のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

カブトムシを売ってみました

2005年07月30日 | わが家の時時
 我孫子駅近くの大規模マンションの朝市でカブトムシも売ってみました。一週間近く前から集めはじめ、プラスチックの水槽に飼っていました。仲間の臭いに釣られてか、エサのバナナの臭いに釣られてか、朝には数匹のカブトムシが水槽にまとわりついていて、労せず、30匹近くまでなっていました。わが家の周辺でもまだまだ棲息している証拠でしょう。
 売り子は長女。売上は小遣いにということで、熱心に売り込んだのですが、売れ残ったようです。時期的に出回っていて、欲しい子はすでに飼っているようでした。新築マンションの室内へムシを持ち込みたくないという親の気持ちもわかります。
 わが家の子供達は小学生の頃からカブトムシを売って小遣いにしています。子どもに稼がせるなんてという声もあるかもしれませんが、社会の仕組みを学ぶ体験は機会が多い方がよいと考えているのですが。

ちばエコ認証のための現地確認

2005年07月28日 | 今年の梨づくり
 本日、ちばエコ認証のための現地確認が行われました。千葉県の「ちばエコ農業推進事業」の5つのポイントの一つで、県の職員が現場を直接チェックするというものです。作業記録と申請書類を照らし合わせて確認した後に、ナシ5圃場とイネ5圃場の合わせて10圃場を見て歩きました。本日の段階では大きな問題はなく認証をいただける予定です。

 ちばエコ認証とはいわゆる「減農薬(厳密にいえば特別栽培農作物)」を県が御墨付きしてくれるというもの。その「減農薬」というのは化学農薬の使用回数が慣行栽培の回数の半分以下であるという意味です。そのことがはたして本当に安全なのかと問われますと、いくつかの疑問が残るのは事実です。環境に優しい農業を推進するために、より客観的に判断できる基準を設けただけとも言えます。
 たとえば慣行農薬使用回数が2の作物があったとします。初期成育中に1回だけ農薬を使った場合と、成育中は農薬を使わず、収穫間近になって農薬を1回使った場合、どちらも農薬使用回数は1回で、特別栽培農作物の農薬に関する基準はクリアするはずです。しかし、たとえ使用条件に沿って使って農薬残留基準を下回っていても、初期に使った場合と収穫期に使った場合では、後者の方が残留農薬の絶対量はあるはずです。使用回数だけの判断基準ではこの差は評価できません。

 今年のわが家のナシの使用農薬は特別栽培農作物の認証基準を下回る予定です。しかし、シンクイムシ対策として前日使用可のロディという殺虫剤を収穫中に使用します。シンクイムシ対策としてはフェロモン剤が開発されていて、ある程度の効果があるといわれています。フェロモン剤を使いこなせれば収穫期の殺虫剤は必要ないはずですが、どうしても防除の確実な化学農薬の出番となるのが現実です。以前、収穫期の農薬を止めた時に被害が増大して痛い目に会ってからは、特に遅い品種には不可欠だという判断をしています。これで本当に安全なのと問われれば、「農薬使用基準を厳守しているので、安全だと思います」という以外に返す言葉がありません。

 減農薬と残留農薬の問題はちばエコ認証制度の検討段階から気にはなっていたのですが、たまたま先日送られてきた「農薬ネットメールマガジン91」050727でも問題提起されていました。管理人のtatekiさんの許可を得て、転載します。

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--------以下、農薬メルマガno.91より転載------

●「減農薬」とはなにか?ということを多角的に見ると、いくつかの切り口が
見えてきます。しかし、消費者の皆さんにとっての興味は「減農薬」は農薬の
使用量がどれぐらい減っているのか、そして残留農薬は減っているのか、
最終的には健康に良いのかどうか?ということになるでしょう。

