの天候が菌類にとっては都合がよかったみたいで
ナシ畑のあちこちでキノコが林立中

この夏からフェイスブック始めています
https://www.facebook.com/suginofarm?ref=stream

後継者くんの責任編集によるもので
よかったら時々アクセスしてみてください


困りごとカラス払いに水散布

2013年07月19日 | 夏の梨畑
ナシの収穫間近のこの時期
実の肥大の心配やら作業場の準備やらで結構気忙しくなるものです。
それだけで済まないのが畑の現実です。

ひとつはカラスの襲来です。
ナシ畑は基本的には防災網で覆われていますので問題がないようですが
ズル賢いカラスがいまして
小さな網の穴から入り込み美味しそうな実から試食しています



中には芯の部分だけ残してきれいに食べることもあるのですが
だいたいはついばみ散らかすって感じで
気がつかないでいると相当な被害となります

あるときなど午前中、被害果を落とし
網の補修を残したまま昼食に帰り
午後畑に来ると新しい食害果があったほど
完全にナメられています

賢い奴らですから
水糸を張ったりオモチャのカラスをぶら下げたりしても
効果はありません
仲間を捕まえ見えるようにさらしておくのがテキメン
賢いからこその対策ですが
ほんとうはしたくないのですが


もうひとつは水不足対策
今年は空梅雨で終わってしまいました
夜間の気温を下げて暑さから解放してやろうと夜間に散水しています
夕方から真夜中まで6時間程度、順繰りに散水していきます
ホースの移動も面倒ですし夜中に水を止めに出なければならないのも煩わしい

水が足りていないのか
実の肥大が遅れているという声が聞こえてきます


傷あれど草木は繁り月も満つ

2013年05月25日 | 夏の梨畑
今日は満月だそうで
大きな太陽が田んぼの水面に影を映しながら沈んで行きましたとさ
って、この夕日の写真は23日のもの

春の仕事が一段落してなんとなく気分的に緩んでいるのですが
それまで家と畑・田んぼの往復ばかりでまわりの声を聞く余裕がなかった分
あちこちからいろいろなことが聞こえてきます

静岡の知り合いのお茶農家は今年の遅霜には苦労したそうです
霜に焼かれて変色した新葉を一枚一枚摘みとって
それから刈り取ったとか

県内のナシも内陸部の白井や鎌ヶ谷、花の早い市川などでは
実の付き方が悪かったり、実の表面に傷がついたり
一つ一つ傷を確認しながら摘果しているものだから
作業が遅れているという声も聞きました

わが家は県内産地では北の方に位置しますが
手賀沼が近くにあって内陸ほど冷気が溜まるようなことがなく
大きな被害にはなっていません
それでも花の早い「新高」の一部の実の表面に
これまでみたことのないような古傷があってなんだろうということになったのですが
ああ、これが霜の害なんだろうって

遅霜で花が“焼かれ”、実がつかないことを心配したことはありましたが
ついた実の表面が霜で“焼かれ”るなんて初めての経験です

                 

                 

                 

梨下に満つ麦と大豆と向日葵と

2013年05月21日 | 夏の梨畑
夏(なつ)は「熱(ねつ)」の季節だそうで
二十四節季でいえば立夏の次が今日あたりからの小満 (しょうまん)
陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂るという意味とか

梨畑の緑肥ライムギの二番穂が出て背も伸びてきたので
草刈りをしようと下草をみると
4月初めに畑の有機質の足しにと散布したくず大豆が芽を出しています

                  

こちらは昨年秋、搾油用に種を採取して
その残さを畑にばらまいていたヒマワリが背を伸ばしています

                  

梨棚の下にヒマワリが咲いているというのも趣があるかも
ということで何本かは刈り取らないことにしましょう

雷雲を眺めつレーダーで確認す降るとこは降り降らぬは降らず

2012年08月16日 | 夏の梨畑
写真は16日の夕焼け
部分的に光線が何かに遮られているような感じです
場所を変えて西の方角を眺めてみたら

             

その部分には黒い雲が湧きあがっていました
これがきっと不自然な光線ショーを演出していたのでしょう


全国的に不安定な天候が続いていて
局地的に豪雨で被害が出ているようですが
当地はカラッカラ
江戸川までは降るのに
あるいは柏の駅周辺までは降っているのに
上空まで有効な雨雲がやってきてくれません
秋野菜の種まき時なのにそろそろイラつく頃だと
知人が話していました

農業関係の新聞で佐賀在住の農民・作家やました惣一さんが
豪雨の中 田んぼを見に行って亡くなる人がいるけど
なぜそんなときに外にでかけるのかと知り合いの主婦から問われて絶句した
と書いていました

ひと言でいえば「バカヤロー。好きで出かけていると思うか」である

降って心配 照って心配 吹いて心配 イノシシも心配
何もなければないでこんなはずはないと心配
こんな百姓の無償の努力で農山村の風景は維持されているのだ と

「降って心配 照って心配 うんぬん」は
映画「七人の侍」の最後にも似たようなフレーズが出てきます
百姓の生活のひとつの真理を表しているのでしょう

というわけでもないのですが
ふたたびナシ畑の潅水を始めました

もう二十日草さえ萎えるこの日照り裸の母が団扇を煽ぐ

2012年08月04日 | 夏の梨畑
梅雨前半の勢いでは
今年の夏は水の心配はいらないだろうと思っていたのですが
どうしてどうして7月に入ったら
全国のあちこちで大雨でもこのあたりはぱったり雨知らず