●まずは「減農薬」を定義しときます。法令的には平成16年4月以降
「減農薬」などと表示して作物を販売することが禁止され、すべて「特別栽培
農作物」という表示に統一されています。これ以外の表示は全て違法です。
 そして特別栽培農作物になるためには、慣行栽培(普通の栽培のことを指し
ます)の5割以下の農薬使用でなければなりません。一般的にこの5割以下を
減農薬といいます(表示は出来ませんけど)。
 
●次に「なにが5割以下なの?」という点と「慣行栽培」とはなんぞや?って
いう2点を説明します。

 5割以下というのは「使用回数」を指します。使用回数というのは散布回数
じゃなくて使用した農薬の種類の数を指します、、、ややこしくてすいません。
つまり2種類の農薬を混ぜてまいたり、最初から2種類混ざっている農薬(混剤
といいます)を使った場合は2回とカウントします。
 

次に慣行栽培の農薬使用回数は地方公共団体(都道府県)が決めることになって
います。
http://www.maff.go.jp/soshiki/syokuhin/heya/chem_hiryo_kijun.htm に
掲載されていますよ。慣行栽培の使用回数は県や地区によって異なります。
例えばキャベツでしたら12~25回ぐらいまで県によって様々です。12回の
地区なら慣行栽培でも25回の地区の減農薬レベルです。矛盾含みといえるかと
思います。

~~~~~~~~~

●では、具体的に農薬の使用回数が多いリンゴで考えてみましょう。
慣行栽培のでは青森は36回、おとなりの岩手は41回となっています。
この半分の回数なら減農薬ということになります。農薬がどれぐらい使われて
いるかは防除暦というものを見れば見当がつきます。
 
●減農薬の防除暦を見ると使用回数が半分以下です。インチキはないですね。
しかし、よく見ると冬~初夏にかけての農薬散布は減っていますが、収穫直前
(りんごなら8~9月)の農薬散布はそんなにかわらようにみえます。
 実がなってからは病虫害が実につくのを防ぐ必要があるからそうしてるわけ
ですね。りんごに限らずどんな作物にも当てはまる図式です。
 
●残留農薬という観点で見れば、収穫直前にまかれた農薬が一番重要です。
データは見たことありませんが、残留農薬のほとんど全てが最後にまかれた
農薬に起因すると思われます。ですから、減農薬栽培といっても減残留農薬を
指すわけではないことがわかります。実際、分析してみても慣行栽培と減農薬
栽培では残留農薬が検出される割合はあまり変わらないことがわかっています。

●減農薬栽培では栽培前半の病害虫の予防を省略することがあり、最後の方に
かえって多くの農薬がいることさえあります。また、回数を減らすために
残効の長い(=残留しやすい)農薬を使おうとする気持ちが働きます。
そうなると減農薬栽培の方が残留農薬が多いという逆現象も起こりえます。
もちろん減農薬の手法も様々ですから、そうじゃない例も多々あります。
 
●多くの消費者は農薬をご飯のふりかけみたいなイメージで見ていて、たくさん
まけばたくさん残留すると思っているようですがそれは大間違い。
減農薬=減残留農薬ではないということを覚えておいてください。

--------以上、農薬メルマガno.91より転載------

台風一過

2005年07月27日 | わが家の時時
 心配された台風も急速に衰え、無事に銚子沖を過ぎていきました。土用中の台風というのはあまり経験がなく、ヒヤヒヤしました。
 わが家の祖父は水害で何人もの死者を出した昭和33年の狩野川台風を引き合いに出し、台風の恐ろしさを機会ある毎に話しています。ちょうどわが家の父の弟が生まれる時だったので記憶しているのでしょう。今回もしばらく台風の進路コースが静岡県東部を向いており、あの時と同じコースだと話題となりました。
 台風の通り道の東側に当たる地域では風が大きくなるといわれます。昨年10月9日にも台風22号が千葉市付近を通過しましたが、その際にも大した風も吹きませんでした。直撃してくれた方が被害が少ないのでは、なんて台風を甘くみるくせができてしまう方が恐ろしいですね。


ご注文、ありがとうございます

2005年07月25日 | 今年の梨づくり
 先週末、ナシのDMを発送しましたところ、例年同様、さっそく翌日からたくさんの「ファンレター」をいただいています。今日からは郵送でも届いています。たいへんありがたいことです。
 台風が直撃しそうです。皆さんの御期待に応えられなくなるような事態にならないことを祈るばかりです。

バケツ稲その後

2005年07月23日 | 今年の米づくり
 梅雨が明けたといっても連日曇った日が続いています。長袖が欲しいような気温の日もあって、このまま続くと梨も米も秋の収穫が心配になりそうな気配です。台風が気圧配置を変えてくれないかと期待もしたいし、強風も怖いし・・・

 バケツ稲も大きくなってきました。今年はバケツ4つを用意し、苗を1本、2本、3本、4本植えてみました。今日現在の茎数を数えてみると、写真の右のバケツから順にそれぞれ15本前後、25本前後、20本前後、35本前後になっています。2本苗と3本苗が逆になっていますが、苗の本数に比例して茎数が多くなっています。1本苗は茎が太いのですが少しさびしい感じです。4本苗では茎が細く混み過ぎている感じです。2、3本の苗でも十分りっぱな稲株になっています。本田での経験では2、3本の苗で収量的に問題ありません。バケツ稲でもそれを実証できるか、籾の粒数で検証してみたいと考えています。

功成し名を遂げた先

2005年07月19日 | わが家の時時
 梨の出荷を前に娘たちを連れて伊豆に家族旅行に来ています。今日の昼食は中伊豆・修善寺郊外の丘陵の上にある「シャトーT.S」で。写真は数ヘクタールものブドウ畑を見下ろすテラスでアイスクリームを食べている様子。ビニールハウスのように見えるのはブドウの雨よけ栽培をしているところ。
 「伊豆ワイナリー シャトーT.S」はカラオケで有名なシダックスの会長志太勤氏がオーナーのワイナリー兼レストラン施設。志太氏は中伊豆の出身で、貧しい生活の中で父親が趣味でブドウを育てていたといいます。後年、功成し名を遂げた志太氏もワインコレクターとなりましたが、それが高じて自分自身で美味しいワインを作りたいと考えたそうです。ブドウの王様、巨峰が中伊豆で誕生したこともあって、故郷に錦を飾る形で建設したのがこのワイナリーのようです。
 社会的成功を納めた人たちの最後の夢は自分の農場を持つことだと聞いたことがありますが、まさにそれを具現化したものといえるでしょう。『太い志しを持って勤めれば必ず成功する』という志太氏のメッセージは娘たちに伝わりましたでしょうか。

 故郷の文化、環境を守りながら雇用を生み出した美しいサクセスストーリーですが、視点を変えると、外食産業のシダックスで利用する食材(ワイン)を自前で調達する農場という仕組みも見えてきます。施設内にはレストラン群とワイングッズショップ、それに無料のワインテイスティングルームも用意されています。伊豆という観光地にあって、団体バスを誘致すれば本業の宣伝にもなります。企業経営と地域おこし、さらに個人的な趣味の完璧なマッチングといえないでしょうか。

まあそんなことをぐだぐだと考える前に、わが家も梨園の前に自宅を構えているのですから、形だけみれば「功成し名を遂げた人」と同じと考えるべきかも?!日々の生活に追われる身の上ではまったく実感はありませんが。

ビーンとピー

2005年07月15日 | わが家の時時
 「左は地中で発芽するマメでピー、中央は地上発芽なのでビーン、右端はハトに食われたところ」(西村和雄『スローでたのしい有機農業 コツの科学』p230、七つ森書館2004、¥1800+税 より)