それに冷夏も不安くらいでしたのに連日の酷暑です

手遅れにならないうちにと
井戸設備のあるナシ畑でスプリンクラーで散水をしていましたが
「幸水」はこの程度の散水には関係なく肥大が良好です

やはりお天道様が頼りの野良仕事です

カラスとて好んで網に入らずも美味を教えし人あればこそ

2012年07月23日 | 夏の梨畑
ナシ畑の野鳥二題

上の写真はナシの枝につくられていた鳥の巣
まだ卵をかえしている途中のようです
畑全体が網で覆われているのに
親鳥はどこから入ってきているのでしょうか

逆に網に覆われているから
カラスなどの天敵に狙われずにあえて巣を作ったのでしょうか

こういう侵入者は歓迎されるのですが
困るのはこちら

             

収穫間近のナシの実が落とされています
周りには葉も散らばっています
実は芯の部分を残してえぐり取られています

気がついたときには50羽以上
もしかしたら100羽近くもいたかもしれません
害を受けた時には大げさに思えてしまうものです
カラスの大群がナシ畑で宴の最中でした

草刈りなどの作業に差し障りがあるのでまくりあげていた横の網を
そろそろ下ろさねばと思っていたところでした
その矢先にカラスの襲来を受けてしまいました
あわてて網を下ろして一安心
例年でしたならこれで被害など受けないのですが
今年は違いました

夕方にまた畑にいってみると
畑の上ではまたまたカラスの大群が飛び交い
畑の中でも黒い影が数羽飛び回っています

ナニ~~~!?

下ろした網の隙間からまた入ってしまったようです
一度味をしめたカラスはあの美味が忘れられなかったのでしょう
勇敢なのかくいしんぼなのか
でも出口がわからない

あっちにいっても網 こっちにいっても網
まっすぐ飛んで網に激突すれば一瞬気を失って地面にころがりと
網の中のカラスたちも相当疲れている様子でした

新しいナシの食害果もあります
許せません

棒を持って畑の中を追い回します
眼を白黒させ 口からは赤い舌を大きく出してカラスも必死の様相
われわれもゼイゼイ
口から心臓が飛び出るというやつです
持っていた棒を空振りして勢い余って地面にたたきつけられることも

でも最後は人間の勝ち
網に追い詰められて棒の一撃で御用
一羽一羽そんなことが繰り返されて
合計6羽のさらし首ならぬさらしカラス

見て気持ちのいいものではありませんが
賢いカラスにはこんな見せしめと死臭が一番効果があると聞いたことがあります

一日で相当な被害を出してしまいました
ほとんどの実が食害されてしまった樹もあります

「泣きっ面に蜂」ならぬ「カメムシにカラス」

大丈夫かあと聞かれれば大丈夫だあと答えはしますが…

郷に入れば郷に従え眼には眼をダニにはダニという殺虫剤

2012年06月01日 | 夏の梨畑
このナシの枝に吊るされている袋
殺虫剤です
捕食性天敵 ミヤコカブリダニ剤といいます

ミヤコカブリダニというダニは害虫であるハダニ類を捕食します
この袋の中に養殖されたミヤコカブリダニが閉じ込められていて
気温が上がったりして環境が整ったところで
袋から出てきて害するハダニを駆逐するという代物です

小さな「増殖施設」とも言えるパック内で守られているため
ミヤコカブリダニは少しずつ数週間かけて放出口から出てきて
作物上の餌(花粉、害虫他)不足や薬剤などの散布
摘葉・摘芯作業による天敵の施設外への持ち出し
などの影響を受けにくく安定した定着性を示すといわれます

まだ果樹類には正式に登録されてなく
メーカーから無償で提供されて
その実効性を実証すべく試験的に今年設置しています

でも6月になっても上着が必要なくらい寒いとハダニの害も見えなくて
この試験 はっきりとした結果出せないかも

いつまでもあさっては晴れの戻り梅雨

2011年08月03日 | 夏の梨畑
7月20日に台風に襲われていて以来
すっかり太平洋高気圧がいじけてしまったようで
もう10日以上 戻り梅雨のようなお天気が続いています

梅雨にはしっかり雨が降り
梅雨が明けたら夏の陽が燦々と降り注いで美味しいナシになる
それがナシ屋にとっての理想的なお天気の推移ですが
今年は困ったなあ…

と思っていたのですが
早い品種を試食してみると例年以上に甘い

ジベレリンという薬剤を処理をして
早めに収穫される幸水の出荷のために行われた
出荷組合の目合わせ会(査定会)での試食でも合格点でした
7月20日までのお天気の蓄えがあったためでしょうか

とはいえ
一日でも早く夏の日差しが戻ってきてほしいものです


写真はたった一本だけの極早生種の「愛甘水」
あちこちの挨拶まわり用に使われておしまいになってしまいます