 英語でピーとは地中でマメが二つに割れ、そこから茎が出てくるマメのこと。たとえば、エンドウ。ピーナッツも地上すれすれで本葉が開くのでピーの仲間に入れられているとか。ダイズやインゲンはマメの部分が地上まで持ち上がって二つに割れ、そこから本葉が伸び出すのでビーンと呼ばれるそうです。ビーン類は土を持ち上げながらマメを出すので、ひと粒ではなく数個まとめてまくほうが発芽しやすいそうです。マメが外に出るので、当然、鳥にも狙われやすい・・・なるほど。作物づくりのコツもわかりやすく書かれています。

 この本の著者は京都大学で有機農業を研究し、現在、有機栽培にも実際に取り組んでいる方の有機農業入門書。自ら「合理的な手抜き有機栽培」と称しているくらい、有機栽培なんて簡単じゃないと思わせてくれます。
 土づくりの理論と実際の部分が半分、作物別の作り方のコツが半分の内容で、農家からガーデニング程度の方まで参考になることがいっぱい。もともとは『ぐうたら農法のすすめ』という題名だったことからも著者の姿勢がわかるというもの。一気に読めてしまう平易な文章でありながら、何か問題が起きた時にはもう一度読み返したくなる、そんな大事な本になりそうです。

柏の農業を語る会

2005年07月13日 | わが家の時時
 柏市、県農業振興センターの方々と市内の指導農業士の方々がわが家を訪れました。これは行政幹部に農業の現場をみてもらうことで理解を得、地域農業の振興を図ろうという「柏の農業を語る会」という企画。
 市街地内でカブを周年栽培されている農家やトマトの有機栽培を実現している農家、水稲の大規模経営をしていながらさらに100haもの土地で新たな農業経営に取り組み始めた農家など、これまでおつき合いのなかった農家との意見交換はたいへん興味深いものでした。
 市幹部には柏市と沼南町との合併で土地利用に占めるの農地の割合、特に水田の割合が増えたことから、米づくりに対して地域行政としての新たな指針を示してほしいと訴えました。

ナシ減農薬栽培の視察

2005年07月12日 | 今年の梨づくり
 ナシ業界では地元の沼南果樹組合は減農薬栽培の先進地としてちょっと知られた存在。今年も茨城県の組合がわが家のナシ園に視察にお出でいただきました。
 かつてはいかに農薬を減らしてきたかを熱っぽく語っていたのですが、最近は消極的なことばかりお話してしまいます。「それまであまり気にしなくてもよかったカイガラムシの被害が目立ってきます」とか「減農薬の切り札として期待されているフェロモン剤は農薬に替わるものではなく、最後は農薬で決めておく必要がある気がする」とか「今年のような天候の恵まれない年には、成育期の葉がアブラムシで縮こまると実の肥大に影響が出るなんてことを聞くと、まだ工夫の余地があるようです」とか・・・
 せっかくやる気を持ってお出でいただいているのに、申し訳なく思います。しかし、ちょっと壁にぶつかっているのも現実。生産現場としてある程度の限界までもう到達しているのか、あるいはもう少し経験を積めばはたしてブレークスルーできるのか。

カブトムシ出てます

2005年07月10日 | わが家の時時
 10年以上前に苗を購入し、夏には下草を刈ってクヌギ林を育ててきました。この前の冬にはシイタケのほだ木用に切り倒しておいたクヌギを盗まれてしまったこともありましたが、冬には薪の用材が採れますし、夏にはカブトムシが捕れます。今朝も2匹のブタ(メスのことをそう呼んでます。ごめんなさい)が見られましたが、オスはもう捕られてしまっていたのでしょうか。
 林を4分割にして3年毎に12年生のクヌギを切り倒すことで、雑木林の活用と林が出来上がる過程を学習するという「学校林」構想を読んだことがありますが、いつか実現したいと夢見ています。

大丈夫だ理論危うし

2005年07月08日 | 今年の梨づくり
 今日、大きめのナシの実を計ってみると、昨年の1週間前の計測値よりも小さい。今年はナシの実が小振りと心配されているが、開花後の日数からみればそれほど悪くないという「大丈夫だ理論」を1週間前に展開し、自分自身の精神状態の安定を図ったばかりですが、日々その後の管理作業をしていると、やはり心配を払拭できません。
 宅配の贈呈向け商品の需要が多くなっていたものですから、これまで大玉生産を目ざしてきました。たしかに大玉需要はまだあるのですが、数年前から少し風向きが変わってきたように思います。「年寄り二人にこんなに大きな実をおくっても一度の食べ切れないわね」とか「息子は一人暮らしだからもっと小さくていいんだけど」というような声が聞かれるようになりました。道の駅の直売所などでも、一袋に入っている実の数が多い方が好まれるようです。
 本当は大玉ができないのですが、小振りな実でも需要があるのか、今年はその試金石になるかもしれません。

農薬の空中散布、今年も

2005年07月07日 | 今年の米づくり
 写真中央の緑色の濃い田んぼが、消費者の方々が米づくりに取り組んでいるわが家のC圃。これまで除草剤も使っていない無農薬栽培なんですが、この時期、有人ヘリコプターによる農薬空中散布が行われます。
 水田に対する農薬空中散布というのは、いもち病、紋枯病向けの殺菌剤とウンカ、カメムシ向けの殺虫剤を水田域全体に散布することで、防除の効き目を高め、効率化を図ろうというものです。柏市、我孫子市周辺では明日明後日の朝早く行われます。しかし、広域的、無選択的に行われることから自然環境や人家への影響が懸念され、以前より多くの批判や反対の声が聞かれてきました。ここでさらに食品の残留農薬の基準が見直されることで、一層矢面にさらされることになりそうです。

 食品の残留農薬基準の見直しというのは、一言でいえば「残留農薬基準値が無い場合には、これまでは検出されても基準値がないのでOKでしたが、これからは基準値がない場合は一律基準(0.01ppm)を基準値にしますよ」ということのようです(農薬ネットhttp://nouyaku.net/index.html)。ポジティブリスト制といいます(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/zanryu2/050603-1a.html)。
 本来、田んぼ用の農薬は稲以外には検出されないはずですが、散布した農薬が風などで運ばれて圃場外へ流れていき(ドリフト)、野菜や果実についてしまうことがあります。もっともドリフトしやすい農薬の空中散布は農家の中からも反対の声が上がるかもしれません。

 我孫子市では来年から農薬空中散布を取り止める検討をしているそうです。農薬散布を止めることで問題は起きないのか、先進地の様子を聞いてみますと、暖かい千葉県ではいもち病の可能性は低いようですが、カメムシの被害は多くなるようです。カメムシに吸われた米は着色していて、混入していると消費者のクレームの対象になります。それを取り除くために色選別機という機械があるのですが、数百万円もする代物。またまた負担増・・・。
 農薬を受容するか、色米混入を受容するか。農家と消費者のマッチングで解決できるのでしょうか。

出穂前45日

2005年07月06日 | 今年の米づくり
 写真の手前側がのわが家のA圃。向こう側が慣行栽培の田んぼ。稲の葉の色に差があります。緑色が濃いということは、今、稲が成長しているというメッセージ。
 わが家のような一株の苗が2、3本の粗植栽培では出穂前45日(だいたい6月下旬)という時期が成育を判断する重要な時期といわれます。分けつ(茎の数)が足りなかったり、葉色が薄い場合にはこの時点で追肥を施し、そのままの勢いで出穂、登熟へと進みます。田植え直後はさびしい感じでしたが、慣行栽培の稲にようやく追い付き追い越そうというところです。
 慣行栽培では田植え直後から成長を早め、これまでの期間に必要な分けつを終えています。現在はひと休み。もう少ししてから穂肥という追肥を施して、籾の充実をはかります。
 ウサギが勝か、カメが勝か、どちらも栽培方法として確立しているものですが、農薬を減らすには粗植栽培の方が適しているといわれます。